シャッドテールワームはジグヘッドと共にスイミングメソッドで使用することがとても有効なワームです。ジグヘッドリグはフックが剥き出しなのでフッキング率は抜群ですが、あまりボトムタッチが多いと根掛かりしやすいので注意が必要です。しかし魚食性の強いハタにはとても有効なワームで、キビナゴやイワシなどを捕食している時には無類の強さを発揮してくれます。アピール力を上げる為にブレードチューンなどをすると良いです。
シャッドテールと同じくジグヘッドリグで使用することが多いのがピンテール系ワームです。シャッドテールと比べてアピールが弱く、よりナチュラルな波動がスレた魚に口を使わせます。スイミングメソッドも勿論有効ですが、ボトムに着底させてからロッドをしゃくってワームをダートさせるテクニックなども可能なワームです。
おかっぱりなどでは根掛かりのリスクが多く、ロックフィッシュを狙う時にハードルアーはあまり使われることがありません。しかしボートロックでは攻め方に気を付ければ根掛かりもし辛いので、ハードルアーもロックフィッシュゲームを攻略する為の大きな武器となります。ハードルアーはソフトルアーよりも強波動であり、非常にアピール力が高いのが特徴です。それではボートロックでよく使用されるハードルアーをご紹介します。
ハードルアーでも特にアピールが強く、朝マズメ時や活性の高い魚を探す場合に最も向いているルアーがバイブレーションです。キャストして広範囲を探るパイロットルアーとして、またポイント移動した最初に投入するサーチベイトとして使うと効果的です。中空のものは浮力が強いので、ソリッドバイブレーションやメタルバイブレーションの方が水深のあるポイントでも使いやすいです。
シーバスなどで使用されるスピンテールもボートロックでは有効なルアーです。オオモンハタのような魚食性の強いハタは、ブレードのような光の反射によく反応します。またルアーのシルエットが小さいので、スレている時には意外と反応が良かったりします。こちらもキャストして広範囲を探るのに向いているルアーです。最近ではタングステン素材のものも発売されているので、潮の速いエリアはそちらの方が使いやすいでしょう。
オフショアゲームで最もよく使われるハードルアーはメタルジグではないでしょうか。ここ数年で人気のでてきたスーパーライトジギング(SLJ)でもロックフィッシュはよく釣れますね。ボートロックは浅い水深での釣りが多いので、40~80gあたりのフォールが少し遅めのジグが相性が良いです。アクションはボトムから2~3m程度を中心に誘うイメージで、ゆっくりとネチネチ誘うと良いでしょう。フォール中や着底した時にバイトが多いので、注意してください。
それでは実際に釣りをする時にルアーやタックルのチョイスをどのようにすればよりそれぞれの長所を活かせ釣果を伸ばしやすいのか、ターゲット別に最適なルアー、タックル、釣り方をいくつかシミュレーションしてみましょう。
オオモンハタは魚食性が非常に強く、ベイトを活発に追って中層まで浮いてきます。そんなオオモンハタを狙うのは最早代名詞ともいえるシャッドテールワームのスイミングメソッドが1番有名でしょう。また時合いにはより広範囲に高活性の個体を探し出すサーチベイトとして、バイブレーションをロングキャストするのも効果的です。オオモンハタは引きの強いファイトの魚ですが、スイミングでヒットする時は中層などボトムから浮いたレンジが多いので、キャスト距離が出せてかつある程度巻き上げパワーの強いノーマルギアのスピニングリールがおすすめです。
ボトムに張り付き主に甲殻類を捕食するアカハタには、根掛かりのしづらいテキサスリグにクロー系のワームが最強の組み合わせです。シャローエリアでキャストする場合にはショアでもよく使われるジカリグなども有効ですが、キャスティングでもバーチカルにも使えるテキサスリグが汎用性は高いです。感度の良いタングステンシンカーを使えば根掛かりのリスクも下がります。そして何度もボトムを取り直すこの釣りにはやはりベイトタックルが最適です。ヒットした魚を一気にリフトさせるXH以上のパワーで、取り回しの良い7ft後半~8ft台のロッドがおすすめです。
冬には脂がのり最高に美味しいマハタは、水深30m~100m以上までのロックフィッシュとしては深い水深に生息しています。重めのジグヘッドなどで狙うことも可能ですが、手返しなどを考慮するとメタルジグで狙うのが最も効率的です。ジグはボトム近辺をじっくりと探れるスロー系のジグが良いでしょう。ジグの重さは釣りをする海域の潮流の速さやメインラインの太さによって大きく変わりますが、目安として水深×1.5~2倍のグラムが使いやすいです。釣れるサイズによってタックルの強さは変わってきます。メインラインはPE1.2~2号、リーダーは20~30lb程度が一般的です。深い水深での使用も考慮して、メインラインは300mは巻いておきたいところです。タックルはロッドはスロージギング用の高弾性カーボンのロッドにリールはベイトリールがおすすめです。
今回はスピニングタックル、ベイトタックルのそれぞれの長所や使いやすいシチュエーション、それに適したルアーなどを大まかにご紹介させていただきました。筆者自身は釣りをするエリアにもよりますが、基本的にスピニング90%ベイト10%くらいの頻度で使っています。個人的に狙いをターゲットを大型のオオモンハタ、アカハタ、キジハタに絞って釣りをしているので、ほとんどがキャストしてスイミングやバイブレーションの釣りでゲームを組み立てているからです。
アカハタやキジハタは大型化すると魚食性に強くなっていくと個人的には感じているので、大型のみを狙いたい場合にはジグヘッド+シャッドテール or グラブ or ピンテールを投げています。この辺りはそれぞれの釣りの好みやスタイルに大きく依存する部分なので、皆さんが狙いたい魚を効率よくキャッチできる釣り方に特化していけば良いと思います。ボートロックゲームでは、ショアからではなかなか釣ることの難しい大型に出会えるチャンスは大幅にアップします。まずは自分のスタイルを確立して釣りたいターゲット別にタックルやルアーなどを突き詰めていってみてはいかがでしょうか?その先にはあなた最も適しているボートロックのスタイルが待っていることは間違いないと思います。
ロックフィッシュという魚はほとんど回遊することがない魚なので、あるエリアからそこにいる魚を全部釣り切ってしまうとそのエリアではもう釣れなくなってしまいます。フィールドによっては30㎝以下のリリースを推奨しているなどの保護活動も行われています。これは強制ではありませんが、もしあなたがこれから5年、10年先にもこの釣りを楽しみたいと思っているなら、「このサイズはまあ食わないかな?」と言って程度の魚であれば、極力リリースしてもらえると将来的にもずっとロックフィッシュを楽しめると思います。ルールは守って、食べる分だけをキープする。釣り人1人1人がそのような意識を持っていただけると幸いです。
この記事を書いた人
合わせてよく読まれる記事
「オフショア」関連の記事
「ロックフィッシュ」関連の記事
新着記事