元祖お助け系ルアーといえばリセントのXスティックです。Xスティックは名前の通り、見た目はただの棒状のルアーなのですがタダ巻きで非常に良く釣れるルアーです。注意点としてはルアーを巻き時のロッドの角度で、水平よりも上に45°くらいに構えてロッドがブレないように気を付けながら巻くことを意識しましょう。
このルアーはスプーンなどの一定速度のタダ巻きで釣れるルアーのよい練習になります。同じメーカーのルアーで「ぐるぐるX」というルアーもありますが、こちらもよく釣れるルアーです。使い方はXスティックと同じなので、機会があれば試してみてください。
エリアトラウト界に衝撃をもたらしたくらいによく釣れるのが、ザクトクラフトのセニョールトルネードです。このルアーは針金にビーズがついたルアーで、まず使う前に指に巻きつけてらせん状にします。そしてそのまま指を抜きルアーをキャストしてタダ巻きすると、その名の通りにトルネードのようにぐるぐると回りながら泳ぎ魚を誘います。こちらのルアーもロッドの角度が重要で、水平よりやや上げ気味の30°くらいを意識して巻きましょう。
注意点としては、ルアー自体がぐるぐると回る為、ずっと使っているとラインが撚れてしまいライントラブルの原因になります。それを防ぐには「ヨリトレール」といった道具を使うか、指に巻き付ける方向を毎回変えることでトラブルを軽減できます。このルアーの面白いところは、指への巻き付け方で釣果が変わってくるところです。いろいろと試してみて、自分なりに釣れる巻き付け方を探すのも楽しいと思います。
ダイワの鱒ノ小枝はリップのついたジョイント系ルアーで、巻くとうねうねとボディーをくねらせて泳ぎます。Xスティックのような棒状のルアーなので、魚からはシルエットが小さく見える為よく釣れるルアーです。Xスティックの進化版といったところでしょうか。カラーバリエーションも充実しているので、このルアーだけでのカラーローテーションも可能です。うねうねとミミズのように動くアクションはアピール力満点で、遠くの魚も寄せる集魚力もあります。
一般的なスティック系ルアーの難点は、巻き抵抗がなくなにをしているかがわかりにくいことでした。しかしこの鱒ノ小枝はリップが付いているおかげで適度な引き抵抗があり、使用感もとてもよく初心者の方でも使いやすい設計となっています。ただし早く巻きすぎるとルアーの動きが破綻して回転してしまうことがあるので、見えるところで動くスピードの確認をしっかりしてから投げるようにしましょう。
ヴァンフックのリーチはフェザージグというジャンルのルアーになります。フェザージグはフライのような毛や羽が編み込まれたルアーで、魚が違和感なく口を使います。またフェザーが水流で動く為ボトムに放置しているだけでもアピールができます。ルアー自体のボリュームはあるように見えますが、オモリ付きのフックにフェザーが巻かれているだけなので、魚にプレッシャーを与えすぎません。水中で羽がゆらゆらと揺らいで、魚にナチュラルにアピールしてくれます。
フェザージグを使用する際の最大のデメリットは、魚に飲まれやすいということです。フェザーが柔らかい為魚がくわえた時に違和感を感じず、そのまま飲み込んでしまうことが他のルアーよりも発生しやすくなってしまいます。使用する時には必ずフォーセップを持参するようにしましょう。
ダイワの鱒ノ華Ⅱもフェザージグの一種です。前述したヴァンフックのリーチよりもさらにシルエットがコンパクトでよりシンプルなルアーです。鱒ノ華はボトムでの放置よりはリフト&フォールやデジ巻き、ボトムシェイクなどで使うとより効果的です。フェザージグと縦系ルアーの中間のようなイメージのルアーと考えてもらえばよいと思います。重さは1g、1.5g、2gの3種類があり、初心者の方でも投げやすく釣り場を選びません。またほかのフェザー系ルアーと違って、フック交換ができるのが最大の魅力です。もしフックが伸びても容易に交換が可能で、コストパフォーマンスに優れています。
注意点としては、こちらもシルエットがコンパクトな為魚に飲まれやすいルアーになっています。使用する時はラインをよく見て、アタリがあったらしっかりとフッキングしましょう。このルアーはとにかくアタリが多く出るので、アタリを取る練習をするルアーだという意識を持つとよいと思います。特にボトムでアタリが多いルアーなので、ボトム系ルアーのアクションの練習ができるルアーになります。
ティモンのブングは所謂縦釣り系のルアーです。管理釣り場のトラウトは、養鱒場でペレットを与えられて育てられます。ペレットは沈むものが多く、稚魚のころからそれを食べて育っているトラウトは、どうしても縦にゆっくり沈むものにもっとも反応が良くなります。その魚の習性を利用したのが「縦釣り」です。ちなみに沈まないペレットで育った魚には小さ目のトップウォータープラグが有効です。
縦釣りはエリアフィッシングにおいて正にマッチベイトとも言える釣り方ですが、ルアーが小さいことで魚に飲まれたりアタックが多い為スレ掛かり(口以外にフッキングしてしまうこと)が発生してしまいがちな釣り方でもあります。上手くアタリが取れるようになると飲まれやスレ掛かりも減るので、こちらも練習が必要な釣り方です。できるだけ魚を傷つけないことを意識しましょう。
今回は反則的に釣れるエリアトラウト用ルアーについてご紹介しました。エリアトラウトをこれから始めたいといった方や、初めてみたけど全然魚が釣れないといった方は是非試してみてください。またこれらの初心者向けルアーでタダ巻きやアタリを取る練習ができたら、次へのステップアップとしてスプーンやクランクベイトなどの釣りを覚えましょう。自分の中の引き出しを増やすことが、そのまま釣果に直結するのがエリアトラウトです。
エリアトラウトの楽しさはただ簡単に釣れることだけでなく、釣れるパターンを詰将棋のように探し出すことだと思います。その楽しさを味わう為には、お助け系ルアーだけに頼らずに自分で試行錯誤する必要があります。その試行錯誤の過程を楽しむものだと思うので、皆さんも考えることを楽しんで釣りをしてください。
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