スピニングリールの番手の選び方を解説!各番手の特徴とマッチする釣りとは?
作成:2022.05.26更新:2022.05.26
目次
スピニングリールに限らず、リールを選ぶ際には「番手」を考えなければならないことはご存じでしょうか?番手とはリールのサイズや仕様を表すものです。
これから釣りを始める方はリールに大きさの違いがあることすら知らない方も多いでしょう。僕はそこそこ大きな釣具屋で働いていましたが、「リールのサイズ?何それ?何で大きさが違うの?」という方がたくさんいらっしゃいました。
今回の内容は超初級編。リールの番手についての解説と各番手にマッチする釣りの解説です。
スピニングリールのサイズについて
リールのサイズは数字で示されます。スピニングリールであれば1000・2000・2500・3000などです。スピニングリールは500番~30000番までありますが、今回は一般的に初心者の方が手にすることが多い2000番~4000番までを解説します。
2000番
2000番サイズは比較的軽めのルアーや細い糸を使用する釣りに使われます。ナイロンやフロロで言うと0.3号~1号程度、PEラインなら0.4号ぐらいまでです。トラウト(鱒)やアジング・メバリング、カサゴなどの小さめのロックフィッシュやメッキ・カマス等をルアーで狙う際によく使われ、ダイワならLT2000、シマノならC2000の表記です。厳密に言うとシマノにはC2000と2000、2000番にも2つの番手がありますが最近は2000表記のリールはほとんどないので、シマノの2000番はC2000だと考えて問題ありません。
2500番
2500番サイズは万能と言われています。サビキ釣りやフカセ釣り、ちょい投げ釣り、エギング、ロックフィッシュなどなど様々な釣りに使うことが出来ます。またシーバスや小型青物、アジング、メバリングなどの釣りも快適とは言えなくてもカバーが可能です。ダイワならLT2500、シマノなら2500の表記です。シマノにはC2500というサイズもありますが初心者の方は気にしなくて大丈夫です。
3000番
3000番は2500番と同じく万能サイズですが、2500番よりも少しヘビーな釣りを得意とします。サビキ釣りやフカセ釣り、ちょい投げ釣り、エギング、ロックフィッシュ、シーバス、フラットフィッシュなど様々な釣りに対応します。ダイワならLT3000-C・LT3000、シマノならC3000・3000の表記です。
ダイワLT3000・LT3000-C
LT3000とLT3000-Cはボディサイズが少し違います。LT3000-Cの「C」はコンパクトを意味し、通常の3000番よりも少し小さく作られています。ダイワのスプール径は3000サイズで48㎜の規格なので同じはず、殆どの機種でLT3000とLT3000-Cで糸巻き量も同じですが、ルビアスエアリティはLT3000-Cの糸巻き量が2500番と同じとなっています。
シマノ3000・C3000
シマノの番手の中で最もややこしいのが3000とC3000です。この2つは全く違います。3000は4000番のボディに2500番のローターとスプールが搭載されたモデルです。C3000は2500番ボディに3000番規格のスプールが搭載されたモデルです。つまりサイズが1ランク違います。初心者の方は3000よりもC3000を使う機会の方が圧倒的に多いと思います。
4000番
4000番は比較的負荷の掛かる釣りや、糸をたくさん巻く必要がある釣りに使います。泳がせ釣りやシーバス・フラットフィッシュ・ライトショアジギングなどの釣りで活躍します。ダイワならLT4000、シマノなら4000の表記です。
スピニングリールの糸巻き量について
スピニングリールは同じサイズでも番手によって糸巻き量が違います。今回は3000を例として考えてみましょう。
(例)3000・3000M・3000S サイズ表記の後ろにアルファベットがありますね。これはスプールの深さ(糸を巻く部分)を表しており、糸巻き量に直結します。サイズの後ろにアルファベットがない3000、これはスプールが深い深溝モデルです。太いナイロンラインやフロロラインを巻くのに向いています。3000S、SはシャローのS。スプールが浅い浅溝という意味です。これは細いラインを巻くのに向いています。アジングやエギングなどには必須ですね。3000M、Mはミディアムかミドルかは知りませんがとにかく中間を意味します。深溝では深すぎる、浅溝では浅すぎる、そんなときに有難い番手です。Mはラインナップが少ないので初心者の方は気にしなくても大丈夫です。アルファベットが付いていないタイプとSが付いているタイプは覚えておきましょう。
スピニングリールのギア比について
スピニングリールは同じサイズでも番手によって巻き取りスピードが違います。これはサイズ表記の後にくるアルファベットで識別できます。
ノーマルギア
サイズ表記の後にアルファベットが付きません。ギア比4.9~5.3程度です。よくノーマルギアをローギア(パワーギア)という方がいますが、ノーマルギアはノーマルギアでローギアと言うのは間違いです。ノーマルギアは様々な釣りで使用されます。可もなく不可もなく汎用性の高いギア比ですが、オフショアの青物ゲームではほとんど使用されないという一面もあります。
パワーギア(ローギア)
アルファベット表記はシマノ「PG」・ダイワ「P」です。ギア比4.3~4.9程度です。パワーギアはその名の通り最も巻き上げパワーが強いギア比です。他にも巻きが軽い、耐久性が高い、巻き取りスピードが遅いなどの特徴があります。青物のジギングでゆっくり動かしたいときやとにかくパワーが欲しい時、抵抗の強いルアーを巻き掛けた後は力ずくで根から引き剥がしたいロックフィッシュゲーム、スローに誘いたいアジング・メバリングなどで使われることが多いです。
ハイギア
アルファベット表記はシマノ「HG」・ダイワ「H」です。ギア比5.6~6.1程度です。最近はハイギア全盛と言われるほど人気があります。ハイギアは巻き取りスピードが速い、巻き感度が良い、巻きが重いなどの特徴があります。ノーマルギアと比べると巻きが重いのは確かですが、近年のリールは昔ほど重く感じないのでそのデメリットは薄れてきていると言って良いでしょう。ライトゲームからエギング、シーバス、フラットフィッシュ、ロックフィッシュ、青物まで幅広く使われています。
エクストラハイギア
アルファベット表記はシマノ「XG」・ダイワ「XH」です。ギア比6.2~6.6程度です。ハイギアの特徴を更に尖らせたのがエクストラハイギアです。巻き取りスピードの速さはラインスラックが出やすいヒラスズキゲームやロングキャストを多用するサーフでのルアーゲームやショアジギングでは大きな武器となりますが、巻きが重い、ギアが傷みやすいなどのデメリットも顕著に出るため導入するかどうかはよく考えた方が良いです。はっきり言って初心者の方にはおすすめしません。
番手表記の見方を覚えて自分の釣りに最適なリールを選ぶべし!
最後まで読んで頂けた方にはリールに表記されている数字やアルファベットの意味が分かって頂けたと思います。意味をしっかりと理解して自分の釣りに必要なリールを選んでください。