気軽にシーバスやショアジギングを楽しみたい方に!20レブロスLT4000D-CH
ダイワのエントリーモデルである20レブロスLT4000-CHについてインプレッションしていきます。前作でも利用ユーザーの多かったレブロスですが、その性能はどのように進化したのでしょうか。今回は前作の弱点となっていた部分や、4000番に求められる性能に関連したポイントを中心に解説していきます。
20レブロスLT4000-CHの特徴
まずは20レブロスLT4000-CHの特徴について確認していきましょう。2015年の前モデルから5年ぶりにモデルチェンジが行われたこのリールは、一体どんな点が優れているのでしょうか。今回は4000番で気になりやすいポイントや前作との違いを中心に解説していきます。
LTコンセプト化
20レブロスは、LT(LIGHT TOUGH)コンセプトを基にモデルチェンジが行われたモデルです。LTコンセプトは文字通り軽さと強さの2つをテーマとしており、20レブロスは大幅な軽量化が行われました。前作15レブロス3000※は290gとかなり重量のあるリールとなっており、腕への負担が気になる部分でしたが、20レブロスLT4000-CHは255gと十分扱える重さです。強さについては後述の「タフデジギア」で解説します。※LTコンセプトでは番手の表記に違いがあり、旧3000番はLTコンセプトのLT4000-Cに該当する。
タフデジギアも搭載
前作15レブロスではデジギアⅡというギアが搭載されていましたが、20レブロスでは新たにタフデジギアが採用されています。これはギアの大径化と歯面の面積を拡大によって、より高い耐久性を実現するというものです。LTコンセプトでは大幅な軽量化が行われるため、その分の剛性をギアで補っているというイメージが近いかもしれません。
ドラグは前作よりも高性能
20レブロスのドラグにはATD(オートマチックドラグシステム)が搭載されています。前作のトーナメントドラグは良いものとは言えず、粗さが目立つドラグでした。4000番はシーバスやライトショアジギングで使用することの多い番手で、魚を掛けた際のことを考えるとドラグ性能は無視できません。ATDはより細かい調整が可能な上、設定値が低めでもしっかりとテンションが効いてくれます。
20クレスト、18レガリスとの違い
次は、同じく2020年に登場したエントリーモデルである20クレスト、価格帯の近い18レガリスとの違いを解説していきます。どのリールを買うべきか悩んでいる方は、是非参考にしてみて下さい。
20クレストLT4000-Cとの違い
20クレストは、20レブロスの下位機種にあたるモデルです。LT4000-Cの重さは270gと20レブロスLT4000-CHと比べて15g重くなっています。素材はボディ・ローターともにDS4となっており20レブロスと同様ですが、エアローターが非搭載になっているためこの重量差が生まれたと考えられます。価格差は2,000円前後とそこまで大きな差はありませんが、エアローター搭載のモデルはよりレスポンスの良い巻き感を得られるため、予算に多少余裕があれば、20レブロスLT4000LT-CHを選んだ方が無難です。また、20クレストの4000番はノーマルギアとエクストラハイギアのみがラインナップされている点にも注意しましょう。
18レガリスLT4000D-Cとの違い
18レガリスは、ボディ素材にDS5を使用した20レブロスの上位機種になります。DS5はDS4よりもさらに軽量かつ高い強度を持つ樹脂素材です。重さを比較してみると、18レガリスLT4000D-Cは245gで、20レブロスLT4000-CHより僅かに軽くなっています。また、18レガリスの4000番はノーマルギアとエクストラハイギアのみで、スプールも深溝のものが採用されています。20レブロスLT4000-CHがPE1.5号を200m巻けるのに対し、18レガリスでは430m巻くことが可能です。軽さで選ばず、こうした仕様の違いで選んでも良いかもしれません。
20レブロスLT4000-CHの良い点
コストパフォーマンスが高い
現在販売されているエントリーモデルの多くに言えることですが、20レブロスLT4000-CHは非常にコストパフォーマンスの高いリールです。「とにかく気軽に釣りを楽しみたい」という目的であれば、必要十分な性能を発揮してくれます。
前作の弱点を克服している
前作15レブロスは、重さやドラグ性能の低さが目立つリールとなっていました。しかし、LTコンセプトによる軽量化やATDの搭載により、それらの不満を解消しています。あくまでエントリーモデルのため、上位機種のような質感こそありませんが、通常の釣りであれば大きなストレスは感じないでしょう。
20レブロスLT4000-CHの悪い点
ハンドルノブは交換不可
20レブロスLT4000-CHのハンドルは、カシメで固定されているため交換できません。特にライトショアジギングの場合、よりハンドルに力を込めやすいラウンドノブを使用することが多いため、この点にはストレスを感じます。
ハンドルは供回り式
価格帯を考慮すると仕方ない部分もありますが、ねじ込み式ハンドルは非搭載です。供回り式のハンドルは、キャップカバーが緩んできたり、ガタつきが発生しやすいなどのデメリットがあります。そのためあまり激しいアクションは控えた方が無難です。
おすすめできる釣りのスタイル
釣りのジャンルとしてはシーバスやライトショアジギングで、「とにかく釣りを楽しみたい」という方や「あまり大型は狙わない」という方に最適なリールです。エントリークラスのリールではありますが性能としては十分と言えます。
他のリールが適したスタイル
逆に、「より快適に釣りを楽しみたい」という方や「大型もしっかり狙いたい」という方にはあまりおすすめできません。20レブロスは樹脂素材で製造されているため、大型とのやり取りでは歪みが発生しやすく、十分な巻き上げ力を得ることができません。また先程触れたように、このリールはハンドルノブが交換不可能です。ショアジギングをより快適にするには、やはりラウンドノブが必要になっていきます。
コストを抑えてカジュアルに釣りを楽しめるリール
今回インプレッションしたリールは、ダイワの20レブロスLT4000-CHでした。5年ぶりのモデルチェンジにより、前作の弱点となっていた重さやドラグ性能の低さを克服したこのリールは、コストを抑えてカジュアルに釣りを楽しみたい方におすすめです。ただ、剛性やカスタマイズ性を考慮すると、本格的で大型メインとなるような釣りには不向きと言えます。