前作とは全く別のリール?18フリームスLT2000S-XHをインプレッション!
今回インプレッションするリールは、ダイワの18フリームスLT2000S-XHです。前作15フリームスから大きく仕様変更された本リールですが、果たしてどのように進化したのでしょうか。今回は価格帯の近い2台のリールと比較しながら、このリールに適した釣りのスタイルに迫っていきます。
18フリームス LT2000S-XHの特徴
まずは18フリームスLT2000S-XHの特徴について解説していきます。エントリークラスのリールとして長年人気を集めているフリームスシリーズですが、2018年モデルにはどのような特徴があるのでしょうか。
実売価格10,000円前後で200g以下
前作から大幅に進化したのが、その軽さです。18フリームスLT2000S-XHは実売価格10,000円前後のエントリーモデルでありながら、重さは190gとなっています。前作15フリームスでは金属素材をボディに使用することで、剛性に重視していました。対してこの18フリームスは、樹脂素材によって軽さを重視した作りです。また、ダイワ製リールの新しいモデルの特徴であるLTコンセプトが導入された事も、軽量化に繋がっています。これは、従来よりもボディサイズを小型化し、代わりにギアを大径化する事で、軽さと強さの両立を目指したコンセプトです。
マグシールド搭載
ダイワの代名詞の一つとも言える防水機構マグシールド。エントリークラスの18フリームスLT2000S-XHにも、しっかり搭載されています。マグシールドは、磁性を持つ特殊なオイルによって壁を作り、海水や異物の侵入を防ぐという技術です。これにより、初期の回転性能を損なうことなく維持することができます。ただし、マグシールド搭載機は巻き感が異なることに注意が必要です。シーバスやエギングのような釣りであれば問題はありませんが、感度が最重要となるライトゲームでは僅かな違和感も見逃せません。
ねじ込み式ハンドル採用
エントリークラスの多くのリールは、供回り式ハンドルを採用していますが、18フリームスLT2000S-XHではねじ込み式ハンドルを採用しています。ねじ込み式は供回り式に比べ、ガタつきが少なく安定した巻き感をもたらします。以前はミドルクラス以上のリールにしか採用されていませんでしたが、実売価格10,000円前後で入手できるのは驚きです。
18レガリス、20月下美人Xとの違い
ここまでの解説で、18フリームスLT2000S-XHの持つ特徴については分かったかと思います。では他のリールとはどのような違いがあるのでしょうか?この項目では、18レガリスや20月下美人Xといった価格帯の近いリールとの違いについて解説していきます。
18レガリスLT2000S-XHとの違い
Instagram @ring_poohさんの投稿
18レガリスLT2000S-XHは、18フリームスの下位機種にあたるリールです。基本的なスペックは変わりませんが、マグシールド非搭載で、ハンドルは供回り式となっています。マグシールド特有の巻き感が合わない方や、少しでも安く道具を揃えたい方にはおすすめです。また、マグシールド搭載機は個人で分解するのが難しいため、自分でメンテナンスしてみたいという方にも良いのではないでしょうか。
20月下美人X LT2000S
20月下美人X LT2000Sは、ライトゲーム専用機の一台です。スペックは18フリームスとほぼ変わらず、マグシールドもねじ込み式ハンドルも搭載しています。主な違いは、ギア比とデザインの2つです。よりライトゲームに特化している20月下美人では、エクストラハイギアのモデルが存在しません。デザインはシリーズを踏襲した、非常に目を引くものとなっています。アジングやメバリングをメインに想定している方や、月下美人シリーズのデザインが好みという方にはおすすめです。
18フリームス LT2000S-XHの良い点
コストパフォーマンス抜群
18フリームスLT2000S-XHは、非常にコストパフォーマンスの高いリールです。基本的なスペックがバランス良い上、マグシールドやねじ込み式ハンドルといった技術も盛り込まれています。初心者の一台目にも、中・上級者のサブ機にも充分な性能です。より下位の機種になるとマグシールドやねじ込み式ハンドルが非搭載になり、エントリークラスの印象が強まりますが、18フリームスはミドル・エントリークラスの中間に位置するような印象を受けます。
幅広い釣種に対応
18フリームスLT2000S-XHは、ライトゲームメインでの使用が想定されたリールですが、他の釣りにでも充分使っていけます。ギア比が高いため、チニングやエギングにも最適です。「ライトゲームがメインだけど、そのまま色々な釣りがしたい。」という方におすすめできます。
18フリームスLT2000S-XHの悪い点
巻き出しの重さ
ギア比が高い分仕方ないことではありますが、18フリームスLT2000S-XHは巻き出しの重さが気になります。ハンドルを長いものに交換したり、力を入れやすいノブに交換するなどして対策しましょう。
質感はまずまず
初めての一台としては充分な性能を持つ18フリームスLT2000S-XHですが、ミドル・ハイエンドのような質感の良さは感じられません。あくまでエントリークラスのリールです。樹脂素材を多く使用しているため、余計にチープさが増加しています。
おすすめできる釣りのスタイル
18フリームスLT2000S-XHは、テンポ良くライトゲームを楽しみたいという方に最適なリールです。広範囲のフィールドを素早く探りたいとき、ランガンスタイルで数を稼ぎたいときに、エクストラハイギアの良さが発揮されます。また、本来ならもう少し大きい番手を使用する釣りでも、そのまま使用できるのというメリットもあります。コスパの高いリールですし、初心者から上級者まで幅広い方におすすめです。
他のリールが適したスタイル
腰を据えてじっくり魚を狙いたい場合や、より繊細な釣りが求められる場合は、他のリールがおすすめです。ギア比が高いとどうしてもルアーの回収が早まりますし、繊細さは上位機種に劣ります。丁寧な操作を意識するのも重要ですが、釣りに集中できるよう、道具に働いてもらうのも1つの手です。
ライトゲームに限らない楽しみ方
今回は、ダイワの18フリームスLT2000S-XHについてインプレッションしました。初心者向けの一台としては充分すぎる性能で、ライトゲーム以外の釣りにも使える懐の深さがあります。上位機種のような質感こそ無いものの、様々なアングラーにおすすめできるリールです。