サクラマスにはミノーが効く!桜咲くサクラマスの生態と習性から読み解く!

作成:2021.03.23更新:2021.08.20

サクラマス

サクラマス(桜鱒)という魚を知ろう

サクラマスは魚売り場や寿司屋で見たことがある人も多いと思います。東北では河川のサクラマス釣りも有名ですね。ご存じの方も多いと思いますが【サクラマス】はヤマメの降海型です。海はもちろん、陸封された湖やダム湖にも生息しています。海に出たサクラマスは呼び方が色々あり、本マス(ホンマス)、板マス(イタマス)と呼ばれサケ科の中でも希少で美味しいため高級魚とされています。桜鱒は桜が咲く春に川へ遡上してくるためサクラマスが釣れたら『今年の春も桜が咲きました!』なんて洒落を効かせてSNSにアップしているアングラーも多いです。

フィールドごとのサクラマスの生態や習性から探ろう

そんなサクラマスは生息しているフィールドで生態や習性が違います。まずは生息している各フィールドでどのような生態や習性があるのかを確認しましょう

海(サーフ・磯)

鮭と同じく川に戻ってくるのですが11月頃から遡上する鮭と違いサクラマスは3月頃から遡上します。そのため2月ぐらいには沖合にサクラマスの群れが現れ始めます。サクラマスはサケ科なのでオキアミを食べていますが、成魚になるとイカナゴやイワシを主食として大きくなり、春になるとその群れを追って北上してきます。

最初に沖でのオフショアのジグやバケでの釣りがスタートします。沖合にサクラマスの群れがいると川へ遡上するために真水に慣れる必要があるので河口近くに岸寄りしては沖へ戻るを繰り返します。このタイミングがサーフでのサクラマスを狙うチャンスになります。川に遡上した後、秋に産卵をします。すべてではありませんが2年目も産卵する個体がいます。

河川(本流域)

岸寄りを繰り返し、いよいよ川へ遡上し始めます。北海道ではマス類については内水面での捕獲・釣りは禁止されていますが本州では漁業権が設定されている河川で解禁機関に遊漁料を支払って釣ることが出来ます、解禁時にはアングラーで賑わう人気の釣りです。サクラマスは春に遡上し秋に産卵をします。その期間は川に生息しています。春のサクラマスは銀ピカで鱗が剥がれやすく釣れるとその周辺が銀色の鱗がキラキラ散りばめられてラメ状態。まさに桜の花びら舞い落ちるようです。

湖・ダム湖

ダム湖や湖もサクラマスは生息しています。場所によっては海と同じぐらいのサイズまで成長します。湖などの止水域は産卵期の秋ごろから釣れ始めます。湖のサクラマスは淡水なので寄生虫のアニサキスはおらず、生で食べれると持ち帰る人が多くいますが、淡水でも他の寄生虫が付いている可能性があります。海のサクラマス同様に生で食す際はご注意ください。海の様に群れでの回遊は少なく沖目をクルージングしている個体が多いです。

サクラマスにミノーが効く理由は?フィールドでの違いとは?

サクラマス用のミノー

それでは、それぞれのフィールドでどんなミノールアーが効くのか?サイズやカラーをご紹介していきます。

こんなミノーサイズがサクラマスに効く!

  • 海(ショア・磯):13cmぐらいの細身タイプが理想です。但し春先は水が濁っている場合が多いので濁りが強い場合はアピールするために太めのシルエットもおすすめです。
  • 河川:基本的には10cm前後のミノーが中心になります。本流域で流れが強い場合は12cmぐらいでもいいと思います。
  • 湖:ダム湖や湖ではそこに生息するベイトにより変わります。ワカサギが生息する場合は10cmぐらいまでの細身のタイプが利きます。ワカサギがいない場合は同じマス科の幼魚やドジョウ、トゲウオがベイトになる場合があります。その場合は10cmほどのジョイントミノーや7cm前後のミノーが効きます。ナチュラルな動きをするミノーをチョイスしましょう。

カラーは当日の日差しをチェックする

  • 海:春先はどうしても雪代で濁りがあります。しかし晴れていて太陽が出ている場合はサクラマスはルアーが良く見えています。あまり派手なカラーではなくブラック系のカラーが効きます。逆に濁りがきつい場合は明るめのシルバー系や赤金などが良いでしょう。
  • 河川:ベイトは小さな小魚ですので、ナチュラル系のパーマークがあるミノーが有効です、雪代で濁りがある場合はシルバー系。朝マズメや夕マズメは赤金が効きます。初夏の時期にはチャート系のイエローやグリーンなどのカラーも効きます。
  • 湖:圧倒的にナチュラル系のカラーが効きます。風があり波が立っている場合はシルバーや赤金など派手目のほうが効きます。

ルアーウエイトでサクラマスの近くまで飛ばす

  • 海:岸寄りしているとは言え、それなりに飛距離が必要です。15~20gぐらいのミノーがメインになります。このぐらいの重さになるとルアーサイズも大きくなります、あまり大きすぎると見切られやすいので注意が必要です。
  • 河川:川の場合は水流をしっかり掴む必要ですのであまり重すぎてはいけません。川幅にもよりますが扱いやすい10g前後が良いと思います。川の水量で調整しましょう。
  • 湖:飛距離と操作性を考えるとやはり12gまでの重さでミノーのアクションが自然に動くことを優先しましょう。重すぎるとサクラマスに見切られやすいです。

サクラマスが掛かるフックとは?

サクラマス用のフック

ミノーを買ったときについているトレブルフックをそのまま利用しているアングラーの方が多いと思います。シングルフックにするとミノーの動きが悪くなるという理由の方もいるでしょう。もしサクラマスが釣れなくて悩んでいる方はトレブルフックをやめてみてください。多分釣果は上がるはずです。私はシングルフックかアシストフックのダブルです。

どうしても泳ぎが悪くなるミノーには写真のツインフック(ダブルフック)を付けます。トレブルフックはフック自体は大きくなるのでフッキング率が悪いんです。でもトレブルフックはバレにくいのでやめられない人が多いのですが、そもそもバラす前にフッキングしないと意味がないんです。是非使ってみてください。

本当にミノーはただ巻きでいいのか?

そもそもヤマメだということ意識してミノーにアクションを付けると釣果が変わります。その理由を詳しくご説明します。

ミノーのアクションや操作が一番のポイント

海はただ巻きすればいいという人も結構います。でも釣れている人は意味もなく早巻きしていないと思います。ではどのような意識をするべきなのか?みなさんヤマメという魚はご存じだと思います。場所によっては良く釣れる魚でもあるでしょう。逆にイワナやニジマスなどよりも釣りやすいと感じている人も多いのでは?

理由は1つ、ヤマメという魚は遊泳力がズバ抜けています。エサ(ベイト)へ最速で飛びつきます。川でルアーが着水と同時にヤマメが釣れた経験をお持ちの方も多いと思いますが、この理由の一つは泳ぐスピードが段違いで早いのです。このヤマメが成長したのがサクラマスです。もうお分かりと思いますがサクラマスはマス類トップクラスの遊泳力です。これを意識しないとサクラマスは釣れません。これは海、河川、湖いずれにも当てはまります。

スピードマスターのサクラマスを誘うアクション

サクラマスの遊泳力が高く、ある程度の早巻きが必要なことは理解できたと思います。次にただ早巻きでは意味がないことをお伝えします。ベイトは何か?を考えてください。キビナゴなどは群れではそれなりのスピードで泳ぎますがずっと泳いではいません。時々止まるんです。ワカサギは?その他のベイトは?想像するとミノーでの必要なアクションがわかると思います。

一定のスピードでただ巻きでも釣れますがアクションが入った後や水流でミノーが動いた時などにバイトしてくるときが多いです。ある程度一定の動きをさせた後アクション(ストップ・シャクリ)を入れると効果的です。

サクラマスを狙う推奨タックルスペック(リール・ロッド)

推奨リールについて少しご説明します。海や湖の場合はDAIWAのLTシリーズなら3000~3500番のハイギア、SHIMANOは3500~4000番のハイギアがおすすめです。河川であれば2500番ハイギアが良いと思います。いずれにしてもかなりキャストを繰り返しますので軽量でパワーがあるタイプをおすすめします。

ロッドは海は10~12fのMかML、湖は8~10fのML、河川は7.6~9fのMかMLがおすすめです。キャストでの飛距離とサクラマスのパワーを吸収するしなやかさがあるロッドが理想です。サクラマスは口が切れやすいので硬すぎるロッドだと近くに寄せる際にルアーに力が掛かりすぎて口が切れてバレることがあるので注意が必要です。

さっそくサクラマスをミノーで釣ろう!

さて、いかがでしたか?サクラマスをミノーで狙う意味がお解りいただけた思います。ここでおまけを1つ。サクラマスのキャッチ率を上げるためのアドバイスです。10f前後のロッドを使用しますのでネットインする際にはどうしてもロッドを立てる必要があります。

しかし先程も記載した通りサクラマスの口は切れやすいのでロッドを立てるとフッキングした針の確度が変わりバレやすくなります。その為できるだけロッドは寝かせたまま波を利用して砂浜に引きずり上げた方がキャッチ率は上がります。事前にサクラマスが掛かったらどこへ引きずり上げるか岸の状態を見て場所を決めて置くと焦らずに済みます。海や湖の場合は岸や砂浜がなだらかになっていて波があまり立っていない場所、河川であれば浅瀬になったゴロタ石や砂利になっている場所です。このようにキャスト前に場所を決めておくとサクラマスのキャッチ率が上がります。もし釣り仲間と一緒の場合はロッドを寝かせたまま近くまで寄せて仲間にネットインしてもらうのも良いでしょう。是非試してみてください。何度も逃げられた経験からのアドバイスでした。綺麗なサクラマスに出逢えますように!

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釣りは一生できる趣味!
Z@KU

 ネイティブトラウト全般(ソルト・ナチュラル)、アイナメ、ソイ、メバル、ルアー全般(ショア・ナチュラル)、ロックフィッシュ、エギング、北海道全域:湖(支笏湖、屈斜路湖など)・河川(尻別川、千歳川など)・ダム湖・サーフ・磯


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