スピニングリールをベアリングチューン!簡単に出来る部分を解説
作成:2022.01.24更新:2022.01.24
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ベアリングチューンって言葉を聞いたことはありませんか?リールにベアリングを追加して性能をアップさせることです。「リールにベアリングを追加する」難しそうに聞こえるかもしれませんが部分によっては簡単に行うことが出来ます。今回はベアリングを簡単に追加できる部分のご紹介とベアリングの入手方法について解説します。
そもそもベアリングって?
ざっくり言ってしまうとリール各部の回転を滑らかにするための部品です。搭載されている数はリールのランクによって様々で3個のものもあれば10個以上入っているものもあります。
スピニングリールをベアリングチューン!
スピニングリールでベアリングを追加しやすい部分をご紹介します。
ハンドルノブ
ハンドル内部は最もベアリングを追加しやすい部分です。また最もベアリングが傷みやすい部分でもあるのでベアリングの追加・交換の方法を覚えておいて損はないでしょう。
ドラグ
写真では分かりにくいかもしれませんが、銀色の部分がベアリングです。モデルにしたリールは純正では白いプラスチックのカラーが入っています。リールによっては金属製のパーツが入っている場合もあります。
ベアリングはどうやって買う?
ベアリングはほとんどの釣具店で店頭販売はしていません。なのでどうやって入手すればいいか分からない方も多いと思いますので何通りか解説します。
釣具店でメーカー純正を取り寄せる
リールチューン初心者の方に最もおすすめの方法です。サイズ間違いがありません。例えばシマノのストラディックのハンドルノブにベアリングを追加したい場合、同じメーカーのハンドルノブにベアリングが入っている機種(この場合ステラやヴァンキッシュなど)の同サイズのものを注文すれば良いです。
カスタムメーカーのベアリングを買う
リール用のベアリングはリールカスタムメーカーからも発売されています。ヘッジホッグスタジオやIOSファクトリー、ゴールドワークスなど拘ったベアリングを開発しているメーカーも増えています。カスタムメーカーのベアリングはメーカーHPなどから注文できますし、ヘッジホッグスタジオのネットショップでは様々なメーカーのベアリングを販売しています。この場合サイズを間違えないように注意する必要がある為、自分が欲しいサイズのベアリングをしっかり把握している必要があります。
工業用のベアリングを買う
最も安価に済ませられる方法です。ミネベアやNTN、NSKなどのベアリングは釣り具メーカーのベアリングの半分以下、サイズによっては1/5以下の値段で済む場合もあります。ただしハズレを引く可能性が上がりますし、耐久性はそれほど高くない為、短いスパンでの交換が必要になります。自分が欲しいサイズをしっかり把握しておくことはもちろんですが、タイプや材質まできちんと見て買わないといけないのでベアリングの事をある程度理解している方向けです。
ベアリングの材質とタイプにご注意を
メーカーから純正ベアリングを取り寄せる場合は大丈夫ですが、それ以外の場合は買い間違いに注意しなければなりません。ここではベアリングのタイプと材質について解説します。
ステンレスベアリング
リールに使用されるベアリングの99%はステンレス製です。工業用のベアリングを買う場合は必ずステンレス製であることを確認しましょう。
スチールベアリング
非常に安価で100円以下のものもありますが値段に釣られて買わないように注意しましょう。スチール製なので錆びやすいです。工業用のベアリングを買うときに間違いやすいです。
セラミックベアリング
リール用に開発されたベアリングにはセラミック製のものがあります。あまり気にしなくても良いですが、こういうものもありますよっていうご紹介です。
シールドタイプ
シマノのスピニングリールに入っているベアリングはほとんどがこのタイプです。ベアリング表面にシールドがあるタイプで、外からのゴミの侵入を防ぐと同時に内部からグリスやオイルが流出するのを防ぎます。
オープンタイプ
ダイワのスピニングリールにはオープンタイプのベアリングも入っています。オープンタイプのベアリングは回転性能が高いのが強みですが、異物が侵入するリスクが高いこととオイル・グリス類が飛びやすいことがデメリットです。
シールタイプ
パッキンが付いたタイプのベアリングです。ダイワのオフショアリールはバラしたことがないので分かりませんが、シマノのSW機には一部シールドタイプのベアリングが搭載されています。他2種と比べると回転性能は劣りますが初期性能を維持する能力が高いです。
補足
オープンタイプとシールドタイプは外径と内径が同じであっても厚みが僅かに違います。なのでシールドベアリングが入っている部分にオープンタイプを入れることは出来ません。その逆も然りです。
果たしてベアリングチューンの効果は??
ベアリングチューンの効果を体感できるかどうかは人の手感度にもよりますし、釣りにもよると思います。今回ご紹介したハンドルノブとドラグ部のベアリングチューンは割と体感しやすいんじゃないかと思います。因みに僕はフルベアリングチューンもやりますが、フルベアリングチューンは費用対効果かなり低いです。
ベアリングチューンのデメリット
ベアリングチューンはメリットだけではありません。デメリットも解説します。
重くなる
ベアリングはプラスチックカラーよりも重いです。重いと言っても1g以下レベルですがこの重量差ですら場所によってはリール全体のバランスを崩してしまうことがあります。具体的に言うとラインローラーです。ラインローラーへのベアリングチューンは安易に手を出さないことをおすすめします。
メンテナンスの頻度が増える
プラスチックカラーは錆びません。潮噛みもしませんし摩耗もほぼありません。つまり交換の必要がありません。ベアリングは錆びますし潮噛みもしますし摩耗もします。つまり傷んだら交換しなければなりません。ハンドルノブ程度なら慣れれば数分で終わりますが確実に手間が増えます。
とりあえずやってみよう!
とりあえずやってみましょう。効果があるかないかは置いといて、簡単なベアリングチューンが出来るようになるだけでもメリットは大きいです。ハンドルノブやドラグ部は失敗のリスクも低いので挑戦するにはもってこいですよ!