17 モアザン 3500

ダイワ

17 モアザン 3500 ダイワ「17 モアザン 3500」
定価
¥ 70,600
 価格
¥ 61,001
番手
3500
ギア比
4.9
ドラグ/耐力
8kg
自重
435g
B/R
12/1
巻上長/回転
83cm
ハンドル長
65mm
ナイロン糸巻量
12-270 / 16-200
PE糸巻量
2-300 / 2.5-250

狙えるターゲット魚種

搭載の機能・素材

よく比較されるライバルモデル

【インプレ】17モアザン 3500はシリーズ唯一、モノコックボディーのランカー専用機

モアザンシリーズの歴史

モアザンブランジーノ 3000

シーバスアングラーから高い人気を誇るダイワのシーバス専用リール「モアザンシリーズ」は、初代モデルである「モアザンブランジーノ 3000」が2007年に発売されました。このモデルは04セルテートボディーに05イグジストのローター、さらにドライブギアがソルティガZのハイパーデジギアというスペシャルモデルで、高価ながらもシーバスアングラーから高い評価を得ました。その後、2009年にはイグジスト ハイパーブランジーノカスタム、2011年にモアザンブランジーノLBD 2508SH、2014年に前モデルのモアザンが発売されました。全モデル共にセルテートがベースとなっていて、ギアはハイパーデジギアが採用されています。17モアザンは14モアザンのマイナーチェンジモデルですが、そこに新たに加わったのが今回紹介する17モアザン 3500です。

他のモデルとは一線を画すモデル、パワーと耐久性に特化した17モアザン 3500

先代14モアザンでもそうでしたが、モアザンシリーズは港湾部、河川、サーフなど様々なシチュエーションで使える汎用性の高いラインナップがメインとなっています。メインラインはPE1号、ハイギアで巻き取り長は90センチ台とシーバスフィッシングでもスタンダードと言えるスペックになっています。しかしその中でも異質ともいえるのが17モアザン 3500です。他機種とは明らかに違うコンセプトのもとに作られたモデルで、非常に特徴的なスペックとなっています。

強固なモノコックボディー

現在ダイワ汎用スピニングリールでは18イグジスト19セルテート20ルビアスに採用されているモノコックボディーですが、その前のモデルでは16セルテートHDと17ソルティガBJ、そしてこのモアザン 3500のみの採用でした。モアザンシリーズではモノコックボディーが採用されているのは3500のみとなっていて、他の2機種とは比べ物にならないほどの耐久性を誇っています。16セルテートHDと17ソルティガBJもそうですが、非常にタフなモデルでその耐久力は群を抜いていて、一部のダイワファンの中では「ミニソルティガ」と称されるほど強固なモデルとなっています。

ドライブギアはパワフルなハイパーデジギア

初代モアザンブランジーノ 3000から歴代モアザンシリーズの心臓部を支えてきたのがハイパーデジギアです。初代ソルティガZで使用されていたことで有名なハイパーデジギア、そのパワーはモノコックメタルボディーとの相乗効果でランカーシーバスに一歩も引けを取らないほどパワフルです。ランカーシーバスやヒラスズキは勿論ですが、磯やサーフでのシーバスゲームでは時としてブリなどの中型以上の青物がヒットすることもあります。そんな時でも余裕を持ってファイトできる頼もしいリールです

シリーズ唯一のローギアモデル

17モアザン 3500はラインナップの中で唯一ローギアのモデルです。昨今のシーバスゲームではハイギアユーザーが8割以上だと思いますが、あえてローギアが採用されています。これはおそらく河口部のナイトシーバスゲームでのデッドスローリトリーブや、サラシを打っていく磯でのヒラスズキゲームに特化するという開発コンセプトがもとになっているからだと思います。そして大型魚のトルクに対応する為には、やはりローギアの巻き上げパワーが必要不可欠なのです。

タフな状況でもハードに使えるマグシールドボールベアリング

特に磯での釣行の場合にはリールが波を被ったり、時には水没することも往々にして発生します。そんな時でもマグシールドボールベアリングとモノコックボディーの防水性能がリールを守ってくれるでしょう。更に通常の港湾部や河口部での釣りよりも、大型魚種がヒットする確率が高い磯ヒラスズキゲームではこのタフでパワフルなリールは大きなアドバンテージとなります。

17モアザンシリーズで3500だけハンドルが軽量タイプではない

17モアザンの他2機種では、いわゆる12イグジストタイプの軽量ハンドルが使用されています。しかし17モアザン 3500のみハンドルが16セルテートHDと同じタイプのものになっています。これはスペック的にハードな使用状況が想定されていることと、リール重量が400gオーバーとショア用としては重い部類に入る為だと思われます。時にはPE2号を使用することもあるので、パワー負けしないタイプのハンドルになっているのは嬉しいですね。

17モアザン 3500の弱点

リール重量が435gと重い

とてもタフでパワフルな17モアザン 3500ですが、一番のネックとなるのは自重が重いことです。磯やサーフで使用する11ftを超えるロングロッドを想定されていることもありますが、それでもショア用のリールとしてはかなりヘビーな部類に入ります。メタルモノコックボディーなので致し方ないところもありますが、逆に軽いリールは華奢なので使いたくない!という方にはぴったりなリールであると言えるでしょう。

ダイワスピニングリールの中でもかなり高価な部類に入る値段

17モアザン 3500の定価は7万円超え、フラッグシップモデルである18イグジストに迫る高価格帯のリールとなっています。17モアザンの場合は18イグジストと違って多少の値引きがありますが、それでも実売価格は6万円半ば~後半となかなか手の出しづらい価格となっています。シーバス以外にオフショアでもハードに使用したい方には良いかもしれませんが、シーバス専用機としては少し高価すぎるかもしれません。しかし現在ではハイパーデジギアのモデルは希少なので、欲しい方は廃盤になる前に買っておいた方がよいでしょう。

17モアザン 3500が得意な釣り

磯でのヒラスズキ、青物狙いのプラッギングゲーム

淡路島の自磯

17モアザン 3500のメインターゲットはパワーファイトが不可欠である磯でのヒラスズキや青物のプラッギングです。PE2号以上を使うようなフィールドで、サラシの中に潜むヒラスズキやカンパチ、ヒラマサといった青物を狙うには絶対的なパワーとタフさが必要不可欠です。特に沖磯や離島などに行くと、地磯や本土では考えられない大型魚がヒットすることがあります。そんな一生に1匹獲れるかどうかといった魚を確実にキャッチする為に作られたリールなのです。

ランカーシーバスの潜むエリアでのナイトゲーム

夜釣り

17モアザン 3500の真骨頂は、ランカーサイズの潜むエリアでのナイトゲームです。ローギアの巻き感度はプラグの受けている水流や潮流の変化をつぶさにアングラーに知らせてくれて、巻き上げトルクはランカークラス相手でも余裕を持ったファイトが可能です。例えば時折アカメが釣れることのあるような関西、四国エリアなどでも心強い味方となるでしょう。また83センチという巻き取り長はシビアでスローな展開でも確実にプラグに生命感を与えてくれるでしょう。

近海オフショアでのライトジギング

シーバス専用モデルである17モアザン 3500ですが、PE2号を300m巻けるので近海オフショアでのライトジギングも得意な釣りの1つです。モノコックjボディーにハイパーデジギアという17ソルティガBJと同じスペックなので、湾内でのブリやカツオ、サワラなどを相手にしても決してパワー負けしません。またローギアモデルは潮の速い海域ではジグをシャクる時にも重くならず、巻き取り長も83センチなので60mよりも浅い海域では全く違和感なく使用できると思います。

17モアザン 3500の苦手な釣り

鉄板バイブレーションやスピンテールなどの速い展開のシーバスデイゲーム

モアザンブランジーノ3000で釣るシーバス

17モアザンシリーズの中で最も巻き取り長の少ない3500は、シーバスデイゲームでの速い展開はあまり得意ではありません。鉄板バイブレーションなどの早巻きには、他の2機種のように90センチ台の巻き取り長の方がテンポよく攻めることができます。また400g超えの自重ではそのようなランガンスタイルには不向きでしょう。速い展開の釣りがメインならば、同じ17モアザンの2510PE-H、もしくは19セルテート LT4000-CXHをおすすめします。

ショアジギング

ラインキャパシティー的にはショアジギングも十分視野に入るスペックですが、ローギアの17モアザン 3500には少し厳しいです。ショアジギングではどうしてもハイスピードな動きにしか魚が反応しないシチュエーションが発生します。また根掛かりのリスクと常に向き合わなければいけないショアジギングでは、回収スピードの遅さは命取りとも言えます。潮が速い沖磯のようなポイントならばなおさらです。ショアジギングには同じ3500番であれば16セルテートHD 3500H、それ以外なら19セルテート LT5000D-XHがおすすめです。

17モアザン 3500は特定の条件下においてその能力を発揮するスペシャルモデル

今回ご紹介させていただいた17モアザン 3500は、とても特徴的なスペックを持ったモデルです。現在では希少種となったハイパーデジギアを搭載しており、メタルモノコックボディーとの相乗効果により、磯やサーフなどの過酷な状況下に置いて、初めてそのポテンシャルの高さを発揮してくれるでしょう。港湾部などのシーバスゲームがメインの方はその能力を持て余してしまうかもしれませんが、「とにかくハードにリールを使いたい!」「強固でパワフルなリールが欲しい!」といった方にはとてもおすすめなリールと言えるでしょう。

この記事を書いた人

YSNOのプロフィール写真

ダイワマニア
YSNO

 トラウト(エリア、湖)、青物全般、ロックフィッシュ、シーバス、アオリイカ、ショアジギング、オフショアジギング、エリアトラウト、ウェーディング、ボートロック、エギング、東京湾、東伊豆(静岡県)、房総半島(千葉県)、上越地方(新潟県)、芦ノ湖(神奈川県)、本栖湖(山梨県)


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