21 ツインパワー SW 8000HG

シマノ

船の上から撮影したツインパワーSW8000HG
定価
¥ 72,300
 価格
¥ 58,314
番手
8000
ギア比
5.6
ドラグ/耐力
25kg
自重
615g
B/R
10/1
巻上長/回転
107cm
ハンドル長
75mm
PE糸巻量
3-410 / 4-300 / 5-250

狙えるターゲット魚種

できる釣法

搭載の機能・素材

よく比較されるライバルモデル

2021年モデル ツインパワーSW8000HGの使用インプレッションをご紹介。

旧モデルからの進化点

非常に滑らかな巻き心地

まず始めに負荷を掛けない状態で巻いた際に驚いた点は、巻き心地の向上です。これは20ステラSWのモデルチェンジにも体感したことですが、新技術の「サイレントドライブ」の恩恵なのでしょう、明確に差が分かります。実釣での使用はカンパチ、ヒラマサをメインターゲットに200g前後のジグを使用したジギングに使用しましたが、巻きの滑らかさは釣りをしていて非常に気持ちが良いです。最高機種の20ステラSW同様に余計なノイズ等は殆ど感じなかった為、リールの更なる進化を実感しました。

ゴリ巻き出来る巻き取りパワー

ヒラマサ

旧モデルとの買い替えを行うにあたり、個人的に最もメリットとして考えていた新技術が「インフィニティドライブ」の搭載です。これも20ステラSWを使用した際に実感したことなのですが、負荷を掛けた状態での巻きが従来モデルより大幅に楽に巻き取ることが出来、ジグをシャクっている際やファイト時も今まで以上にリールに負荷を掛けたファイトがし易くなりました。実釣では15㎏オーバーのヒラマサを相手にファイトしましたが、ヒットしてから少しでも頭を上に向かせる為のゴリ巻きが、20ステラSW同様に非常に力強く巻く事が出来、実釣での使用感は非常に近い物を感じました。ファイト時は波があった為、ポンピングでのファイトではラインスラッグが出易くなりバラシのリスクがあった為、リールの巻き取りパワーを信頼し、腋抱えでのゴリ巻きファイトも出来、最初の使用で旧モデルよりも更に信頼できるリールとして実感したエピソードです。

8000番専用ローター採用による軽量化

8000番のみのローター専用設計による軽量化は20ステラSWの仕様と同様になりますが、同じ8000HGでの重量比較となると旧モデルの635gに対し20g軽い615gとなっています。確かに旧モデルと比較すると軽快に扱える感覚は間違いないのですが、これが「インフィニティドライブ」の採用による巻き取りパワー向上によるものなのか、専用ローターの採用によるものなのかは正直判断が出来ませんでした。リール自重も20g軽いのみですので、ショアでの釣りと比較するとヘビーな釣りとなるジギングゲーム等では、この仕様による明確な違いは実釣ではあまり効果を実感しないかも知れません。

改善されたデザイン

新旧ツインパワーSW

まず最初にデザイン面は個人の好みがある為、一概には良し悪しは言えませんが、私個人の感覚として今回のモデルチェンジでデザインはかなり良くなったと感じています。旧モデルは無骨なデザインと言えば聞こえはいいですが、正直質素で5万円台のリールとしては、デザインが今一つとの声も良く耳にしました。新モデルはシルバーを基調にシャープなデザインで、スプールの肉抜き方法も20ステラSWと似た形状の為、従来の無骨なイメージが払拭されています。個人的にはハンドルと反対側のキャップをもう少しお洒落にして欲しかったですが、全体的に見れば非常に好みのデザインです。

ステラSW8000HGとの比較

ステラSW、新ツインパワーSW

巻き取りパワー

シマノが販売するオフショア向けスピニングリールとして、20ステラSW21ツインパワーSWはどちらもミドルクラス以上の価格帯となります。また双方同技術の「インフィニティドライブ」を搭載し、旧モデルよりも更なる巻き取りパワーアップを果たしていますが、正直、この2台の巻き取りパワーの違いを明確に感じ取ることは出来ませんでした。21ツインパワーSWに関しては、現状まだ1度のみの使用となりますが、それほど優秀なリールだと感じています。ドラグ値を8キロ掛けた状態でのファイトでは、ボディの歪み等もあまり感じなかった為、これからオフショアジギングを始めたいと考えている方の最初の一台を20ステラSW21ツインパワーSWで考えている方は、21​​​​​​​ツインパワーSWを選択した方がいいかと思います。

ドラグ性能

これは個人的な感覚での意見なのですが、ドラグの滑り出し、滑らかさは20​​​​​​​ステラSWと比較すると若干劣るかなと言う印象があります。特にラインを出されている最中や踏ん張っている際に、正しい表現かはわかりませんが20​​​​​​​ステラSWと比較すると若干引っ掛かる様な出方をする時があります。20ステラSWのドラグの出方は作動時と停止時の繋ぎがスムーズであるのに対し、21ツインパワーSWは動と静が明確に別れている様なイメージとお伝えすればわかり易いかもしれません。ですがだからといって実釣で影響が出るかと言えば非常に少ないとは思いますので、どちらかと言えば使用中の質感程度のものと感じています。

実釣での感触

先日のカンパチ、ヒラマサジギングゲームで1日の中の8割程をこの21ツインパワーSW8000HGで使い通しましたが、ドラグ音とドラグノブの形状以外で20ステラSWとの大きな差は正直感じませんでした。もちろん使用回数を重ねて耐久性やドラグ性能の部分を見ると、20​​​​​​​ステラSWに軍配が上がるかと思いますが、それ程にまで今回モデルチェンジを果たした21ツインパワーSWシリーズは前作以上に優秀です。巻き心地やドラグ性能、巻き取りパワーどれを取っても満足する出来だと思います。

旧モデルから特に大きな変更が無かった点

ここまでモデルチェンジを果たしたツインパワーSW8000HGをベタ褒めしてきましたが、旧モデルからあまり変わってない個人的にはマイナスポイントを何点か挙げたいと思います。

ドラグノブ形状

ドラグノブ比較

※写真左:ステラSW8000HGドラグノブ、右:ツインパワーSWドラグノブ

オフショアゲームに関わらず近年ではどの魚種でもファイト中にドラグ調整をすることは多々あると思います。オフショアジギングでは、オフショアグローブを装着している方も多いと思いますが、正直この点は旧モデルから変化が無く少し使い難いです。20ステラSWシリーズでは、ドラグノブ形状に深さを付け、ファイト中もつまみ易くなっていますが、21ツインパワーSWはこの点の改善が無い為、個人的には少しマイナスポイントかなと感じています。

ドラグ音

始めにお伝えしておかなければなりませんが、ドラグ性能が悪い訳ではありません。しかしラインが出された時のドラグ音は旧モデルと比較し、音質が若干変わりましたが、それでも20​​​​​​​ステラSWと比較すると若干チープな感じがしてしまいます。音に関しては好みがある為、何とも言えないところですが、この点は20ステラSWと比較すると個人的には劣る点かなと思います。

対抗馬セルテートSWとの比較

旧モデルからの買い替えに際し、同時期に発売したダイワ 21​​​​​​​セルテートSWとシマノ 21ツインパワーSWはどちらを購入しようか正直、悩みました。結果21​​​​​​​ツインパワーSWに落ち着きましたが、店頭で21セルテートSW8000-Hを触った感触のみでの比較をしてみたいと思います。

巻き心地

これは近年のダイワ製のリールに採用されている「モノコックボディ」の恩恵だと思いますが、カーボン素材であるザイオン製のローターと相まってSW機とは思えない程の感覚で、21​​​​​​​ツインパワーSW21セルテートSWのどちらを選ぶか非常に心が揺らぎました。負荷を掛けてからの巻き取りパワーやドラグ性能は店頭のみではわからないのでどちらが良い悪いは言えませんが、店頭で触った感触はリールとしての完成度の高さを実感でき、どちらを選んでも後悔しないと思います。店頭での何も負荷を掛けていない状態での巻き心地になりますが、この点は明確に21​​​​​​​セルテートSW8000-Hの方が良かったです。

ドラグノブ形状

ドラグノブの形状もソルティガ譲りの径の大きいもので、オフショアグローブを付けていても使用し易いサイズでした。この点は21ツインパワーSWよりも実釣で扱い易いと思います。

ツインパワーSW8000HGの総評

ここまで主に旧モデルからの進化点や20​​​​​​​ステラSW、対抗馬である21セルテートSWとの比較を行ってきましたが、この21ツインパワーSWは旧モデルと並び非常に良いモデルとして認識される製品になると感じています。最高機種の20ステラSWはもちろんですが、近年のミドル~ハイクラスまでのリールの進化を感じ易いリールと言えると思います。個人的にも新技術搭載により非常に使い易くオススメできますので、リール購入の際、この記事が少しでもご参考になりましたら幸いです。

この記事を書いた人

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価値ある1本を求めて!
モト助

 マグロ類、青物、シーバス、ヒラメ、トラウト類、オフショアジギング、オフショアキャスティング、ショアジギング、サーフフィッシング、ワイルドトラウト、相模湾、房総半島(外房、南房)東京湾奧、中禅寺湖、1級小型船舶免許


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