ライトジギングにはスピニングとベイトのどちらがいいの?メリットやデメリットをご紹介します!

作成:2022.06.20更新:2022.06.20

ライトジギングで釣れたワラサ

ライトジギングとは

オフショアでのジギングといえば、最近流行りのスーパーライトジギング(SLJ)やヘビーなタックルを使ったジギングゲームなどがありますが、ライトジギングと言われるジギングもあります。通常のオフショアジギング、SLJ、ライトジギングの違いがわかりにくい!といった声もよく耳にしますが、一般的には使用するジグの重さで分けられたり、使用するPEラインの太さで分けられることが多いです。

通常のオフショアジギングではPE2号以上でジグは100g以上、SLJではPE0.6~1号くらいにジグは100g以下、そしてライトジギングではPE1~1.5号にジグは80~200gくらいまでを使用すると言われていますが、SLJやライトジギングの定義は非常にあいまいであり地域によっても変わってきます。一昔前には「ライトなターゲットを狙う=ライトジギング」でしたが、タックルが進化した現在では「ライトなタックルで多くのターゲットを狙う=ライトジギング」という風に変わってきたように感じます。

ライトジギングで使うタックル

ライトジギングで使用するタックル

ロッド

ライトジギングで使用するロッドは、使うジグの重さの範囲が広いので選択肢が多くあります。自分の行く海域の水深がどれくらいで、何gくらいのジグをメインに使用するかで選びましょう。潮流が速い海域で釣りをすることが多い場合には、メインに使うジグよりも重いものが使える余裕を持ったロッドチョイスをしましょう。ライトジギング専用ではなく、通常のジギング用のロッドの2~3番くらいのパワーのものでも良いと思います。

ライトジギングで使うロッドに必要なのは、幅広い重さのジグを扱えるしなやかさと、魚の動きを止めることのできる粘りです。重いジグを使う時や大物を狙う時にはパワーのあるロッドが必要だとよく勘違いされていますが、そのようなシチュエーションに必要なのはロッドの粘りです。ロッドがしっかりと曲がって仕事をしてくれることでアングラー側にかかる負担は大幅に減ります。また粘りのあるロッドは適度にジグのアクションを殺してくれるので、活性が低い魚などにも有効な場面もあります。

リール

ライトジギングで使用するリールはスピニングリールであれば4000~6000番クラス、ベイトリールでは150~200番クラスくらいをよく使います。使用するラインの太さでリールのサイズを決めるとわかりやすいと思います。使用したいPEラインが最低300m収まるサイズを選びましょう。スピニングリールは汎用スピニングリールでも良いですが、できればオフショア用のSW機を選んだ方がパワー、耐久性ともに不安はありません。

ライトジギングでは海域によっては10キロを超える青物が掛かることもあります。そんな魚とのやり取りに必要なのはドラグの性能と巻き上げのパワーです。ラインが細い分繊細なドラグ設定ができるリールの方がラインブレイクは防げますし、魚の動きが鈍った時にゴリゴリ巻ける巻き上げパワーは必須です。ライトジギングでのファイトはいかに魚に主導権を与えずにいなせるかがキーポイントになります。

ライン

ライトジギングでは通常のオフショアジギングよりも細いPEラインを使用しますが、どのような基準でPEラインの太さを選べばよいのでしょうか。ラインが太いと潮流が速い場合に流されやすく、水深が深いところではラインに水圧がかかりアングラーにかかる負荷が大きくなります。逆に細いとライン自体の強度が落ちる為、最大ドラグ値をあまり上げられないので大物とのファイトに時間がかかってしまいます。

まずはPE1.2号を基準にして、自分の行く海域が潮流が早ければ1号、それほど速くない場合には1.5号まで上げます。また大型の青物がよくヒットする海域では1.5号、それほど大物がいない場合には1号まで落としてもよいでしょう。この辺の条件を複合的に考えれば、自ずと自分に最適な太さのラインが見えてくると思います。わからない場合にはとりあえす1.2号で始めてみるのも良いと思います。ラインが細めなのでファイト中にはロッドをしっかりと曲げ、魚の頭を下に向けないファイトを心がけましょう。

ジグの重さはどれくらい?

ライトジギングで使用するジグ

ライトジギングで使用するジグの重さは、鉛もタングステンも80g~200gくらいが最も使用頻度が高いでしょう。深い水深での釣りでもラインが細い分軽めのジグもストレスなく使えますし、浅い海域ではタングステンであれば100g以下を使用することも可能です。基本的にライトジギングで使う鉛のジグの重さは水深×1.5~2くらいを基準にし、それでも流されたり底が取れない場合にはより重くしていくのが良いでしょう。

タングステンのジグを使う場合には水深×1.5くらいを基準にするとよいでしょう。タングステンを使うメリットはフォールの速さとシルエットの小ささです。魚が小さなベイトを捕食している場合にはタングステンの独壇場となります。またシルエットが小さく波動が弱い為、シャクって食わない時にもタダ巻きで泳ぐタングステンジグは有効です。フォールへの反応が良い場合には、鉛のジグの方がフォールスピードが遅く反応が良いことが多いです。

スピニングタックルのメリットとデメリット

スピニングタックルのメリットは広範囲を探れることとドラグ性能の良さ

スピニングタックルのメリットは、まず広範囲を素早くサーチできることです。ベイトタックルよりもフォールスピードが速く、ボトムタッチも早いのでテンポ良く探ることができます。スピニングタックルでは浅い海域で釣りをする時にキャストして広範囲を探ることもできます。バーチカルに狙うだけではなく糸を斜めにして探ることで、ドテラ流しの時のように狙いたいレンジで魚に長くジグを見せることができます。また潮が止まった時にキャストして広範囲を探れるのもスピニングタックルの大きなメリットです。

また細いラインを使用するライトジギングにおいて、ドラグ性能の良さは魚のキャッチ率に大きく影響します。スピニングリールはベイトリールよりもドラグ性能が良く、より細やかなセッティングをすることができるものが多いです。スピニングタックルでは上手くドラグを使って魚にプレッシャーをかけつつアングラー主導のファイトができますし、万が一の場合にもラインブレイクの危険性を抑えることができます。

スピニングタックルのデメリットはフォールへの対応の遅さ

逆にスピニングタックルでの弱点はというと、フォール時のアタリへの対応やボトムタッチ時の立ち上がりの遅さです。スピニングリールは構造上、放出したラインを巻き始めるのに「ベールを返す」という動作が不可欠です。ベイトリールではその動作がなく、ハンドルを回すとクラッチが切れてすぐに巻き始めることができます。その分スピニングリールはどうしても一手遅れてしまうのが現実です。その一瞬の操作の遅れから違和感を感じてバイトに至らないこともあるでしょう。

またフリーフォール中のアタリの感度もあまりよくありません。慣れればスピニングタックルでもフリーフォール中のアタリは取れるようになりますが、フォールスピードの変化などがわかりづらいので繊細なアタリを取ることは難しいです。その点ベイトタックルではフリーフォール中に放出しているラインと回転するスプールを直接触っている為、変化に気づきやすくアタリも分かりやすくなります。

ベイトタックルのメリットとデメリット

ベイトタックルのメリットは手返しの良さ

ベイトタックルの最大の利点は手返しの良さでしょう。特にボトム付近を丹念に狙うような根魚狙いの場合などは、ハンドルを回すだけでクラッチが切れてフォールに入れるベイトタックルの方が圧倒的にスピーディーな釣りが展開できます。根魚などを狙うボトムタッチの多い釣り場合にはベイトタックルが絶対的におすすめです。また根の荒いポイントの釣りでもボトム感度の良いベイトタックルの方が根掛かりを回避しやすいという利点もあります。

またフォール中のアタリもスピニングタックルよりもわかりやすいです。ベイトリールのフォールではラインを放出する為に回転するスプールを直接親指でサミングします。その為フォール中の変化に気づきやすく、魚がジグを触った時にも感知がしやすくなっています。フォール時にバイトが出やすい魚を狙う場合にはベイトタックルの方がアタリが取りやすいです。

ベイトタックルのデメリットは速い展開が苦手

ベイトリールはスピニングリールと比べて巻き取り長の少ないものが多いので、速い展開が苦手です。ドテラ流しのようなラインがどんどん出ていくような状況では、ベイトタックルでは上手くリズムが作りづらいでしょう。バーチカルに狙う場合やスローに誘いたい時はベイトタックルが有利ですが、リズミカルな釣りはスピニングタックルには勝てません。ベイトタックルはスピードよりもネチネチと一定箇所を徹底的に探りたい時には大変有効的ですが、テンポ良くスピーディーな釣りを展開したい時にはスピニングタックルの方がストレスなく釣りができると思います。

また潮止まりなどの潮が流れない場合にはキャストして広範囲を探ることがありますが、そのようなシチュエーションもベイトタックルは苦手です。ベイトタックルでは慣れないとすぐにバックラッシュしてしまいますし、慣れても飛距離では圧倒的にスピニングタックルの方がでます。潮が止まっている時には素早くフォールさせて素早くジグを動かし、リアクションバイトを狙うのが必須となりますので、そのような場合には迷わずスピニングタックルを選びましょう。

おすすめライトジギングタックル

ロッド

ダイワのライトジギングブランド「BJ」シリーズ、上位機種のソルティガからエントリーモデルのブラストまで幅広くラインナップされています。中でもおすすめは中堅機種のキャタリナBJ 63XHSです。ジグのウェイトは60~150gとライトジギングでよく使用する範囲の重さをカバーできるスタンダートなモデルです。使ってみた感想は硬すぎず柔らかすぎず、幅広いウェイトのジグを使うことができるロッドです。

センターカットの2ピース構造になっているので、携帯性が良く遠征などでも重宝すると思います。2ピースといっても5~6キロの青物であっても余裕を持ってファイトでき、大物がきても不安なくファイトすることができます。Vジョイントが採用されているので、曲がりに違和感もなくスムーズなテーパーとなっています。

キャタリナBJ 63XHS

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リール

エントリークラスのSW機として2022年に発売された22カルディアSWは、アルミ合金のフルメタルモノコックボディーでありSW機のエントリーモデルとして人気を博しています。ライトジギングにおすすめなのは4000D-CXHです。自重が290gとSW機としては軽めなのでライトジギング用ロッドとのバランスも悪くないと思います。いざという時にはショアジギングでも使用できるモデルなので、1台持っていると何かと使いまわしができると思います。

巻き取り長も99㎝と多すぎず少なすぎず、扱いやすく様々なスタイルのライトジギングでも汎用性の高いモデルだと思います。PE2号を300m巻けるディープタイプのスプールを搭載しているのもおすすめな理由です。オフショアゲームではどんなトラブルがあるかわかりません。その為ラインは300m巻くことを推奨したいのでディープタイプのスプールの方が何かあった時の保険になると思います。

カルディアSW 4000D-CXH

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状況によって使い分けるのが吉

稲取港沖の様子

今回はライトジギングで使用するタックルや、スピニングとベイトのそれぞれのメリットとデメリットについてご紹介しました。ライトジギングは道具を上手く使いこなさなければ大物をキャッチするのは難しい釣りです。しかしスピニングタックルとベイトタックルを上手く使い分けて、タックルの限界値を知り魚を制することで、ライトタックルでのスリリングなゲームを楽しむことができます。潮流が速い海域やプレッシャーがかかってスレている状況下では細いラインが大きな武器となります。それぞれのタックルの得手不得手をしっかりと理解し、状況ごとに最適なタックルチョイスをすることで魚との距離がグッと縮まると思います。

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カルディアSW 4000D-CXH

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 トラウト(エリア、湖)、青物全般、ロックフィッシュ、シーバス、アオリイカ、ショアジギング、オフショアジギング、エリアトラウト、ウェーディング、ボートロック、エギング、東京湾、東伊豆(静岡県)、房総半島(千葉県)、上越地方(新潟県)、芦ノ湖(神奈川県)、本栖湖(山梨県)


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