軽いけど剛性は大丈夫?18レガリスLT4000D-CXHについてインプレッション!
ダイワの18レガリスLT4000D-CXHは、軽さやコストパフォーマンスが注目されがちなリールですが、剛性や耐久性が気になっている方も多いのではないでしょうか。特に4000番はシーバスや青物といったパワーのある魚を狙う釣りで使用される番手です。そのような点も含めて、詳しく解説していきます。
18レガリスLT4000D-CXHの特徴
まずは18レガリスLT4000D-CXHが、どんな特徴を持つリールなのかについて解説していきます。「エントリークラスのリールはどれも似通った性能で、違いがよく分からない。」という方は、是非この項目を参考にして下さい。
LTコンセプトで4000番でも軽量
18レガリスLT4000D-CXHは、4000番ながら245gと軽量です。エントリークラスかつ4000番となると、従来は非常に重くストレスを感じやすいリールが多く存在しました。しかしLT(LIGHT TOUGH)コンセプトの導入で、リールの細部まで徹底的な軽量化が行われ、この数字が実現されています。245gであれば、ある程度長い時間釣りを続けても負担になりにくいでしょう。
ATDでファイト中も快適
18レガリスLT4000D-CXHには、ATD(オートマチックドラグシステム)と呼ばれる新世代のドラグが搭載されています。数年前まで、エントリークラスのドラグは使い物にならないレベルのものが多く、釣種によっては大きなデメリットとなっていました。ATDは魚の引きに柔軟追従し、低めの設定値でもしっかりとテンションがかかります。調整幅が荒く、滑り出しも悪かった入門機のドラグは、既に過去のものです。
タフデジギア搭載
タフデジギアは、従来よりも歯面を大きくカットすることで、より負荷に強くなったギアです。こちらはLTコンセプトの心臓部とも呼べる重要な歯車で、軽さと耐久性の両立に貢献しています。18レガリスに搭載されているタフデジギアは、亜鉛を素材として製造されていますが、これはエントリークラスのため仕方ない部分といえるでしょう。
20レブロス、18フリームスとの違い
18レガリスLT4000D-CXHの特徴が分かったところで、次は同じくエントリークラスに分類される2台のリールと比較してみましょう。20レブロスは18レガリスの下位機種にあたるモデル、18フリームスは上位機種にあたるモデルです。
20レブロスLT4000-CHとの違い
20レブロスは18レガリスの下位機種ではありますが、搭載されている技術に大きな違いはありません。素材やベアリング数に主な違いがあります。18レガリスはボディがDS5、ローターがDS4となっていますが、20レブロスはボディ・ローターともにDS4製です。樹脂素材であることに変わりはありませんが、軽さを考慮するとDS5が勝ります。実際同じ番手の重さを比較してみると、10gほど18レガリスが軽量です。ベアリングは20レブロスが4/1、18レガリスが5/1となっています。ただ、価格差は2,000円前後と小さめなので、「少しでもコストを抑えたい」という場合でなければ18レガリスを選んだ方が良いとかもしれません。
18フリームスLT4000D-CXHとの違い
18フリームスLT4000D-CXHは、実売価格12,000円前後で販売されている18レガリスの上位機種です。防水機能「マグシールド」やねじ込み式ハンドルの採用など、より充実した装備が魅力となっています。重さは5gの違いしかありませんが、素材はボディ・ローターともにDS5です。価格差は5,000円前後20レブロス・18レガリス間のよりも差が大きいですが、それに見合うだけの性能と言えるでしょう。軽さと安さだけを求めるのであれば、18レガリスLT4000D-CXHで問題ありませんが、防水性能やガタつきの少なさを求めるなら18フリームスLT4000D-CXHの方が適しています。
18レガリスLT4000D-CXHの良い点
エントリークラスとしては十分な軽さ
18レガリスLT4000D-CXHの重さは、エントリークラスとしては十分軽量です。この番手はシーバスやショアジギングで使用される方が多いと思いますが、これらの釣りに必要になるロッドは長めで重量のあるものが多く、あまりに軽いリールはタックルバランスが取りづらくなってしまいます。245gという重さはタックルバランスも調整しやすいですし、重すぎて腕に負担がかかるということもありません。
ATDで魚を寄せやすい
18レガリスLT4000D-CXHは、ATDを活用することで楽に魚を寄せられます。シーバスの場合エラ洗いなどで急にラインテンションが変わりますし、青物はとにかく走り続けます。そうした状況に柔軟に対応出来るドラグが、実売価格10,000円を下回るリールに搭載されているのは嬉しいポイントです。
18レガリスLT4000D-CXHの悪い点
剛性には注意が必要
18レガリスLT4000D-CXHは軽量で扱いやすいリールですが、剛性は決して高いとは言えません。ドラグを固く締めた状態でゴリ巻きするような釣り方では、ボディの歪みが顕著です。そのため、前述のATDを最大限活かした釣り方が求められます。無理に寄せてこようとせず、ロッドの力で魚を浮かせるイメージで使用すると良いでしょう。
防水機能は弱め
さきほど18フリームスとの比較でも触れましたが、18レガリスにはマグシールドが非搭載です。そのため磯場やオフショアのように、波を被るような釣り場は向きません。しっかりとメンテナンスしていれば大きなトラブルは起こりませんが、自分のメンテナンス技術に自身が持てない場合は、海水には十分注意しましょう。
おすすめできる釣りのスタイル
18レガリスLT4000D-CXHは、シーバスをメインとして使用したい場合におすすめできるリールです。軽量で1日投げ続けても疲れにくく、シーバスとのやり取りには十分な性能があります。もちろんライトショアジギングにも使用可能です。
他のリールが適したスタイル
シーバスではなく青物をメインにしたい場合や、より大型の魚を狙いたい場合は、他のリールを選んだ方が無難です。ドラグ性能は十分ですが、剛性を考えるとどうしてもストレスになります。また、サーフゲームのように海水に触れやすい釣りにも注意しましょう。使用できないことはありませんが、防水性能には期待できないため、このリールの寿命を縮めてしまう可能性があります。
軽量で扱いやすいリールだが、釣り方には工夫が必要
ダイワのエントリークラスに属する18レガリスLT4000D-CXHについてインプレッションしました。軽さとドラグ性能が充実しており、非常に扱いやすい印象です。しかし剛性が低く、魚によっては釣り方を工夫する必要があります。特に、青物のように引きの強い魚は、ATDを活用してロッドの力で浮かせなくてはいけません。ゴリ巻きが必要になる場面では、17エクセラーのようなリールがより適任です。