19 セルテート LT3000-CXH

ダイワ

ダイワ「19 セルテート LT3000-CXH」
番手
3000
ギア比
6.2
ドラグ/耐力
10kg
自重
210g
B/R
10/1
糸巻量/回転
93cm
ハンドル長
55mm
ナイロン糸巻量
8-150
PE糸巻量
1-200
価格
¥ 48,655

搭載の機能・素材

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今回インプレッションするのは、ダイワの19セルテートLT3000-CXHです。剛性や耐久性がテーマとなったリールですが、「実際にどのくらい強さがあるのか?」「前作のように重さがネックにならないか?」など、気になる点も多いのではないでしょうか。今回はこうした点を中心に解説してきます。

19セルテートLT3000-CXHの特徴

まずは19セルテートLT3000-CXHの特徴について確認していきましょう。このサイズのリールはシーバスやエギングまで幅広く使用されますが、共通して気になるのが重さや耐久性などです。今回はそれらの点を中心に解説していきます。

LTコンセプトにより軽量化

セルテートといえば、剛性や耐久性を重視したリールで「重さが気になって他のリールを使っていた」という方も多いかと思います。しかし19セルテートは、軽さと耐久性をテーマとした「LT(LIGHT TOUGH)コンセプト」をもとに設計されています。前作16セルテート2500が240gだったのに対し、19セルテートLT3000-CXHは210gと非常に軽量です。※LTコンセプトでは番手の表記が異なり、従来モデルの2500番はLT3000-Cに該当する。

アルミ製モノコックボディ

19セルテートには、一部のミドル~ハイエンドモデルにのみ見られる「モノコックボディ」が採用されています。従来のボディはビス止めによって固定されており、リールに掛かる負荷がビス止め部に集中していました。モノコックボディではビス止めを廃止し、ネジの役割を持った1枚のプレートを直接ボディにねじ込むことで、より負荷に強い構造を実現しています。負荷に強くなった以外にも、ビス止めに必要なスペースが削減されたことで、より大きなドライブギアの搭載が可能となりました。その上素材にはアルミが使用されているため、ランカークラスのシーバスを想定した釣りでも安心して使用可能です。

充実した防水性能

19セルテートでは、ダイワ独自の防水技術である「マグシールド」をピニオン部とラインローラー部に搭載しています。これは、磁性を持つ特殊なオイルで海水や異物の侵入を防ぐというものです。さらに19セルテートはストッパーレスボディを採用しているため、ボディに余分な隙間が無く、高い防水性能を実現しています。雨風が強く、波で潮を被るような状況でも安心して使用可能です。

20ルビアス、20ツインパワーとの違い

19セルテートLT3000-CXHの特徴が分かったところで、次は他のリールとの違いについて解説していきます。今回比較するのは、同じくモノコックボディを採用した20ルビアス、シマノの高剛性・高耐久モデルである20ツインパワーです。

20ルビアスLT3000S-CXHとの違い

まずは20ルビアスLT3000-C※との違いから見ていきましょう。こちらは19セルテート同様モノコックボディを採用していますが、重さは180gと19セルテートより軽量です。この差は主に素材が原因で、20ルビアスは金属のアルミではなく、カーボン樹脂のZAIONが採用されています。ZAIONは軽量なだけでなく、マグネシウム並みの剛性があると言われていますが、アルミニウムには劣ります。より軽さが必要な釣りでは20ルビアスLT3000-C、剛性・耐久性が必要なら19セルテートLT3000-CXHを選ぶと良いでしょう。※20ルビアスにはLT3000-CXHがラインナップされていないので注意。

20ツインパワーC3000XGとの違い

次は20ツインパワーC3000XGです。こちらもセルテート同様、頑丈さを売りにしています。重さは215gと僅かな差しかありませんが、ローターやボディの素材に大きな違いがあります。19セルテートがZAION製のローターであるのに対し、20ツインパワーは堅牢な金属製のローターを採用しています。巻きの軽さや立ち上がりなら19セルテート、滑らかでしっかりとした巻き感なら20ツインパワーという印象です。また、20ツインパワーのボディには金属と樹脂が半分ずつ使用されています。19セルテートのようにボディ全体が金属製というわけではありませんし、モノコックボディで無いことにも注意が必要です。

19セルテートLT3000-CXHの良い点

軽さと強さの両立で様々な釣りに対応

従来のセルテートは重さがネックとなり、一部の場面でストレスを感じやすいリールでしたが、軽量化された19セルテートではそうしたストレスがありません。長時間キャストを繰り返す釣りや、エギングのように激しいアクションを行う釣りでも快適に使っていけます。かといって剛性や耐久性が犠牲になっているということもなく、アルミ製のモノコックボディがしっかりと負荷を受け止めます。

タックルバランスが調整しやすい

最近では様々なリールに軽量化が施され、非常に疲れにくくなりました。しかしその一方で、タックルバランスが良いロッドの選択肢が少なくなるというデメリットも発生しています。19セルテートLT3000-CXHもかなりの軽量化が施されたモデルではありますが、210gという程よい重さは様々なロッドと相性が良く、タックルバランスが調整しやすいという良さがあります。

19セルテートLT3000-CXHの悪い点

ラインは下巻きが必要

3000番のリールは汎用性が高く様々な釣りに使用可能ですが、19セルテートLT3000-CXHはシャロースプールではないため、釣りによっては下巻きが必要になります。1号のPEが200m巻ける仕様なので、シーバスやライトショアジギングなら問題ないかもしれませんが、エギングではもう少し細いラインを使用したいところです。

感度は他のリールに劣る

剛性や耐久性を重視している19セルテートLT3000-CXHは、感度では他のリールに劣ります。ギアが大きくパワーはありますが、その分感度は犠牲になっている印象です。より水中の状況を鮮明に把握したい場合や、当たりを取るのが難しい状況では、このリールの良さは発揮されづらいでしょう。

おすすめできる釣りのスタイル

19セルテートLT3000-CXHは、シーバスをメインに様々な釣りを楽しみたいという方におすすめのリールです。エクストラハイギアモデルなので、巻物をメインに効率よくポイントを探るようなスタイルが最適でしょう。番手的にはエギングにも十分使用可能ですし、剛性が高いためライトショアジギングなどもカバーできます。

他のリールが適したスタイル

シーバスではなくエギングをメインとする場合や、より繊細な操作が必要になる場合は他のリールがおすすめです。エギングならさらに軽さを優先しても良いですし、1回転あたりの糸巻量が長いため繊細な操作は難しくなります。19セルテートをこれらの釣りで使用する場合、ワンサイズ小さい2500番やノーマルギアのモデルがおすすめです。

パワーはあるが、繊細な釣りには向かない

今回は、ダイワの19セルテートLT3000-CXHについてインプレッションしました。従来の剛性の高さを保ちつつも、LTコンセプトによる軽量化でさらに扱いやすいリールに進化しています。シーバスでの使用に最適ですが、エギングやライトショアジギングまで幅広くカバーする懐の深さも魅力です。ただし、細いラインを使用する場合や細かい操作を必要とするような場合は少しストレスを感じるかもしれません。

この記事を書いた人

島国アングラー
まつや

 アオリイカ、クロダイ、シーバス、アジ、ハタ、エギング、落とし込み、天草地方(熊本県)

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