デプスチェッカーは、ロッドにクリップで挟み込んで、デプスチェッカーの右側についているプーリーにラインを掛け、ラインが放出される動きに合わせてプーリーが回り、ラインの放出量を計測する道具です。未知のポイントに入った際には必ず底取りをする必要がありますが、デプスチェッカーを使えば簡単に水深を測ることができ、非常に便利です。デプスチェッカーがなくても、フカセウキをつけて、ウキの浮力以上の錘をつけて仕掛けを沈め、ウキ止め糸を上下に動かしながらウキが水面に正しく浮く場所を探せば底取りは出来ますが、非常に手間がかかります。デプスチェッカーがあれば底取りが簡単にできます。底取り以外に、キャスティングの飛距離も測ることができます。
フカセ釣りではメインの刺し餌はオキアミを使うことが多いと思いますが、オキアミを使う場合は必須と言っても過言ではないでしょう。オキアミは冷凍状態で釣具店で購入しますが、高温にさらされたり日光に当たると急激に劣化してしまいます。一日刺し餌として良好な状態で使うためには、直近で使う最低限の量のオキアミをエサバケツに入れ、コマセバッカンの内側に取り付けて蓋をしておきます。エサバケツにはドリップを下に落とすためのスノコがついていますので、必ずスノコを下に敷いて使いましょう。エサバケツいっぱいにオキアミを入れることはせず、すぐに使わないオキアミはクーラーボックス内で保冷しておきます。
シャクホルダーは、コマセ柄杓を収納するホルダーで、中に水を入れてコマセバッカンの内側に取り付けます。シャクホルダーは使っていない人もたくさんいるのではないかと思います。コマセバッカンに中にコマセが潤沢に残っている場合は、コマセに刺して置いておく人もいるかもしれませんが、風でコマセ柄杓が倒れたり、ひどい場合は飛ばされたりします。コマセを打った後、シャクホルダーにコマセ柄杓を入れておけば、風で飛ばされたり、邪魔になることはありません。それよりも、シャクホルダーには重要な役割があります。それは、コマセ柄杓のカップにコマセのこびりつきを防ぎ、カップからのコマセ離れを良くする役割です。
カップにコマセがこびりつくと、途端にコマセ離れが悪くなり、コマセが飛ばなくなってしまいます。しかし、シャクホルダーの中には水が入っているため、都度カップを洗うことができます。コマセ柄杓のカップは常に水に浸してある状態であれば、コマセ離れが良く、飛距離もコントロール性も良好な状態をキープできます。シャクホルダーがなくてもフカセ釣りは可能ですが、特にコマセを遠投する必要がある場合は、シャクホルダーは必須と言えるでしょう。
コマセバッカンにエサバケツとシャクホルダーを取り付けた状態がこの写真です。この状態で、バッカンの蓋のファスナーを閉じることも可能です。
コマセ柄杓はお金をかけた方がいいタックルの代表格です。オールプラスチックの安価なものは数百円で売っていますが、高価なものは1万円を軽く超えるものもあります。コマセ柄杓は本当に奥が深いアイテムです。シャフトの材質はプラスチックとカーボン繊維強化プラスチックがあり、カップ材質はプラスチックカップ、ステンレスカップ、チタンカップがあります。軽く、遠投性とコントロール性のバランスに優れ、一日中振るい続けても疲れないものは、カーボン繊維強化プラスチック製シャフト+チタンカップの組み合わせです。
シャフトの長さ、シャフトの硬さ、カップの容量により、さまざまなタイプがありますので、ショップでいろいろ振るってみて、しっくりくるものを選びましょう。ちなみに私が現在愛用しているものは、カーボン繊維強化プラスチックにカーボンテープを巻いてねじれ剛性を高めた75cmのシャフトに容量14ccの小型チタンカップがついた、総重量49.6gのコマセ柄杓です。
地磯ではロッドを立て掛けるための三脚が使えない不安定な場所がほとんどです。そのため、磯ではステンレス製のピトンを岩にハンマーで打ち込んで、竿受けを装着することが多いです。しかし、ピトンタイプの竿受けは非常に高価であることと、持ち運び性が良くないこと、そして、大勢のアングラーがピトンを打ち付けると岩が穴だらけになってしまうことなどの理由から、クーラーボックスに取り付けるタイプのロッドホルダーをおすすめいたします。
フカセ釣りで使用するロッドはほとんどの場合、長さが5.3mだと思いますので、ロッドホルダーは安定性が不安に思われるかも知れませんが、クーラーボックス内に氷やペットボトル飲料など、ある程度の重量のものが入っていれば倒れることはありません。
ただし、雷が鳴ったときは絶対にロッドホルダーにロッドを立てないようにしましょう。導電性の高い5.3mのカーボンロッドが上方に向かって直立していると、避雷針の役目を果たしてしまいますので大変危険です。
どうしても岩場にロッドを直置きしなければならないときは、写真のようなクッションシートを適当なサイズにカットしたものを数枚用意し、ロッドやリールが岩の上に直接当たらないように保護しましょう。100円ショップで入手できます。
プロックス 公式
フックキーパーは、休憩時やロッドを持ったまま移動する時などに、針があちこちに刺さらないよう固定しておくための便利グッズです。ホームセンターなどで売っている結束バンドを改造したものです。
フカセ釣りの場合はハリスの長さが2m〜3mにもなりますので、針先を見失うと針があちこちに刺さってしまい非常に危険です。ラインをつかんで針先を手繰り寄せようとして、針先を手にガッチリ刺してしまう事故も起こりがちです。ロッドを上げているときは必ず針先が勝手に動かないよう、何かに固定する必要があります。
そんなとき、予めロッドにフックキーパーを取り付けてあると安全に針先を固定できます。ロッドの見栄えの問題はありますが、あると便利なグッズです。
フックキーパーのようなものをロッドに取り付けるのは気が引ける、そんなときは、針先に1〜2cm角に切った消しゴムを刺しておき、針先を隠しておくだけで、針先があちこち刺さることがなくなります。また、白い消しゴムは目立つため、針がどこにあるかの目印にもなります。カッターナイフでサイコロ状に切ったものを2〜3個、ガン玉ケースの中にでも入れておきましょう。
最後に、フカセ釣りに限らず、全てのアングラーに、絶対に持つべきと言っても過言ではないアイテム、第一精工・高速リサイクラー2.0を紹介します。
これは、万力部とハンドル部、スプール取り付け部からなる糸巻きですが、リールにラインを巻くテンションを自由に設定できたり、捨てるラインをリールから一気に巻き取るなど、様々な用途で使える糸巻きですが、私は「下糸量を正確に入れる」ために大変重宝しています。手間はかかりますが、一切計算をすることなく、下糸+メインラインを全部巻いて、スプールいっぱいにぴったり巻けるのが快感です。手順を簡単に紹介します。
釣りは体力を消耗するレジャーです。釣りに夢中になっている間は疲れなど感じることなく、アングラーズ・ハイの状態で没頭できているかと思います。しかし、大荷物で体力を奪われるのは納竿直後から帰宅までの道程です。車釣行なら、あまり気にならないかも知れませんが(もちろん、車の運転も体力を消耗していますので最新の注意を!)、電車釣行でも車釣行でも、アングラーズ・ハイの状態から正気に戻った時、どっと疲れが押し寄せてきます。無理をして思わぬ事故や体調不良などのトラブルに遭わないためにも、移動は身軽に行えるよう、釣行前日までに前に知恵を絞り、対策をしておかなければなりません。せっかく楽しい釣りができたのに、帰りにトラブルがあっては元も子もありませんから。
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