エントリーモデルの代名詞!20レブロスLT2000S-XHについてインプレッション
今回は、ダイワの20レブロスLT2000S-XHについてインプレッションしていきます。前作15レブロスも初心者アングラーから支持を集めていましたが、新たにLTコンセプトが導入されたこの20レブロスは、どのように進化したのでしょうか。今回は初心者の選択肢に挙がりやすい2台のリールと比較しながら、このリールに迫っていきます。
20レブロスLT2000S-XHの特徴
それでは20レブロスLT2000S-XHの特徴から解説していきます。エントリークラスには様々なリールがラインナップされていますが、どのような部分に性能の違いがあるのでしょうか。
エアローター搭載
20レブロスLT2000S-XHは、低価格ながらエアローターを搭載しています。このエアローターは独特なアーチ型の形状で、リール回転時にかかる負荷を分散させます。現在はダイワの代名詞とも呼べる技術の1つであり、多くのリールに搭載されてきました。しかし実売価格10,000円を切るエントリークラスにはまだあまり普及しておらず、搭載しているのはこの20レブロスと18レガリスのみとなっています。エアローターが生み出すクイックな巻き心地は、細かい操作が重要なライトゲームやシャクリの動作を必要とするエギング等で大きく役立ちます。
ATD搭載
20レブロスLT2000S-XHにはATD(オートマチックドラグシステム)が採用されています。従来のエントリーモデルのドラグは調整できる幅が小さく、正直言って使い物にならない性能でした。釣りを低コストで楽しみたいという方の中にも、これを理由にエントリーモデルを避けていた方がいるのではないでしょうか。しかし現在は、ATDが搭載されたことによって、レブロスのような低価格帯のリールでも十分なドラグ性能を発揮するようになりました。
LTコンセプトでより軽量に
以前のエントリークラスのリールと言えば、重さが気になるものばかりでしたが、LTコンセプトが導入された現在のリールはその弱点を克服しています。20レブロスLT2000S-XHの重さは200gと、前作15レブロスと比べて25gも軽量化されました。LT(LIGHT TOUGH)コンセプトは、その名の通り軽さと強さの両立を目指して導入されたコンセプトです。名前にLTが付くリールは、従来のものよりもボディサイズが大幅に小さくなり、タフデジギアと呼ばれる耐久性の高いギアを搭載しています。
18レガリス、20クレストとの違い
ここまで20レブロスLT2000S-XHの特徴について解説してきました。次は18レガリスや20クレストといった、他のエントリーモデルとの違いについて解説していきます。「エントリーモデルってそんなに違いがあるの?」と思われる方もいるかもしれませんが、中には性能が大きく異なるものも存在します。それぞれの違いを明確にし、自分に最適なリールを選びましょう。
18レガリスLT2000S-XHとの違い
18レガリスLT2000S-XHは、20レブロスの上位機種にあたるリールです。ボディ構造や搭載される技術に大きな違いはありませんが、こちらは190gと更に10g軽量化されています。この差はローターに使用される素材の違いから生まれたものです。20レブロスのローターにはDS4と呼ばれるガラス繊維を配合したDS4という樹脂素材が使用されていますが、18レガリスの場合はカーボン繊維を配合したDS5というより上位の素材となっています。価格差もそれほど大きくないため、多少予算に余裕がある場合は18レガリスLT2000S-XHを選ぶと良いでしょう。
20クレストLT2000Sとの違い
20クレストLT2000Sは、20レブロスの下位機種になります。重さは20レブロスLT2000S-XHよりも15g重く、エアローターは非搭載です。実売価格は5,000円前後となっています。エアローターのクイックな巻き感が必要な場合は20レブロスを選ぶのがおすすめですが、エサ釣りのようにそれほど巻き感にこだわる必要の無い釣りであれば、20クレストを選んでも良いでしょう。ただし、ギア比の違いには注意が必要です。20レブロスLT2000S-XHはエクストラハイギアですが、20クレストではノーマルギアのモデルしかラインナップされていません。また、リールを逆転させるストッパーが廃止されているため、ドラグを使わずに逆転させて魚とやり取りするスタイルの方は注意しましょう。
20レブロスLT2000S-XHの良い点
気兼ねなく使い込める
20レブロスLT2000S-XHの魅力は、気兼ねなく使い込める点です。初心者の場合、10,000円を超えるリールは取り扱いに気を使ってしまい、釣りに集中しできないことも少なくないでしょう。しかし、20レブロスLT2000S-XHは6,000円前後と比較的手頃な価格帯のため、キズを気にせず使い込んでいけます。まずはこのリールで、タックルの扱い方を覚えていくと良いでしょう。
小型ながらも汎用性がある
20レブロスLT2000S-XHは、番手的にはアジングやメバリングといったライトゲームがメインになるリールです。しかしエクストラハイギアを採用しているため、ロッドやライン次第ではエギングやチニングも楽しむことができます。予備のスプールをいくつか用意して、太さの違うラインを巻いておけば、いつでも異なる釣りにチェンジできるでしょう。1台で様々な釣りを楽しみたいという方にもおすすめです。
20レブロスLT2000S-XHの悪い点
ハンドルノブは交換不可
20レブロスLT2000S-XHのハンドルノブは、ネジ止めではない方法で固定されています。そのため個人で分解することはできません。ノブを好みのものに交換したいという方は注意が必要です。ハンドルノブは形状や素材によって操作感が異なってくるため、初期装備されたノブのデザインが合わなければ20レブロスを選ぶのは控えた方が良いでしょう。
剛性・耐久性には不安
前作15レブロスから大幅に軽量化された20レブロスLT2000S-XHですが、剛性や耐久性には不安が残ります。LTコンセプトを導入したモデルでは、軽量化のため各パーツが細めに設計されています。そのため、20レブロスは負荷をかける際のたわみが顕著です。金属素材やより上位の樹脂素材であればより強度が増しますが、実売価格6,000円のエントリーモデルなので仕方ないでしょう。また、防水技術マグシールドも搭載されていないため、塩ガミや異物侵入のリスクが高まります。
おすすめできる釣りのスタイル
20レブロスLT2000S-XHは、そのギア比を活かして様々な釣りが楽しめるリールです。アジングやメバリングではフローターをメインにした釣りに最適ですし、ロッドやラインを工夫すればエギングやチニングも手軽に楽しめます。
他のリールが適したスタイル
20レブロスLT2000S-XHは、前述の通りライトゲーム以外も楽しめるリールです。しかし、より大型の魚をメインターゲットにしたい場合はパワー不足になります。引きの強い魚を相手にするなら、より大きい番手のリールが必要です。あくまで気軽に楽しめる程度であることを忘れないようにしましょう。
フローターメインのライトゲームからエギングまで
20レブロスLT2000S-XHは、従来のエントリーモデルとは大きく異なる印象を持つリールで、経験者のサブ機としても使用できる性能を秘めたリールです。また、ギア比が高く、フローターメインのライトゲームからエギング、チニング等まで幅広く楽しめます。剛性や耐久性には不安が残りますが、様々なアングラーにおすすめできる1台です。