店頭で見つけたらラッキー!17セオリー1003は異次元の軽さが武器の超軽量リール!
リールやタックルの総重量が軽いということは、疲労軽減や感度向上など、多くのメリットを生み出してくれます。しかし、通常リールの重量が軽くなることに比例して価格も上がるという認識が一般的だと思います。シマノであれば、「ヴァンキッシュ」、ダイワであれば「イグジスト」などのフラッグシップ級が有名です。しかし、「17セオリー」は、ミドルエンドの価格帯でありながら、ハイエンド機種と同等の軽さを手に入れました。特にラインナップの中で最も小さい「17セオリー 1003」は、全リールの中でもトップクラスの軽量さを誇り、ライトゲームにピッタリのリールです。軽さと性能を併せ持つこのリールの特徴を見ていきたいと思います。
17セオリー 1003の基本仕様は?
ダイワのリールラインナップのうち、特に軽量なものはと言えば、「イグジスト」や「ルビアス」が真っ先に思いつきます。そんな中突然発表された「17セオリー」は、「イグジスト並みの軽さを持ちつつ、価格はルビアスより下」という驚きのスペックを誇っています。最小の「17セオリー 1003」は、本体重量が155gであり、他のハイエンド機種と比較しても見劣りしません。そしてこの軽量化には、リールの細かい部分に取り入れられた「肉抜き」が大きく関係しています。強度を維持しつつ最適な肉抜きを行うことで、この軽さを実現しています。下記は『近いスペックであるハイエンドリールとの重量比較』です。
18イグジスト FC LT1000S-P | 150g |
20ルビアス FC LT2000S | 150g |
19ヴァンキッシュ C2000S | 145g |
20ヴァンフォード C2000S | 150g |
15イグジスト 1025 | 165g |
15ルビアス 1003 | 175g |
MAGSEALED:マグシールド
リール内部に侵入してくる海水を磁性流体による油の膜でガードする、ダイワ独自の防水技術です。ラインを伝わってリール本体に侵入してくる海水から内部を保護してくれます。リール内部まで海水が侵入してしまうと、塩ガミや、錆が発生しやすくなり、リールの故障やストレスにつながります。漁港での釣りが多いメバリングでも少量とはいえ、海水を甘く見てはいけません。ストレスフリーな釣りにマグシールドは効果絶大です。
AIR ROTOR:エアローター
負荷が分散させる構造を設計し直すことで、ローター耐久性が向上、約15%の軽量化を実現しています。ローターバランスも向上することでさらなる回転フィールの向上にもつながっています。ゆっくりと巻くことが多い釣りに使用される「17セオリー1003」では、巻き感アップにつながるでしょう。
ATD:オートマチックドラグシステム
魚の引きに滑らかに追従しながら効き続けるドラグシステムで、滑り出しがスムーズなためラインブレイクしにくく、魚に違和感を与えにくくなっています。リール本体の大きさが小さい「17セオリー1003」では、ドラグノブも相対的に小さくなってしまうので、ファイト中の操作は少しやりづらくなります。そんな中でもATDでは、ドラグ操作がほぼ不要なので、とても便利です。
ZAION(ザイオン)ボディ&ローター
「17セオリー 1003」は、ボディ・ローターともに素材にZAIONを使用しています、通常よりも強化された樹脂材料であるZAIONは、軽さと剛性を両立してくれます。これによりリール重量は155gと抜群の軽さを誇ります。また、巻きも軽いため、リーリングが肝になるメバリングでは、スムーズな巻き心地が気持ちよく釣りをさせてくれます。
比較検討されるリールと比べると?
20ルビアス FC LT2000S
LT化により大幅な進化を遂げた「20ルビアス FC LT2000S」は、巻き心地や剛性も大幅に向上しています。重量は150gと、15ルビアスからもかなり軽量化されており、イグジストに匹敵するスペックを有します。ライトゲーム向けのリールとしてはかなり剛性が高く、ハンドル長さも45mmと長めなので、使用できる釣りの範囲もかなり広いです。しかし価格は2万円台後半とミドルエンドの中では少し高めなのがネックです。
20ヴァンフォード C2000S
16ストラディックCI4+の後継機種である「20ヴァンフォード C2000S」は、軽さが売りの最新ミドルエンドリールです。重量も150gと最軽量クラスであり、ハンドル1回転あたりの巻き量が69cmなので、ほぼ同等のスペックと言えます。しかし価格は実売2万円台前半なので、「17セオリー1003」よりも少し高めです。
19ヴァンキッシュ C2000S
シマノ「クイックレスポンスシリーズ」のフラッグシップであるヴァンキッシュは、軽さだけでなく、モデルチェンジにより剛性もかなり向上しました。「19ヴァンキッシュ C2000S」の重量は驚異の145gで、かなり軽いリールになっています。当然上位機種であるため、価格は4万円台に入りますのでお財布と相談が必要です。
なぜ私が17セオリー 1003を選んだか?
とにかく軽さが欲しかった
私が「17セオリー 1003」を主に使用するのはメバリングです。ライトゲームに位置するメバリングは、通常タックル重量がかなり軽いことが知られており、ロッド・リールともに軽量なものが出てきています。使用するジグヘッドも0.5g~1g程度を使用するため、できる限り手元に伝わる感度を上げたいという思いもありました。「17セオリー 1003」は、軽さ、感度を兼ね備えており、リールスタンドをつけても重量は約170g。価格も2万円を切ることからかなりコスパの良いリールだと言えます。
メバリングに最適な巻上長さ
「17セオリー 1003」のハンドル1回転あたりの巻き量は60cmなので、スローに巻くメバリングにとってちょうどよいものになっています。ハイギアをゆっくり巻くよりも、ローギアを早く巻く方が簡単であり、よりデッドスローなリーリングが求められる時にも対応できる。そんな抜群なセッティングがされています。
逆に残念だと思うところは?
搭載できるリールスタンドの種類が限られる
スピニングリールを使用する際、タックルを置いた際にリールに置き傷が入ることを防止するためにリールスタンドを装着する人も多くいると思います。しかし、「17セオリー」は、14カルディア、14月下美人と共通なのですが、ハンドル取り付け部のねじの規格が特殊で、上位機種で取り付けていたリールスタンドをそのまま移植することはできません。リールスタンドを装着する際には、適合しているかをよく確認する必要があります。無理にねじ込もうとすると、ねじ山が削れてしまい、ねじとしての機能が失われてしまうため注意が必要です。
マグシールドの弊害
マグシールドは、海水がリール内部に侵入してくれることを防いでくれるダイワ独自の機能ですが、時として不具合につながることもあります。マグシールドの正体は磁性オイルなのですが、ボディを分解してしまうと揮発して機能が失われてしまいます(メーカーサポートも受けられなくなります)。そのため、リールを分解できる人にとっては、内部へのグリス追加などができません。また、オイル自体が錆びてしまうということもあるようなので、不安な人はシマノのリールを選択したほうがよさそうです。とはいえ、ダイワサポートの集計では、マグシールド搭載機種の故障発生率はかなり下がっているようなので、基本的には信頼のおける機能であることは間違いないでしょう。
17セオリー 1003が特にマッチする釣りとは?実釣と使用インプレ
メバリング
軽量かつ感度の良いリールであるため、メバリングでの使いやすさは抜群です。リールの巻きも軽いため、軽快なリ-リングができます。巻き心地もよく、パワーも十分あることに加え、ATDも搭載されているため、不意な大物でも問題ありません。やはり「軽い」ということはそれだけで武器になります。
17セオリー 1003はメバリングに最適な高性能リール
その圧倒的な軽さでイグジストにも肉薄する「17セオリー 1003」。軽さだけでなく機能も十分に有しており、主にメバリングでは抜群の相性を誇ります。価格も2万円以下であることも非常にうれしく、上位機種でしか味わうことのできなかった感覚得ることができるでしょう。残念ながら現在市場ではほとんど見ることはできませんが、素晴らしいリールなので、見つけたらぜひ手に入れていただきたいです。