ハタ系ロックフィッシュにおすすめの仕掛け!リグとワームの組み合わせを解説!
作成:2021.12.21更新:2021.12.21
目次
ワームで狙えるハタ系ロックフィッシュ
ハタ類の魚の種類は400以上あり、その中でも日本に生息しているハタ系ロックフィッシュは50種類以上いると言われています。今回はその中でも釣りのターゲットとして比較的狙いやすい、メジャーな魚をご紹介します。
アカハタ
太平洋側では千葉県~九州沿岸部、日本海側では北陸地方以南で良く釣れるのがアカハタです。主に岩礁帯を好んで生息し、甲殻類や小魚を捕食し大きいものは45㎝ほどになります。ボトム近辺でヒットすることが多く、大型化すると魚食性が強くなる傾向にあります。遊泳力はそれほど高くありませんが、大型化した個体は力強いファイトをしてくれます。食べても非常に美味しい魚です。
アカハタはボトムから2mほどまでしかベイトを追わない為、ズル引きやリフト&フォールで狙うとよく釣れます。釣れたアカハタは小さなカニを吐き出すことが多いので、ワームはクロー系やホッグ系がおすすめです。大型のみを狙って獲りたい場合には、シャッドテールワームのスイミングメソッドがおすすめです。
キジハタ
キジハタは日本海側では東北地方~九州、太平洋側では静岡県~九州、瀬戸内海沿岸部まで幅広く釣れる魚として知られています。60㎝ほどにまで大型化するハタで、水深50mくらいまで生息しています。オフショアで釣れる個体のほうが大型が多いですが、産卵前の6月ごろには岸からも50㎝を超える個体が狙えます。砂地のある岩礁帯、特に海藻類の生えている場所を好み、甲殻類や小魚を捕食します。遊泳力はアカハタよりも高いです。
キジハタもアカハタ同様あまりボトムから離れてベイトを捕食することはありません。キジハタは特にエビ類を好んで捕食するといわれていて、ワームを左右にダートさせると反応が良い時があります。リフト&フォール、スイミングで反応がない場合にはダートを試してみましょう。
オオモンハタ
オオモンハタは太平洋側の千葉県南部~九州地方までに生息し、大型の個体は50㎝を超えます。非常に遊泳力が高く、小魚を捕食する時はボトムから10m以上浮き上がってきます。岩礁帯の点在する砂地に生息し、甲殻類と小魚を捕食しますが、オオモンハタはハタ類の中でも特に魚食性の強い魚です。ヒットした後のファイトがまるで青物のようによく走るハタで、ボトムからある程度離れたところでもよく暴れます。
その魚食性の強さを利用して、オオモンハタを専門に狙う場合にはジグヘッドリグによるスイミングメソッドがおすすめです。ボトムからかなり浮いたところまで捕食しに来るので、10m以上巻き上げても油断しないようにしましょう。
マハタ
ハタ類の代表格といえばマハタでしょう。水深30m前後~100m以深と他のハタ類よりも深場に生息し、大型化した個体は2m、100㎏を優に超えます。太平洋では東北~九州南部、瀬戸内海、日本海側では北海道以南で釣れます。
深場に生息している為、岸から釣ることはなかなか難しい魚です。甲殻類、小魚、イカやタコなどを好んで捕食します。マハタを狙う場合にはオフショアでのスロージギングやSLJ(スーパーライトジギング)がメインになるでしょう。
クエ
ハタ類の中でも幻の高級魚として有名で、特に釣ることが難しいのがクエです。甲殻類や小魚、イカを捕食します。クエは捕食するスイッチの入るタイミングが非常に難しく、1~2日に1回しかエサを食べない個体もいるそうです。
岩礁帯を好み、自分の縄張りから大きく移動して捕食することはありません。巣穴の近くで捕食することがほとんどなので、ヒットしてもすぐに根に潜られてしまうケースが多いです。その為、通常の根魚タックルよりも強いタックルで、ドラグをフルロックで力比べというファイトスタイルになります。大型は20㎏を超えるので、本気でクエを狙うのであれば専用のタックルが必須となります。
スジアラ
キングオブロックフィッシュと呼ばれ、クエと並んで釣ることが難しいのがスジアラです。主に鹿児島~沖縄近海までに生息していますが、四国や長崎などでも釣れることがあります。非常に遊泳力が高く、時には青物のように水面にベイトフィッシュを追い詰めて捕食することもあります。
ヒットした際のファイトは強烈で、通常のロックフィッシュ用のタックルでは太刀打ちできないでしょう。おかっぱりであればショアジギング用の、船から狙うのであればオフショアジギングやキャスティング用のタックルで使えばキャッチ率はアップするでしょう。クエと同様、生半可なタックルで挑むことはいたずらに魚を傷めることになるので、しっかりと準備をしてから望みましょう。
ハタ系ロックフィッシュを狙えるワーム
ここでは代表的なハタ類を狙えるワームを5種類、おすすめのワームと共にご紹介します。どれもロックフィッシュでは定番のワームですので、一度使ってみていただきたいワームです。
クロー系、ホッグ系ワーム
クロー系、ホッグ系ワームはハタ類の大好物、甲殻類を模したワームです。主にボトムでのズル引きやリフト&フォールで使用します。アクションさせた時にエビの手の部分がヒラヒラと動き、ナチュラルな波動でハタ類を刺激します。テキサスリグやビフテキリグ、ジカリグと相性が良いワームです。
おすすめのワームは一誠 海太郎 ジャコバグです。ジャコバグはサイズ展開も3サイズと選べる上、バルキーなパドルが魚を誘いとても良く釣れるワームです。とにかくハタを1匹釣ってみたい!という人にはクロー系、ホッグ系ワームが鉄板ワームですので使ってみてください。
グラブ系ワーム
大きなU字型のテールが特徴的なワームです。ボトムでのリフト&フォールだけでなく、タダ巻きで泳がせるスイミングメソッドにも対応できる万能ワームです。動かしたときの可動部分が大きく、今回ご紹介するワームの中では最もアピールが強い部類に入ります。
テキサスリグ、ジカリグ、ジグヘッドリグのどれにでも対応できるので1つは持っておきたいワームです。おすすめは定番のエコギア キジハタグラブです。キジハタだけでなく、アカハタやオオモンハタなども良く釣れるワームです。
シャッドテールワーム
シャッドテールワームは逆三角形のテールを持つ小魚を模したワームです。主にスイミングメソッドで使用することが多く、ジグヘッドリグとの相性が良いです。細身のものから肉厚のあるバルキーなものまで、とても多くの種類が販売されています。
捕食しているベイトによって、サイズやシルエットを変えましょう。例えばカタクチイワシやキビナゴがベイトの場合にはdeps PRO'S ONE デスアダーシャッドのような細身のシルエットのワームを使い、アジやネンブツダイのような平べったい魚がベイトの場合にはエコギア バルトのようなファットなワームを選びましょう。
ピンテールワーム
シャッドテールワーム同様に小魚を模したワームですが、よりアピールの弱いのがピンテールワームです。ピンテールワームの特徴は、その細いテールです。水を掻く波動が非常に弱く、スレた魚にシルエットでアピールしつつ弱い波動で口を使わせます。
おすすめは一誠 海太郎 カタクチワームです。このワームは非常に柔らかい素材でできている為、ボディー全体を揺らしてアピールしつつ強すぎない波動がスレた魚に抜群に効きます。シャッドテールワームとうまく使い分けましょう。
ハタ系ロックフィッシュを狙えるリグ
ハタ系ロックフィッシュに使用するリグはいくつもありますが、代表的なリグをいくつかご紹介します。おすすめのシンカーなどもご紹介しますので、よろしければ参考にしてみてください。
テキサスリグ、ビフテキリグ
ボトム感知能力、操作性共に万能と言えるのがテキサスリグです。砲弾型のバレットシンカーとオフセットフックを使用し、根掛かりしにくいリグとなっています。ビフテキリグとは「ビー フリー テキサス」の略で、専用のビーンズシンカーを使います。テキサスリグよりも若干根掛かり回避率は高くなります。
クロー系、ホッグ系ワームと組み合わせるのは定番ですが、グラブ系やシャッドテールワームとも相性が良くどんな局面でも使用しやすいでしょう。リフト&フォール、スイミングどちらでも使いやすいリグです。テキサスリグの場合はシンカーの素材によってボトム感知能力が変わります。タングステン>真鍮(ブラス)>鉛の順に感度が良いです。
ジカリグ
ジカリグはオフセットフックに直接シンカーをつけることからこの名前がついたと言われています。ジカリグ専用のシンカーを小さ目のスプリットリングなどでフックにつける為、テキサスリグのようなシンカーとワームの着底のタイムラグがなく根掛かりしづらいリグです。主にボトムのズル引きとリフト&フォールで使用します。根が荒いポイントではこのリグでボトムをタイトに攻めましょう。
ジグヘッドリグ
他のリグと少し毛色の違うのがジグヘッドリグです。上記のリグを使用する場合、オフセットフックを使用する為根掛かり回避率は高いですが、ジグヘッドリグはフックポイントが剥き出しになってしまうので他のリグよりも根掛かりしやすくなります。その為ジグヘッドリグはボトムをタイトに攻める釣りよりも、ワームが着底後にすぐ巻き始めるスイミングメソッド専用のリグと考えた方が良いでしょう。ジグヘッドリグのメリットとしては、フッキング率の良さが挙げられます。大型のハタ類は口の周りが硬く、オフセットフックではワームの組み合わせによってはうまくフッキングできない時があります。特にバルキーなシャッドテールワームの場合には大型のオフセットフックを使用してもワームの厚みが邪魔をしてしまいます。シャッドテールワームの場合にはジグヘッドリグを推奨します。
意外なルアーと仕掛けでも狙える!
ロックフィッシュといえばワームが代表的なルアーですが、他にもロックフィッシュを狙えるルアーはあります。メジャーなものから意外な仕掛けまでをおすすめルアーと共にご紹介します。
メタルジグ
スロージギングやSLJでもハタ系ロックフィッシュを狙えます。スロージギングではボトム近辺をネチネチと、SLJ用のジグはタダ巻きでも良く釣れます。ショアからでもスロージギング用やタダ巻き用のメタルジグは多く発売されています。攻める選択肢が増えることはとても良いことですね。おすすめのスロージギング用メタルジグはダイワサムライスロージグ、タダ巻き用メタルジグはメジャークラフト マキジグジェットです。
クランクベイト
近年ロックフィッシュを狙える新たなルアーとして注目されているのがクランクベイトです。特にブラックバス用の3m前後潜るものは根掛かり回避率が高く、ショアから遠浅の岩礁帯などをテンポ良く狙えるルアーとして人気があります。ロックフィッシュはブラックバスに似た習性があるので、バス用のルアーは意外と流用できるものが多いです。おすすめはソルトクランクのパイオニア、ハイドアップ HU-300です。
ソルト用スプーン
村越正海氏が考案して注目を浴びているのがソルト用スプーンです。村越氏はフック部分にサバの切り身やイカの切り身をつけてエサ釣りとルアーのハイブリッド釣法として発案しました。もちろんエサではなくワームをつけても釣れます。タダ巻きのスプーンのフラッシングで魚の興味をひき、ワームで食わせるといった新しい釣り方です。おすすめはダイワ クルセイダー激アツSALTです。
ロックフィッシュは好奇心旺盛な魚
ロックフィッシュは淡水のブラックバスによく似た習性を持ち、非常に好奇心旺盛な魚です。また自分のテリトリーを重要視し、食べるベイトの種類も多岐にわたる雑食性を持っています。その習性を利用すれば、他にも意外なルアーで狙うことができるかもしれません。まだまだ開拓の余地のあるジャンルなので、自分なりのロックフィッシュ攻略ルアーを見つけるのも楽しみの1つかもしれませんね。
記事中の紹介グッズ一覧