コロナウイルス感染防止用のマスクではなく、防寒に重きを置いたタイプのスポーツ用フェイスマスクは、薄手のものでも簡単に防寒対策ができます。ジョギング時などに使用する、呼吸を妨げることが比較的少ないものが良いでしょう。ネックウォーマーとフェイスマスクが一体化した大型のものがおすすめです。耳が隠れると体感的に寒さはかなり和らぎます。
釣りにはフィッシンググローブは手の切創対策として必ず使用すべきアイテムではありますが、実は非常に悩ましいアイテムでもあります。
私の場合、夏場は涼しさと通気性を重視し、5本指切りタイプの薄手のグローブを使用しています。防寒という意味では、ダイビングのウエットスーツの素材にも使用されている、厚手のネオプレンゴム製のグローブを使いたいところではありますが、手・指の感覚が犠牲になってしまいます。
私は指先の感覚が失われるのを嫌い、真冬でも親指、人差指、中指の先が切られた3本指切りタイプのフィッシンググローブを使用しています。その代わり、手首がすっぽり覆うことができるように工夫しています。グローブの裾部分は完全にアウターの袖口の中に入れ込んで、冷気や水が袖口から入らないようにしています。手首部分が長いフィッシンググローブがない場合は、スポーツ用のリストバンド(テニス用もしくは野球用)を使うと袖口とフィッシンググローブとアウターの袖口を完全にシールドすることができます。
予備のタオルや替えの靴下、シャツは、荷物の制約がなければ、あればあるだけ心強いです。特に運悪く靴下を濡らしてしまった場合は、その後の士気にも影響しかねませんので、靴下の予備は必ず持っておきましょう。その前に、靴の中を濡らさないよう、細心の注意を払いましょう。
タオルは夏、冬問わず最低2枚、できれば3枚以上持っていると良いでしょう。タオルは濡れた体や道具を拭くための他、首に巻いたりすれば防寒の機能としても役立ちますので、常に乾いたタオルが使える状態にしておくことが大事です。
なくても困るというわけではありませんが、あると大変便利なのが古新聞紙です。新聞紙は吸湿性、吸水性が高く、保温性もあります。小さく折りたたんで靴の中に敷けば、蒸れを取ってくれる上、保温効果ももたらします。
また、波を被ったり雨に濡れた小物類を新聞紙で包めば、素早く乾かすことも可能です。また、充分に服を重ね着しているにも関わらず、まだ寒い場合は、背中に一枚新聞紙を入れるだけで保温効果が高まります。古新聞紙は日刊紙1部程度持っていれば、いざというときに色々と役に立つスグレモノです。
最後に、やはり冬のアウトドアアクティビティに最強なのが、温かい飲み物でしょう。体が芯まで冷える寒風吹き荒ぶ中でも、真空断熱ボトルの蓋を開けた瞬間立ちのぼる湯気と、体の中から温めてくれる熱々の飲み物を飲めば一気にヤル気がチャージされますよね!
中身はお茶でもコーヒーでもスープでも何でも良いと思いますが、生姜を効かせたスープやホットレモネードなどであれば、生姜の効果で代謝を上げる効果を得られ、身体が中からポカポカしてくるのを実感できると思います。
もし、荷物のキャパに余裕があるならば、写真のようなガソリン式コンロやLPGカートリッジ式のコンロがあると、現地でお湯を沸かすことができます。PETボトルの水を一緒に持ち込んで、お湯を沸かしてコーヒー淹れたり、インスタント味噌汁やカップラーメンなどを作ることもできます。
火気の使用が禁止されていないことを確認し、周囲の釣り人に配慮し、邪魔にならないところで使用しましょう。釣れなくて極寒で泣きそうな状態の時、束の間のしあわせを感じられるに違いありません。これらを使ったあとは速やかに片付け、飲食の際発生したゴミは如何なるものも一切現場に残してはいけません。
何度もいいますが、冬の釣りの安全確保は「身体を濡らさない」ことが最優先事項となります。汗をかくことも避けなければなりません。濡れた状態の身体で何も対処しないとみるみるうちに体温を奪われてしまいます。深部体温が34℃台になると低体温症の症状が出始め、32℃台まで下がると意識障害が、30℃を切ると心室細動など重篤な症状が起こりやすくなります。とにかく身体を濡らさず、万が一濡れてしまったら直ちに着替えるなどの対処ができる準備をしておくことが大切です。
準備をきちんと行っていれば、過度にナーバスになる必要はありませんが、「これくらいなら大丈夫」という根拠のない自信は思わぬ事故に結びつきやすいので気をつけましょう。細心の注意を払い、体調管理を万全にして、安全に冬の釣りをアツく楽しみましょう!
記事中の紹介グッズ一覧
この記事を書いた人
合わせてよく読まれる記事
「釣りの豆知識」関連の記事
新着記事