ソルティガの歴代リールモデルを紹介!【2023年最新】

作成:2020.07.22更新:2023.01.04

20 ソルティガ 8000-H

ダイワのハイエンドモデル「ソルティガ」。ダイワの技術力の全てを集結させたこのリールには、その金額に見合っただけの機能や、ダイワのリールに対する想いが込められています。今回は発売年毎に分けた各モデルの機能と、開発に至る背景も紹介していきます。

ソルティガはダイワの最高峰

釣り人なら憧れる各メーカーのハイエンドモデル。ここに搭載される新技術は、後に殆どのリールに搭載される事になります。そのため新モデルが発表されると、注目を集めるのもうなずけますね。まずは「ソルティガ」というもの自体を把握してもらいたいです。

ダイワの社名は「グローブライド株式会社」

釣り人じゃなくたって一度は聞いたことのある「ダイワ」というブランド。そうです、「ダイワ」はメーカー名では無くブランド名です。電気ケトルで言えばティファールのようなものです。ここまで有名なのは、そこには確かな技術力があるからです。ダイワは創業から7年経った1965年には「リールのDaiwa」と呼ばれるまでになりました。当時のスピニングリールは「インスプール型」と呼ばれるものが主流で、現在のようにスプールが外にむき出しになっておらず、筒状のローターにすっぽりと収まっていました。そのため、ライン巻き込んでしまうトラブルが多かったようです。そこで、ダイワはスプールをリール外側に配置した「アウトスプール型リール」と呼ばれる現在の原型であるリールを開発する事で、全く新しい形のリールを世界中に広めました。

ダイワのソルティガに対するアツい想い

そんなダイワが作り上げる最高峰のリールには技術者達のアツい想いがあります。初代の発売から現在に至るまで、「ソルティガ」というブラントは釣り人の憧れるリールで有り続けています。「そんなソルティガの名に恥じないものを」という測り知れないプレッシャーの中で開発をするのはとても大変なことです。現在、初代の開発陣は一線を退き、後の技術者達に「ソルティガの魂」というもの引き継いでいるくらいです。それほど他のリールとは異なる特別な想いがあるということですね。

ソルティガの歴代リール達

それでは、ソルティガの歴代リールを発売順に紹介していきます。シマノのハイエンドモデルである「ステラ」の初代モデルは1992年発売であるのに対して、ダイワのソルティガの歴史は比較的新しいものです。ここからは順を追って各リールの開発に至る背景なども紹介していきます。

2001年発売「ソルティガZ」

ソルティガZAmazon:ダイワ リール ソルティガ Z6000

初代モデルとなる、ソルティガZ。「丈夫で長持ち、壊れないリール」をコンセプトに掲げられたこのリールは、2000年から開発が始まりました。「10年間モデルチェンジは行わない。そんなソルト専用のリールを作ろう」というアツい想いから、重くなる事は覚悟して、まず壊れそうな要素をすべて排除することに成功したリールです。ダイワの完全防水の技術開発はここから始まりました。

開発スタートは2000年です。汎用スピニングリールしか存在しない時代で、まず壊れそうな要素を、すべて排除することを考えました。 DAIWA公式サイト「ソルティガ開発ストーリー」

2010年発売「10ソルティガ」

10ソルティガAmazon:ダイワ リール ソルティガ 4500H

エンジニアの「10年間モデルチェンジは行わない」という想いとは裏腹に、9年目にして新しくモデルチェンジをすることになりました。この頃は完全防水をするためにパッキンを取り付けていましたが、このパッキンを外すと、巻き心地が非常に軽くなるということがわかったのです。パッキンというのはリールのハンドルの付け根から水が入り込まないようにはめ込まれている、円状のゴムのことです。参照:<ダイワ公式>防水パッキンについて
ここで誕生したのが、現在のダイワリールの代表技術「マグシールド」という事になります。「ソルティガZ」の耐久性と、防水機能が備わっているにも関わらず、滑らかな巻き心地を実現したのがこのリールになります。

初代ソルティガは防水のためのパッキンを外して使うと非常に巻き心地が軽く、快適に使えることは分かっていました。防水はしたいけれど回転の重さをどうにかしたい、とずっと考えていました。それを解決するマグシールドという答えに、10年経たずに辿り着いた。これがモデルチェンジの最大の理由です。 DAIWA公式サイト「ソルティガ開発ストーリー」

2014年発売「ソルティガEXP」

ソルティガEXPAmazon:ダイワ(Daiwa) スピニングリール 14 ソルティガ エクスペディション 5500H

「ソルティガ エクスペディション」と名付けられたこのリールは、メインシャフト部、ラインローラー、ボールベアリングをマグシールド化する事で、さらに耐久性と回転性能が向上したモデルです。また、強さと軽さを兼ね備えたZAION製エアローターを採用する事で、ハンドルの初動が軽くなり、パワーだけでなく、オフショアゲームを快適に楽しめるようになりました。

2015年発売「15ソルティガ」

15ソルティガAmazon:ダイワ(Daiwa) スピニングリール 15 ソルティガ 4000H

「ソルティガEXP」の翌年に発売された15ソルティガ。こちらもボールベアリングをマグシールド化する事で、耐久性と回転性能が向上しています。実は10ソルティガ以降、ダイワのソルティガに対する想いが変わりました。初代ソルティガは「ユーザーのニーズを最大限に実現化するために開発」したのに対し、10ソルティガ以降は「技術者達が思いついた良いアイデアを応用」したという背景があります。この発想の切替が功を奏したのか、今でもこの15ソルティガは歴代を通しても一番完成度が高い言われていて、人気のモデルです。ただ、ラインローラーは「10ソルディガの方が良かった」という方も一定数いたようです。そんな人達のために、10ソルティガのラインローラーをマグシールドボールベアリング仕様にバージョンアップしてくれるというダイワの優しさ溢れるサービスもあるようです。

2017年発売「ソルティガBJ」

ソルティガBJAmazon:ダイワ(Daiwa) スピニングリール 17 ソルティガBJ 4000SH

ソルティガBJと聞くと、ベイトリールをイメージされる方も多いはずです。あのソルティガのベイト版という事だけあって発売前から話題になりました。そのベイトリールと同年に発売されたのが「ソルティガBJ(スピニングモデル)」という事になります。「BJ」とは「ベイジギング」の略で、船の上から40グラム〜150グラム程度の比較的軽いメタルジグ使う釣りの事です。超精密マシンカット技術を施すことにより、初代ソルティガと比較して約4倍の精度アップを実現しています。わかりやすくいうと、「軽くなりつつ剛性も増した」という事です。またドラグのシステムをATD(オートマチックドラグシステム)にパワーアップしており、魚の引くスピードに応じてブレーキ力が徐々に上がるように設計されています。これにより不意に大型の魚が掛かっても、ラインブレイクのリスクが軽減されました。

2020年発売「20ソルティガ」

20ソルティガAmazon:ダイワ(DAIWA) リール 20 ソルティガ 8000-H

ここまでくると、もうこれ以上の技術は無いのではと思いますが、更なる進化を遂げたのが、この20ソルティガです。一番完成度が高かったと言われている15ソルティガですが、実は唯一の弱点が耐久性とされており、そこを大きく改善したのが、この20ソルティガになります。

15モデルの完成度はとても高いが耐久性では足りない部分があった DAIWA公式サイト「ソルティガ開発ストーリー」

そのため耐久性というこの違いは、使ってからすぐにわかるものではなく、5年、10年と使った後に初めて「良いリールだ」と思わせられることができるようです。そういう意味では、数年後には「ソルティガシリーズの最高峰」と呼ばれるリールになるのかもしれませんね。

所有欲を満たしてくれるリール「ソルティガ」

いかがでしたでしょうか?初代ソルティガから引き継がれたDNAが、現行の20ソルティガ にもしっかりと引き継がれていましたね。競合がいるからこそ各社技術力が進化していきます。文章でまとめると簡単ではありますが、ここまでの進化には、技術者達の苦悩の連続があるから成り立っているわけです。その分高価なリールではありますが、その滑らかなリトリーブを味わうと、もう他のリールが使えなくなってしまうと言われるくらいです。釣り人の所有欲を確実に満たしてくれる「ソルティガ 」。こういった背景を知った上で購入を検討すると楽しいですね。

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釣りクラウド編集長
ヤギング

 メバル、青物、タチウオ、シーバス、アオリイカ、メバリング、エギング、ライトショアジギング、穴釣り、三浦半島(神奈川)、横須賀沖(神奈川)、富津(千葉)、館山(千葉)、二級小型船舶操縦士


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