ロックフィッシュのシンカーの重さ選びをポイントやタックル別に解説

作成:2020.08.25更新:2021.08.20

ロックフィッシュはシンカーの重さが釣果につながる

ロックフィッシュで釣果に影響する大切な要素がシンカーの重さです。ワームの大きさやカラーに比べると釣果に影響しないと思われがちですが、リグの操作性や根掛かりの回避はもちろん、飛距離、フォールスピードといった様々な要素に影響を与えます。ロックフィッシュのシンカーを選ぶときは素材や形状だけでなく、重さ選びも徹底的にこだわってみましょう。

ロックフィッシュのシンカーの重さが影響する3つの要素

ロックフィッシュのシンカーの重さは手返し、飛距離、スピードに大きく影響を与えます。ワームをボトムまで落とし込むオモリとしてではなく、水深、地形、ワームに合わせた適切な重さを選ぶことで、1つのルアーとしてリグが機能する認識を持ってください。

根掛かりを少なくし手返しを良くする

ロックフィッシュのシンカーの重さは釣りの手返しに大きく影響します。ロックフィッシュはボトムの根にアプローチすることが前提の釣りになるので、根掛かりを回避できるシンカーの重さを選びましょう。また、釣り場の水深や潮流に合わせてシンカーの重さを選ぶことで、根掛かりを回避しながらも手返し良く釣りを組み立てることができます。

リグの飛距離を左右する

ロックフィッシュのシンカーの重さはリグの飛距離に直結します。ロックフィッシュではワームとフックとシンカーを組み合わせるテキサスリグやフリーリグだけでなく、ジグヘッドが使われることもありますが、いずれもリグの飛距離はシンカーの重さが大きく影響します。リグの遠投性能を少しでもアップしたい方はタックルの適合ウエイトの範囲内で、できるだけ重いシンカーを選ぶことが大切です。

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リグのスピードに変化をつける

ロックフィッシュのシンカーの重さはリグのスピードに変化があります。シンカーの重さはリグのフォールスピードに変化を与えるため、スローにアクションさせたいときは軽いシンカー、素早くアクションさせたいときは重いシンカーを選ぶことになります。リグのスピードは魚のシーズナルパターンや活性によって釣果にも関わるので、僅かなシンカーの重さの違いで魚のバイトを引き出せることもあります。

ロックフィッシュのシンカーの重さはどう決める?

ロックフィッシュのシンカーの重さは水深や地形はもちろん、タックルバランス、操作性、飛距離といった様々な要素を複合して選ぶことになります。ロックフィッシュの初心者はタックルバランス、水深、地形を意識してシンカーの重さを選んでください。

タックルバランス

シンカーの重さはロッドの適合ウエイトに合わせて選びましょう。タックルバランスにあったシンカーを選ばなければ、根掛かりが発生しやすいだけでなく、リグの操作性が落ちてしまい魚に対して自然なアプローチができないといったデメリットもあります。また、タックルバランスを選ぶ上で大切なのがロッドの適合ウエイトです。ロックフィッシュロッドにはそれぞれルアーの適合ウエイトが記載されているので、まずは適合ウエイトの下限、上限、中間の3つの重さを用意してみましょう。ロッドの適合ウエイトはシンカーとワームの重さを合計した値であるため、ワームの重さを考慮することも大切です。

釣り場の水深

シンカーの重さは釣り場の水深を意識して選びましょう。水深の浅い釣り場では重いシンカーが必要になるシチュエーションは少なく、深い水深の釣り場は軽いシンカーでは釣りになりません。タックルバランスにあった重さを用意した後は、釣り場の水深に合わせた重さをセレクトしてみましょう。潮流の激しいエリアではリグが潮の流れで流されてしまうこともあるので、重めのシンカー選びが大切になります。

釣り場の地形

水深と同様に大切なのが釣り場の地形です。ロックフィッシュは砂地の小規模漁港、ハードボトムの防波堤、海藻類の豊富な磯場といった様々な地形で釣りをします。シンカーの重さはそれぞれの釣り場の地形に合わせても使い分けることになるため、自分がメインに訪れる釣り場の地形はしっかりと理解しましょう。

ボトムのキープ力

地形変化を理解するためにはボトムがキープできる重さも大切です。ボトムをキープできる重さは釣り場の水深や潮流によって大きく異なるため、実際にリグをボトムまで落とし込んで調整することがほとんどです。ボトムのキープは使うタックルやアングラーの感度によっても異なりますが、根掛かりがしにくくボトムのストラクチャーや変化を繊細に感じ取れる重さをイメージしてみましょう。

ワームを動かす操作感

魚に対してナチュラルにリグをアプローチするには操作感に合わせたシンカーの重さも大切です。水深や地形に合わせた重さを選んでも、リグが適切に操作できなければ、魚に口を使わせることは難しいです。リグの操作感は使うタックルによっても大きく異なるため、ルアーの適合ウエイトはもちろん水深や地形に合わせてタックルを使い分けるアングラーも多いです。また、ワームの形状によって求められる操作感が異なることもあるため、ワームに合わせた重さの使い分けも大切です。

リグの飛距離

近年のロックフィッシュシーンでは飛距離を重視して重いシンカーが使われることが多いです。タックルバランスが合ったセッティングでは重いシンカーのほうが沖目のポイントまでアプローチできるため、飛距離を出したい方は重いシンカーを選ぶことが多いです。しかし、飛距離アップのためだけにシンカーの重さをあげると、操作感が落ち釣りのテンポが悪くなるデメリットもあるので注意しましょう。

釣り場とタックルに合わせたシンカーの重さの具体例

シンカーの重さ選びに悩んでいる方は釣り場とタックルに合わせた選び方の具体例を参考にしてください。水深、地形、タックルを照らし合わせながら、自分だけのベストな重さをセレクトすることで、ロックフィッシュの釣果に近づくことができます。

小規模漁港のシャローエリア

全国的に多い小規模漁港は、シャローエリアほど竿抜けになっていることも多いです。一般的にロックフィッシュはミドルからディープエリアを探るアングラーが多いので、水深1〜2mのシャローエリアはパターンを掴んでしまえば釣果をあげやすい穴場になります。シャローエリアは文字通り水深が浅いので、重いシンカーは操作性を失いやすく、魚に過度なプレッシャーをかけてしまうリスクがあります。

シンカーの重さは3〜7gの軽めが基本

小規模漁港のシャローエリアは3〜7gまでの軽めのシンカーを合わせましょう。10g以下のシンカーはリグの飛距離が落ちてしまいますが、適切なタックル選びができれば、実釣に影響のない飛距離をキープできます。ロックフィッシュでは活用されにくい軽めのシンカーで、手付かずのシャローエリアを攻略しましょう。

タックルはリグの操作性と魚のキャッチ率に注目

シャローエリアは10g以下のリグを快適に操作できる7ftLクラスのスピニングタックルが定番です。ラインには0.6号のPEラインがベーシックですが、フィールドの地形によっては注意が必要です。シャローエリアでハードボトムや海藻が絡んでいる地形は、細いPEラインではラインブレイクのリスクが高く、魚のキャッチ率を高めるためにはベイトタックルが使われることもあります。近年はダイワのSVシリーズやシマノのMGLシリーズといった12lbのフロロカーボンラインで、軽いリグをキャストできるベイトリールも充実しています。シャローエリアだからといって細いラインとスピニングタックルにこだわりすぎずに、適切なタックルを選んでみましょう。

大規模漁港のディープ

大規模漁港はフェリーや大型船の往来が多い都市部にある釣り場で、水深も足元から15m以上あることが多いです。大型港は底が砂地なことが多く、飛距離を出しながらも効率良くエリアを探れるかが釣果アップにつながります。ディープエリアの大型港は一見ポイントが判断しにくく、竿抜けになってるエリアも多いので、適切な重さを選んでアプローチすれば大型のランカーサイズも期待できます。

シンカーの重さは28〜35gのヘビーウエイトが定番

大規模漁港のディープエリアはボトムの感知力に長けるシンカーの重さを選ぶことが大切で、28〜35gまでの重めのシンカーを軸に考えましょう。また、広範囲を素早く探ることも大切になるため、遠投性能を両立できるビフテキやフリリグ用のシンカーが適しています。遠投が必要な大規模漁港ではボトムにある地形変化を素早く見抜くことが大切になるので、重さだけではなくシンカーの形状やリグのアクションを工夫しましょう。

タックルはロングスピンが必要不可欠

タックルは9ft以上のロングスピンロッドが必要不可欠で、ラインは遠投力を活かせる0.6〜1号のPEラインをチョイスしましょう。細いPEラインで重いシンカーを扱うのは難易度が高いですが、ハイプレッシャー化が進むロックフィッシュシーンでは0.8号前後の太さを快適に扱えるようになりたいです。ロングスピンはキャスト切れや根掛かりでシンカーをロストするシチュエーションも多いので、投げ釣り用のナス型シンカーを使って練習してみるのも良いです。

根掛かりの多いミドルエリアの漁港

東北の三陸などの漁港にはハードボトムが印象的な磯混じりの漁港があります。ハードボトムは根掛かりのリスクが高いため、シンカーの重さや形状をしっかりと調整しなければ手返しよく釣りを展開することが難しいです。リグのスナッグレス性を考慮しながらも、ボトムの繊細な地形変化を理解できる重さが大切になります。

シンカーの重さは10〜14gで手返しを重視

根掛かりの多いミドルエリアの漁港では操作性とボトムキープ力を両立した重さ選びが大切です。一般的には10〜14gが定番で、形状もすり抜け力の高いバレット型やスティック型のシンカーを選びましょう。根掛かりに注意しながらも手返しよく探れる重さを意識することで、ハードボトムの魚に対してテンポ良くアプローチできます。

ハードボトムのファイトも安心なベイトタックル

根掛かりの多いハードボトムの漁港はベイトタックルが活躍します。ハードボトムについたロックフィッシュはファイト中にストラクチャーへ逃げようとするため、強引なファイトができるベイトタックルを選んでください。長さはシャローエリアに比べるとやや長めの7〜8ftで、ラインも12〜16lbの太めフロロカーボンラインを選びましょう。ロックフィッシュ専用のベイトロッドはハードボトムでのファイトを前提としたモデルが多いので、ロッド選びに悩んでいる方はMH以上の専用ロッドがあると安心です。

潮通しの良い防波堤の先端

潮通しの良い防波堤の先端部は小魚が溜まりやすく、船の往来でボトムの地形変化ができやすいロックフィッシュの1級ポイントになります。防波堤の先端部はロックフィッシュだけでなく、他の魚を狙ったルアーフィッシングや投げ釣りといったたくさんの釣り人がエントリーするので、人的プレッシャーが高い特徴も見逃せません。

シンカーの重さはやや重めの21〜28g

防波堤の先端部は潮流が激しいポイントが多いので、21〜28g前後の重めのシンカーが定番になります。潮流の激しいポイントではシンカーの重さを不用意に重くすると、リグの操作性が悪くなってしまい根掛かりが頻発することもあるので注意しましょう。プレッシャーのかかったシビアな魚をキャッチするには、ボトムのキープ力を保ちながらスローなアクションができる重さを意識しましょう。

重いシンカーを繊細に操作できるロングタックル

タックルは大型港で使われるロングスピンタックルを流用するアングラーも多いですが、スローなアクションを意識するためには8.6〜9ft程度の長さに抑えることも大切です。リールは遠投力よりも操作性を優先した3000番をチョイスし、PEラインも0.6〜0.8号程度の細めのアイテムを選びましょう。潮流の激しいポイントは小魚が溜まりすい特徴もあるため、シャッドテールワームを使ったリーリングや潮流を利用したリフト&フォールも有効で、ロングスピンのようなテンポを優先した釣りではなく、スローな食わせのアクションを意識してみましょう。

防波堤や漁港の壁際

北海道のトーナメントシーンでは上位入賞者も多い壁際の釣り。ワームを使って壁際のストラクチャーに対してアプローチする縦の釣り、ジグヘッドとワームを組み合わせたダートでのアプローチは大型のロックフィッシュの釣果実績も豊富です。壁際の釣りは飛距離を必要としないシチュエーションがほとんどで、シンカーの重さも軽めをチョイスしてください。

スタイルに合わせて3〜14gまでを使い分ける

壁際の釣りはアプローチ方法によってシンカーの重さが大きく異なります。テキサスリグを使ったゆっくりとしたフォールアクションで食わせる時には3〜7g。ジグヘッドを組み合わせたダートアクションでは10g前後が定番です。また、イレギュラーなアクションでリアクションバイトを引き出すときは14g以上のシンカーが使われることもあります。フィールドの水深やストラクチャーによって重さは前後しますが、釣りのスタイルがシンカーの重さに大きく影響する釣り方と言えます。

壁際で強引なやりとりができるベイトタックル

壁際の釣りでは釣り人によってスピニングタックルとベイトタックルを使い分けますが、キャッチ率を高めるにはベイトタックルがおすすめです。壁際は貝類などのストラクチャーが豊富で、大型のロックフィッシュがヒットしたときは細いPEラインではラインブレイクのリスクがあります。壁際の釣りはキャスト性能は釣りに影響しにくいので、取り回しの良い6.6〜7ftのベイトタックルであればバスロッドを流用するのも面白いです。ロックフィッシュの壁際の釣りでは近年スピナーベイトやジャークベイトを使ったハードルアーゲームも人気を集めており、M〜MHクラスのバスロッドを選べば、3〜14gまでのシンカーからハードベイトまでを1本のロッドで楽しむことができます。

磯場

ロックフィッシュの釣り場では定番となることの多い磯場。近年は手軽な漁港でのロックフィッシュゲームが主流となっているため、人口はやや少なくなりがちですが。岩礁帯や昆布ジャングルでのパワフルなファイトはロックフィッシュの醍醐味を最大限に味わえます。磯場のロックフィッシュは漁港のハードボトムに比べて根掛かりのリスクが高く、根掛かりを回避しながらも潮流が激しいエリアを攻略できる、適度なシンカーの重さと強めのタックルが大切です。

地形によって14〜28gまでを使い分ける

磯場でのロックフィッシュゲームは根掛かりを回避しながらも潮流のなかを確実に探れる14〜28gが定番です。磯場のタックルは漁港に比べるとセッティングが強めになるので、20g以上のシンカーであっても操作性を損ねにくいです。海藻類が多い釣り場では、海藻の中に魚が隠れていることも多いので、魚まで確実にリグを送り込める28g前後の重さを選びましょう。磯ロックの1級ポイントは人的プレッシャーでシビアになった魚も多いので、14g前後の軽めのシンカーを使ったスローなアプローチが釣果につながることも多いです。

タックルは8〜9ft前後のベイトタックル

磯ロックのタックルは8〜9ft以上のロングレングスのベイトタックルが定番です。ロックフィッシュ専用ロッドの中でもXHクラスのアイテムをチョイスし、20g以上のシンカーを軽快に操作できることを意識しましょう。ラインは16lb前後のフロロカーボンラインが定番で、沖目の根まで快適にキャストできる深めのスプール径のベイトリールを組み合わせてください。磯場は漁港に比べると潮流が激しいのでフリーリグを使ったセッティングはワームの自発的なアクションでアプローチでき、ハイプレッシャーなフィールドにも有効です。

ロックフィッシュのシンカーの重さにこだわって釣果をアップする

ロックフィッシュのシンカーの重さはタックルバランス、水深、地形、を意識することが大切です。ロックフィッシュの初心者は釣り場に合わせた重さ選びの具体例を参考に、タックルや釣り場に合わせたシンカーの重さを理解しましょう。それぞれの釣り場に合わせたシンカーの重さが理解できれば、飛距離、操作感を意識してタックルを調整し様々なターゲットやシチュエーションを攻略できます。シンカーの形状や素材だけでなく、重さ選びにも徹底的にこだわってロックフィッシュのゲーム性を最大限に味わいましょう。

この記事を書いた人

北海道フィッシングライター
MORITA

 アイナメ, クロソイ、ロックフィッシュ、北海道

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