船酔いの原因を知って、事前にしっかりと対策をしておこう!
作成:2021.05.19更新:2021.09.17
目次
船酔いの原因には様々な要因が考えられます。その日の体調や、気持ちの持ち方など、確実とは言えないものの、それなりに防ぐ事はできるのではないかと思います。この記事では、船酔いになってしまう原因を紹介していきますので、参考にしてみて下さい。
船酔いのメカニズムについて
まずは船酔いになってしまう、メカニズムから理解をしましょう。人間は「前後、左右、上下」の位置関係を、目や耳、筋肉などから収集し、「三半規管」と呼ばれる機能で管理します。三半規管は各部署から収集した情報を整理して、脳へ伝達をする仕事をしています。その情報を元に、脳は全部署へ細かい指示を出します。この一連の流れがあることで、人間はバランス感覚を保つことができています。
そんなある日、今まで処理をしたこともない膨大な量のデータが、三半規管宛てに一気に送り込まれます。どうやら、外の人間は船に乗っているようです。不規則な上下運動、加減速などの情報を、目や耳、筋肉を通して必死に伝えてきます。三半規管はその情報を素早く整理し脳へ伝達をしますが、脳はついにその処理に限界を迎え、パニック状態に陥ります。
脳がパニックになると、全部署への指示にエラーが発生してしまい、心と肉体を管理している「自律神経」にも影響を及ぼします。これにより、本来は健康な体であるにも関わらず、「めまい」「あくび」「眠気」「頭痛」「冷や汗」「吐き気」「嘔吐」と言った症状を引き起こします。要するに船酔いは、脳の計算ミスで発生してしまっているということになりますね。
船酔いの原因
この脳の計算ミスを誘発してしまう行為こそが、この「船酔いの原因」とも言えそうです。それではその原因を詳しくみていきましょう。
睡眠不足
船酔いに関係なく、そもそも睡眠不足は、自律神経の乱れを誘発します。自律神経が乱れると、血管が収縮し、消化器官の動きが乱れてしまい、結果として吐き気を促します。また睡眠不足は「三半規管」へもダイレクトにダメージを与えるため、船酔いを大きく誘発することでしょう。 船釣りなどは朝が早いので、どうしても寝不足になりがちですが、乗り物酔いをしやすい方は確実に睡眠時間を確保できるようにコントロールしましょう。
体調不良
なんだかパワーが出なかったり、身体がだるかったり、倦怠感を感じるような時も、乗り物酔いを誘発しやすいです。体調の優れない日は、無理に船に乗らないという勇気ある選択も必要です。
空腹状態
空腹の状態は血糖値が低いので脳が正常に働かない状態です。脳は疲れていると計算ミスをしやすくなってしまいますので、しっかり食べ物を食べて、血糖値を正常にしておくことが大切です。また唾液がしっかり分泌させることで、三半規管が正常に機能されやすくなるようです。梅干しのような酸っぱい食べ物と食べると良いみたいです。
乗り物酔いは三半規管がバランスを崩し、正常に機能しなくなることによって起こります。そのため、三半規管を正常に機能させるためには、唾液の分泌を促すことがポイントになります。
東関交通株式会社:乗り物酔いに効果的な食べ物&飲み物と対策方法
満腹状態
逆に満腹の状態は、胃が大きく揺れやすくなってしまい、それはそれで吐き気を誘発すると考えられているようです。乗船前はいつも以上に食べ過ぎないよう、腹八分目を目安にしましょう。
スマホをいじる
船の上でスマホを見ている時、「耳」では潮風を感じ、「筋肉」は船の動きを感じ取っているのに、「目」だけは一点のみに集中しています。脳が計算ミスを起こしやすい状況の完成です。スマホに関わらず漫画や本なども船酔いを誘発してしまいますので、注意が必要です。
船の排気ガスのニオイ
不快に感じるニオイは心にストレスを与え、自律神経を乱してきます。本人に意識はなくてもガソリンの排気ガスのニオイを無意識的に気になる人は多いようです。知らず知らずのうちに船酔いを助長している可能性がありますので留意しておきましょう。
船首にいる
船首とは船の先端側のことです。波のうねりをダイレクトに受ける船首はとても酔いやすいです。できる限り船の後方(船尾)にいることで揺れが収まり、酔いにくくなるでしょう。
キツめな服装
直接的な要因ではなさそうですが、体が締め付けられるような服装は、体調不良を引き起こしてしまうため、結果として乗り物酔いを誘発します。
気持ちの問題
例えば、過去に船酔いになってしまったというトラウマがあると、船酔いになりやすくなってしまう場合があります。人間の心が弱ると「自律神経」も乱れるので、少しでも弱い気持ちになってしまうと、乗り物酔いを誘発してしまうということです。自動車の免許を取ると車で乗り物酔いをしなくなるように、「船酔いなんて怖くない」と自己暗示をすることは結構大事です。
酔い止め薬はマストアイテム
船酔いに効くに酔い止め薬としては『アネロン』か『センパア』が有名です。乗船の30分前までにはしっかり服用しておきましょう。過去に船釣りの途中で酔い止めの効果が切れた事がありました。急いで追加でもう一錠飲んだら30分後に見事に復活しました。服用数範囲内であれば問題無いので、すぐに取り出せるよう予備の酔い止めをポケットに入れておくことをオススメします。尚、酔い止めは強烈な眠気を誘発する場合があります。車の運転前の服用はしないようにしましょう。
船酔いになってしまったら
上記の対策をしていても、もし船酔いになってしまったら、解決策をスマホでなんか探していられません。元気な今のうちに頭の片隅に入れておきましょう。
遠くの景色を眺める
波は常に動いているため、海面を眺めていても、脳への情報量が減らず、一向に改善しません。酔ってしまったらあまり動かない遠くの景色をボーッと眺めると良いみたいです。
楽な体勢をとる
衣服のボタンやベルトなどをできるだけ緩めて、力を抜いて休みましょう。可能であれば横になるなど、自分にとって楽な体勢を探します。
ツボを押す
エスエス製薬公式:【アネロン】乗り物酔いに効くツボ
乗り物酔いに効くとされるツボがあるようです。このようなものを頭に入れておき、酔ってしまった時は一度試してみると良いかもしれません。アネロンの公式サイトでも紹介されているので、気になる方はチェックしておきましょう。
無理せず吐く
船酔いになると、「吐いたら恥ずかしい」「吐いたら迷惑が掛かってしまう」という不安が訪れます。が、そう思えば思うほど、プレッシャーが強くのしかかり、さらに吐き気を助長します。しかし、無理に我慢をして船内に吐いてしまうよりは、海に向かって豪快に吐いてしまった方が良いですし、大分楽になるケースが多いので、我慢せずに吐いてしまいましょう!※動ける余裕があればトイレへ。
また、吐く前には水を一気飲みしてからの方が吐きやすく、喉も痛めにくいです。そして、吐いた後は脱水症状に注意しましょう。しっかりと口をゆすいで、可能な限り水分補給をしてください。
船酔いなんて怖くない!
いかがしたでしょうか?私自身、船酔い発生率100%の人間だったのですが、これらの対策をしっかりすることで、最近では10%くらいに抑えられるようになってきました。それでも10回に1回は酔ってしまう原因は、やはり気持ちの問題が大きいように感じます。
以前、軽い船酔いの状態で無理をして釣りをしていたのですが、急にアタリがあり、魚を釣り上げることができました。不思議なことにその瞬間から船酔いが一気に吹っ飛んだという経験があります。
今回この記事で紹介した対策を行って頂くだけでも、かなりの自信に繋がるのではないかと思います。乗船前にはあまり緊張せずに、「船酔いになっても吐けば良いだけ!」「船酔いなんて怖くない!」という気持ちにマインドセットすることが大切です!