アブガルシア最高峰のREVO MGX treme 2500SHは、超ハイスペック健在!
1921年、スウェーデンの時計工房から産声を上げた、アブガルシアの前身、AB Urfabriken(ABウルファブリケン)社の設立から、2021年は100周年の節目に当たります。メモリアルイベントとして様々な商品をリリース予定ですが、その目玉として、世界最軽量のスピニングリール「ZENON」シリーズのリリースが5月に控えています。これまで培ってきたテクノロジーの集大成ともいえる、新開発・ZENONシリーズの生みの親は、現時点でのフラッグシップ機である、REVO MGX tremeであることは間違いありません。発売から3年経ち、未だにベイトフィネスの最高峰を走り続ける、REVO MGX tremeより、あらゆるターゲットにバーサタイルに対応できる、2500SHを紹介します。
アブガルシアの「リアルフィネス」とは?
アブガルシアは、軽量リグを扱って行う「ベイトフィネス」の究極系として、「リアルフィネス」という言葉を使い、さらなる軽量リグを自由自在に扱えるタックルの開発をしています。極端に言えば、「1g以下のジグヘッド、もっと言えば0.1gのわずかな重みを感じ取ることができるタックルによるフィネスゲーム」を「リアルフィネス」と呼び、異次元の軽さ、究極の高感度を目指したリール、ロッドを提供しています。そのリアルフィネスの一翼を担う超軽量、超高感度リールが、REVO MGX tremeとなります。
REVO MGX treme 2500SHの基本スペック
それでは、REVO MGX treme 2500SHの基本スペックを見てみましょう。ギア比は6.2、ハンドル1回転あたりの最大巻き上げ量は87cmのハイギアタイプです。ドラグは最大釣力3.2kgのドラグですが、カーボンマトリックスをドラグワッシャーに使用し、広いレンジで非常に細やかな調整ができる、高耐久で高性能のドラグとなっています。ラインキャパは、ナイロン/フロロカーボン6lb(1.5号)で100m、PE0.8号(12.8lb)で150mあります。リアルフィネスをするには十分のキャパといえます。自重は170gのリアルフィネス仕様です。
リアルフィネスを体現する、REVO MGXtremeだけに搭載されている「CMgローター」の感度はハンパない!
REVO MGX tremeは、リアルフィネスを標榜するフラッグシップ機として、同社最軽量であり、最高感度のスピニングリールの責を担っています。そのために、マグネシウムローターとカーボンパーツを組み合わせた超軽量低慣性ローターで、ハンドルからの回転力入力の意思を察知してローター回転が即座にスタート、アングラーのハンドル停止の意思を察知してローターが即座にストップ...大げさに言えば、そんな感覚のローターがCMgローターです。シマノでいうマグナムライトローターやダイワのエアローターよりも軽くて高感度、アブガルシア会心の高性能ローターです。
ボディ剛性もアブガルシア史上最高強度!
REVO MGX tremeは、ボディ剛性においても強靭、高感度を誇っています。リールフットからステム、サイドカバーはアブガルシア独自開発のカーボン繊維強化樹脂のC6カーボンを使用し、ドライブギアをマウントするギアボックスには、マグネシウム合金のワンピース構造の「Feathermetal」を採用し、トライブギアを強固に支え、軸心のブレを許さない構造となっています。そして、アブガルシアの代名詞ともいえる、カーボンプリプレグを切り出した、「DURACARBON」製ハンドルが軽量で強靭、かつ強烈で精悍な印象をアングラーに与えます。このDURACARBONハンドルと、肉抜きのためパンチングによる穴をたくさん開けたスパルタンな印象のアルミスプールは、アブガルシアのデザイン哲学を大いに感じることができます。
REVO MGX THETAとの違い
2020年1月に、REVO MGX tremeの弟分にあたる、REVO MGX THETAが発売されました。2020年のフィッシングショーで目玉となった商品で、MGX tremeには搭載されていない新機能が採用されています。それは「フリクションフリー」です。フリクションフリーとは、メインシャフトの支持機構の改良です。これまでは、メインシャフトはピニオンギアの内壁に挿入され、グリスで潤滑が保たれていましたが、ピニオンギアと接触しているため巻き抵抗となっていました。フリクションフリーは、回転運動をするピニオンギアと、往復運動をするメインシャフトとの接触をなくし、高摺動ブッシュを噛ませて支える構造で巻き抵抗の軽減を図りました。MGX tremeは超軽量低慣性のCMgローターによる回転の反応の速さが武器であるのに対し、MGX THETAは、巻きの滑らかさを優先した製品となります。また、MGX THETAに採用されている、ドラグワッシャーの並び順を変えることでLightモードとToughモードに切り替えができる「2Way DRUGシステム」が、高性能ドラグを備えるMGX tremeにはありません。
ZENONの発売によって、MGXtremeの行く末はどうなるのか?
2021年5月、アブガルシアから世界最軽量のスピニングリール「ZENON」がリリースされます。REVO MGX treme 2500SHが170gなのに対し、ZENON 2500SHは148gです。異次元の軽さです。ZENONは、パッケージングの最適化により、パーツマウント後の空隙を極力排除した結果、アシンメトリーのボディになっています。詳細は正式リリースを待つとしますが、ZENONのデビューにより、MGX tremeの立ち位置はどうなるのでしょうか?結論から言えば、MGX tremeとZENONは住み分けが出来るものと思われます。ZENONは世界最軽量リールとして、今後プロアングラーにより様々なシーンで試され、レビューが行われるでしょう。一方、MGX tremeは「リアルフィネス」という明確なターゲットフィールドがあり、同社の超軽量・超高感度のリアルフィネス専用ロッド「エラディケーター」との組み合わせで最高のパフォーマンスを発揮します。ベイトフィネスの最強タックルとして、MGX tremeは今後も進化して行くことを期待します。
REVO MGX treme 2500SHで、本気のリアルフィネスに挑戦しよう!
REVO MGX treme 2500SHは、細いラインを使用し、5g以下の軽量リグをキャストしながら、大型のバスやトラウト、チヌやロックフィッシュを仕留める、ギリギリの攻防を楽しむ釣りに向いています。当然、そういう釣りをするには、アングラーの高度なテクニックを要求されますが、アブガルシアのフラッグシップ機の感度の良さ、リトリーブの反応の速さを体感し、自由自在にリグを操り、スレた大物に口を使わせて一瞬のチャンスをモノにするような、エキサイティングな釣りを体感してください。