高コスパのシーバス専用モデル!20エクセンスBB C3000MHGについてインプレッション
今回インプレッションするのは、シマノの20エクスセンスBB C3000MHGです。シーバス向けのエントリーモデルとして製造されている20エクスセンスBBですが、シーバスでの実際の快適性や近い価格帯のリールとの違いが気になっている方も多いのではないでしょうか?今回の記事ではこの2点に加え、どんな人に向いているリールなのかについても解説していきます。
エクスセンスシリーズとは
エクスセンスシリーズは、シーバスゲームをターゲットにしたシマノの人気シリーズの一つです。これからシーバスを始める初心者向けのモデルから、ストイックに大型を狙う上級者向けのモデルまで幅広く取り揃えられており、「シーバスと言えばエクスセンス。」という方も多いのではないでしょうか?今回インプレッションするのは、同シリーズのエントリーモデルにあたる20エクスセンスBB C3000MHGです。次の項目から、その特徴を詳しく解説していきます。
20エクスセンスBBの特徴
それでは20エクスセンスBBの特徴に迫っていきましょう。モデルチェンジが行われたことで、実売価格20,000円を切るリールとしては非常に高性能なリールとなりました。今回は前作14エクスセンスBBから新たに追加された技術を中心に紹介していきます。
HAGANEギア
「HAGANEギア」は、シマノ独自の精密冷間鍛造技術によって生み出されたギアで、硬さや粘り強さが特徴的です。前作の2014年モデルでは非搭載でしたが、6年ぶりのモデルチェンジで搭載されることになりました。シーバスゲームにおいて、ギアの強さは非常に重要です。ランカーシーバスとのやり取りや抵抗の大きいルアーを巻いてくる際の快適性や安心感に大きな差が出ます。
Xプロテクト
「Xプロテクト」はリールの回転性能を低下させることなく、高い防水性を可能とした技術です。回転の妨げにならないよう非接触式の構造にこだわり、ラビリンス構造と呼ばれる構造を組み込むことで、その高い防水性能は実現されました。シーバスゲームでは、腰まで浸かるようなポイントでウェーディングしながら釣りをすることもありますし、防水性能の高さは大きなメリットになります。
ラピッドファイアドラグ
「ラピッドファイアドラグ」は、僅かにノブを回すだけで大きくドラグ力を変化させることが可能な機構です。シーバスはエラ洗いしながらを激しく抵抗する魚で、ドラグ設定が強すぎるとバラシに繋がる場合があります。かといってドラグ設定が弱すぎると、フッキングが甘くなってしまうこともあり頻繁な調整が必要です。20エクスセンスBBにはこのラピッドファイアドラグが搭載されているため、こうした状況にも即座に対応することができます。
17アルテグラ、19ストラディックとの違い
ここからは、20エクスセンスBBと同じくエントリーモデルに属する汎用リール17アルテグラと、コストパフォーマンスの高さが特徴的なミドルクラス19ストラディックとの違いについて解説していきます。
17アルテグラとの違い
17アルテグラは20エクスセンスBBと異なり、Xプロテクトやラピッドファイアドラグといった技術が搭載されていません。しかし本体価格は4,000円ほど安く設定されていますし、それ相応の差と言えるでしょう。また、17アルテグラにはミディアムスプールが用意されていません。同じC3000番のPE1号で比較すると、17アルテグラは400m、20エクスセンスBBは190mとなっています。シーバスゲームを前提として考えるなら、より多機能で下巻きの手間がかからない20エクスセンスBBを選ぶのがおすすめです。その上、下巻きに必要なラインのコストを考えると、実質的な価格差はそこまで大きくありません。
19ストラディックとの違い
19ストラディックは、20エクスセンスBBと比べて4,000~5,000円ほど高価なモデルになります。マイクロモジュールギアⅡやサイレントドライブといったハイエンドモデル並みの技術が搭載されており、巻き心地は非常になめらかです。また、20エクスセンスBBには非搭載のロングストロークスプールが搭載されているため、キャストフィーリングや飛距離では19ストラディックに軍配が上がります。予算に余裕があり、より滑らかな巻き心地を求める方には19ストラディックがおすすめです。
20エクスセンスBB C3000MHGの良い点
シーバスゲームに最適
やはり20エクスセンスBB C3000MHGは専用シリーズらしく、シーバスゲームに最適なリールと言えます。安定した巻き心地はプラグをストレス無く巻いてこれますし、シーバスの急な抵抗にもラピッドファイアドラグで即座に対応可能です。
他の釣りも卒なくこなせる
20エクスセンスBB C3000MHGはシーバス向けのリールとして発売されていますが、他の釣りでも十分活躍してくれます。シーバスロッドとの組み合わせならそのままライトショアジギングを楽しむこともできますし、ちょい投げやサビキ釣りも可能です。エギングでは重さがネックになるかもしれませんが、釣りにならないということはないでしょう。
20エクスセンスBB C3000MHGの悪い点
ロングストロークスプール非搭載
シーバスはもちろんですが、ルアー釣りの多くは飛距離が重要になります。僅かに距離が短いだけでもアピールできない魚が居たり、数メートル先には誰も攻めていないポイントがあったりすることも少なくありません。19ストラディックから上位の機種にはロングストロークスプールが当たり前になりつつありますが、エントリークラスへの普及はまだ先になりそうです。
ラピッドファイアドラグは慣れが必要
初めてリールを買うという方にとっては問題にならないかもしれませんが、他のリールと同じ間隔でドラグ調整してしまうと必要以上に動かしてしまう可能性があります。ラピッドファイアドラグは僅かに動かすだけで大きく変化するため、慣れるまでは慎重に扱う意識が必要です。
20エクスセンスBB C3000MHGが向いている人
20エクスセンスBB C3000MHGは、これからシーバスを初めたいという初心者の方や、様々な釣りで気軽に使用できるサブ機を求めている中・上級者の方におすすめのリールです。専用モデルらしくシーバスに必要なスペックは十分満たしていますし、価格的にもコストパーフォーマンスは高いと言えます。
20エクスセンスBB C3000MHGが向いていない人
より巻き心地や快適性を追求したいという方や、予算に余裕がある方には、20エクスセンスBB C3000MHGは向いていないリールです。巻き心地はあくまでエントリーモデルですし、実売価格20,000円前後のミドルクラスとは差を感じます。予算に余裕がある場合は、19ストラディックを選んでも良いでしょう。ただし、C3000MHGと全く同じ番手が販売されていないことに注意が必要です。
シーバス入門機におすすめだが、もう少し予算があれば上位機種を
今回は、シマノのシーバス向けシリーズ「エクスセンス」のエントリーモデル、20エクスセンスBB C3000MHGについてインプレッションしました。2014年のモデルに比べてよりシーバスゲームを快適にする機能を備え、非常にコストパーフォーマンスの高いリールになった印象です。シーバス入門機におすすめできますが、予算が許す限りはより上位のモデルを選んだ方が無難と言えます。