釣り用ラインの種類って?素材ごとの違いや用途・呼び方まで解説!
作成:2022.01.11更新:2022.01.11
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こんなタイトルにしておいて何ですが「釣り用ライン」って言われても?ですよね。もっと分かりやすく言い換えると「釣り糸」の事です。釣り初心者の方でも釣り糸と聞くと釣りをするための糸だという事は分かると思います。一言に釣り糸と言っても様々な種類があります。釣具屋さんの糸コーナーに行ってその種類の多さに!?!?「何だこれは・・・どれ買えばいいんだ?」ってなった方も多いのではないでしょうか?今回は釣り糸の種類の素材・用途・呼び方などを解説します。この記事だけで釣り糸の事を大まかに理解できるようにしておきますので是非参考にしてください。
釣り用ラインの素材
ナイロンライン
ポリアミド製の釣り糸の事です。釣具屋さんに売っている糸が巻かれたリールのほとんどにナイロンラインが巻かれています。少し釣りをしたことがあるなら自分が把握していないだけで、使ったことがある可能性大です。非常に柔軟でショックの吸収性が高い為、初心者でもトラブルが少なく使えるラインです。その反面、表面が柔らかく傷つきやすいので岩に擦れるなどの摩擦に弱く、吸水性があるので劣化が早いなどのデメリットがあります。
ナイロンラインの用途は幅広く多くの釣りで使うことが出来ますが、ナイロンラインと聞いて真っ先に思い浮かぶのはエサ釣りならウキを使ったフカセ釣り、ルアー釣りならトラウト(鱒)釣りですね。岸から行うエサを使った釣りではほとんどの釣で使うことが出来ます。
フロロカーボンライン
ポリフッ化ビニリデン製の釣り糸の事です。硬く、比重が高いという特徴があります。硬いことで傷が付きにくく、比重が高いことで水への馴染みが良くなります。ショックの吸収性も高く急なラインブレイク(糸切れ)も起こりにくいです。しかし硬いという事はトラブルが起こりやすいという事でもあり扱いにはそれなりの経験が必要となります。
フロロカーボンラインの用途ですが、高い耐摩耗性・比重を活かし、ハリスやショックリーダー(後述)としてよく使われています。道糸・メインライン(後述)として使われる例としてはエサ釣りならチヌの筏釣りやカセ・船からの完全フカセ。ルアー釣りならブラックバス釣りやメバル釣り等に使われます。
ポリエステルライン
ポリエステル製の釣り糸の事です。硬い・伸びにくい・吸水性がないなどの特徴があります。硬くて伸にくいので感度が非常に良いのが最大のメリットです。フロロカーボンほどではありませんが比重も高いので水馴染みも良いです。しかし硬いことでトラブルが非常に起こりやすく、伸びにくいのでショックの吸収性も低く扱いにはかなりコツがいるラインです。
ポリエステルラインはその特徴から使える場面はかなり限定されます。ポリエステルラインは10年ほど前までは投げ釣りや胴突仕掛けの枝バリ用ぐらいの用途しかありませんでした。しかし近年、水馴染みの良さと感度の良さが注目されアジ狙いのルアーフィッシング「アジング」で使われています。アジング用のポリエステルラインが発売され始めた頃のものはトラブルが多く、上級者でないと扱えないようなものでしたが最近のものはかなり扱いやすくなっています。
PEライン
ポリエチレン製の釣り糸の事です。これまで上で紹介したラインは単一繊維で構成される「モノフィラメントライン」でしたがPEラインは複数の繊維で構成される「マルチフィラメントライン」です。PEラインは強い・比重が軽い・伸びないなどの特徴があります。強度は同じ太さなら上で紹介したラインの4倍ほどあります。(製品によって誤差はあります)比重は1を下回るので水に浮き、ほとんど伸びないので感度も高いです。同じ強度なら細くでき、糸自体が軽いので飛距離は抜群、より遠くに仕掛けを投げることが出来ます。水に浮くので根掛かりのリスクが低くなりますが、風・波の影響を受けやすいのでコントロールは難しいです。また、結束(結ぶ)のが難しく、きちんとした結び方で結ばないと簡単に切れてしまい、耐摩耗性が低いので岩などで擦れると簡単に切れてしまいます。メリットは非常に大きいですが、デメリットも大きい諸刃の剣と言えるラインです。
PEラインはその強度の高さと伸びなさから様々な釣りで使われています。エサ釣りで言うと船からの天秤フカセ釣りや深海釣り、最近ではグレやチヌのウキフカセ釣りやチヌの筏釣りでも使われ始めています。ルアー釣りではかなり普及しており、PEラインを使わないルアー釣りを探す方が難しいぐらいです。耐摩耗性の低さや結束強度の低さ、水馴染みの悪さからほとんどの釣りでショックリーダー・ハリスの使用を前提とします。
PEラインの編み数
先程PEラインは複数の繊維で構成されると言いましたが、その繊維数によって特徴や使用感が少し変わるのでご紹介します。
4本編み
4本の糸を編んで1本のラインにしています。4本編みのPEラインはPEラインの中では耐摩耗性が高い・ハリが強い・風・潮の影響を受けやすい・糸鳴りが大きい・価格が安いなどの特徴があります。(製品によって違いはあります)
8本編み
8本の糸を編んで1本のラインにしています。8本編みのPEラインは風・潮の影響を受けにくい・糸鳴りが小さい・直線強度が高い・価格が高いなどの特徴があります。
その他
PEラインはほとんどが4本編みと8本編みですが、中には3本編みや5本編み、6本編み、12本編みのラインもあります。
ハイブリッドのPEライン
純粋なPEラインは水に浮きますが、PEラインにはポリエチレン以外の素材を混ぜて比重を高めているものもあります。昔のハイブリッドPEは弱い・太いなどの問題がありましたが、最近のハイブリッドPEはそのあたりも改善されており、使いどころによっては抜群の威力を発揮します。
ゼクシオンライン
ポリアレート素材の釣り糸の事です。かなり変わり種の素材で、ゼクシオンラインは僕が知る限りフジノラインの141シンカーアジングただ1つです。ほとんどの釣人には縁のないラインです。
複合メタルライン
繊維と金属をハイブリッドしたラインで鮎釣りに使われます。複合メタルラインは比重が2程度のものから6を超えるものまで様々で、状況によって使い分けます。鮎釣り師以外には縁のないラインです。
フライライン
フライ(毛鈎)フィッシング用のラインです。芯材とその芯材をコーティングする樹脂で構成されます。芯材やコーティングには様々な種類があります。フライフィッシングをしない方には縁のないラインです。
ラインの呼び方
釣り糸には大きく分けると道糸・メインラインと呼ばれるものとハリス・ショックリーダーと呼ばれるものに分かれます。ラインを買うときは道糸・メインライン用とハリス・ショックリーダー用を間違えないように注意しなくてはなりません。
道糸・メインライン
リールに巻かれる糸の事です。エサ釣りでは道糸、ルアー釣りではメインラインと呼ばれます。
ハリス・ショックリーダー
道糸・メインラインの先に結び、補助的な役割を担うラインです。擦れへの対策だったり、仕掛けの馴染みを良くしたり、細くして魚への違和感を軽減したり、太くして歯の鋭い魚の対策をしたりと役割は様々です。エサ釣りに使われるものをハリス、ルアー釣りに使われるものをショックリーダーと呼びます。
釣りの用途に合ったラインを選んで快適に釣りを楽しもう!
一言に釣り糸と言っても様々なものがあることが分かって頂けたと思います。色々ご紹介しましたがまずはナイロンライン・フロロカーボンライン・PEラインの3種類を頭に入れておけばOKです。他のラインに触れることはあまりありません。しっかりとラインの特徴を把握して自分の釣りに最適なラインを選んで快適に釣りを楽しみましょう。