【インプレ】18イグジスト LT4000-CはナイトシーバスからSLJまでソルトルアーゲームが捗る1台
18イグジストについて
ダイワのフラッグシップモデル、イグジストが2018年にLTコンセプトの基にフルモデルチェンジしました。旧規格のREAL FOURとはどこが変わったのか、また前作15イグジストとの違いはなんなのか、ここではいくつかピックアップしてご紹介させていただきます。
モノコックボディーの採用と、ボディー素材の変更
LTコンセプトを実現する為に必要不可欠であった機能が、ボディーを一体成型するモノコック成形でしょう。今まで主流であった蓋形状ボディーよりも大幅にアップした剛性感、ねじ止め部を排除することで広くなったボディー内部には1ランク上のサイズのギアの収納が可能になり、防水性能も飛躍的に向上しました。更に15イグジストではZAIONだったボディー素材が、05イグジスト以来にエアメタル(マグネシウム合金)へ回帰する形になりました。これにより、ボディーの捻じれも最小限にできました。まさにLIGHT&TOUGHを高次元で実現したのが18イグジストなのです。
ドライブギアがデジギアⅡからマシンカットタフデジギアへ
REAL FOURシリーズになってから約10年間ダイワリールの心臓部を支えてきたデジギアとデジギアⅡですが、これがモノコックボディーの採用によりリール室内の空間が広くなったことで、今までよりも1サイズ大きな径のギアを収納が可能になりました。更に室内スペース拡大によりギアの厚みを増すことでギアの歯面の面積が拡大でき、巻き上げトルクのアップにも繋がる副産物となりました。ボディーサイズに似合わないパワフルなリールとしてリリースされたのです。
前作よりも更なる軽量化に成功
前作15イグジストの3012H(ボディーサイズは新規格のLT4000番と同サイズ)が235gと、これでも十分に軽いモデルでした。しかし18イグジスト LT4000-Cではなんと205gと、実に30gの軽量化に成功しました。これは旧規格でいうと16セルテート 2004CHと同じ重量なのです。旧規格の2000番(1000番ボディー)と同じ重量というのは、まさにダイワの技術革新の最たるものと言えるでしょう。ちなみに新規格で同じ重量のモデルは19セルテートのLT25000S-XHとLT2500-Hとなります。
18イグジスト LT4000-Cを買うメリット
ダイワの最新技術の集大成ともいえる18イグジストを買うメリットはとても多いです。剛性感や軽量なボディー、巻き上げトルクや巻き心地など、全てにおいてダイワ汎用スピニングリールの頂点といえるモデルです。そんな18イグジスト LT4000-Cならではのメリットをいくつかに絞ってご紹介したいと思います。
軽量かつタフ、新基準であるLTコンセプトを肌で実感できる
マグネシウムモノコックボディーとマシンカットタフデジギアの相乗効果で、ダイワの新基準LTコンセプトを最も体現したモデルが18イグジストです。特にローギアモデルのLT4000-Cは巻き上げトルクもあるので、スーパーライトジギングで青物が掛かっても決してパワー負けすることはないでしょう。マグネシウム合金のボディーはそう簡単に撓むこともなく、ファイト中でもアングラー側にアドバンテージをもたらしてくれます。
マシンカットタフデジギアのローギアモデルなので、巻き感度が非常に高い
マシンカットタフデジギアとは、通常のタフデジギアの歯面を切削機械によって更に面相度を上げたものです。つまりよりシルキーかつパワフルな巻き心地を実現し、巻いているルアーの受けている潮の流れなども手に取るようにわかります。ナイトシーバスや本流トラウトなどを狙う時に、ミノーやシンキングペンシルなどをドリフトさせる釣りなどではとても有効です。また潮の速いレンジを重点的に探るオフショアのスーパーライトジギングでもこの感度は大きな武器となります。
ローギアモデルならではの巻き上げトルクは大物とのやり取りがさらに楽に
マグネシウムMQボディー+MCタフデジギア+ローギアという18イグジスト LT4000-C、この全ての要素が高次元で噛み合った最大限の恩恵は、巻き上げトルクの向上です。これは同じ19セルテート LT4000-Cよりも格上であることは間違いないです。18イグジストのマグネシウム合金は、19セルテートのアルミ合金よりも硬度、剛性感共に高くなっています。水深40m程度の海域であれば、多少のサイズのある青物や突っ込みの激しいロックフィッシュでも悠々とキャッチできます。
18イグジスト LT4000-Cを買うデメリット
フラッグシップモデルの名に恥じることのない18イグジスト LT4000-Cですが、使いようによってはその軽さなどが良くない方向に向いてしまうこともあります。勿論使えないことはないですが、せっかくハイエンドモデルを使用するのであれば、快適に使用したいですよね。その為の注意点をいくつか挙げたいと思います。
軽量すぎるが故に使うロッドを選ぶ
18イグジスト LT4000-Cの自重は驚愕の205g、故にロングロッドやブランクの重いロッドでは全体的なバランスが非常に取りずらいです。ショートロッドを使用するSLJとはとても相性の良いモデルですが、ライトショアジギングやサーフでのフラットフィッシュゲームなどの10~11ftクラスのロッドでは前重りになってしまいます。そのような場合には同じLT4000でも19セルテートの方がマッチしやすいと思います。
他社のカスタムハンドルに変えるとバランスが崩れてしまうことも
リールのカスタムとしてスプールやハンドルを交換したいといった方も多いかと思います。例えば自重が軽いリールに重いダブルハンドルを付けてしまうと、全体的なバランスが崩れてしまって巻き心地が阻害されてしまうこともあります。そういった意味ではカスタムの幅が狭まってしまう可能性もあります。18イグジスト LT4000-Cは非常に軽いモデルに仕上がっているので、もしハンドルをカスタムしたい場合には、カスタムパーツの重量には最大限の注意を払いましょう。
18イグジスト LT4000-Cに向いている釣り
春先のバチ抜けシーズンのナイトシーバス
1年で最もシーバスをイージーにキャッチできる確率が高く、とても人気があるのが春のバチ抜けシーバスです。シーバスロッドとしては比較的短い部類に入る7~8ftというレングスは18イグジスト LT4000-Cととても相性が良いです。また細身のシンキングペンシルが受ける微細な流れの変化を感じ取ることのできる巻き感度、水面直下を超デッドスローに巻くことができる18イグジスト LT4000-Cはベストマッチなリールでしょう。
サクラマスなどの本流大型トラウト
ポイントに静かにアプローチし、アップクロスにミノーをキャスト、そして流れに乗せてゆっくりとルアーを流して狙ったピンポイントでルアーをターンさせる。そしてそこに潜んだ大型トラウトに口を使わせるという本流トラウトゲーム。バイトした魚が速い流れに乗り、猛スピードで走りだす。そんなスリリングな釣りにも18イグジスト LT4000-cはぴったりです。長時間アッパーポジションでルアーを流すこの釣りでは、リール重量の軽さは疲労を軽減してくれるだけでなく、集中力も持続させてくれます。繊細なリトリーブ、流れに乗った大型トラウトを止めるパワー、そして軽量なボディー、どれをとっても18イグジスト LT4000-Cの独壇場でしょう。
オフショアでのスーパーライトジギング
オフショアでのスーパーライトジギング(SLJ)で使用するロッドは6ft台のものが主流となっています。LT4000-Cの自重は205gなので、おそらく1番相性の良い釣りがSLJだと思います。SLJで狙う水深は20~30mと比較的浅い海域がメインとなることが多いので、巻き取り長82センチというのもぴったりです。この巻き取り長はハイピッチ、スローピッチとどちらにも対応しやすいので、使い勝手のよいモデルだと言えるでしょう。
ロックフィッシュゲーム
「ロックフィッシュといえば魚がバイトした後に一気に根に潜られることが多いから、ハイギアモデルじゃないとダメじゃないの?」と思われる方が多いかと思います。しかしバイト後の突っ込みを止められるだけパワーを、ローギアモデルであるLT4000-Cは持っています。当然おかっぱりでも全く使用に問題ないレベルなのですが、そのローギアの真骨頂はボートロックゲームで最も発揮されます。40センチを超えるハタ類などの強烈なファイトと渡り合えるのは、間違いなくローギアモデルであるLT4000-Cなのです。
巻き感度、巻き上げトルクを重視した釣りには間違いなく18イグジスト LT4000-Cがおすすめ。LT4000-CXHとは、使うシチュエーションによって使い分けましょう。
今回ご紹介させていただいた18イグジスト LT4000-Cは、巻き感度と巻き上げトルクが必要な釣りにはこれ以上ないほどの選択肢であると言えます。水深が深くなるにつれてラインにかかるウォータープレッシャーが大きくなり、リトリーブ中のハンドルに負荷がかかります。そのような場合にはローギアモデルは圧倒的に巻き上げが楽なので、非常に快適に1日釣りが楽しめるでしょう。特に女性アングラーには是非使っていただきたい1台です。逆に手返し良く釣っていきたい場合や、深い水深や遠距離からの回収スピードを速くしたい方には同じイグジストのLT4000-CXHを買えば間違いないと思います。ショア、オフショア問わずとてもバーサタイルな1台なので、持っているととても重宝するリールだと思います。