20メタニウムを徹底的にインプレ!20メタニウムを1年間使って分かった使用感や特徴とは?
作成:2022.09.05更新:2023.06.09
目次
シマノのバーサタイルリールとして長年支持を集めているメタニウムですが、2020年にモデルチェンジして更にパワーアップしています。30,000円といった手が届きやすい値段設定で、多くのバスアングラーの方が注目していると思いますが、その期待を超えてくるような最高のリールに仕上がっていることを先にお伝えしておきます。
しかしそんな中で他のリールと迷われている方やどんな釣りに優れているのか知りたい方も多いでしょう!今回はそんな方のために20メタニウムを徹底的にインプレしていきます。使用感や最適な使用範囲はもちろん、他のリールとも比較を行っていくので、20メタニウムの購入を検討している方はぜひ今回の記事を参考に最終決定をしてみてください。
20メタニウムのスペック一覧表
型番 | 糸巻き量(ナイロン) | 最大巻上長 | 自重 | スプール径/幅 | ハンドルの長さ | 最大ドラグ力 | 本体価格 |
RIGHT | 12lb-100m,14lb-90m16lb-80m | 66cm | 175g | 34/19 | 42mm | 5kg | 46,300円 |
LEFT | 12lb-100m,14lb-90m16lb-80m | 66cm | 175g | 34/19 | 42mm | 5kg | 46,300円 |
HG RIGHT | 12lb-100m,14lb-90m16lb-80m | 76cm | 175g | 34/19 | 42mm | 5kg | 46,300円 |
HG LEFT | 12lb-100m,14lb-90m16lb-80m | 76cm | 175g | 34/19 | 42mm | 5kg | 46,300円 |
XG RIGHT | 12lb-100m,14lb-90m16lb-80m | 86cm | 175g | 34/19 | 45mm | 5kg | 46,300円 |
XG LEFT | 12lb-100m,14lb-90m16lb-80m | 86cm | 175g | 34/19 | 45mm | 5kg | 46,300円 |
20メタニウムのデティールインプレ!
リールの長さや高さが抑えられており、他のベイトリールよりもコンパクトに見えるというのが20メタニウムの第一印象でした。また前回のモデルのと同様に丸みを帯びたデザインはしっかりと継承されており、握り込みは非常にしやすくなっています。
20メタニウムのデザインやカラーリングは非常にシンプルでどんなロッドに相性が良く、ロッドを選ばないリールに仕上がっていることも特徴です!しかし、内部のSVSブレーキへのアクセスは少しやりにくく、内部ブレーキの調整の時にはサイドプレートが分離するため、釣り場ではサイドプレートを落とさないように注意する必要があるでしょう。
20メタニウムの使用感を項目ごとにインプレ
20メタニウムの巻き心地・剛性感
20メタニウムはマイクロモジュールギア3とブラスギアの影響も大きく、巻き心地はかなり滑らかな印象があります。ただただ軽い巻き心地というよりも剛性感が高いベイトリール特有の巻き心地といった感覚で、巻いていて気持ちが良くなるリールだと言えるでしょう。
抵抗の大きなルアー・小さいルアーのどちらを使ってもやりにくさを感じることは全くなく、どんなルアーを巻いてもベストなパフォーマンスを発揮してくれます。
20メタニウムのキャストフィーリング・飛距離
マイクロモジュールギア3を採用していることで、SVS独特の"伸び"がより強化されており、軽い力で投げてもよく飛ばすことができます。
スプールの立ち上がりが素晴らしいことで、近距離を狙ったショートキャストやピッチングが非常にやりやすく、他のリールと同じ力で投げてもより深くまでルアーを落とすことができるでしょう。遠距離だけでなく中距離・近距離でも力を発揮してくれるベイトリールとなっています。
20メタニウムの操作感
自重がが175gと軽量で、ボディもよりコンパクトに作られているため、手のひら全体で握り込みやすく、操作性は抜群だと言えるでしょう。
また、単純に縦と横の幅がコンパクトになっただけでなく、リールの高さ自体も低くなることで、手の小さい方もでも扱いやすいリールデザインに仕上がっています。
20メタニウムのトラブルレス性
20メタニウムはブレーキの調整がピッタリ決まると最高のキャストフィーリングと飛距離を出すことができます。しかしその状態で向かい風や少しのキャストミスが起こるとバックラッシュしてしまうこともありました。普通に使っている分には全く問題はありませんが、状況やルアーによっては少しピーキーに感じることもあるかもしれません。
私はこれまでDCブレーキやSVスプールと言ったトラブルレス性の高い機種を使ってきましたが、それらと比べると少し使いにくいと感じることも多かったです。
20メタニウムの適正使用範囲
ルアーウエイト
20メタニウムでストレスなく使えるウエイトの範囲は7~15g程になってきます。もちろんバーサタイル性が非常に高いリールなのでこの範囲以外のウエイトでも問題なく対応できますが、5g以下になると20メタニウムでは少し使いづらくなる印象でした。
もしもっと軽量ルアーの快適度を上げたいのであればラインの糸巻き量を減らして使いましょう。
また4~10gほどのプラグやリグをライトバーサタイル機として使いたいという方には夢屋のシャロースプールを付けるのがおすすめです。ノーマルスプールでは投げにくかったシャッドやスモラバ、小型ミノーをストレスなく飛ばすことが可能になります。
ロッドスペック
20メタニウムでどんな釣りをしたいのかによって選んでいただくのが良いと思いますが、ルアーの適正ウエイト的にもMパワー以上での使用を強くおすすめします。また、シャロースプールを付ける場合はML~Mの間で選んでいただくのがベストでしょう。
ライン
20メタニウムでは12~16lbの中で選んでいただくのがベストになります。それ以上の太さになるとラインがあまり巻けず、フルキャストで糸が出きってしまう可能性も出てくるでしょう。もちろん近距離を撃っていくような釣りには何の問題もありませんが、バーサタイルに様々な釣りをしていきたい方は12~16lbの範囲で使用するのが無難だと感じますね。
前作16メタニウムMGLと20メタニウムの比較
Amazon「16メタニウムMLG」
前作である16メタニウムも長いこと使っていた私ですが、20メタニウムに買い替えて分かった利点をお話します。上記でもお伝えしましたが、20メタニウムの巻き心地は素晴らしく、これは前作よりも圧倒的に良くなっていると感じましたね。16メタニウムを使っていて不満を感じることはなかった私ですが、20メタニウムを巻いてみてその違いに驚きを感じました。やはりマイクロモジュールギア3とブラスギアの恩恵をかなり受けているようです。
また、20メタニウムは前作に比べてトラブルレス性も大きく改善されています。前作の16メタニウムではブレーキのピーキーさを感じる部分がありました。具体的には「風向きが少し変わるとバックラッシュする」「風が強い時ではマックスまでブレーキかけてもバックラッシュする」といった状況が挙げられますが、20メタニウムではブレーキの幅も調整されており、前作のピーキーさも改善されています。
飛距離に関しては16メタニウムと比べてそこまで変化しているようには感じませんでしたが、ショートキャストやピッチンといった近距離のキャストでは20メタニウムの方が伸びがあり、より深くまでキャストすることに向いている印象を受けました。
またその他の細かい項目も前作に比べて全体的にパワーアップしており、20メタニウムに買い替えるか悩んでいる方は買い替えを強くおすすめします!全く別物と言うと少しオーバーですが、16メタニウムと比べてかなりの差を感じました。
20メタニウムと19アンタレスの比較
Amazon「19アンタレス」
20メタニウムと使用範囲が被ってくるリールとして19アンタレスが挙げられます。両者共にマイクロモジュールギア3を搭載しており、同時期にリリースされたリールということで迷われている方も多いでしょう。
この2つの大きな違いは"自重"で20メタニウムが175gに比べてアンタレスは220gと45gの差があります。そのため、手首だけを使ってキャストするような近距離の釣りやアクションが必要になるようなワーミングの釣りでは圧倒的に20メタニウムの方が使いやすくなってきます。
しかし使用するルアーサイズが大きくなればなるほど19アンタレスの方が安定したキャストやリーリングができるため使用するルアーのサイズによっても使いやすさが大きく異なるでしょう。
また巻き心地・剛性感に関しては圧倒的に19アンタレスの方が滑らかで抵抗の大きいルアーでも楽に巻くことができます。コンスタントに飛距離を出して巻いていく状況や重くて抵抗があるルアーを使う状況であれば19アンタレスがおすすめです。一方で近距離での釣りやワーミングでは20メタニウムの方が圧倒的におすすめだと言えるでしょう。
値段は1~2万円ほどの差がありますので、皆さんの予算も吟味して決めてみてください。
20メタニウムと21ジリオンSVTWの比較
シマノ 21ジリオンSVTW
20メタニウムと値段・スペックがほぼ同じリールとして挙げられるのが21ジリオンです。両機種ともに用途が同じでバーサタイル性が高いリールとなっていますが、メーカーが異なる分、ブレーキ調整や使用感のテイストが異なってきます。
この2機種の決定的な違いというのは「トラブルレス性」と「フィーリング」にあると言えるでしょう。トラブルレス性ではSVスプールを搭載していることから21ジリオンが圧倒的に優れており、バックラッシュを気にせず常に安定したキャスティングが可能です。
しかしキャストフィーリングや巻き心地、剛性感という使用感の面では20メタニウムに軍配が上がると感じました。21ジリオンもおもちゃ感があるリールとまではいかないものの、20メタニウムのガッチリしたボディやギアから繰り出させるフィーリングには今一歩及ばないといった印象です。
また、飛距離に関しては両機種ともに大きな差はないものの、メタニウムはブレーキ調整がやや面倒くさく、ジリオンはダイヤルだけで簡単に行えるという点も一つの違いだと言えます。ぜひトラブルレス性やフィーリング、ブレーキの種類を吟味して自分に最適な方を選んでみましょう!
結論20メタニウムはどんな釣りに向いている?
20メタニウムは最適ウエイトのルアーやワームであれば巻きも撃ちもこなせる超バーサタイルなリールです。そのためバス釣りで使うほとんどのルアーに向いていると言えます。おかっぱりにおいてベイトリール1本回りたいという方には最も向いているベイトリールだと言えるでしょう。
20メタニウムのインプレまとめ
今回は20メタニウムのインプレをしてみました。個人的に20メタニウムは前回のモデルよりも全てのパラメータがパワーアップしていると感じましたね!
特に巻き心地や剛性感、スプールの立ち上がりはかなりハイレベルで、撃ち物だけでなく巻き物も気持ち良くこなせてしまう、本当に非の打ち所がないバーサタイルなリールだと言えるでしょう。
購入を考えている方はぜひ今回の記事をもとに最終決定をしてみてください。値段は30,000円ほどですが、ハイエンドモデルにも勝るほどの実力を持ったリールなので、買って後悔することはないでしょう!