ツインパワーXDとツインパワーSWの違いとは?同じシリーズでも中身は別物です
作成:2021.06.22更新:2021.08.20
目次
軽快さ重視のツインパワーXDと剛性・耐久性重視のツインパワーSW
今回比較するツインパワーXDとツインパワーSWはツインパワーシリーズの中では対極の関係にあります。ツインパワーXDのXDはextreme durabilityの略で、日本語にすると過剰なまでの耐久性という意味だそうですが、実は今作の21ツインパワーXDはツインパワーシリーズの中で最も剛性や耐久性・パワーが低いモデルです。しかしツインパワーシリーズの中で最も軽量で高感度でハイレスポンスです。ツインパワーSWはツインパワーシリーズの中で最も高剛性・高耐久ですがその分、重く感度やレスポンスに劣るという特徴があります。
ツインパワーXDとツインパワーSW パーツごとの違い
ツインパワーXDとツインパワーSWは各パーツに使われている材質や構造が違います。これが大きな性能差となって表れるのです。今回はパーツごとの違いを細かく見ていくことにします。
ボディの違い
ツインパワーXD、ツインパワーSW共にボディ素材はアルミニウムとCI4+のハイブリッドです。しかしボディの厚みが違います。同素材でもボディが厚いツインパワーSWの方が剛性が高いですが重くなります。
ローターの違い
ツインパワーXDはCI4+製のマグナムライトローター、ツインパワーSWはアルミニウム製のXリジッドローターです。剛性よりも軽快さや感度重視のマグナムライトローターと軽快さよりも剛性重視のXリジッドローター。搭載されているローターは対極の性能を持ちます。
防水機構の違い
ツインパワーXDはXプロテクト、ツインパワーSWはXプロテクト+Xシールドです。Xシールドとは簡単に言うとゴムパッキンのようなもので、非常にシンプルな防水機構ですが効果は絶大です。ただし回転が重くなるというデメリットもあります。
ドラグシステムの違い
ツインパワーXDはリジッドサポートドラグ、ツインパワーSWはXタフドラグ(4000番は除く)+ヒートシンクドラグ(10000番・14000番のみ)です。Xタフドラグ・ヒートシンクドラグは耐久性・耐熱性に優れますが構造上、スプールが重くなってしまうという面もあります。
インフィニティドライブの有無
ツインパワーSWに搭載されていますが、ツインパワーXDには搭載されていません。インフィニティドライブとは従来はピニオンギア内部で支持していたメインシャフトを特殊低摩擦ブッシュで支持、メインシャフトに特殊表面処理をした機構のことで、オシレーション時の摩擦抵抗が減ったことにより巻き心地が軽く、そして高負荷時でもしっかりと巻き上げられるようになっています。
ツインパワーXDとツインパワーSWはどう使い分ける?
ツインパワーXDとツインパワーSWはどう使い分ければ良いのでしょうか?サイズラインナップを見ればビッグゲームではツインパワーSWしか選択肢がないのは分かるかと思いますので、今回は両機種にラインナップされている4000XGをどう使い分けるか考えてみましょう。
とにかく耐久性重視ならツインパワーSW
ショアジギングやオフショアでのキャスティング、大型根魚狙いのハードロックゲームなどではツインパワーSWが向いているでしょう。しかしこれらの釣りを専門で行うなら4000番では物足りないことも多く、もっと大きな番手にすることをおすすめします。ツインパワーSW4000XGの使い道をリアルに考えるなら、ライトショアジギングやオフショアでのキャスティングも行うけれど、同じリールでシーバスやヒラスズキ、フラットフィッシュも兼ねたい場合や、フラットフィッシュやヒラスズキがメインターゲットですが、感度や軽快さよりも防水性・防塵性や耐久性を優先したい場合などです。
4000番で済む釣りならほとんどの場合ツインパワーXDで十分
4000番で済む釣りの場合、ほとんどの場面でツインパワーXDの剛性や耐久性で十分です。シーバス・ヒラスズキ・フラットフィッシュなどを狙う場合はツインパワーXDのレスポンスの良さや感度は大きな武器となります。しかしシルキーな巻き心地やメタルローター搭載リールほどのパワーがないので、好みではない方もいるかもしれません。(ツインパワーXDの使用感はツインパワーよりもヴァンキッシュに近い)シルキーな巻き心地や巻き上げパワーが欲しい方はツインパワーを選ぶと良いでしょう。
視野を広く持って自分に最適なリールを考えよう!
この記事を読んでいる方はツインパワーXDもしくはツインパワーSWを購入しようか悩んでいる方だと思いますが、最初からこの2機種に絞り込む必要はありません。同価格帯にはセルテートやセルテートSW、ツインパワーなど優秀なリールがズラリと並びます。自分のスタイルや好みを明確にしたうえでリールが持つ特徴と照らし合わせ、自分にとって最適なリールを選んでください。この記事がその手助けになれば幸いです。