スーパーライトジギングはアクションや状況でタックルを使い分けて更なる釣果アップを目指そう!
作成:2022.02.28更新:2022.02.28
目次
スーパーライトジギングでのルアーアクション
スーパーライトジギングでは通常のオフショアジギングとタイラバの要素を合わせたような多彩なアクションが魅力です。考え方としては、「タダ巻きを基本とした釣り」か「上へ上げていく釣り」か「ゆっくりとしたフォールが主体の釣り」の3パターンを意識的に織り交ぜて、その日のアタリパターンを探していきます。
ワンピッチジャーク
上へ上げていく釣りの代表格がワンピッチジャークです。ロッドを1回シャクってリールのハンドルを1回転するという一連の動きを繰り返す釣り方です。青物を狙うのに効果的なアクションですが、根魚や真鯛などが活発にベイトフィッシュを追っている時にも有効なアクションです。
ピッチの速さはその時々によりますが、活性が高い時ほど速いほうが良いです。またアクションの合間に食わせの間として一瞬ポーズを入れたり、パッチの速さを意図的に変えたりするのも効果的です。規則性の中に不規則を混ぜることはルアーフィッシングにおいてとても重要です。
ジャカ巻き
ワンピッチジャークをもっと速くしたのがジャカ巻きと呼ばれるアクションです。ワンピッチジャークよりも細かくロッドを動かし、自転車を漕ぐようにジャカジャカとロッドとリールを巻く為そう呼ばれています。カンパチなどの速いアクションにリアクションバイトしやすい魚を釣る時には非常に高価的なアクションで、ロングフォールと組み合わせた「丹後ジャーク」などが有名です。
通常の青物ジギングでもよく行われるアクションですが、当然スーパーライトジギングでも有効な釣り方です。途中でポーズやロングフォールを入れるとそこでバイトしてくることが多いです。魚の活性が高い時に試してみたいアクションです。
タダ巻き
タイラバなどで使われる誘い方ですが、スーパーライトジギングでもタダ巻きは非常に有効です。真鯛は勿論ですが、ハタなどの根魚や青物なども狙える釣り方です。基本は一定速度でただ巻くだけといたってシンプルですが、巻きスピードによって釣果が大きく変わってくる釣り方です。その日によって釣れる巻きスピードというものがあるので、いろいろと試して釣れるスピードを探しましょう。
スーパーライトジギングではタダ巻き用に、リアフックにブレードを付ける「ブレードチューン」したものを持っていると良いと思います。ブレードは巻くとキラキラと光って、小魚の群れのように魚を誘う効果があります。ただしブレードが効かない場合やない方が釣れる場合もあるので、どちらも用意しておいた方が良いでしょう。
スローピッチジャーク
ワンピッチジャークがロッドを1回シャクってハンドル1回転なのに対して、ハンドルを1/2~1/4回転と細かくして尚且つゆっくりとスローに誘うのがスローピッチジャークです。ワンピッチジャークのようにジグを上に上げて誘うのではなく、できるだけその場から移動させずにフォールを意識した誘いです。ボトムから3~5mくらいの狭いレンジを誘うイメージで狙います。所謂底物と言われるハタやメバル、カサゴなどの根魚やヒラメやコチといったフラットフィッシュに活性の低い魚も狙えます。
スローピッチジャークのキモはフォールで食わせることです。上げで食わない魚をリアクションバイトで釣るアクションなので、スピニングタックルよりもゆっくり誘えてフォールのアタリも取りやすいベイトタックルが有利です。またフォールで食ってくる魚はリアフックに掛かることが多いので、必ずリアフックは付けるようにしましょう。
ロングフォール
ロングフォールは単体だけのアクションでも釣れますが、ワンピッチジャークやジャカ巻き、スローピッチジャークの合間に組み込むとより効果的です。アクションの最後にロングフォールを入れると、それが食わせの間になり魚が口を使いやすいです。ロングフォールは水平に構えたロッドを一気に垂直くらいにまで上げ、その後ロッドを下してジグの滞空時間を長く取ります。上げ下げのスピードは速い方が良い時もありますが遅い方が良い時もあります。
イサキのようなフォールに反応の良い魚を狙う時には、ロングフォールを主体にしたアクションがおすすめです。フォールの速いタングステン製のメタルジグであれば、フォール主体で誘いつつある程度広範囲に探ることもできます。またフォールさせながらロッドでテンションを保ちつつゆっくりと送り込むことで、ロッドでもフォールのアタリを感じることができます。スピニングタックルの場合はこのやり方がおすすめです。
スーパーライトジギングで使うジグ
スーパーライトジギングで使用するメタルジグにはいくつか種類があります。形状や素材などによって動きやフォールスピードが違い、それらをシチュエーションによって使い分けることで攻略の幅が広がります。
鉛製メタルジグ
スーパーライトジギングで使用する通常のメタルジグで、SLJ用の20~80gくらいのものまでを使うことが多いです。形状は速い展開に使いやすいストレートなタイプや、フォールで誘える丸いスロージグタイプに分かれます。様々なシチュエーションで使い分けられるようにいくつかタイプの違うものを持っていると攻略の幅が広がります。潮が速い時や水深が深い時にはボトムが取りづらくなります。使うジグは水深×2くらいの重さを目安にしましょう。それでも底が取れない場合にはタングステン製のメタルジグが良いです。
SLJ向けのものは基本的にバーチカルな攻め方に対応しているものが多いです。水深10~20mくらいの浅い海域での釣りは、アンダーハンドでジグをキャストして斜めにジグをシャクる方が広範囲に探れるので、ショアジギング用のメタルジグもおすすめです。
タングステン製メタルジグ
タングステンは鉛よりも高比重の金属で、鉛のジグと同じ重さでもシルエットが小さくできます。タングステン製のメタルジグを使うメリットは、潮流が速いエリアで使いやすいことやジグの引き抵抗が少なく楽なこと、フォールスピードが速いこと、シルエットが小さい為魚に与えるプレッシャーが少ないことが挙げられます。逆にデメリットは鉛製のメタルジグと比べると非常に高額になってしまうことです。
タングステン製のメタルジグの場合、潮流がそれほど速くない時には水深×1~1.5くらいの重さのジグで十分底が取れます。しかし潮流が速いエリアで釣りをする場合には水深×2くらいまでの重さは用意しておきたいところです。
タダ巻き用メタルジグ
サゴシなどのキャスティングで使用するスピンテールジグのような、リアフックにブレードついたジグもスーパーライトジギングでは効果的です。ブレードの効果は良い時と悪い時があるので使い分けることが大事です。また通常のメタルジグにブレードをつけるチューンも有効です。ブレードチューンをする場合には魚がブレード自体にバイトしてくることが多いので、必ずリアフックを付けるようにしましょう。
ブレードの種類や色も釣果に差が出るポイントです。ブレードの形状やハンマード加工(ブレードに細かい凹凸がつけられた加工)の有無、ゴールドとシルバーの色の違いなどシチュエーションごとに差が出ることがあります。いろいろと交換しながらヒットパターンを見つけるのも良いと思います。
タックルを使い分けた方がいい訳とは?
スーパーライトジギングで船に乗る時には特性の違うタックルを複数持ち込んだ方が攻略の幅が広がります。例えばスピニングタックルとベイトタックル、速いアクションに適したタックルとスローなアクションに適したタックル、メインラインの太さの違うタックルなどを持っていると色々な迫片ができ、釣果がアップするかもしれません。
ジグの重さによって使い分ける
ジグの重さによってタックルを使い分けると手返しがよくなります。同じような水深ばかり狙う場合には必要ないかもしれませんが、遊漁船では状況によって浅い所からある程度水深のあるところまで幅広く攻めることが多いでしょう。もちろん1タックルでも釣りはできますが、水深が変わるたびにジグを交換しなければいけません。そんな時に複数のロッドに違う重さのジグをセットしておけば、いちいち付け替える必要もなく幅広い水深にも柔軟に対応できます。
また2セットのタックルにそれぞれ鉛製のメタルジグとタングステン製のメタルジグをセットしておけば、潮流の速さへの対応やジグのスピード調整もタックルを変えるだけで瞬時に交換ができるというメリットもあります。刻々と変わる海の状況にアジャストしやすくなるでしょう。
ロッドのアクション(硬さ)でジグの動きを変える
例えばワンピッチジャークをする時に、L(ライト)クラスの硬さのロッドとM(ミディアム)クラスの硬さのロッドでは、同じようにシャクってもジグの泳ぎ方は変わってきます。柔らかいロッドを使うと水になじむようにジグが泳ぎ、硬いロッドを使うとキレの良い泳ぎでジグがキビキビと動きます。その時の魚の活性によってどちらが釣れるかは変わってきます。
またジャカジャカ巻きをする時は硬めのロッドの方がやりやすく、タダ巻きなどをする時はロッドティップが少し入るロッドの方が魚のアタリはあった時に弾かずに良いです。このようにアクションによって適したロッドの硬さが違うので、複数本を使い分けた方が釣りの引き出しが増えて釣果アップにも繋がりやすいです。
スピニングとベイトを使い分ける
スピニングタックルとベイトタックルにはそれぞれ得手不得手があり、これらを使い分けることは非常に重要です。例えばスピニングタックルはフォールスピードが速い、細いラインを使ってもトラブルが少ない、巻取り量が多いのでテンポ良く攻めるのに向いている、ライントラブルが少ないなどのメリットがあります。またベイトタックルはフォール中のアタリが取りやすい、一定スピードで巻きやすい(ダブルハンドルの場合)、巻き上げパワーがある、太いラインを沢山巻けるなどのメリットがあります。
これを実際の釣りで使い分けるとより快適に釣りができますし、システマチックに釣りを組み立てられます。例えばワンピッチやジャカ巻きなどの速い釣り用にはスピニングタックル、タダ巻きやスローピッチジャークのように等速の釣りやフォールでアタリを取る場合にはベイトタックルを使うのが良いでしょう。
ラインの太さを変える
スーパーライトジギングではPE0.6~1.5号まで、様々な太さのラインを使用します。メインで使用する太さは海域や釣れる魚のサイズによって大きく変わります。SLJと言えども10キロオーバーの青物がヒットするようなエリアでは1.2~1.5号、イサキや中型くらいの根魚がよく釣れるエリアでは0.6~0.8号辺りが良いですが、わからない場合には予約の時に船長におすすめのラインの太さを確認しましょう。
細いラインを使用するメリットは潮の影響を受けにくいことや感度がアップすること、太いラインを使用するメリットは大物がヒットしても多少強引なファイトでキャッチできることです。太さの違うラインをセットしたタックルを使い分けて、状況やターゲットに応じて使い分けると釣果アップに繋がります。
タックルを使い分けて釣果もゲーム性もアップしよう!
今回はスーパーライトジギングでのタックルの使い分け術についてご紹介しました。複数本タックルを準備することで大きく攻略の幅が広がりますし、なにかタックルにトラブルがあった時のバックアップにもなります。スーパーライトジギングでは非常に多彩な魚種を狙うことができるので、ポイントポイントで狙い方を変えて様々な誘い方、狙い方をすることで楽しみも増えると思います。