アブガルシア・REVOシリーズのNo.1コスパ機を手軽に体感しよう!
アブガルシアのREVOシリーズの中で、2020年6月に発売された最新モデルである、REVO ALX THETAは、リールフィールを格段に向上させる、アブガルシアの最新機構「フリクションフリー」や、アブガルシアがデュラカーボンハンドルと呼ぶ、カーボンプリプレグを切り出したまんまのハンドルバーを搭載しつつ、メーカー希望小売価格20,000円〜23,500円という、非常にお手軽に、REVOの最新機能が体験できる、コスパに優れた名機です。ラインアップ中最も小さい、REVO ALX THETA 1000Sは、フレッシュウォーターでは深山幽谷の源流域でのトラウト釣りが、ソルトウォーターでは夜の堤防アジングやメバリングが似合います。
1000番のコンパクトリールに求める特性
汎用スピニングリールの中で、最も小さいものは、500番を持つ一部のモデルを除き、1000番になりますが、1000番のリールに求める特性とは何でしょうか?小さなボディには当然、収めるギアユニットも小さくなります。そのため、絶対的な剛性はサイズの大きなリールには及びません。
また、キャスタビリティも大口径ロングストロークスプールを持つ、大型スピニングリールには敵いません。小型スピニングリールに求める性能は、コンパクトさを優先したがために、アングラーが妥協していた特性が、そのアングラーの期待を超えるということです。そのためには、「軽さ」以外にもうひとつふたつ欲しいところです。アブガルシア REVO ALX THETA 1000Sには、いい意味で、「アングラーの期待を裏切る」特性があります。
REVO ALX THETA 1000Sの基本スペック
では、REVO ALX THETA 1000Sの基本スペックを見て行きましょう。ギア比は5.2、ハンドル1回転あたりの最大巻き上げ量は63cmのノーマルギアタイプです。1000番クラスのコンパクトサイズのリールでは、絶対的にパワーが不足しますので、ノーマルギアで少しでも力強いリーリングができることが大切です。ドラグは最大釣力3kgの「2WAY DRAG」が採用されていますが、後述しますが、2WAY DRAGは「Light」モードでの使用をおすすめします。ラインキャパは、ナイロン3lb、PE0.4号(6.4lb)で100mです。自重は190gです。
アングラーの期待を越える機構
さて、先ほど、小型リールは「軽さ」以外にもアングラーの期待を越えるものが必要と書きましたが、REVO ALX THETA 1000Sには、「フリクションフリー」、「2WAY DRAG」、「デュラメタルワンピースボディ」、「デュラカーボンハンドル」など、アングラーの期待を越えてくる魅力的な機構がふんだんに織り込まれています。
特に優れた機構が、アブガルシアのREVOシリーズの中においても、現時点ではREVO MGX THETAおよびREVO ALX THETAの2モデルにしか採用されていない「フリクションフリー」です。これは、スプールを前後に動かすためのメインシャフトの支持構造の改善で、従来はピニオンギアの内径部に挿入することで支持していたものを、高摺動ブッシュ2個だけで支持する構造で、ピニオンギア内部との非接触を実現し、巻き抵抗を30%ほど低減した機構です。滑らかな巻き心地は、等ピッチで正確なリーリングをサポートします。
高性能ドラグシステム「2WAY DRAG」を使いこなしたい!
アブガルシアの多くの機種に採用されているドラグシステム「2WAY DRAG」は、スプールに内蔵されているドラグワッシャーの順番を入れ替えるだけで、ドラグ釣力重視の「Tough」モードと、細かいドラグの効きを重視する「Light」モードに切り替えができる機構です。デフォルトはToughモードですが、アジングなどの、細いラインをし使用し、繊細で口の弱い相手との攻防にはLightモードを使用します。1000番のリールでは、Lightモードに設定しておいた方が良いでしょう。
Toughモードは最大釣力までフルレンジで使用するドラグであるのに対し、Lightモードは最大釣力の半分までのレンジで、Toughモードの2倍の調整幅を持たせたモードになります。このToughモードの力強いドラグ、Lightモードの繊細かつ滑らかなドラグ制御を可能にしているのが、カーボンマトリックス製ドラグワッシャーです。摩擦熱に強く、常に安定したトルクを発揮するドラグシステムです。
インパクト抜群のデュラカーボンハンドルがスパルタンな印象を与える
そしてやはり、強烈な個性を表現するデュラカーボンハンドルがアブガルシアのアイデンティティかも知れません。決してデザインのためだけではなく、圧倒的な剛性と軽さを誇る、実用性の高いハンドル素材ですが、原価が大変高いため、他社品ではベイトリールのハンドルを除き、スピニングリールには全く使われていないハンドル素材です。もはやアブガルシアのアイデンティティと言っても過言でないくらい、このデュラカーボンハンドルは見る者に大きなインパクトを与えます。
ライバルはシマノ・ストラディック 1000S、ダイワ・カルディア FC LT1000S!
アブガルシア REVO ALX THETA 1000Sのライバルは、ズバリ、シマノ・21アルテグラ 1000、ダイワ・21カルディア FC LT1000Sになるでしょう。価格的にもスペック的にも、最新の21アルテグラがやりすぎなくらいの進化を遂げていますが、21アルテグラについては1000番は2021年3月現在、まだ発売前ですので、発売を待ちたいと思います。
現時点では、21カルディアFC LT1000Sか、20REVO ALX THETA 1000Sということになろうかと思いますが、アジングに特化するのであれば、新素材ZAION Vをメイン素材として自重を170gにまとめた21カルディアを、アジング、メバリングを楽しみつつ、エリアトラウトやバス釣りなど、フレッシュウオーターも同程度で楽しむのであれば、2WAY DRAGを使えるREVO ALX THETAをおすすめします。