ジギング、キャスティングに19セルテート LT5000D-XHがおすすめな4つの理由
LTコンセプトの「TOUGH」を極めた19セルテート
長年続いた「REAL FOUR」に変わるダイワスピニングリールの新基準「LTコンセプト」とは、「LIGHT(軽さ)」と「TOUGH(タフさ、頑丈)」の両立を目指したものです。「LIGHT&TOUGH」を両立した18イグジスト、「LIGHT」に特化させた20ルビアス、そして「TOUGH」に特化させたのが19セルテートです。頑丈さが売りだった歴代のセルテートは、特にソルトルアーアングラーから支持されてきました。では19セルテートはどのような点を中心にモデルチェンジしたのか、いくつかご紹介します。
高い剛性感のアルミ合金モノコックボディー
「LTコンセプト」の核ともいえる技術が、ビス止めの必要ないワンピース成形のモノコックボディーです。モノコックボディーを採用することによるメリットは非常に多く、剛性感アップ、リール室内の拡大したことで以前より大口径ギアの搭載が可能になった、防水性のアップなど、この技術が実現したことによりダイワのスピニングリールは1つ上のステージに上がったと言っても過言ではありません。19セルテートはアルミ合金が採用されたことで、18イグジストよりも高い剛性感を実現しました。大物がヒットしてもボディーが撓むことはありません。
超々ジュラルミンのマシンカットタフデジギア
「TOUGH」はボディー本体の剛性感アップのみではありません。19セルテートは超々ジュラルミンのマシンカットタフデジギアを採用することで、巻き上げトルクのアップも実現しました。マシンカットタフデジギアは冷間鍛造の超々ジュラルミンを切削機械で削り出したギアで、タフデジギアは以前のデジギアⅡよりも大口径かつ歯面の面積が広くなっています。それによりギアの巻き上げ力が大幅にアップしており、同じボディーサイズであれば耐久性と強度が150~200%になったそうです。
ストッパーレスボディー
2010年に登場したマグシールドは、磁性流体によりボディーやラインローラー内部に海水の侵入を防ぐ機能として、現在のほとんどのダイワスピニングリールに採用されています。主にメインシャフト、ドライブギア、ラインローラー部にマグシールドが搭載されている機種が多く、16セルテートからはボールベアリング内に磁性流体の入ったマグシールドボールベアリングも登場し、一部20ソルティガや18イグジスト(オリジナルモデルのみ)などの上位機種に現在搭載されています。しかしストッパーレバーやボディーの継ぎ目などからの隙間からの防水は防げませんでしたが、初代ソルティガ登場から開発が進められたダイワの防水機能は、モノコックボディー+マグシールド+ストッパーレスボディーにて完成したのではないかと思います。
19セルテート LT5000D-XHの特徴
待望のLT5000サイズボディーの追加でさらに釣りの幅が広がった
19セルテートの先行販売のモデルではLT3000ボディーが最大サイズでしたが、2019年秋にLT5000ボディーの3モデルが追加されました。ボディーサイズが上がったことにより、さらなる大口径ギアの搭載が可能になりました。ドライブギアの口径が大きくなると巻き上げトルクの向上に直結します。これまでのセルテートのTOUGHでしたが、ボディーとギアの大型化によりパワーアップして中型青物までも視野に入るようになりました。
PE2.5号300mというラインキャパシティー
LT5000シリーズは3モデル共ディープタイプのスプールになっています。5000DスプールはPE2.5号が300m巻けるので、ショアとオフショアでのライトジギングなどで中型程度の青物にも対応できるようになりました。ドラグMAXは12キロなので、10キロオーバーとなると海域や地形などにも左右されますがキャッチできる確率は上がるでしょう。千葉の外房地域でもベテランはPE2.5号を使用しているアングラーも多いです。そう言われると中級者~上級者向けのリールのように聞こえるかもしれません。しかしボトムに激しい根があったりする海域でなければ、そこまで難しくありませんが、中級者、上級者へのステップアップできるリールでもあると思います。
19セルテートのラインナップ最大の大口径マシンカットタフデジギア
モノコックボディーにマシンカットタフデジギアを搭載したリールのパワーは、今までのリールよりも1ランク上のものと同等かそれ以上と言われています。つまりLT5000番のLT5000D-XHは前規格の3500、4000番クラス(LT規格でいうと6000クラス)と同等のパワーがあると言えるでしょう。前規格での3500、4000番といえば16セルテートHDや17モアザン、17ソルティガBJなどLTコンセプトの試験機的な機種が多いですね。どれもヘビーデューティーモデルやジギング、キャスティングなどで青物などを狙うパワーモデルばかりなので、19セルテート LT5000D-XHもそれなりにパワーモデルであると考えても良いのではないでしょうか。
19セルテート LT5000D-XHがショア、オフショアジギングのおすすめな4つの理由
上記でご紹介させていただいた19セルテート LT5000D-XHの特徴やスペックから、特にショアやオフショアでのライトジギング、ジギング、キャスティングゲームに是非おすすめしたいリールであると言えると思います。ではなぜ特にショア、オフショアのジギングにおすすめしたいのか、4つの理由をお伝えしたいと思います。
メタルモノコックボディー+マシンカットタフデジギアのパワーは青物を相手にしても引けを取らない
LT5000ボディーを手に入れた19セルテート LT5000D-XHは、強固なメタルモノコックボディーにマシンカットタフデジギアの組み合わせにより、LT3000以下のモデルと比べても格段にパワーアップしています。筆者は19セルテート LT3000-XHで40センチクラスのショゴや2キロオーバーのカツオを釣っていますが、その時も特にパワー不足は感じませんでした。19セルテート LT5000D-XHであれば中型青物でも十分に渡り合えると思います。
近海オフショアジギング、キャスティングでスリリングなゲームを楽しめるラインキャパシティー
19セルテート LT5000D-XHはPE2.5号300mというショアジギングやオフショアジギング、キャスティングにちょうど良いラインキャパシティーです。近海ジギングではPE2.5号というと少し頼りないと思われる方もいるかもしれませんが、最近のPEラインは細くても強度の出るものが多くなっています。掛かった後に魚をいなせるようなテクニックは多少必要ですが、細めのラインでの魚とのやり取りは非常にスリリングで楽しいです。またシイラやサワラ、カツオなどのキャスティングゲームでは飛距離が必要になるので、PE2号程度を使用するとキャッチ率はグッと上がるのでおすすめです。
モノコックボディー+ストッパーレスボディーの防水性能はオフショアや沖磯などの過酷な状況にも負けない
オフショアの釣りや沖磯でのロックショアでは、他の釣りに比べてリールが海水を被る機会が多い釣りだと思います。特にロックショアはポイント移動の際にリールをぶつけてしまったり、磯際で釣りをしている時にタックルが波にさらされることもあります。近年のダイワスピニングリールのほとんどにはマグシールドが搭載されていますが、ここまで過酷な条件下ではマグシールドのみでは不安だという方も多いのではないでしょうか?そんな方にもモノコック+ストッパーレスのボディーを持った19セルテート LT5000D-XHなら、多少のハードな環境でも気にせず使えると思います。
ロングキャストABS搭載機はシイラ、サワラ、カツオのオフショアキャスティングなどの飛距離が必要な時に活躍
ロングキャストABSはスプールエッジ部分にチタンリングを施すことで、ラインのスプールからの放出角度を変えてキャスト時の抵抗を減らすことで、従来のスプールよりも約5%ほど飛距離が伸びます。ナブラや潮目まであと一伸び欲しいといったシチュエーションはよくあると思います。そんな時にロングキャストABS搭載の19セルテート LT5000D-XHを使えば、他のアングラーの届かないナブラや潮目にルアーをアプローチできるかもしれません。
19セルテート LT5000D-XHはこんな釣りにも向いています
ディープロックフィッシュ
水深30m以上のディープエリアで狙う、冬場のオオモンハタやマハタから東北のクロソイやアイナメなどを狙うディープロックが、一部では密かにブームとなっています。特に大型のロックフィッシュを狙う場合にはノーマルギアのモデルを推奨しますが、50m以深を狙う場合には19セルテート LT5000D-XHをおすすめします。Φ38のドライブギアのパワーは、クエやスジアラといった大型のロックフィッシュとも渡り合えるでしょう。
サーフからの青物、フラットフィッシュを狙ったライトショアジギング
10ft台~11ftクラスのロッドをメインに使うサーフでのフラットフィッシュや回遊する青物を狙う場合にも、19セルテート LT5000D-XHはぴったりです。サーフでの釣りの場合には、飛距離を出す為にPE1号程度を使用することが多いと思います。PE1号を200m巻けるリールだとLT3000クラスだと思いますが、おそらく軽すぎてロッドバランスが悪いケースが多いでしょう。19セルテート LT5000D-XHは295gなのでロングロッドとの相性は抜群です。バランスの良いタックルは1日釣りをしていても疲労がたまりにくいので、釣りに集中できるでしょう。
19セルテート LT5000D-XHの苦手なシチュエーション
オフショアでのスーパーライトジギング(SLJ)
オフショアでのライトジギングには向いている19セルテート LT5000D-XHですが、もっと軽いジグを使用するSLJにはあまり向いていません。SLJではタングステン製のメタルジグを使用することが多く、タングステンジグはタダ巻きやスローな誘いがメインになります。そしてSLJは水深20~30mとシャローエリアでの釣りが多いので、XHギアのリールよりもノーマルギアのリールの方が相性が良いです。使用するラインも0.8~1号程度が使いやすいので、20ルビアス LT3000-Cや21ルビアスエアリティー LT3000S-Cなどはラインキャパシティーもちょうど良く、リール重量も軽くて6ft台のロッドとのバランスも良いのでSLJに向いていると思います。
タイラバ
基本的にスローにタダ巻きすることがメインになるタイラバには、105センチという19セルテート LT5000D-XHの巻き取り長は長すぎるシチュエーションが多いでしょう。タイラバはベイトリールを使用する場合が多いですが、最近ではドラグ性能が良くライントラブルも少ないスピニングリールを使う方も増えています。そんな方には同じ19セルテートのLT3000や20ルビアス LT4000-Cがおすすめです。
19セルテート LT5000D-XHはショア、オフショアどちらでも使える心強い味方
今回ご紹介させていただいた19セルテート LT5000D-XHは、汎用スピニングリールの枠に収まらず中型までの青物まで視野に入るほどのパワーとタフさを兼ね備えたリールです。近海でのオフショアジギングやキャスティング、ボートロック、ショアではロックショアから青物の誘い出し、サーフからのショアジギングなどの釣りにぴったりです。スローな展開の釣りにはあまり向いていませんが、テンポの良い釣りにはとてもマッチするリールなのでその特性を生かしたタックルバランスを組んで、憧れの大物をキャッチしましょう。