雪があるところは釣れる!?その理由とは?
作成:2022.03.22更新:2022.03.22
目次
晩冬や早春だから釣りに出かけましょう
関東はもちろん関西方面でも雪が降った所が多かったのではないでしょうか?でも雪があっても釣りに行きたいですね~これから本格的な釣りシーズンが到来しますが待ちきれないアングラーも多いはず!今回はそんなせっかちで釣りが大好きなアングラーに捧げるテーマは『雪』です。釣りは暖かくなってからでいいやと思っているあなた!目からうろこの情報ですよ~
雪が多い年は釣りの開幕が遅い?
既に平地や街中は雪がなくなりましたね。しかしこの時期、河川や湖、海などはまだまだ気温が低く日差しも少ないため雪が残っている場所が多いのです。特に今年は残雪が多いのであきらめていませんか?チャンスを逃しているかもしれませんよ。なんと残雪が残っている場所にこそ魚がいる確率が高いんです。このことをわかっているアングラーは今この時期の晩冬~早春の魚を狙うんです。
なんで雪があると釣れるのか?
釣りのフィールドには河川と湖そして海がありますね。それぞれ残雪があります。オフショアは沖なので雪に無縁と思いがちですが今回の記事を一読いただくと早春に狙うべきポイントが分かるかもしれません。各フィールドの残雪の状態で釣るポイントや釣果が変わりますのでフィールドごとに詳しくご説明していきましょう。
フィールドと雪の関係
雪とは何で出来てるでしょうか?当たり前ですが水です。釣りは魚を釣るわけですから水に関することが釣りに影響しないわけがありません。そんな雪が水に変わる時期それが晩冬~早春です。その雪解け水が釣りにどのような影響を及ぼすのか?雪代(雪が融けて川に流れ込む水のこと)で川や海が濁るだけではないんです。ではご説明します。
河川と雪そして狙うべきポイント
川があるということは山があり標高が高ので雪が積もりやすく残雪も多いです。しかし平地部分や河川敷で開けている場所は既に雪が解けていると思います。雪が解けると雪代(雪が融けて川に流れ込む水のこと)となり川へと流れ出します。これは下流に行けば行くほど支流が増え合流していきますので水かさが増します。そして標高も低くなるため気温も上がるためより雪が解けやすく雪代が増えます。このように下流で増水した雪代は濁りがひどくて釣りになりません。では中流から上流の雪代はどうなのでしょうか?先ほどの雪代で濁りが厳しいポイントから上流を目指します。もちろん川岸にはまだ残雪が多く川の様子も見えないかもしれません。そんな上流側の橋を見つけましょう。橋の上からなら川の様子が分かるはずです。そして濁っていない澄んだ川を見つけてください。そこからが釣れるポイントになります。入渓場所を探しましょう。
ワンポイントアドバイス
雪代で濁りずらい河川のタイプをご紹介します。
- 農地が少ない場所です。雪代が濁る理由の1つは土の流入です。田畑が多いところから雪解け水が川へ流れる際に雪と一緒に土も流れ出るためです。上流域が山林しかない河川は木の根などで土が流れ出しにくく逆にろ過された綺麗なミネラルたっぷりの水が流れ出します。
- 川底が泥炭ではない場合。よく行く河川であればその川底がどういう底かお解りと思います。ヌルヌルした土や泥が川底の場合歩くたびに濁るので印象にあると思います。このように濁る河川は水量が増え水流が強くなるとすぐ濁ります。(雨が降ったときに濁りやすい)そんな河川とは逆に砂利やゴロタ、岩盤が川底の河川は歩いても濁りませんよね?そんな河川は雪代に強い河川です。
湖と雪そして狙うべきポイント
湖は大きく分けて2種類あります。結氷湖か不凍湖かです。冬に結氷する湖は解氷する時期を調べてから向かいましょう。さすがに凍っていてはワカサギ以外は釣りになりません。解氷後や不凍湖の場合は雪があっても釣りが可能です。むしろ雪がある場所の方が釣れます。理由はわざわざ雪を漕いでまで奥を目指さないからです。この時期は雪解けしている北岸(南向き)や東岸(西向き)が人気なハズです。日中は陽が当たりやすいので雪も解けいて気温も水温も上がっており釣り人も魚もぬくぬく釣りができるからです。でも釣れるポイントは逆側です。理由は以下です。
日当たりが良く雪がない湖岸
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暖かい:釣り人が多くなりやすく魚が警戒しスレやすい。日中の水温が早く上がるため夜との水温と差が多く魚の高活性タイミングを逃しやすい。
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明るい:魚の活性が上がる早朝の朝日や夕方の西日で陽が当たりやすいためアングラーが察知されやすくなります。水中も明るいのでルアーの動きも見切られやすくなります。
日当たりが良くない残雪がある湖岸
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寒い:釣り人は寒くつらいので人が少ない。ゆっくり気温と水温が上がるため魚の活性が上がるタイミングが計りやすい。
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暗い:夜明けは遅く夕暮れが早いので高活性なフィッシュタイムが長いのでチャンスが増えます。水中も暗いためルアーの動きも見切られにくくアピール力が続きます。
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残雪がある:雪の足跡があるかで他に入渓しているのかが分かる。足跡が無ければしばらくは釣り人が来ていない状態ということですのでスレていないフレッシュな魚がいるということになります。緊張の一投目を楽しみましょう。
海と雪そして狙うべきポイント
さて海と雪の関係が一番結びつかないと思います。十数年前まで私もそうでした。なぜ海で雪が関係あるのかをお話しします。これは海のトラウトに限らずショアから狙う魚全般に言えます。ただし雪が積もる地域限定ですのでご了承ください。
海に雪が影響する理由とは?
海のポイント近くに河川がありますか?雪代の影響を一番受けるのは河川です。それが流れ出す海にも必然的に影響します。悪い影響は雪代の濁りです。海に流れ出すと河口を中心に周辺一帯の海が濁ります。魚がいてもベイトやルアーが見えないので釣りになりません。これだけ聞くと河口がないサーフやロック、漁港そして沖へ釣りに行くと考えるはずですし実際にそういった場所が人気で人が溢れます。実は見逃していることがあるんです。川の雪代はただ濁っているわけではありません。良い影響の1つ目は山の養分(微生物や幼虫なども)たっぷりの水が流れ出すことです。その微生物を餌とする海の生き物(甲殻類や小魚)にとっては一年で最高のシーズンなんです。そうですそれらをベイトとする魚も集まってきます。2つ目に雪代の時期に遡上するサクラマスです。海に雪代が流れ出すのを合図にサクラマスが河口によってきます。雪代に刺激されるんですね。雪代が流れ出すとサクラマス釣りの開始です。なぜサクラマスはサケと違い雪代の時期なのか?諸説ありますが川が雪代で水かさが増していて上流まで遡上しやすいことそんな流れがきつい河川にアングラーも少ないなど天敵が少ないということでしょうか。このようなことを踏まえてそれぞれのフィールドで以下の状況を探してみてください。
- 近くに河口がある:川が近い場合、雪代で濁った川の水が海に流れ出ているはずです。大きな河川であれば河口も大きく濁りもきつくなり釣りになりませんがさほど大きくない河川であれば河口から少し離れると濁りがなくなる場所があります。濁りとの境目が狙い目です。
- 少し濁りがある:川から流れだした雪代で若干濁っている場合は好条件です。雪代で流れ出た養分や虫や小魚を主食にしているベイトが集まりやすくなりそのベイトを追ってターゲットの魚も寄ってきます。
- 残雪がある:海でも残雪がある場所は陽が当たりにくい場所ということです。寒くて釣り人も入りにくいのでスレていないフレッシュな魚がいる確率が上がります。足跡が無ければより良いですね。でも滑りやすいので要注意です。
- オフショアの場合は雪代の濁りがなくなった境目あたりの沖目や岸側の山に残雪が多く川や雪解け水が流れ出しているような場所の近くを探してみてください。ミネラルが豊富な水が山から流れ出していますので微生物が豊富なので小魚やベイトが集まりやすいです。特に遡上前のサクラマスの群れは河口の沖を回遊しがちです。
日当たりが良く雪がない海辺
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暖かい:魚より釣り人が多いと思うほど釣り人が多い。
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明るい:特にロックの場合は明るい場所は魚の活性が下がる。
日当たりが良くない残雪がある海辺
- 寒い:釣り人にはつらいので人が少ないので場が荒れていない。
- 暗い:夜明けは遅く夕暮れが早いので高活性なフィッシュタイムが続きチャンスが増えます。
- 雪がある:足跡が無ければ釣り人が数日は未開状態ということです。スレていないフレッシュな魚がいるということになります。
早春の残雪で気を付けること
さて雪と釣りの関係はお解りいただけたと思います。しかし雪は危険です。特に解け始めているわけですからより危険が増えます。雪の予備知識と対策をご紹介します。
- 常に滑ると考えましょう:冬の雪と違い解け始めている雪は滑ります。雪解け時に雪崩が多いのもその影響です。特に崖になっている場所は避けましょう。滑って落ちたら登れません。
- 深くないと侮るな:残雪があるとつい踏んでみたくなるものです。でもよく考えるとなぜその部分に雪が残っているのか?くぼんだ穴に積もっていて意外と深いかもしれません。
- 川岸などの雪庇に気を付ける:雪庇は屋根などから雪がせり出している雪のことです。しかし川岸の雪庇が一番危険です。雪が川にえぐられている場所や川に雪がせり出している場所があります。川に向かって雪の上を歩いていて川はまだ先と思って近づくと実は雪の下はもう川なんてこともあります。
- 雪崩に気を付ける:雪崩が起きるほど雪が積もっている場合は釣りにはなりません。理由は積雪量が多すぎて川に下りられないもしくは雪解けが進んでおらず川の水が少ない可能性があるからです。あきらめましょう。
- 雪焼けは目と肌に悪い:春スキーをしたことがある方はお解りと思いますが春の紫外線は強く特に雪の上では日差し+雪の反射で上下から紫外線を浴びます。必ず偏光サングラス(UVタイプ)と日焼け止めを持参しましょう。
残雪に立ち向かう装備や便利グッズ
残雪フィールドで気を付けることが分かりました。そこで必要な装備と便利グッツをご紹介します。雪なんて大したことないと思ったのでしょう。まるでサウナにでも入ったのかと思うほど全身から湯気を立てて雪を漕いでるアングラーを見かけます。たった一歩でも雪にはまると足の付け根まで埋まり抜けないんです。そこでそんなアングラーを横目に雪の上をサクサク進める便利グッツなどをご紹介します。真冬に釣りをする人にも必見アイテムです。是非ご参考にしてください。
スノーシュー
スノーシューはご存じでしょうか?あまりご存じない方も多いと思いますのでご説明します。雪山登山をする方はご存じと思いますが日本古来からあるカンジキの西洋版です。機能はほとんど同じです大きさはカンジキより大きいものが多いです。そのため雪の上での浮力が大きく沈みにくいため歩きやすくなります。他にはかかとが浮いて歩くスキーのように歩けるタイプなどもあります。
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG)CSスノーシューTYPE2
登山をするわけではなくポイントまで行くために必要なスノーシューなので高価なスノーシューは不要です。川に着いたら外して荷物にするかそのまま水に入りますのでできるだけ小さなものが理想です。その点このスノーシューは小さめなので良いと思います。釣りで使用するスノーシュー選びは小さくて底が見えて水に入っても抵抗が少ないものが理想です。
カンジキ
日本古来のカンジキ。そんな格好悪くて使いたくないわ。という人はどうぞスノーシューをご購入下さい。スノーシューも持っていますが私は断然カンジキです。とにかく軽い。そして水に入っても動きやすい。釣りではカンジキの方が部があると私は思います。雪に入ったら格好が良いとかわかんないですからね。
ベルモント(Belmont)PI-1487雪ッ子チャン
アウトドアグッズや釣りアイテムも販売しているBelmontから雪ッ子チャンなんてかわいい名前のカンジキがあります。既に発売されて10年ぐらい経つんじゃないでしょうか。なんといっても安い。私は7年以上使っています。きちんとメンテしていればゴム部分も劣化しません。写真見ていただくと分かりますが結構ボロボロで結構乱暴に扱っていますが壊れません。真冬の川で40オーバーのブラウントラウトをGETした時の相棒です。ネットで購入できますが売り切れている場合も多いのでご注意ください。
トレッキングポール
足元はスノーシューかカンジキでなんとか雪に埋まらずに進めますね。でもどのぐらい深いのか?先ほどご説明した注意するポイントの雪庇などを察知するためにもポールが必要です。もちろん雪の上を歩く時の補助として使うのが基本ですがスキーのストックだと釣りの時に邪魔になります。トレッキングポールは折りたたみなどのタイプがありますのでポイントについたら短くして腰に下げたりできるので釣りには最適です。1本で十分です。
モンベル(mont-bell)2wayグリップアンチショックS
アウトドアブランドのmont-bellはトレッキングポールの種類が豊富です。ネットでも販売していますが店舗で自分に合うポールを探すことをお勧めします。mont-bellは手の大きさや持つタイプなどが選べます。このポールは2つのグリップ機能がある珍しいタイプです。釣りでは下る場合はT型のグリップを利用し登るときはストックタイプを利用するということが出来て非常に便利です。
寒さを耐えて出逢える魚もいる
さていかがでしたか?寒いのが苦手という方でも一度行ってもいいかな?と思っていただければ幸いです。どんなに寒くてもお魚さんはいますよ!しっかり防寒してこの時期にしか出逢えない一尾をGETしてみてください!