ネイティブトラウトにPEラインが有利な理由とおすすめ最新PEラインとは?

作成:2021.08.10更新:2023.04.17

ネイティブトラウトではなぜPEが有利なのか?

アングラーの皆さまは、ネイティブトラウトを攻める際にメインラインは何を使用していますでしょうか?PE、フロロ、ナイロンなど様々な種類のラインがありますね。最近は素材や技術が発達し各種ラインの短所を補った特殊加工のラインも発売されています。皆さんは最新のラインを試していますか?「誰が何を言おうと俺がいつも使っているラインが一番!」と思っているあなた!知らない間に自分のフィッシングスタイルに一番合うラインが発売されているかもしれません。今回はネイティブトラウトフィッシングで主流になっているPEラインを取り上げます。改めてなぜPEラインが良いのか?ネイティブトラウトに有利な理由を詳しくご説明します。あわせて各フィールドでのおすすめ最新PEラインをご紹介しますね。

ネイティブトラウトを狙う河川・湖・サーフ(海)ごとで考察してみる

ネイティブトラウトと言ってもいろいろありますね。河川(渓流・本流)、湖、オフショア(サーフ・ロック)でネイティブトラウトをターゲットとする際のPEラインの選択を考えてみましょう。

PEを選択する理由

メインラインは何気なくいつも使っているから…というアングラーの方も多いと思います。私も以前は意地になってこれが自分定番メーカーのPEライン!と同じブランドを使い続けていました。ラインを変える時はいつも使っているPEが売っていない場合で仕方なく違うのを使用するという感じでした。ところがある日、友人のアングラーと釣りに出かけた際に結構な飛距離を気持ちよさそうにキャストしていたのでロッドを新調したのか?あるいは重いルアーをキャストしているのか?と思って尋ねるとなんとラインを変えただけと…聞いてみるとショップ店員に進められたそうで最近出た8本編みのPEでした。当時はまだ4本編みが主流で8本編みは太くてショア用という印象だったのです。8本編みなのに細くて丈夫だそうなのです。確かにショップに並んでましたが見向きもしませんでした。

ところがそのPEを見せてもらうと4本編みとほとんど変わらないんです。それどころかしなやかなコーティングがされていてびっくりしました。それから私も自分に合うPEを探して現在使用している相性の良いPEラインに出逢いました。それからもショップに行ったらまずラインコーナーから見ちゃうんです。リールやロッドは数年に1度のサイクルで新製品がでますがラインは種類が多いので数カ月見ないうちに新製品が並んでたりするのでお店に行ったら最新のラインは常にチェックしましょう!リールやロッドだけではなくラインも日々進化しているんです。

各フィールドで求められるライン性能の条件

河川(渓流・本流)、湖(自然湖・ダム湖)、オフショア(サーフ・ロック)でネイティブトラウトのフィッシングを行うために必要なライン性能の条件です。

河川(渓流・本流)の場合

ヤマメ・イワナ・ニジマス・オショロコマ・イトウなど

  • 適合号数:0.6~0.8号

  • 細いライン:河川のトラウトは繊細なので目立たないラインが必要なため

  • ヨレが少ない:ロッドからルアーへアクションを早く伝えるため

  • 擦れに強い:倒木、枝、岩などが多いため

  • 軽いライン:軽いルアーを遠くにキャストするため

  • 強いライン:突発的な大物にも対応するため

  • 伸びない:小さなバイトに反応する必要があるため
  • 屈折率:水の中で光の屈折率が高い方がラインが見えづらくなるため

湖(自然湖・ダム湖)

サクラマス・アメマス・ニジマス・ブラウントラウト・レイクトラウト・イトウ

  • 適合号数:0.8~1.0号

  • 細いライン:空気抵抗を押さえて飛距離を出すめ

  • ヨレが少ない:重いルアーを操作するためショートバイトを見逃さないため

  • 擦れに強い:カケアガリの倒木、岩などが多いため

  • 強いライン:折る程度の大物にも対応するため

  • 伸びない:小さなバイトに反応するためと大物とのファイトに耐えるため

オフショア(サーフ・ロック)

鮭・サクラマス・アメマス・カラフトマス・ベニサケ・シートラウト・スチールヘッド

  • 適合号数:1.0~1.5号

  • 細いライン:空気抵抗を押さえて飛距離を出すため

  • ヨレが少ない:重いルアーをキャストしライントラブルを減らすため

  • 擦れに強い:底の岩や硬い魚の口などの擦れが多いため

  • 強いライン:大物に対応するため

  • 伸びない:大物とのファイト時に一気に寄せる必要があるため

PEの特性がネイティブトラウトにぴったり

さて各フィールドで必要なライン性能がわかっていただけたと思います。ではこの必要な性能条件をPE、フロロ、ナイロンで比較してみましょう。◎=良い、〇=普通、×良くない

各ラインの特徴比較

同じ強さ(lb) PE フロロ
カーボン
ナイロン エステル
素材 ポリエチレン
繊維
ポリフッ化
ビニリデン
ポリアミド ポリエステル
細さ
軽さ ×
ヨレが少ない ×
擦れに強い × ×
伸びない ×
屈折率 ×

ネイティブトラウトのフィッシングでの各ラインについて

フロロカーボン

最近はフロロを利用されている方も多いと思います。伸びが少なく擦れに強いので磯場などでネイティブトラウトを狙うには悪くありません。ただしラインの自重が一番重く浸水性が高いので河川でも沈みやすく水流を受けてしまいます。そのためライン自体が流されてルアーコントロールがしにくくなります。また湖や海ではラインが重いために飛距離が出づらく遠投重視のフィッシングでも厳しくなります。

ナイロンライン

ナイロンラインは強度という部分が一番ネックになります。ネイティブトラウトはパワーがありますのである程度はナイロンの伸びで何とか粘れるのですが経験上ある程度の大物になると伸び過ぎて切れるというオチが待っています。湖で初心者やお子様が小さなトラウトを狙うには手軽さとコスト的には良いかもしれません。また巻きヨレが強くつくので風の抵抗を受けて飛距離が出づらいこととルアーへのショートバイトなどはラインがヨレているため伝わりにくくかなりの確率で見逃してしまいます。このヨレによってバックラッシュなどのライントラブルも非常に多いのが難点です。

エステルライン

エステルラインはアジングやエリアトラウトなどで使用される方はご存じかもしれませんがフロロよりも軽くPEの次に強い新しいラインです。ただし素材がポイエステルなので限られた細い号数(0.5号ぐらい)しか販売されていません。そのライン性質をネイティブトラウトで生かす場面があります。それは渓流でのネイティブトラウトです。大きくても30cmほどのサイズに限られる渓流で特に上流部にチャレンジする場合にはこのエステルラインは細くて屈折率も高いため繊細なフィッシングが可能になるのでおすすめです。

PEライン

さて今回おすすめするPEラインです。まずはヨレ(巻き癖)はほとんどありませんのでキャスト時のロッドガイドの抵抗が少なく綺麗に放出されるます。ライン自体も細くそして軽いため風や空気抵抗も少なく飛距離が出るのです。そしてヨレが無くてラインが伸びないため魚から小さなコンタクトやチェイスしてきた情報がアングラーに非常に伝わり易いです。同じくルアーの動きも伝わり易いのでコントロールが非常にしやすいです。PEラインのデメリットはその伸びの無さ、岩などの擦れや傷に弱いという点です。そのためPEをメインラインで使用する場合はショックリーダーやスペーサーに他の擦れに強いラインを結束して使用します。

魚はラインが見えている!?

先程の表で屈折率を記載しましたがこれはライン自体に透過性があり水の中での光の屈折があるかということを表しています。ほとんどの魚はルアーとその先にラインがあるかも見えているそうです。その見える確率は水中でのライン自体が光の屈折が起きやすいと見えづらく光の屈折が起きないと丸見えということになります。ではネイティブトラウトを狙う時は屈折率が高いフロロやナイロン、エステルラインの方が有利では?と思いがちです。確かに繊細な釣りを強いられる上流域の渓流などは効果的です。PEは撚り糸で透過性はありませんので光の屈折はありません。

しかし流れの強い河川や水深がある湖、サーフなどではPEラインは釣れます。なぜでしょう。理由は2つあります。1つはショックリーダーを使用していることです。ルアーの近くのラインはフロロやナイロンなどの屈折率のあるリーダーを結束しているためです。もう一つはルアーを捕食するまでのトラウトの遊泳力です。特に河川や湖では他の魚と比較にならないほどエサなどを捕食する際のスピードが速いんです。大きなプールやサイトになっている場所ではゆっくり近づきパクッっとすることもありますがほとんどが目にもとまらぬ速さでルアーをひったくっていきます。トラウトの遊泳力が速すぎてラインを見極める時間が無いんです。

なぜかラインは派手なカラーが釣れる

最近のPEはいろんなカラーが出ていますね。昔はグリーン系が多かったのですが最近ではオフショア用?って思うほど色とりどりのカラーが出ています。私も当初はナチュラルカラー(グリーン系)が魚から見えづらいと勝手に考えて使用していました。しかしいつも使用しているカラーのラインが無くてイエローのラインを購入したんです。河川でのトラウトフィッシングだったのですがラインが見やすくアングラー側にはとても良いのですがこれではトラウトから丸見えで釣れないだろうなと踏んでいたのですが逆にいつもより釣れたんです。その時は夢中になって釣っていたので理由は全くわかりませんでした。でも後から考えたら納得できたのです。

先程のラインの屈折率をご説明しましたがネイティブトラウトに限ってはやはりあまり関係が無いのです。特に大型のトラウトになると顕著にカラーは関係が無くなります。ではなぜ派手なカラーが釣れるのか?それはアングラーの問題でした。渓流や湖、サーフなどでルアーコントロールする際に派手なカラーのラインは見やすいんです。そしてPEラインは浮力があるので水面に浮くためフォール中のルアーの動きもラインを見ていると分かります。このようにラインの情報が目で得られるというのが釣果に繋がる理由です。

おすすめPEライン

河川(渓流)

渓流のネイティブトラウト専用に開発されたPEライン。高比重とコシのある強さ、そして感度に優れた数量限定PEライン。見つけたらGET必至です。

湖(自然湖・ダム湖)

HARDCORE Super X-wire™8

ラインメーカーDUELの【HARDCOREシリーズ】よりSuper X-wire™8をおすすめします。元々DUELのアーマードシリーズを使用していたのですがラインカラーのシルバーが気に入って最近使用しています。比重・強度ともに湖に限らずオフショアでも活躍するPEラインです。

HARDCORE Super X-wire™8

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オフショア(サーフ・ロック)

0.6号からラインナップされているDAIWAのPEライン【モアザンシリーズ】よりUVF MORETHAN DURASENSOR×8+Si²をおすすめします。比重と新技術のデュラセンサーで耐摩耗性をアップしたPEラインで飛距離はもちろん、擦れに優れたラインです。

UVF モアザン デュラセンサー×8+Si²

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さあ新しいPEラインの性能を活かしてネイティブトラウトを釣り上げよう!

いかがでしたか?ネイティブトラウトを狙うにはPEラインが有効ということがお解りになりましたでしょうか。もちろん他のラインもフィールドによっては有効な場合もあります。繊細なネイティブトラウトを求めるためにはより新しい技術が詰まったラインを探していく必要があるようです。ラインだけでもこんなにいろいろ種類や特性があるなんてやっぱり釣りは奥深いですねぇ。

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この記事を書いた人

釣りは一生できる趣味!
Z@KU

 ネイティブトラウト全般(ソルト・ナチュラル)、アイナメ、ソイ、メバル、ルアー全般(ショア・ナチュラル)、ロックフィッシュ、エギング、北海道全域:湖(支笏湖、屈斜路湖など)・河川(尻別川、千歳川など)・ダム湖・サーフ・磯

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