やはり「17セオリー 2510PE-H」を見ていくうえで重要なのはその重量です。190gのリール重量は、2021年現在ではそこまで珍しくない数字ですが、2017年時点では敵がいないほど軽いリールでしたし、現在でも軽い部類であるということは間違いありません。重量が軽いことに加えて巻きも軽く、ヌメヌメというよりもキビキビとした巻き心地が特徴です。最大ドラグ力は7kgと少し物足りない感じがしますが、シーバスなどであれば問題ない数値です。ベアリングの数もまずまずで、7個と決して少ない数ではありませんし、自分で追加もできるため、自由度は高めです。また、デザインもシックな感じでかっこよく、15イグジストに配色は似ています。もちろん性能は異なりますが、見た目の高級感も上位機種には劣っていません。
リール内部に侵入してくる海水を磁性流体による油の膜でガードする、ダイワ独自の防水技術です。リール内部まで海水が侵入してしまうと、塩ガミや、錆が発生しやすくなり、リールの故障やストレスにつながります。海水はラインを伝わってリール本体に侵入してきますし、ウェーディングする場合は浸水の恐れもあります。マグシールドは様々な状況からリールを守ってくれるうれしい機能です。
負荷が分散させる構造を設計し直すことで、ローター耐久性が向上し、約15%軽量化されました。ローターバランスも向上することでさらに回転フィーリングが向上しています。ローターの軽量化は巻きの軽さにもつながっており、キビキビとした巻き感です。ストップ&ゴーも軽快ですし、ただ巻きでも心地よい巻き感を提供してくれます。
魚の引きに滑らかに追従しながら効き続けるドラグシステムで、滑り出しがスムーズなためラインブレイクしにくく、魚に違和感を与えにくくなっています。ラインの滑り出しがスムーズで、魚の引くスピードに追従してブレーキがかかるため、ファイト中のドラグ操作回数が減ります。あらかじめドラグを緩めに設定しておりてもフッキング時にはしっかりと効きますし、急な突っ込みに対してもATDが柔軟に対応するため、いつもよりも細いラインを使用することができるというメリットもあります。
「17セオリー 2510PE-H」は、ボディ・ローターともに素材にZAIONを使用しています、通常よりも強化された樹脂材料であるZAIONは、軽さと剛性を両立してくれます。これによりリール重量は190gと2500番台のリールの中でも軽い部類に入ります。樹脂パーツが多いことで、強度に不安を感じるかもしれませんが、シーバス程度であれば問題はありません。しかし、常にランカーサイズを狙う方、ショアジギングに使用したいなど、リールにより剛性を求める方は、番手を上げるかボディ素材が金属パーツになっているリールを選択したほうが良いかもしれません。
LT化により大幅な進化を遂げたルビアスシリーズの「20ルビアス LT3000S-CXH」は、巻き心地や剛性も大幅に向上しています。重量は180gと、「17セオリー 2510PE-H」よりも10g軽く、前身である「15ルビアス 2510PE-H(205g)」からもかなり軽量化されており、イグジストに匹敵するスペックを有しています。剛性に関してもLT化されたことにより上がっており、最大ドラグ力10kgは魅力的な数字です。しかし価格は2万円台後半とミドルエンドの中では少し高めなのがネックです。
15ストラディックから4年ぶりにモデルチェンジされた「19ストラディックC3000HG」は、シマノのコアソリッドシリーズで、滑らかな巻き感が特徴です。「マイクロモジュールギアⅡ」、「サイレントドライブ」が搭載され、フラッグシップに迫るリーリング性能があり、上位機種を踏襲した新しい「HAGANEギア」、「Xプロテクト」を搭載することで従来モデルよりさらに強く、耐久性のあるモデルになりました。重量は225gとこちらは少し重ためであることが難点です。
16ストラディックCI4+の後継機として、名前を変えて発売された「20ヴァンフォード C3000HG」は、マグナムライトローターと軽量ボディにより、巻き出しの軽さと優れた操作性を実現しています。また、クイックレスポンスシリーズながら「マイクロモジュールギアⅡ」、「サイレントドライブ」を搭載し、より繊細なリーリングも可能です。さらにロングストロークスプールを搭載して遠投性能を向上させたほか、「Xプロテクト」、「HAGANEギア」による耐久性能も有しています。リール重量は従来から10g軽く180gとなり、軽量なリールとなっています。
私が「17セオリー 2510PE-H」を主に使用するのはシーバスゲームです。メインフィールドは河川で、ナイトゲームでの明暗狙いが多いため、ドリフトなどの流しの釣りが多いです。同じ姿勢でリーリングをすることが多いため、タックル重量を少し軽くしたいという狙いがありました。「17セオリー 2510PE-H」は、190gという軽さから、体にかかる負担も減り、感度も申し分ないため、水中の変化をすぐに感じ取ることができます。価格も2万円を切ることから、かなりコスパの良いリールだと言えます。
スピニングリールを使用する際、タックルを置いた際にリールに置き傷が入ることを防止するためにリールスタンドを装着する方も多くいると思います。しかし、「17セオリー」は、「14カルディア」系と共通で、ハンドル取り付け部のねじの規格が特殊であるため、通常のリールスタンドをそのまま使用することはできません。リールスタンドを装着する際には、適合しているかをよく確認する必要があります。無理にねじ込もうとすると、ねじ山が削れてしまい、ねじとしての機能が失われてしまうため注意が必要です。
前述した河川明暗では、9.7ftのロッドを使用しますが、湾奥では8.6ftのロッドを使用し、トゥイッチを入れながら誘うこともしばしばあります。特にロッドを動かす釣りは腕にかかる負担もあるため、リールの重量は必要になってきます。私は、もちろん釣ることが目的ですが、その過程でタックルがもたらしてくれる快適さも重視しています。「17セオリー 2510PE-H」の190gという重量は軽すぎず重たすぎず、私の使用するロッドにもよくフィットする重量なのでとても気に入っています。
重量の軽さが売りの「17セオリー 2510PE-H」ですが、軽さだけでなく機能も十分に有しており、さらにその価格も魅力的です。現在は新品がショーケースに並んでいることは少ないですが、中古市場、在庫セールなどでは20,000円を切る価格で手に入れることもできます。現在使っているシーバスのタックルをワンランク上げたいと考えておられるアングラーの方々には特におすすめです。その軽さと快適さを武器にシーバスゲームを楽しんでみてください。
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