エリアフィッシングを本格的にはじめたい人にピッタリのトラウトチューンタックル!
ダイワのトラウト専用機、16イプリミ 2004は、15レブロスをベースモデルとし、エリアフィッシングに必要なチューニングを加えたモデルです。エリアフィッシングとは、いわゆる管理釣り場のことで、主にトラウト類をターゲットとした釣りです。フレッシュウォーターを主戦場とする釣りですので、耐塩水性を排除しているモデルも少なくない中、イプリミはソルト対応のトラウト専用リールとなっています。汎用スピニングリールとはひと味もふた味も異なるトラウトチューン機は、エリアトラウト、渓流トラウト、レイクトラウト等、通年トラウトを追い求めるアングラーには最高の相棒となるでしょう。
トラウト釣りに必要な特性とは?
トラウト釣りとひとことに言っても、非常にジャンルが広い釣りです。エリアトラウトにおいては、20cm前後の小型のヤマメ、イワナなどから、50cmを超えるようなニジマスやブラウントラウト、場所によってはもっとサイズの大きなイトウが放流されている場所もあります。
そういうところで、口が切れやすく、知能が高く、アングラーのちょっとした影や音を確実に察知し身を隠してしまう、警戒心の強いトラウト類を仕留めるためには、超ライトタックルであることが必須です。ラインは2lb〜3lb、ルアーはスプーンの1〜2g、或いはマイクロプラグ等で挑まねばなりません。そして、なるべく岸から離れた場所から、自分の存在を消してアプローチする必要があります。そして、一度ヒットすれば、淡水魚屈指のパワーで抵抗するのがトラウトです。
すなわち、出来る限りライトなタックルでアプローチしなければならないのがトラウト釣りなのです。当然、求められる特性は、軽量リグを遠くまで投げられるキャスタビリティ、緩めのドラクを常用するため、ラインブレイクを回避できる高性能のドラグ、サイズに似合わずパワーの強いトラウトとのファイトに負けないパワフルなギア(スピードよりパワー優先です)の3つということになります。
イプリミ 2004の基本スペック
イプリミ 2004の基本スペックを見て行きましょう。ギア比は4.8、ハンドル1回転あたりの最大巻き上げ量は64cmのローギアタイプです。ベースモデルの15レブロス 2004よりも5mm短いショートハンドルで、巻きの正確さを優先させています。ちなみに、ハンドルノブはZAION製Iシェイプノブにチューンアップされており、トラウトのバイトをダイレクトに感じ取ることができます。ドラグは最大釣力2kgの高性能ATD(オートマチックドラグシステム)が採用されており、2lb、2.5lbと言った極細ラインを使い、「巻きアワセ」をすることの多いトラウト釣りには頼もしい機構となっています。ラインキャパは、ナイロン3lbで140m、4lbで100m、PE0.4号で120m、0.6号で100mとなっています。自重は210gです。
等速スローリトリーブが得意なイプリミ 2004
イプリミ2004のトラウトチューンは、どちらかというとトラウトを掛けるまでの操作性に重きをおいた設計となっています。45mmのショートハンドルは、ロングハンドリルと比較して巻は重くなりますが、ハンドルの回転スピードを「行き」と「帰り」で差が出にくいため、一定のスピードでリトリーブしやすくなります。つまり、ルアーを自然にアクションさせる事ができ、特に軽量のスプーンなどに非常に有効です。そして、ZAION製ハンドルノブは超高感度であり、魚のバイトをダイレクトに感じられます。そのため、先述のとおり、ロッドを煽る前にハンドルを回してフッキングさせる巻きアワセに向いています。フッキング後のファイトはロングハンドルのトルクフルな巻き上げに軍配が上がりますが、ギア比4.8のローギアですので、地力があるため、余程の大物でない限り、魚に負けることはないでしょう。
ソルト対応で、ライトソルトゲームにもおすすめ!
イプリミ 2004は、ピニオンギア部にはマグシールド防水が施されたソルト対応リールのため、アジングやメバリングなどにも向いています。軽量ジグヘッドにピンテールワームをつけて常夜灯周りをスローに引くような使い方が良いでしょう。ただし、使用するラインは極細品が中心となりますので、ドラグは普段よりも緩めておきましょう。ATDはドラグの滑り出しが比較的早いため、緩めすぎには注意が必要です。
供回り式ハンドルがつくづく残念
イプリミ 2004は、非常に魅力的なモデルではありますが、ハンドルが供回り式の折りたたみアルミハンドルなんです。これだけはいただけません。コストの制約があったことは想像に難くないですが、ここはガタが殆ど起きないねじ込み式ハンドルを付けて欲しかったです。万人受けするモデルではなく、どちらかというとマニア向けのリールですので余計に残念です。
ライバルはシマノ 21アルテグラ C2000S!
イプリミ 2004のライバル機は、シマノ 21アルテグラ C2000Sです。2021年のフルモデルチェンジで大化けした、業界震撼の超コストパフォーマンスの汎用リールです。アルテグラはトラウトチューン機ではありませんが、エリアフィッシングでも充分に闘えるスペックを備えています。イプリミよりも25g軽い185gです。イプリミは高感度のエアスプール、ZAION製ハンドル、ショートハンドルと、感度とリトリーブの正確さに長けています。トラウトをこれから本格的にやっていきたいと思うアングラーはイプリミを、トラウトもたまにやりたいが他の釣りも色々やりたいアングラーはアルテグラをおすすめします。
プレッソ LTDに行く前にエリアトラウトの腕を磨くための練習機として最適
ダイワのトラウト専用機は、イプリミと上位機種のプレッソ LTDの2機種あります。トラウト釣りにどっぷりハマると、いつしかトーナメンターへの道を目指したくなります。そのために、イプリミを使い倒して腕を磨きあげ、満を持して上位機種のトラウトチューン機、プレッソ LTDを引っ提げて、トーナメンターの道へ邁進するのも素敵ですね!