湖でのトラウト向けのルアー用ロッドの条件とは?使用ルアーごとのおすすめロッドをご紹介!
作成:2022.03.14更新:2023.04.17
目次
湖でのトラウトフィッシングにおいてのロッドの重要性
繊細なトラウトフィッシングにおいて、ロッドを含めた全体のタックルバランスというのは非常に重要です。使用するルアーに対して適切なタックルシステムを組めているかで、釣りの快適度や魚のキャッチ率が大きく変わってきます。中でもロッドの役目はとても重要であり、ルアーの飛距離、操作性、魚とのファイトのしやすさなどに大きく影響します。
また使用ルアーに対して適切なスペックのロッドを選ぶことは、そのルアーのベストパフォーマンスを引き出すことにも繋がります。例えばルアーに対して柔らかすぎるロッドを選んでしまった場合には、ロッドがルアーの持つ本来のアクションを殺してしまうことになります。ルアーだけでなく、使用するシチュエーションに対しても同じことが言えます。自分が使用する条件からベストマッチな1本を見つけ出してタックルセッティングをすることは狡猾なネイティブトラウトに近づく為の第一歩となるのです。
湖でのトラウトフィッシングのロッドの必要条件とは
レングス(長さ)
ロッドのレングスはルアーの飛距離、操作性、魚とのファイトのしやすさなどに大きく関連します。湖で一般的に使われるロッドのレングスは7ft後半~9ft前後くらいまでです。ロッドが短ければ飛距離は出にくくなりますが、ルアーの操作性が増しファイト中に魚をコントロールしやすくなります。ロッドが長くなれば飛距離は出やすくなりますが、ルアーの細かな操作がやりづらくなります。深い所の魚とのファイトではリフトアップできる幅が増えるので、アングラー主体のファイトができるようになるでしょう。
ではどのようにして使うロッドのレングスを決めればよいのか?それは使用するルアーやポイントの条件によって変わってきます。例えば10gのスプーンを遠投してブレイクラインの沖のボトムから狙いたい、といった場合には遠投性能+沖のボトムでヒットした場合にフッキングできるだけのストロークが必要となります。また広いシャローエリアをミノーでテンポ良く広範囲を狙いたい場合には、ミノーの操作性と横に走る魚をいなせるくらいのレングスを重視すると良いでしょう。このように使うシチュエーションを考慮してレングスを決めると良いと思います。
アクション(硬さ)
ロッドのアクションは各メーカーによってもっとも特色の出るポイントです。例えば同じMHアクションのロッドでも、メーカーが違えば全く異なるロッドだと言えるほどに違いがあります。なので一概にこのアクションが良いとは言い切れない部分もありますので、実際にショップ等でロッドを触ってから購入することをおすすめします。
さてロッドのアクションについてですが、当然硬くなるほどにパワーが上がります。湖で使用されるロッドはM~MHクラスのものが多いかと思います。Mクラスは曲がるロッドなので、軽量スプーンやジグミノーなどの繊細な釣りに向いています。また竿がしっかりと曲がってくれるので、魚とのファイトも楽でバラシも減る傾向にあります。MHクラスになるとルアーの操作性がアップするので、例えばミノーのグリグリメソッドやメタルジグでの釣りに向いています。また大型の魚とのファイトではパワーがあるのでアングラー主体のファイトができるでしょう。パワーは使うルアーや魚のサイズに依存することが多い部分になります。
使用ルアーごとのロッドの選び方
スプーン
スプーンは軽いものは4g前後から重いものは20g前後までと幅広い重さを使用します。ポイントの水深や狙うレンジによって重さは変わってきますが、まず必要なのは遠投性能です。スプーンはルアー自体にシルエットが小ぶりな為、ある程度遠投ができます。また沖で魚がバイトしてきた場合にもしっかりとフッキングできる強靭なバットパワーも必要となります。スプーンの釣りでは感度も重要なので、バランスの取りやすい自重の軽いリールを選びましょう。
使用するラインによってもロッドの特性は多少変わってきます。ナイロンラインを使用する場合には、全体的に張りのあるファーストテーパーなロッド、PEラインを使用する場合にはラインの衝撃を吸収できる少しソフトなティップのロッドが向いています。
- レングスは7ft後半~8ftくらいのレングス
- パワーはルアーMAX20~25gくらいのML~Mクラス
- 沖の魚をしっかりと掛けられるファーストテーパーが必須
ミノー
湖で使用するミノーは7~13㎝くらいのものが一般的です。ミノーが長くなると空気抵抗が増す為、スプーン用よりも少し長めのロッドがよいでしょう。トゥイッチングで使う場合にはあまり長いと操作性が良くないので、自分の身長にあった長さを選びましょう。グリグリメソッドで使用する場合には、魚を掛けた時にアタリを弾かないような柔軟なテーパーを持ったロッドがおすすめです。
ミノーはリアクションバイトが多いので、魚のバイトが強いことが多いです。またミノーをキビキビと動かす為にPEラインが必須となりますので、バイトの瞬間に力を逃がせるような柔軟さを持ったロッドがよいでしょう。
- レングスは7ft後半~8ft半ばくらいのレングス
- パワーと操作性のバランスを考慮したML~MHクラス
- 強烈なバイトを弾かないレギュラーテーパー~ファーストテーパー
メタルジグ
湖で使用するルアーの中でも、特に遠くの魚を狙うことができるのがメタルジグです。また深いポイントでの使用にも最も向いているルアーです。その為遠投性能に加えて50m以上先の魚を確実にフッキングできるパワーも必須条件となります。ショアからメタルジグで狙う場合には、急深のポイントで沖の魚を狙うか、ブレイクラインのカケアガリをボトムから狙うことが多いので、魚に主導権を与えないような全体的にパワフルなロッドがよいでしょう。
レイクショアジギングは海での青物狙いのショアジギングのような派手なアクションよりも、少しスローめなアクションに時折食わせの速めのアクションを織り交ぜることが多いです。その為ロッドの反発を使ったしっかりと水をかむようなアクションを心がけましょう。
- 8ft半ば~9ftくらいまでの遠投のできる長めのレングス
- パワー重視のM~MHクラス
- ルアーMAX30gくらいのパワフルなファーストテーパー
ジグミノー
スプーンとミノーの要素を併せ持ったルアーがジグミノーです。タダ巻きでも釣れますし、タダ巻きに時折トゥイッチを織り交ぜてもよく釣れます。基本的にはスプーン用と似た特性のロッドが扱いやすく、アクションを加える為により操作性を重視したロッドを選ぶとよいでしょう。アタリは反転系が多いので、少しソフトめなティップのロッドが良いです。
ジグミノーではミノーのようにシャローエリアを広範囲に探ることが多いので遠投性能も重要です。操作性に影響が出ない程度のレングスを選びましょう。またPE0.6~0.8号と細めのPEラインを使用するので、硬すぎるロッドはラインブレイクの原因になりますので注意しましょう。
- 7ft半ば~8ftくらいの操作性のよいレングス
- 遠投性能と操作性のバランスを考慮したML~Mクラス
- ルアーMAX18gくらいまでの強すぎないファーストテーパー
ルアーごとのおすすめネイティブトラウト用ロッド
スプーン用:ダイワ シルバークリーク ネイティブスティンガー 78M
2020年からダイワのネイティブトラウトロッド シルバークリークシリーズに、新たに追加されたのがネイティブスティンガーです。ネイティブスティンガー78Mは全体的に張りのあるロッドで、魚のアタリをガンガン掛けていくスプーンの釣りにぴったりです。遠投性能、ルアーの操作性、魚とのファイトを高次元でこなせる、湖でのトラウトフィッシングには欠かせない1本となっています。
ウェーディングでも取り回しの良いレングスは、ボートからのキャスティングでも使いやすい7ft8in、パワフルなバットを持ったMクラスのファーストテーパーはアングラー側から仕掛けていきたい釣りにはベストマッチです。このロッドは筆者の湖でのメインロッドとなっていますが、ナイロンラインでのスプーニングからPEラインを使ったミノーイングまで幅広い釣りに対応できるロッドであると思います。
ミノー用:シマノ トラウトワン ネイティブスペシャル S83ML
シマノのネイティブトラウトロッドのスタンダードモデルであるトラウトワンのネイティブスペシャル、中でもS83MLはパワーのあるモデルでグリグリメソッドやトゥイッチでのミノーイングにぴったりなモデルとなっています。ルアーMAX25gと他社のMLクラスのロッドよりもパワーがあり、長めのグリップエンドと相まって大型魚とのファイトにも余裕を持って対応できます。
8ft3inとウェーディングでの使用を考慮されたレングス、ハイパワーXを纏った強靭なバットパワーが秀逸なロッドとなっています。ソフトなティップの食い込みが魚のアタリを上手く吸収し、ベリーからバットのパワーで魚を掛けることのできるモデルです。
メタルジグ用:テイルウォーク ケイソン ランズバック SPEC-N S90MH
テイルウォークのケイソン ランズバック SPEC-N S90MHは、重めのスプーンや抵抗の大きなディープタイプのミノーなどを操るサクラマス用のロッドです。9ftのレングスにMHアクション、ルアーMAX28gというパワーは、飛距離を必要とする湖でのレイクショアジギングにぴったりなスペックとなっています。
またレギュラーテーパーとなっている為、メタルジグのアクションを適度に殺し、魚にアピールしすぎずスレにくくなります。湖で使用する15~25g程度のメタルジグにはぴったりなロッドとなっています。9ftと湖用ロッドとしては長めなレングスですが、他のアングラーが届かない竿抜けポイントを狙い撃てるロッドです。
ジグミノー用:ダイワ ワイズストリーム 710ML-3
ダイワのワイズストリーム 710ML-3は携帯性に優れた3ピース構成となっています。テーパーはレギュラー寄りのファーストテーパーとなっていて、タダ巻き系のルアーに向いています。ジグミノーではタダ巻きが基本となっているので、魚がヒットしても弾かずにしっかりとフッキングできるロッドが向いています。
ワイズストリーム 710ML-3は元々サクラマスやサツキマスを狙うロッドなので、バットパワーがありタダ巻きにトゥイッチ系のアクションを加えるのもやりやすい操作性に優れた1本となっています。PE0.6~0.8号との組み合わせではスプーンからミノー、ジグミノーまでいろいろなルアーに対応できる汎用性の高いロッドです。初めての湖用ロッドとしてもおすすめのロッドです。
レイクジギング用:アブガルシア トラウティンマーキス レイクハント TLMHC-662L
芦ノ湖や中禅寺湖、猪苗代湖などの一部の湖で流行の兆しを見せているのが、ボートからのレイクジギングです。浅い湖では20~40g、深い湖では100g以上も使用することもあり、海でのライトジギング用のロッドなどを使う方も多いかと思います。トラウティンマーキス レイクハント TLMHC-662Lは珍しいレイクジギング専用ロッドです。
小さなボートの船上でも扱いやすい6ft6inというレングスに、ルアーMAX20~80gと幅広い湖でのレイクジギングに対応できるロッドとなっています。パワーもLクラスと強すぎず、様々なジギングでのアクションに対応できるようなロッドとなっています。これからレイクジギングを始めたい方や、レイクジギング専用のロッドが欲しい方にはおすすめな1本です。
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