スピニングリールの重さについて。軽けりゃ良いってもんじゃない!

作成:2022.01.31更新:2022.01.31

スピニングリールを測りの上に載せて計量比較をしている様子

スピニングリールを選ぶ際に重さを見る方は多いと思います。リール選びの際に重さは非常に重要な要素ですが、軽ければ良いってわけではありません。もちろん軽ければ軽いほど良い場合もありますが、それが全てではありません。今回はスピニングリールの重さについて考えてみましょう。

スピニングリールの重さについて

スピニングリールは同サイズでも軽いもの、重いものがありますが何が違うのでしょうか?

材質の違い

軽いリールにはカーボン樹脂やマグネシウムがボディに使用されています。重いリールのボディはアルミです。安価帯のリールには重い樹脂が使われていることが多いですが、この後の解説からは除外します。つまり本記事では軽いリール=カーボン樹脂・マグネシウムボディのリール、重いリール=アルミボディのリールと定義します。ギアで言うとジュラルミン系のギアは軽く、亜鉛のギアは重いです。他にも細かい各パーツの材質がステンレスなのかジュラルミンなのかプラスチックなのかでもリールの総重量は変わってきます。

使用感の違い

軽いリールには軽快な使用感があります。レスポンスが良かったり、重いリールより速いジャークが出来たり、楽だったり、感度が良かったり様々なメリットがあります。その反面で(アルミボディのリールに比べて)剛性が低い、リトリーブの際に手元がブレやすい、ロッドとのバランスが先重りしてしまい全体的に重く感じてしまうなどのデメリットがあります。

重いリールには高い剛性があります。強い負荷が掛かってもボディが撓まなければ強引に巻き上げることも出来ますし(巻き上げパワーの強さはローター剛性も大きく影響する)、ギアの噛み合わせがズレてリールが壊れることもありません。リトリーブ時の巻き心地の良さや手元のブレが少ないなどのメリットがあります。その反面でレスポンスが悪い、疲れるなどのデメリットもあります。

もちろんリールの使用感はボディ素材だけで決まるわけではなく、ローターやギア、スプールなどでも変わってくるのでこれが全てではありません。

ロッドとのバランスについて

スピニングリールのウェートバランスを確認している様子

釣りによってはバランスより全体重量の軽量化が重要なものもありますが、基本的にはロッドとのバランスは大切です。バランスと言うとリールフットから何㎝で水平バランスが取れるか?リールフットから近い距離で水平バランスが取れるのが良いバランスだと思っている方もいますがそれは違います。最適なバランスは釣りによって違いますし、アングラー1人1人違います。僕が良いと思うバランスが皆さんにとって良いとは限らない訳です。これを頭に入れたうえで次に進んでください。

バランスよりも軽さ重視の釣り

アジング

日中のアジングにてキャッチしたアジ

タックルの総重量が200gを切るレベルになるとバランスより軽さを追求する方に走った方が良いと考えています。ロッドが30g前半かそれ以下のレベルになってくると下手にリールを重くして水平バランスを取ろうとするより、リールも極限まで軽くしてタックルの総重量を軽くしてしまった方が楽に釣りができます。少々バランスが悪くても圧倒的な軽さが全部吹っ飛ばしてくれます。ロッドが40g後半ぐらいになってくると軽さを意識しつつ水平バランスも取りに行った方が良いですね。

水平に近いバランスが良い釣り

サーフでの釣り

サーフでキャッチしたヒラメ

サーフでの釣りは基本的に常にロッドを立てて行う為、重心は手元に近い方が楽に釣りが出来ます。そう言った面で言うとウエーディングの釣りなんかも手元に重心が近い方が良いですね。

先重りしても気にならない釣り

ロッドを寝かせてリトリーブする釣り

ボートロックで釣り上げたロックフィッシュ

どの釣りがこれに該当するかは人によると思いますが、どうせロッドを下げてしまうなら先重りしても全く問題ありません。僕で言うならボートロックやメバリングは完全にティップを下げた釣りになるので先重りは全く気になりません。

先重りさせた方が良い釣り

エギング

天気の良い日中にてリールのベールにエギを引っ掛けているシーン

エギング以外にもショアジギングなど縦にロッドを煽ってルアーを動かす釣りは先重りさせた方が良いです。特にエギングは手元に重心が近いほどエギが動かせないのでかなりきついです。(経験済み)重心が先にあればロッドを加速させればあとは惰性で勝手に動きますが、重心が手元にある場合は最後まで自分の力でエギを動かす必要があります。本当にびっくりするぐらいエギが動きません。

超軽量リールのご紹介

ゼノン(アブガルシア)

2022年1月現在、史上最軽量のリールです。特殊な形をしたボディ、カーボン製ローター、マグネシウム製のボディがこの軽さを実現しています。

ヴァンキッシュ(シマノ)

漆黒のカラーデザインが特徴的なシマノのヴァンキッシュ

言わずと知れた超人気リールです。現行モデルはボディをマグネシウムとCI4+のハイブリッドにしたことで大幅な軽量化が実現されました。

高剛性リールのご紹介

ツインパワー(シマノ)

金属製の20ツインパワーは剛性が非常に高いことで有名

ボディはアルミとCI4+のハイブリッド、ローターはアルミ(小型番手はマグネシウム)の高剛性リールです。巻き上げパワーは汎用スピニングリールの中ではトップクラス、また超軽量リールには絶対に出せないしっとりとした滑らかな巻き心地も好ポイントです。決して軽いリールではありませんが、非常に頼れるリールです。

様々な要素を考えてリールを選ぼう

リールを選ぶうえで軽さは重要ですが、それが最優先でも全てでもない事は分かって頂けたと思います。自分のスタイルを本当の意味で理解できるのは自分だけです。しっかりと自分の釣りを見つめなおし最適なリール選びをしましょう。

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マルチアングラー
キノピー

 アジ、アオリイカ、メッキ、カマス、アカハタ、オオモンハタ、ヒラスズキ、メバル、アジング、エギング、ライトワインド、ハードロック、南紀(和歌山県)


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