20 ツインパワー 4000XG

シマノ

20 ツインパワー 4000XG シマノ「20 ツインパワー 4000XG」
定価
¥ 46,000
 価格
¥ 46,800
番手
4000
ギア比
6.2
ドラグ/耐力
11kg
自重
260g
B/R
9/1
巻上長/回転
101cm
ハンドル長
57mm
ナイロン糸巻量
14-170 / 16-150 / 20-125
PE糸巻量
1-490 / 1.5-320 / 2-240

狙えるターゲット魚種

搭載の機能・素材

よく比較されるライバルモデル

【半プラ】前作からどう変わった?20ツインパワー4000XGについてインプレ

シマノの20ツインパワー4000XGについてインプレッションしていきます。歴代のツインパワーを愛用していた方にとっては、少し残念なリールと言われていますが、実際の性能はどの程度のものなのでしょうか。今回は同じ4000番で選択肢に挙がりやすい、17ツインパワーXD19セルテートとの違いにも触れながら解説してきます。

20ツインパワー4000XGの特徴

まず初めに、20ツインパワー4000XGの特徴について解説していきます。4000番のリールということで、ライトショアジギングやサーフゲームでの使用を考えている方も多いのではないでしょうか。それらの釣りで重要になるのは、剛性や耐久性、防水性などです。今回はこの3つの要素に焦点を当て、解説していきます。

賛否両論のハーフメタルボディ

前作15ツインパワーはフルメタルボディでしたが、20ツインパワー4000XGにはHAGANEボディと呼ばれる高剛性の金属ボディと樹脂のボディカバーが採用され、ハーフメタルボディとなっています。発表当初、この点に関しては賛否両論あり、「剛性が低下してしまったのでは?」「軽量化されたことで扱いやすくなる」と様々な意見が飛び交っていました。重さを比較してみると、15ツインパワー4000XGが295g、20ツインパワー4000XG260gと35gの差があります。30g以上違えば、実際にリールを持った時の感覚も大きく変わります。ライトショアジギングやサーフゲームは、とにかくキャストとアクションを繰り返す釣りになるため、軽ければそれだけ腕への負担を減らすことができます。では耐久性はどうなのかという話ですが、実用の範囲内であれば問題なく魚とやり取りすることが可能です。フルメタルボディのリールにこだわりたいという方にデメリットですが、実用的な剛性と軽さが両立しているのはメリットといえるでしょう。

ローターの剛性が向上

20ツインパワー4000XGの特徴の一つとして、ローターの剛性が向上している点が挙げられます。前作15ツインパワーでは樹脂素材で作られたローターを搭載していましたが、20ツインパワーでは金属素材が採用され、負荷をかけた際の変形量は6割も低減されています。ローターはラインが直接触れる部分であり、変形してしまうと巻き上げ力やドラグ力が不安定になるため、妥協はできません。引きの強い青物をメインターゲットする釣りは特に負荷が大きく、魚のキャッチ率に関わります。フルメタルボディではなくなりましたが、ローターが金属製になったことは大きな進化です。シマノのリールでは、フラッグシップのステラ以外に金属製ローターを採用しているモデルはありません

Xプロテクト

前作15ツインパワーでは、コアプロテクトと呼ばれる防水技術が搭載されていましたが、20ツインパワーではより進化したXプロテクトが搭載されています。Xプロテクトは、従来の撥水処理に水の侵入を防ぐラビリンス構造を加えることで、リールの回転性能を妨げることなく防水性能の向上させる技術です。

17ツインパワーXD、19セルテートとの違い

ここまで、20ツインパワー4000XGの特徴に解説してきましたが、次は比較対象に挙がりやすい17ツインパワーXD19セルテートとの違いを確認していきましょう。価格や特性も近く、どれを選ぶか迷っている方も多いのではないでしょうか。

17ツインパワーXD4000XGとの違い

17ツインパワーXD4000XGは、XD(extreme durability)という言葉をテーマに剛性や耐久性を向上させることを目的としたリールで、ギア強度がワンサイズ大きい機種と同等に引き上げられています。15ツインパワーでは搭載されていなかったXプロテクトも搭載され、防水性能も向上しています。20ツインパワー4000XGとの大きな違いは、マグナムライトローターを採用している点です。マグナムライトローターはCI4+と呼ばれるカーボン素材によって製造されており、感度と操作性に長けています。感度が高い分潮の変化を把握しやすいため、17ツインパワーXDはサーフゲームにおすすめです。しかし20ツインパワーの金属製ローターに比べると剛性で劣るため、ライトショアジギングでも使用することを前提とするなら、金属ローターの方が良いかもしれません。また、フルメタルボディを採用しており、重さは290gと20ツインパワー4000XGよりも重たくなっています。

19セルテートLT4000-CXHとの違い

19セルテートLT4000-CXHは、20ツインパワー4000XGと同価格帯で販売され、なおかつ剛性の高さが特徴のダイワ製リールです。モノコックボディと呼ばれるビスを使用しないボディ構造を採用しており、剛性の向上やギアの大径化が図られています。20ツインパワーがハーフメタルボディ・金属製ローターなのに対し、19セルテートはフルメタルボディ・ZAION(カーボン樹脂)製ローターとなっています。重さは235gと20ツインパワー4000XGよりも更に軽量です。ローターの違いによる巻き感の差は実際に巻いてみないとイメージしづらいものですし、この2台で迷われている方は、一度店頭で触れてみることをおすすめします。それぞれ違いはあるものの、両者ともかなり完成度の高いリールであり、どちらを選んでも快適な釣りが楽しめるでしょう。

20ツインパワー4000XGの良い点

金属製ローターの安心感

20ツインパワー4000XGは、実際に魚とやり取りしている際にも金属製ローターの剛性が十分感じられます。魚の引きに負けることなく、安定してリールを巻くことが可能です。

コストパフォーマンスの高さ

ハーフメタルボディを採用し、前作15ツインパワーよりも高い価格設定の20ツインパワー4000XGですが、全体的なコストパフォーマンスは良いリールといえます。金属製ローターを搭載しているリールとなると選択肢はステラとツインパワーのみになりますし、フラッグシップモデルであるステラの価格は67,000円前後とかなり高額です。軽さや巻き感も、前作より確実に進化しています。

20ツインパワー4000XGの悪い点

巻き出しの重さ

コアソリッドシリーズかつエクストラハイギアということもあり、20ツインパワー4000XGの巻き出しは重く感じられます。ある程度回転すれば滑らかな巻き心地になりますが、これまでマグナムライトローターを搭載したリールを愛用していた方には気になるポイントかもしれません。ハンドル長が57mmと少し短いため、ハンドル交換で多少改善する可能性はあります

異音を感じる

様々なレビューからも確認できますが、20ツインパワー4000XGは異音が発生するという点が気になります。搭載されているギア類が細かい分グリスが切れやすいため、この症状が発生すると思われます。使用した後は必ずメンテナンスを行いましょう。

おすすめできる釣りのスタイル

ショアジギング

20ツインパワー4000XGは、ライトショアジギングにおすすめできるリールです。金属製ローターの剛性が、ファイト中にかかる負荷にしっかり対応してくれます。もちろんサーフゲームでも使用できますが、17ツインパワーXDのような感度の高さは期待できません。

他のリールが適したスタイル

朝マズメのサーフ

サーフゲーム専用のリールを探している場合は、17ツインパワーXDが良いでしょう。サーフゲームは潮の変化を知ることが重要になりますし、マグナムライトローターの特徴を活かすことができます。

必要十分なボディ剛性と金属製ローター

今回インプレッションしたのは、シマノの20ツインパワー4000XGでした。前作から素材が大幅に変更され、ハーフメタルボディ(半プラボディ)が物議を醸しましたが、ローターの剛性が向上したことで、十分安心できるリールに仕上がっています。マグナムライトローターのような感度はないため、サーフゲームを第一に考える場合はおすすめできませんが、ライトショアジギングなどの負荷かかる釣りには最適な1台です。

この記事を書いた人

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島国アングラー
まつや

 アオリイカ、クロダイ、シーバス、アジ、ハタ、エギング、落とし込み、天草地方(熊本県)


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