18 イグジスト FC LT2000S-P

ダイワ

18 イグジスト FC LT2000S-P
定価
¥ 67,500
 価格
¥ 145,000
番手
2000
ギア比
4.9
ドラグ/耐力
5kg
自重
155g
B/R
12/1
巻上長/回転
64cm
ハンドル長
40mm
ナイロン糸巻量
2.5-200 / 3-150 / 4-100
PE糸巻量
0.4-200 / 0.5-170 / 0.6-150

狙えるターゲット魚種

搭載の機能・素材

よく比較されるライバルモデル

【インプレ】18イグジスト FC LT2000S-Pはライトゲームの革命児

18イグジスト FCシリーズとは

2018年3月に発売された18イグジスト オリジナルモデル、その1か月後の4月に後発モデルとして発売されたのが、フィネスカスタム(FC)シリーズです。2つのシリーズはそれぞれに特徴が持たされており、「リール重量」「巻き心地」「ラインナップされた番手」などの差別化がされています。

同じ18イグジストのオリジナルモデル(LT)とフィネスカスタム(FC LT)の違いとは

イグジストLT2500とFCLT2500

最大の違いはマグシールドベアリングの有無

18イグジストのオリジナルモデルには、ドライブギア部とラインローラー部にダイワオリジナルの「マグシールドボールベアリング」が搭載されています。対するフィネスカスタムシリーズは、この部分にはノーマルのベアリングが使用されています。古くからのダイワユーザーの中では登場した時から賛否両論あったマグシールド、特に微細なアタリや変化といった情報を必要とするライトゲーマーの中には、マグシールドに対して懐疑的な意見を持った方もいました。そこで今回ダイワが出した答えがフィネスカスタムシリーズなのでしょう。このシリーズはこの後、20ルビアスにも引き継がれる事になります。

リール番手の展開の違い

次に非常にわかりやすいのがリールのラインナップです。1000~2500-C(2000番ボディー)までをフィネスカスタム、それ以上の2500(2500番ボディー)~4000までをオリジナルモデルとなっています。よく「フィネスカスタムって淡水用なのでは?」という声を耳にしますが、決してそうではありません。単純にボディーサイズによって分類されていて、使用用途をユーザーに委ねています。マグシールドボールベアリングが搭載されていないだけで、マグシールドの機構自体は搭載されています

リールの重量配分が明確に分けられている

そもそもフィネスカスタムシリーズが何故マグシールドボールベアリングを搭載しなかったのか。その理由の一つは巻き心地の向上であり、もう一つが徹底した軽量化を図る為だと思われます。従来のベアリングに磁性体オイルが入っているマグシールドボールベアリングは、重量が数グラム重くなります。その僅かな重さを排除してまで、LTコンセプトのLIGHT(軽さ)に徹底的に拘ったのがフィネスカスタムシリーズなのでしょう。実際に最小番手のFC LT1000S-Pは150g、最も重いFC LT2500S-CXHでも160gしかありません。オリジナルモデルの最軽量モデルのLT2500でも180gなので、この辺りの差別化を明確にしたかったのだと思います。

18イグジスト FC LT2000S-Pの良い点

白馬のニレ池

18イグジストシリーズの中でも、より繊細なライトゲーム向けとして発売されたフィネスカスタム(FC)シリーズ。18イグジスト FC LT2000S-Pはエリアトラウト、アジング、メバリングといったライトゲームの中でも最もシビアだと言われるジャンルのアングラー向けに設定されたモデルです。エリアトラウトやアジング、メバリングにはそれぞれ「プレッソ」と「月下美人」の専用シリーズがありますが、やはりフラッグシップモデルである18イグジストは同番手のシリーズの中でも別格です。そんな18イグジスト FC LT2000S-Pの良い点をご紹介します。

ライトゲーム向けの超極細ライン対応のシャロースプール

18イグジストFCLT2500のスプール

18イグジスト FC LT2000S-Pのラインキャパシティーはナイロン3lb150m、PE0.4号200mとあらゆるライトゲームにマッチする、ベストなシャロースプールとなっています。最近流行しているエステルラインなどを使用する場合には、ロングキャストABSのポテンシャルを発揮する為に適度な下巻きを入れるなどしたほうが良いでしょう。私はプレッソのエコノマイザーシールを18イグジストのスプール幅にカットして使用しています。

ドライブギア部とラインローラー部がマグシールドレスなので、より繊細な釣りが可能に

オリジナルモデルではマグシールドボールベアリングが入っているドライブギア部とラインローラー部が、フィネスカスタムモデルでは通常のベアリングに変更されています。これにより数グラムの軽量化と共に、巻き心地と巻き感度が向上しています。18イグジスト FC LT2000S-Pはわずかな水流の変化、1gアンダーのルアーの水押しの変化を感じ取る事が釣果を左右するフィネスゲームに、しっかりと対応できるモデルとなっています。

オリジナルモデルにも搭載されている「ATD」は、ライトライン使用時にその真価を発揮する

18イグジストFCLT2500のATD

ここ数年でダイワのほとんどスピニングリールに搭載されるようになった「ATD」ですが、これの元になったのが一つ前のドラグシステムの小番手モデルにのみ搭載されていた「UTDフィネス」です。その名の通りライトライン専用のドラグシステムだったのですが、この「UTDフィネス」がブラッシュアップされてできたのが現在の「ATD」なので、当然ライトゲームでその真価を一番発揮すると思います。非常に粘りのあるドラグなので、細糸との相性は抜群です

ライトハンドルアームの使用により、巻き始めのスムーズさが向上

フィネスカスタムはハンドルアームにも拘りを見せています。オリジナルモデルよりもわずかにですが、肉薄化されている為、NEW ZAIONローターとの相乗効果で巻き始めが非常に軽い印象です。18イグジスト FC LT2000S-Pは40ミリのハンドルが標準装備されているのでナイロン、フロロ、PE、エステルと、どのラインとも相性が良いバランスのとれたハンドルセッティングとなっています。

18イグジスト FC LT2000S-Pの悪い点

ハイエンドモデルである18イグジストですが、全てにおいて万能かと言われればそうでもありません。いくらリールの基本性能が高くても、ロッドやライン、ルアーとのバランスが取れていないとそのポテンシャルを発揮できません。では18イグジスト FC LT2000S-Pに相性の良くない場合とはどのような状況なのかを見ていきましょう。

自重が軽いので、タックルバランスがシビアに

18イグジスト FC LT2000S-Pの自重は155gと2000番クラスのリールとしては破格の軽さですが、それ故にロングロッドとのバランスを取るのが難しいように思います。エリアトラウトやアジングでのジグヘッドリグ、ジグ単などでは6ftを超えるロッドはそれほど出番はないでしょうが、遠投がしたい場合やヘビキャロを使用する場合に7ft台のロッドを使う場面では、18イグジスト FC LT2500S-Cをチョイスした方が良いかもしれません。

モノコックボディーの恩恵であるパワーが、ライトラインでの釣りにはオーバーパワー気味

ビッグサイズのニジマス

18イグジストから本格的に2500番以下のクラスにも採用されたモノコックボディーですが、ライトラインの釣りがメインのFC LT2000S-Pには少しオーバーパワー気味な気がします。大物が掛かってもマグネシウムモノコックボディーのパワーで意外とすんなりと魚がよってきてしまうので、ドラグ設定はシビアに調整しなければなりません。特にエステルライン使用時にはラインブレイクしてしまう可能性もありますので十分に注意してください。

17プレッソ リミテッド2025C、20ルビアス FC LT2000Sとの違い

17プレッソリミテッド2025Cと20ルビアスFCLT2000S

購入する際に17プレッソ リミテッド2025Cや最新の20ルビアス FC LT2000Sと比較検討される方も多いかと思います。3モデルともそれぞれにはっきりとした特徴がありますので、各々の個性をしっかりと把握して自分のやりたい釣りにマッチするものを選んでください。

ボディー素材と成形工法の違い

ボディー素材は18イグジスト FC LT2000S-Cがマグネシウム合金、17プレッソ リミテッド2025C20ルビアス FC LT2000SはZAIONで、ボディーの成形工法は18イグジスト FC LT2000S-Cと20ルビアス FC LT2000Sがモノコックボディー、17プレッソ リミテッド2025Cは通常の蓋形状のボディーとなっています。まさに総合力の18イグジスト、オイルベアリングのシルキーな巻き心地の17プレッソ リミテッド、ZAIONモノコックボディーにより150gと2000番クラスでダイワ最軽量になった20ルビアスといった非常に面白い組み合わせだと思います。

各モデルごとにハンドル長が変えられている

ハンドルの長さにもそれぞれの特徴が表れています。17プレッソ リミテッド2025Cは巻き感度を重視した35ミリ、18イグジスト FC LT2000S-Pは巻き感度と力強さのバランスを取った40ミリ、20ルビアス FC LT2000Sはギア比5.1で巻取り長67センチなのでパワー重視の45ミリと非常にバラエティーに富んでいます。ハンドルアームの長さの変化は巻取りの感度と巻き上げのパワーに直結する重要なファクターなので、こちらも自分の釣りにマッチしたものを選びたいですね。

18イグジスト FC LT2000S-Pに向いている釣り

エリアトラウトでの繊細な巻きの釣り

中津川

私がメインで使用しているのがエリアトラウトでのスプーンやクランクベイトでの巻きの釣りです。17プレッソ リミテッド1025も併用して使用していますが、オイルベアリングモデルと遜色ない巻き心地はさすがフラッグシップモデルといったところでしょうか。管理釣り場といえども流れはあり、それを意識する事で釣果は大きく変わります。その微細な流れの変化もわかるほどの感度の高さは、繊細なエリアフィッシングにぴったりです。

アジングやメバリングのようなスローな展開の釣り

アジングでの軽めのジグ単やメバリングのワームのタダ巻きのようなスローな展開にも、18イグジスト FC LT2000S-Pの巻取り長64センチはマッチします。特にアジは流れの変化に敏感な魚なので、巻き感度の高さが活かせるでしょう。

18イグジスト FC LT2000S-Pに向いていない釣り

同じトラウトでも、渓流のようなテンポよく探りたい釣りには18イグジスト FC LT2000S-Hがおすすめ

エリアと同じトラウトを狙うとしても、渓流でのランガンのような速い展開にはFC LT2000S-Hが向いています。ハイギアモデルならではの手返しの良さで、テンポよく釣り上がっていけるでしょう。リール重量も155gと軽量なので、疲労を気にせずどんどん攻めていきたいですね。

バスフィッシングには18イグジスト FC LT2500-Cシリーズがラインキャパシティー的にもぴったり

バスフィッシングではFC LT2000S-Pだと巻取り長も少なく、ラインキャパシティーも少しもの足りないです。バスフィッシングではPEラインは0.6号以上を使うケースが多いと思いますので、同じローギアモデルであればFC LT2500S-Cがプレッシャーのかかったスローな展開での釣りにはマッチしやすいと思います。

18イグジスト FC LT2000S-Pは特定の使用用途に特化したリール

今回ご紹介させていただいた18イグジスト FC LT2000S-Pですが、ライトラインを使用した繊細な釣りには抜群に相性が良いです。特にタダ巻き系の釣りでは、その巻き感度の高さで他のアングラーよりも多くの水中の情報を得る事ができ、釣果に差が出る大きなアドバンテージとなるでしょう。逆に言えば操作系のテンポの速い釣りにはあまり向いていないので、その場合にはHモデルかXHモデルを選んだ方が良いでしょう。ハイエンドモデルである18イグジストは決して安い買い物ではありません。購入前に自分の釣りとリールの特性を十分に理解して、それらをリンクさせて後悔のない買い物にしましょう。もしあなたの釣りに18イグジスト FC LT2000S-Pが合致する場合には、それは非常に大きな武器になると思います。

この記事を書いた人

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ダイワマニア
YSNO

 トラウト(エリア、湖)、青物全般、ロックフィッシュ、シーバス、アオリイカ、ショアジギング、オフショアジギング、エリアトラウト、ウェーディング、ボートロック、エギング、東京湾、東伊豆(静岡県)、房総半島(千葉県)、上越地方(新潟県)、芦ノ湖(神奈川県)、本栖湖(山梨県)


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