穴釣りで超高級魚キジハタを狙え! 水深があり、潮の出入りが激しい場所を徹底的に攻略すべし!

作成:2023.05.15更新:2023.05.15

穴釣りで釣ったキジハタ

穴釣りと言えば、定番のターゲットはカサゴやムラソイなどの小型の根魚ですが、外洋に面した大規模なテトラ帯などでは、定番のターゲットのほかに、大型のアイナメやキジハタ、オオモンハタなど、釣り味、引き味、食味ともに抜群の高級ロックフィッシュを狙うこともできます。今回は、小物狙いではなく、これら高級ロックフィッシュを狙うためのポイント選び、タックル選び、エサ選びなどについて解説します。

穴釣りの楽しさ

穴釣りで釣れたムラソイ

穴釣りを専門でやっているという人はほとんどいないでしょう。しかし、穴釣りは誰もが一度はやってみたことがあるのではないかと思います。穴釣りは「ボウズ逃れ」と言われます。天敵から身を守るため、暗くて狭い物陰に隠れるという魚の習性を利用する釣りであり、隠れ家をダイレクトに攻略するため、魚種を問わないというのであれば、ほとんどボウズはないと言っても過言でないほどの確実な釣法です。夕飯のおかずをどうしても持ち帰りたいなら、穴釣りのタックルは準備しておきましょう。

こんなところにこんなのがいるのかと言う意外性

穴釣りで釣れたアイナメ

穴釣りは、足場が悪く危険な場所も多い釣りではありますが、然るべき安全装備をしていれば、非常に楽しい釣りです。良い穴を探すには経験が必要かも知れませんが、穴さえ見つけてしまえばもう釣れたも同然、あとはどんな魚が上がってくるのか、どんなサイズが上がってくるのかを、ワクワクしながらリールを巻く時間がとても楽しいのです。そして、上がってきた魚を見て、こんなのがこんなところにいるのか?! と驚く意外性が穴釣りの最大の魅力であります。

ミニマルなタックルで楽しめる

根掛かり回避のための穴釣り仕掛け

穴釣りは非常にシンプルなタックルと仕掛けで行います。穴釣りのターゲットとなる魚たちは基本、狭く、暗く、障害物が多いポイントに身を潜めています。そういう場所に隠れている魚は、安心ていて警戒心が低下していることが多く、そんな魚の鼻先にエサを送り込んで誘うのですから、ほぼ100%食ってきます。その代償として、常に根掛かりのリスクと闘いながらの釣りとなります。
仕掛けはシンプルにしてやらないと、途中で仕掛けが障害物に引っ掛かり、穴の奥の奥までエサを送り込むことができませんし、不運にも根掛かりして仕掛けを切らなければならないとき、いろんなギミックがついていると被害額も大きくなります。穴釣りを半日もやろうと思えば、仕掛けは少なくとも5~6回は切れてロストすることでしょう。そうなると懐もそれなりに痛みます。穴釣りをやって仕掛けのロストが一回もなかったという人は、穴の奥の奥を果敢に攻めきれていないということになります。仕掛けは可能な限り単純にしてやる必要があります。

根掛かりに強い、穴釣り専用のブラクリ仕掛けや、仕掛けに取り付けて魚の興味を惹くための様々なギミックが釣具店に売っていますが、それらを使う必要はありません。もちろんそれらを使えば様々な効果を期待できることは間違いありませんが、根掛かりによるロストを考慮すると、数量をたくさん用意しなければならず、不経済です。穴釣りの仕掛けは一回限りの消耗品と割り切り、安価なものをたくさん自作しておきましょう。

また、穴釣りは一度でも行うと、ロッドもリールもたくさん傷がつきます。穴釣りをしてタックルを無傷で終えることは基本あり得ませんので、高級なタックルは全く以て必要ありません。その代わり、安いタックルで良いので、穴釣り専用タックルを一式仕立てましょう。タックルの傷はリスクを恐れず攻め込んだ末に刻まれた勲章であると割り切って、果敢に攻略しましょう。

穴釣りでキジハタなどの高級魚を狙おう!

穴釣りは、最も釣果を上げやすいメソッドであることは間違いないのですが、キジハタ、オオモンハタなどをはじめとするハタ類、大型のメバルやアイナメなど、いわゆる高級魚を狙うとなると、一気に難易度が上がります。絶対数が少ないというのが一番の理由ですが、それよりも、本命の高級魚にエサ補捕食させる前に、小型の定番魚にエサ食われてしまうということが多いのです。そのため、タックルは通常の穴釣りと同じでも良いのですが、ポイント選定、エサ選びなどについては、十分に吟味する必要があります。

ポイントの選定方法

穴釣りの絶好ポイント 捨て石堤

ここからは、穴釣りでキジハタを狙う前提で解説して行きます。キジハタは潮通しの良い、外洋に面した岩礁地帯で、近くに身を隠すことができる藻場やテトラ帯、沈み根や漁礁などの障害物がある場所を好みます。こういう場所はキジハタの主食である甲殻類や小魚が多く溜まる場所です。
キジハタは完全な肉食性で、特に間詰め時はエサを追って比較的活発に泳ぎ回る魚ですので、ある程度水深があった方が良いです。そういったポイントを見つけるのは簡単ではありませんし、運よくそういうポイントを見つけても、そういうところは他の魚種も好んで入る場所ですので、ピンポイントにキジハタを狙って釣ることは難しいかもしれませんが、そこは釣り方である程度対処できますので、まずはキジハタが入り込みそうなポイントを見つけ、仕掛けを投入してみることが先決です。

狙うべきポイント【漁港】

七桶堤防の先端。船道になっており、底砂が掘られており水深がある。周囲は全体が藻場となっている。

漁港でキジハタを狙う場合は、外洋に面した先端部がねらい目となります。先端部は潮通しが良く、船舶が頻繁に出入りし、同じところを通過するため、海底が掘れて深くなっています。この掘られた部分は駆け上がりになっており、エサとなるプランクトンや甲殻類、ベイトとなる小魚などが溜まりやすくなっています。こうした生き物を狙ってキジハタが周囲を物色することがあります。船道の一番深くなっている場所に仕掛けを軽くキャストし、駆け上がりをゆっくり引きながら、堤防の足元まで丹念に探りましょう。
また、周辺に捨て石や藻場などがあれば、そういった場所も重点的に攻略しましょう。なお、漁港の場合、堤防の外洋側と内湾側どちらも仕掛けを出せる場合は、外洋側を優先的に攻めましょう。ただし、堤防に切れ目があり、外洋側と内湾側に水の行き来がある場合は、切れ目の水の通り道を徹底的に攻略します。

狙うべきポイント【地磯】

地磯の岩の切れ目はキジハタを狙える一級ポイント。外洋側から丹念に探ろう。

ショアからキジハタが一番狙える場所は地磯でしょう。外洋に面し、足元からある程度水深がある場所で、一帯に沈み根や藻場があれば最高です。藻場は様々な魚の産卵場所になるだけでなく、甲殻類、貝類、魚の稚魚など、たくさんの生き物が身を潜めています。藻場の周辺にはそれらの生き物を捕食するロックフィッシュが多数捕食の機会をうかがっています。
また、写真のような大きな岩と岩の間で、狭くて潮の出入りが激しいポイントも狙い目です。こうした狭い場所にはキジハタが好むカニ類が多く潜んでいます。岩と岩の間のごく僅かな隙間や藻が生い茂る中を直撃するなど、根掛かりのリスクが高い場所を果敢に攻略しましょう。

春先から初夏にかけては、稚鮎がベイトフィッシュとして入ってくることが多い。稚鮎は漁獲が禁止されていることが多いが、釣れてしまったら泳がせのエサにしても良いかも。

ベイトフィッシュが多数入っている場合は、ベイトフィッシュを優先的に捕食する可能性が高いです。網でベイトフィッシュが掬えるくらいであれば、是非掬って、水汲みバケツの中で活かしておき、これを針に背掛けして、泳がせ釣りのように仕掛けを流すのもオススメです。

オボコ(稚ボラ)、波の花(稚鮎)、イワシの稚魚、カマスの稚魚など、季節ごとに様々なベイトフィッシュが地磯周りて生活しています。稚鮎はほとんどの地域で原則漁獲が禁止されていますが、針に掛かってしまったものは活餌として使ってしまっても良いでしょう。網で大量に掬うのはNGです。ぐれぐれも注意願います。

狙うべきポイント【テトラ帯】

横浜ヘリポート付近のテトラ帯。現在は立入禁止になっている。

特に日中の穴釣りでキジハタを狙う場合は、テトラ帯は外せません。外洋に面した潮通しの激しいテトラ帯がオススメです。可能な限り深い穴を探しましょう。原則は「深く」「暗く」「狭い」穴を狙います。ほとんどの穴には小型のカサゴ、ベラ、ギンポなどが入っているのですが、何十か所もの穴を探るうちに、明らかに異質な、というかキジハタやアイナメなど大物が潜んでいる雰囲気がありそうな穴に巡り会うことがあります。
仕掛けを落とすと自分が想像した以上に一気に奥まで仕掛けが落ちて行く穴だったり、潮通しが良いため、波が打ち付けられると海水が下から勢いよく吹きあがってくる穴だったり、仕掛けを上げると針に海藻がたくさん付いてくる穴だったり、他の穴とは明らかに異なる特徴の穴があれば、じっくり攻略してみましょう。

小物を回避してキジハタを釣るために

穴釣りで大物を狙うことは正直簡単ではありません。穴釣りができるポイントにはさまざまな魚が潜んでいますが、そういう穴に隠れている魚は基本的に天敵から身を隠すために隠れているのであり、海中では弱者である小型の魚が多いからです。そういう穴に仕掛けを入れればたちまち小型魚が食ってくるのは当然です。しかし、キジハタがいないというわけではありません。ここでは、定番の小型魚を避け、本命を釣る確率が少しでも上げるための方法について解説いたします。

ソフトルアーを使ってみる

テキサスリグ向きのルアー

キジハタはロックフィッシュですので、ソフトルアーで誘うのも面白いです。特にザリガニやエビを模したクロー系やホッグ系と言った、大きく見えるものを好みます。オキアミや魚の切り身などの生エサで、小型のカサゴやベラなどに食われてしまう場合はこうしたソフトルアーを使うことで効果が上がる場合があります。できるだけ大きく見せることができるソフトルアーを使いましょう。小型魚の攻撃を回避しつつ、本命魚にアピールし、捕食スイッチを入れさせるためです。

生きたカニを使ってみる

クモガニは和名をコメツキガニといい、クロダイ釣りの特効餌として知られていますルアマガ+「ちぬ倶楽部」

生きたカニはロックフィッシュの嗜好が大変高いエサですので、当然キジハタ以外の魚種も好みますが、小型のカサゴやベラ、ギンポなどは回避することができるでしょう。生きたカニを使うと、キジハタ以外にも、良型のアイナメやメジナ、クロダイなども食ってきますので、カニを捕まえられる場所であれば捕まえて、急所(フンドシと呼ばれるお腹の白い蓋の部分)を外して針に刺し、水中でカニが良く動くようにして誘います。カニが水中でよく動いているようであれば、仕掛けはあまり上下に動かさなくても良いでしょう。

活魚をエサに使う

トウゴロウイワシ

「狙うべきポイント【地磯】」の項でも書きましたが、ベイトフィッシュとなる小魚が釣れた場合は、致命傷にならない部分に浅く針に掛け、泳がせてみることをおすすめします。この場合、できることならダウンショットリグのように、針の下にさらにラインを伸ばし、仕掛けの一番下にオモリがつけられたものに交換できると、程よい高さにベイトフィッシュを泳がせることができます。この場合は、ベイトフィッシュが自然に泳ぐに任せ、ロッドは動かさないようにしてアタリを待ちましょう。

仕掛けを底から上ずらせる

キジハタは普段はボトム付近に生息していますが、餌を見つけるとボトムから数メートル程度まで浮き上がってエサに襲い掛かります。この習性はキジハタ以外にアイナメやメジナも該当します。そのため、穴釣りのシーンにおいても、ボトムから1~1.5メートル程度仕掛けを上ずらせると、ボトムにずっと張り付いているカサゴやギンポなどを回避しつつ、浮き上がってくるキジハタを狙い撃ちすることができるかもしれません。

夏の薄暮を狙う

八景島の夕暮れ

キジハタがショアからの穴釣りで釣れる可能性のある時期は、初夏から晩夏にかけて(6月~9月いっぱいくらい)です。高水温を好む南方系の魚で日本においては、西日本から九州、沖縄地方にかけて多く生息するといわれていますが、近年の海水温上昇で分布の北限が北へ進んでおり、現在では青森県以南まで生息域を広げています。今ではほとんどの地域でキジハタを釣ることができますが、キジハタは基本夜行性のため、朝夕の薄暮時に集中して攻略すると、昼行性のベラなどの攻撃を回避でき、キジハタの活性も高く、一石二鳥です。ただしテトラ帯や磯での夜釣りは危険極まりないため、日没後は穴釣り禁止です。

キジハタは穴釣りで釣れる最高級魚です!

キジハタはアコウとも呼ばれる超高級魚。どう料理しても絶品。大型個体は刺身や鍋料理に、小型のものは煮魚がおすすめ。

キジハタは、超高級魚として取引される魚です。3cm~40cm級の鮮魚で3,000円~4,000円/kg程度、活魚であれば6,000円~7,000円/kg程度で取引されます。50cm~60cm級の大型個体ともなると、15,000円~20,000円/kgもの高値で取引され、大都市圏の料亭などへ送られます。穴釣りで釣れるキジハタはせいぜい30cm~35cmクラスまでの小型の個体までではありますが、間違いなく穴釣りで釣れる魚の中では最高級魚です。

30cm級の個体でも、ハタ類の特徴である濃厚で甘みのある脂が楽しめます。大きいものは刺身あるいは鍋料理のタネが最高ですが、30cm以下の小型の個体は煮つけで楽しむのがいいですね。最高の食味と、穴釣りでもこんなの釣れるんだという驚きで、ますます穴釣りの世界にどっぷりハマってしまうこと請け合いです!

この記事を書いた人

ショアおやじのプロフィール写真

初心者歴40余年!
ショアおやじ

 メジナ、クロダイ、アイナメ、カサゴ、メバル、カワハギ、シロギス、イシモチ、カレイ、ハゼ…ベラ、フグ、ヒイラギw、フカセ釣り、投げ釣り、穴釣り、江ノ島周辺(湘南大堤防、表磯、裏磯、片瀬漁港)、福浦岸壁、大磯サーフ、逗子・葉山界隈、城ヶ島(神奈川県)


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