外房海域の乗合船の場合、大きな特徴として若い船長さんが多く、中乗り(船に乗ってお手伝いをしてくれるスタッフ)さんもいる為、釣った後の魚の神経締めや根掛り時の対応、ラインシステム組みや実釣のレクチャーまで手厚いサポートを受けられ、初心者の方にも安心して釣りが出来ます。レンタルタックルはもちろん、女性専用トイレなども完備している船宿もある為、女性アングラーの方が一人で来られる方もいます。
テレビやYouTubeなどでヒラマサキャスティングゲームを観ると一般的に振りかぶるオーバーキャストを観る方が多いのではないでしょうか。しかし外房の乗合い船の場合、乗船人数が多く事故防止の観点からアンダーキャストがルール化されています。勿論当日の乗船者が少ない場合等は、安全を確保した上でオーバーキャストが出来ることもありますが、基本的にはアンダーキャストの方が出番が多いです。
アンダーキャストでは飛距離が全くでないのでは?と思う方もいるとは思いますが、肘を上げる独特なフォームにより充分な飛距離を出すことが出来ます。しっかりと投げれるまでは慣れが必要ですが、船宿のスタッフに聞けば丁寧に教えてくれます。私も最初は出来ませんでしたが、スタッフの方が丁寧に教えてくれたおかげでしっかりとキャスト出来る様になりました、気になることはどんどんスタッフの方に聞く事でレベルアップが望めますので、ぜひトライしてみて下さい。
ここでは外房に関わらず、ヒラマサキャスティングゲームに共通した注意事項をご紹介していきます。
これはヒラマサキャスティングゲームに関わらずどの釣りにも言えることですが、特にビッグゲームではワンチャンスをものにする上で、ラインやフックへのケアが非常に重要になります。私自身、過去に針先が鈍っているフックをそのまま使用し、大型のヒラマサがヒットしたにも関わらずバラした経験があります。実際のところ、これが原因かはわかりませんが、2週間後悔し続けた経験があり、それから非常に気を遣う様になりました。またキャスティングをし続けると目には見えませんがPEラインにダメージが溜まります。釣行毎にノットの組み直しはもちろん、心配なら船上でノットを組み直すことも必要ですので、ぜひ意識してみて下さい。
キャスティングを続けていても実際にはテレビの様にバンバン釣れる訳ではないのですが、何もない水面に突如としてヒラマサがルアーにアタックしてきます。この際、初めての方は食わせる為にルアーを止めてしまうシーンを多々見かけるのですが、ルアーを止めた瞬間ヒラマサはルアーを見切りUターンすることが殆どです。ヒラマサがルアーにバイトしてきてもしっかりとフッキングが決まるまではルアーを動かし続け、見切られない様に意識してみて下さい。
魚がヒットした瞬間、フッキングする為にロッドを大きく煽り、フッキングするシーンを見かた方も多いのではないでしょうか。現にヒット時にこの様なアワセを入れる方も多いと思います。しかしヒラマサキャスティングゲームではこの様なアワセはあまり推奨されていません。理由としてはヒラマサは、ルアーを咥えてからフックを外そうと首を振りますが、この際にロッドを煽ったアワセをするとラインテンションが抜けやすくなる為です。基本的にはテンションが抜けない様に魚の重みを感じたらリールでゴリ巻きしながら巻きアワセを行いましょう。
魚とのファイト時にロッドを曲げてファイトするのは釣りをする上で、ある種醍醐味の様なものがあります。しかしヒラマサゲームの場合、ヒットしてからロッドをすぐに立てるのではなく、ヒラマサが根に潜るまでの前の突っ込みの前に出来るだけラインを巻き取り少しでもファイトを優位に進める為に脇抱えでのファイトが一般的です。またロッドエンドを下腹部に当てロッドを立ててファイトをすると魚が泳ぐ方向に柔軟に対応し難くなります。もちろんロッドを立てるファイトがダメと言う事ではありませんので、状況に応じて使い分けて下さい。
正直にお伝えすると外房のヒラマサは簡単に釣れる魚ではなく、始めてから何回も通ってやっと一匹を釣り上げるという方が大半ではないでしょうか。私も最初の一匹のヒラマサをキャスティングで釣り上げるまでに7回通いました。しかし釣れた時の喜びは何にも代えがたいもので、2㎏クラスのサイズでも非常に嬉しかったのを覚えています。追い求める分、一匹の価値が非常に高い魚ですので、ぜひめげずに最初の一匹を釣り上げて下さい。
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