アイナメのシーズン・時期に合わせた攻略法とおすすめルアー。これで年中釣れます!
作成:2020.03.03更新:2021.08.20
目次
アイナメは1年中シーズン・時期を問わず釣れる
北海道はアイナメなどのロックフィッシュのメッカとして、全国から多くの釣り人が訪れます。北海道のアイナメの時期としては大きく分けると5〜7月までの春のハイシーズンと9〜11月までの秋のハイシーズンがあると言われています。しかし、北海道のエキスパートアングラーは1年を通してアイナメの釣果をあげる人も珍しくなく、フィールドによっては時期外れと思える真冬や真夏に50cmを超える釣果も期待できます。
アイナメのシーズン・時期別の特徴を解説
アイナメの1年に合わせたシーズン・時期の特徴を解説します。北海道、東北のロックフィッシュシーンをベースにしていますが、気温や水温などを照らし合わせれば全国のフィールドでのアイナメ狙いのロックフィッシュに応用できます。
春はアイナメのハイシーズン
気温が5〜15度になる春シーズン。アイナメを狙う釣り人にとってはハイシーズンと言われる時期です。春の時期のアイナメは、アプローチの仕方を選べばサイズ、数ともに好釣果を期待できます。大きなアイナメを釣るためのポイント選びやアプローチが春シーズン攻略のポイントです。
春の時期は流れが当たるポイントに付きやすい
春の時期のアイナメは潮の流れが当たるポイントにつきやすい傾向があります。具体的には船道や防波堤の先端などの、漁港での釣りの1級ポイントと呼ばれる場所です。また、春シーズンの前半は防波堤のケーソンやゴロ石で越冬していた個体が捕食のために動き出すため、防波堤の足元や壁際の釣果実績が高いです。
春の時期はアイナメの行動が活発になる
春シーズンは越冬したアイナメの活性が高まり、積極的に捕食行動をする時期です。ベイトを積極的に捕食するため、高活性のアイナメへのアプローチが釣果につながります。水押しが強く、アピール力の高いワームで釣果があがりやすいのは、活発な捕食行動も理由の一つです。
夏シーズンのアイナメは活性が下がり気味
気温が15〜25度になる夏シーズン。夏の時期は水温が上がりアイナメの活性が低くなるため、北海道や東北では夏枯れとも呼ばれる難しい時期に突入します。春に比べると釣果は上がりにくいですが、ポイントやアプローチの仕方を選べば大型の釣果を期待できます。
夏の時期は流れの速いところが大切
夏の時期のアイナメは潮の流れが速いポイントに付きやすいです。潮の流れが速いポイントは水温が他のポイントに比べると上がりにくいため、夏にアイナメが快適に過ごせる避暑地的な役割があります。この時期はアイナメの活性が低いため簡単に口を使うことはありませんが、釣れるポイントが絞りやすいのも夏シーズンの特徴です。漁港の入り口になるベイマウスや水深のある船道などが1級ポイントになります。
夏シーズンはアイナメの意識が表層に行く貴重な時期
夏シーズンはアイナメのベイトとなる小魚の回遊が多い時期です。アイナメは壁際や表層に小魚を追い込んで捕食するため、表層直下へのアプローチも釣果アップのポイントです。北海道で近年人気を集めているハードベイトの釣りで釣果があがりやすいのも夏シーズンの特徴です。
秋はアイナメがシビアなハイシーズン
気温が17〜22度になる秋シーズン。秋はアイナメにとっては産卵の時期になるため大型の個体を漁港から狙えるハイシーズンの一つです。しかし、春シーズンに比べると夜の冷え込みで水温変化が激しいなどの理由から簡単にアイナメが釣れないシビアな時期でもあります。シーズンに合わせた釣り人としての適応力が問われるゲーム性の高い時期です。
秋の時期はストラクチャーを意識する
秋の時期のアイナメは岩場や防波堤のケーソンなどのストラクチャーに付きやすい傾向があります。夏シーズンにたくさんあった海藻が枯れてしまうため、これらのハードボトムを意識するのも大切です。岩やケーソンなどのハードボトムはアイナメが産卵床を作るスポットでもあるため、秋シーズンの攻略には欠かせないポイントです。
秋はアイナメが何を食べているかわかりにくい時期
産卵を控えたこの時期のアイナメはたくさんのベイトを捕食します。そのためベイトを追いかけて釣りをすると、釣る魚が絞りにくくなるため注意が必要です。季節の進行に合わせてスポーニング(産卵)するポイントを中心に釣りを組み立てることが釣果への近道です。
秋の進行具合はアイナメの魚体で確認できる?
プリスポーンの時期のアイナメ
写真は産卵(スポーン)前の時期の、卵を抱えたプリスポーンのメスのアイナメです。お腹が出ており、コンディションも抜群です。抱卵するアイナメが釣れるようになれば北海道では秋のハイシーズンとされる時期に突入します。プリスポーンのアイナメは非常にシビアで秋シーズンの中でももっとも難しい時期です。
スポーニングの時期のオスのアイナメ
産卵前後のオスのアイナメは体が鮮やかな金色に染まります。この時期のオスのアイナメは、産卵床を守るために威嚇でワームなどに口を使うことも多いですが、釣ってしまうと産卵床を守る魚がいなくなってしまいます。この時期のオスのアイナメを釣り上げた時は素早くリリースすることも大切です。
アフタースポーンの時期のアイナメ
産卵を終えたアフタースポーンの時期のアイナメ。産卵直後の時期は体力がないため、積極的にベイトを捕食することは少ないですが、時間が経つと産卵後の回復と越冬のために荒食いをはじめます。プリスポーンの時期に比べるとコンディションはやや落ちますが、ワームへの反応は活発です。アフターの個体が増えてくれば秋のハイシーズンも終わりに近づいてくる証拠です。
冬はアイナメが越冬するオフシーズン
気温が0度以下になる冬シーズン。北海道や東北の冬の時期はアイナメの適水温を下回るので、越冬のために沖や流れの当たらないポイントにアイナメがついてしまうオフシーズンです。船道や砂地などのオープンエリアでは釣果をあげることが難しいですが、ポイントを選べば釣果をあげることもできます。
冬の時期は流れの当たらないポイントを狙う
冬シーズンのアイナメはテトラポット、ケーソンの穴、ゴロ石などの流れの当たらないポイントにつきやすい傾向があります。水温が下がるのに合わせて、ケーソンの外のエッジから徐々に穴の奥に移動していくイメージです。アイナメが隠れやすいケーソンの穴はもちろん、真冬の厳寒となる時期は狭いゴロ石の隙間なども1級ポイントになります。
冬の時期のアイナメは活性が低いので注意
夏の時期と同様、アイナメが付くポイントは絞りやすいですが、簡単に口を使いにくいのが冬シーズンの特徴です。この時期のアイナメは目の前にある餌しか補食しないことが多いため、少しでも口を使わせるアプローチが釣果アップにつながります。
水温の見極めでシーズンを判断する
アイナメは比較的低水温を好む魚であるため、水温に合わせて活性が変わると言われています。北海道や東北以外の地域でアイナメが冬の魚として認識されているのは、冬の時期になるとアイナメの活性が上がる18度以下の低水温で安定するフィールドが多いという理由があります。北海道や東北以外でアイナメ釣りを楽しむ方は、季節ではなく、気温や水温からアイナメの状況を判断することも大切です。
アイナメのシーズンに合わせた攻略法とおすすめのルアー
アイナメはそれぞれのシーズンに合わせたルアー選びと攻略法で、狙える魚のサイズや数をアップすることもできます。1年を通して同じ釣り方を試している方はそれぞれの季節に合わせた攻略法とルアーを参考にしてみてください。
春の時期のアイナメは強気の釣り
春の時期のアイナメを攻略するためには活発なアイナメにアプローチする強気の釣りが大切です。ワームを選ぶときは3inch以上のやや大きめのサイズ感をベースに水押しの強いアイテムがおすすめ。シンカーサイズは14〜28gまでのやや重めのウエイトで根掛かりしない程度に、ストラクチャーにしっかりと当てるズル引きが効果的です。
春シーズンではスローに引けるハードルアーも効果的
ハードルアーが効果的なのも春の特徴です。越冬したばかりの個体にアプローチするため、チャターベイトやスイムジグなどのややスローにアプローチできるルアーがおすすめです。
ジャッカル チャンクロー 3.5inch
ジャッカルから販売されている甲殻系ワーム。適度なボリューム感と強い水押しがあるため、アイナメに視認させやすい春シーズン向きのワームです。濁りがきついシチュエーションに活躍する非透過系カラーが充実している点も魅力の一つです。
ノリーズ フラチャット 14g
ノリーズから販売されているチャターベイト。バス用のチャターベイトの中でも安定したスローリトリーブが演出できるため、春シーズンの越冬したアイナメを狙った釣りにぴったりのハードルアーです。ウエイトはスローリトリーブに適した14g以下がおすすめ。トレーラーにはピンテール系ワームが定番です。
夏の時期のアイナメはポイント選び
夏の時期のアイナメは釣れるポイントが限られるため、水温が安定するアイナメの避暑地にしっかりとルアーを落とし込むことが大切です。潮の流れが早く、水深のあるエリアは軽いリグでは探りににくいため、28g以上の重めのシンカーがベースになります。ワームを選ぶ時は水深のあるボトムでもアピールできるカーリーテールワームなどもおすすめです。
夏シーズンには上の層を意識したハードルアー
夏の時期は春に比べると上の層を意識したハードルアーも効果的です。ベイトに依存する魚を狙ったスピナーベイト、表層直下を一定のレンジで引けるミノーやクランクベイトなども有効です。
エコギア ロックマックス 3inch
エコギアから販売されているカーリーテール系ワーム。細めのシルエットで遠投力を発揮しやすく、夏シーズンはもちろん他の季節でも活躍する定番アイテムです。4inch、5inchもラインナップされてるのでサイズによる使い分けもおすすめです。
メガバス ワンテンR
メガバスから販売されているミノー。探るレンジに合わせたモデルが用意されているため、夏の時期の上ずったアイナメを狙う時にはぴったりのアイテムです。ミノーはアクションやスピードの応用力がクランクベイトやスピナーベイトに比べて高いため、夏のハードルアーゲームにはもって来いです。
秋の時期のアイナメはスローに攻略
秋の時期のアイナメは激しい水温変化や産卵の影響で、積極的にベイトを追いかけにくくなります。そのため、アイナメの目の前にルアーを通すスローなアプローチが大切です。14〜21gまでのやや重めのリグは使うものの、春のように強くゴツゴツと引くのではなく、一つ一つの根を舐めるような丁寧なアプローチを意識しましょう。
秋シーズンには水押しの弱い小さなワーム
秋の時期の釣りでは水押しが弱く小さなワームが効果的です。ワームを選ぶ時は細かいパーツの2〜3inch前後のワームがおすすめ。アイナメが一口で捕食できる餌をイメージしましょう。ロックフィッシュ用ではないバス用のフィネスワームが活躍するのも秋シーズンの特徴です。
ノリーズ パドチュー
ノリーズから販売されているバス用ワーム。北海道や東北のロックフィッシュシーンでは秋シーズンの鉄板アイテムとして抜群の人気を誇ります。水押しの弱い小さめのシルエットは、一口で捕食できる秋のアイナメの格好の餌になります。
ジャッカル ファイボス 3inch
ジャッカルから販売されているバス用ワーム。太めの偏平ボディと大きなパーツは、一見秋シーズンには不向きに感じますが、水切れが良いためスローなズル引きでもシンカーを追従するスローアクションが可能です。引き抵抗も感じにくいため、繊細なアプローチには最適のワームです。
冬の時期のアイナメはケーソンの穴撃ち
冬の時期のアイナメはケーソンの穴やゴロ石の隙間などの水の当たらないエリアへのアプローチが基本です。水深に合わせて、10〜21gのテキサスリグ、フリーリグなどでケーソンの穴の奥を探りましょう。冬のアイナメは目の前にある餌を捕食することが多いため、リグを必要以上に動かさずに長時間ステイさせるアプローチも有効です。
冬シーズンには食わせ力の高い汁系ワーム
冬の時期の釣りはアイナメが簡単に口を使わないため、集魚効果の高い汁系ワームが効果的です。冬シーズンのアイナメの攻略に悩んでいる方は思い切って汁系ワームを使ってみるのも釣果アップにつながります。
エコギア 熟成アクア バグアンツ 3inch
エコギアから販売されている甲殻系ワーム。匂いと味がついた汁系ワームになっているため、冬の時期でも高い集魚効果と食わせ力を期待できます。ボディ素材も通常のバグアンツより柔らかいためフックアップが決まりやすい点も魅力です。
デプス デスアダー 4inch
デプスから販売されているピンテールワーム。ボディにスリットがあるため、ナローゲイプのフックと組み合わせることで高いスナッグレス性を期待できます。冬シーズンのケーソンの穴撃ちではスナッグレス性の高いワーム選びも釣果に大きく影響する要素です。
オフシーズンだからと釣果を諦めるのはもったいない!
北海道や東北では、アイナメの適水温とはいえない真冬の時期でも釣果をあげることができます。個体数の多さはもちろんですが、低水温に合わせたアプローチをするアングラーが多いからです。オフシーズンだからといってアイナメ狙いを諦めている方は、この時期にはなぜ釣れないのか?という釣り人としての思考をもう一つ前に進めてみるとロックフィッシュをより深く楽しむことができます。
アイナメの時期・シーズンを理解してロックフィッシュを楽しむ
アイナメは一年中どの時期でも釣ることができますが、シーズンは釣果にも大きく影響する大切な要素です。釣果が伸びずに悩んでいた方はシーズンに合わせたポイント、アプローチ、ルアーを再確認してみましょう。シーズンを理解した釣りができればサイズ、数共に釣れるアイナメの質も上がってきます。今回の記事では北海道、東北のシーズンパターンをベースに解説しましたが、他の地域での釣りにも当てはめながらロックフィッシュを満喫しましょう。
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