エギング初心者はまずこの1台！19エメラルダスLT3000S-C-DHの性能とは？
今回は、人気のエギング専用シリーズの入門機、19エメラルダスLT3000S-C-DHについてインプレッションしていきます。10,000円台前半で購入することが可能な本リールですが、エギングに必要な性能は備わっているのでしょうか。同価格帯のモデルとの比較を交えながら、このリールについて迫っていきます。
19エメラルダスLT3000S-C-DHの特徴
それでは早速19エメラルダスLT3000S-C-DHの特徴について解説していきます。エギング専用のエントリーモデルであるこのリールは、エギングを快適に楽しむのに必要な機能を備えているのでしょうか？詳しく見ていきましょう。
重さは245g
エギングにおいて、まず1番初めに気になるのがリール本体の重さです。19エメラルダスLT3000S-C-DHの重さは245gと、ダブルハンドル仕様の入門機としては十分軽い部類に入ります。シリーズのミドルクラス、17エメラルダスMX2508PE-DHの重さが215gであることを考えると、約半分の価格で販売されているこのリールの軽さが良く分かります。ミドルクラス以上を使い慣れている方には重く感じられるかもしれませんが、ロッドとのバランスさえ注意すれば、初心者の方でも扱いやすいでしょう。
ATD搭載でイカの引きに対応
ドラグの性能は、エギングでは様々な部分に影響を及ぼす重要な要素の1つです。エギのアクションに変化をつけたり、アワセ時のイカの身切れを防いだりと、ドラグ調整を行う頻度が多くなります。19エメラルダスLT3000S-C-DHのドラグには、ATD（オートマチックドラグシステム）と呼ばれるものが搭載されています。これはドラグの強さを低く設定しても適度なテンションを保って滑り出してくれるドラグで、エギングとの相性が良いドラグです。
マグシールド搭載
現在ではダイワ製リールの多くに普及しているマグシールドも、19エメラルダスLT3000S-C-DHに搭載されています。これは磁性を持つオイルによって壁を作り、リールの隙間から侵入する海水をブロックするというものです。エギングでは地磯で釣りをすることもありますし、シャクリでリールを酷使することになります。耐久性にはボディやギア自体の強さも重要ですが、しっかりと防水されていなければすぐに塩ガミを起こしてダメになってしまいます。塩ガミを起こすとゴロ感が発生し、巻き感度の低下などを招くので注意が必要です。マグシールドが搭載されていれば、非搭載モデルほどメンテナンスに気を使う必要もありませんし、リールの取り扱いに慣れていない初心者の方にも最適といえます。
18セフィアBB、18フリームスとの違い
ここまで19エメラルダスLT3000S-C-DHの持つ特徴について解説してきました。エントリークラスのリールは数が多く、性能差もそこまで大きくないため、どのリールを選んで良いか分からないという初心者の方もいるかと思います。この項目では、シマノのエギング専用エントリーモデルである18セフィアBBと、19エメラルダスLTと同価格帯で販売されている汎用モデルの18フリームスとの違いについて解説していきます。早速見ていきましょう。
18セフィアBB C3000SDHとの違い
まずは18セフィアBB C3000SDHです。こちらはシマノのエギング専用シリーズ「セフィアシリーズ」のエントリーモデルで、赤と黒を基調としたデザインが目を引きます。素早いドラグ調整によって快適なエギングを可能にする「ラピッドファイアドラグ」や、高耐久で巻き心地の滑らかさに貢献する「HAGANEギア」など、こちらも入門機としては十分な性能を持つリールです。少し注意点を挙げるなら、搭載されるベアリングの数でしょうか。19エメラルダスLT3000S-C-DHが7/1なのに対し、18セフィアBB C3000SDHは5/1と若干ながら少なく設定されています。ベアリングはリール各部の滑らかさに関係してくるため、重要な項目の1つです。
18フリームスLT3000S-CXHとの違い
18フリームスLT3000S-CXHは、19エメラルダスLT3000S-C-DHとほぼ同価格で販売されているエントリーモデルの1つです。重さは215gと軽量で、一見するとこちらの方が優れているようにも思えますが、こちらはダブルハンドルモデルではありません。エギングではダブルハンドルを用いることで、シャクリの安定感を向上させます。エギング初心者の方は、シングルハンドルモデルを避けた方が無難です。また、ダブルハンドルは勝手に回ることが少なく、エギの姿勢を崩しません。姿勢が崩れるとイカに違和感を与えてしまい、チャンスを逃すことになります。既にエギングに慣れていて、軽さを重視したいという場合は18フリームスLT3000S-CXHを選んでも良いでしょう。
19エメラルダスLT3000S-C-DHの良い点
同シリーズのロッドと相性が良い
リールに対して変に軽いロッドや重たいロッドを合わせてしまうと、タックル全体のバランスが崩れ、手首や腕への負担が増えたり、感度の低下を招いたりする可能性があるため注意が必要です。とはいえ初心者の方は「どのくらいの重さが相性が良いのか分からない」という方も多いかと思います。19エメラルダスLT3000S-C-DHは、同じシリーズのロッド「エメラルダスX」と組み合わせるのがおすすめです。タックルバランスが良く、快適にエギングを楽しむことができます。
扱いやすいドラグ
ATDを搭載した19エメラルダスLT3000S-C-DHのドラグは、従来のエントリーモデルよりも非常に扱いやすく、エギのアクションの調整やイカとのやり取りも楽に行なえます。従来のエントリーモデルでは、ドラグはおまけ程度の性能となっており、「少し弱めるとラインが出過ぎる」「固く締めるとラインがほとんど出ず、イカの身切れに繋がる」といった問題が頻繁に起きていました。ATDはエントリーモデルでも十分に高性能で、エギングに慣れていない初心者の方でも安心です。
19エメラルダスLT3000S-C-DHの悪い点
上位機種と比べると重さが目立つ
19エメラルダスLT3000S-C-DHは、ダブルハンドル仕様のエントリーモデルとしては十分に軽いリールです。しかし上位機種と比べると、やはりその重さが気になってしまいます。初めての1台としては十分ですが、これまでミドルクラス以上のリールを使用してきた方は、少々ストレスを感じるかもしれません。
質感の良さは期待できない
こちらも上位機種と比較すると分かることですが、巻きの僅かなブレやイカを掛けた際の巻き感は、それほど滑らかではありません。あくまで入門機としてのリールであり、質感の良さを重視したいという方にはおすすめできないリールです。
おすすめできる釣りのスタイル
19エメラルダスLT3000S-C-DHは、これからエギングを初める初心者の方におすすめできます。エギングに必要な性能は十分備えていますし、ダブルハンドルで安定感もあります。19エメラルダスLTにはLT2500番も用意されていますが、こちらはより大型を狙う釣りに最適です。春イカをメインに楽しみたいという場合はこちらを選びましょう。
他のリールが適したスタイル
既にエギングを経験しており、ストイックにイカを追い求めるアングラーの方にはより上位の機種がおすすめです。エメラルダスシリーズには19エメラルダスLT以外に、17エメラルダスMXと18エメラルダスAIRの2機種が用意されています。軽さや質感もより向上し、ストレスフリーでエギングを楽しむことができます。
初めての1台におすすめ。しかし質感や軽さは期待できない
今回インプレッションしたのは、ダイワのエギング専用モデルである19エメラルダスLT3000S-C-DHでした。エギング入門機としての性能は十分に満たしており、これからエギングを初める方には最適な1台です。しかし上位機種ほどの軽さや質感の良さは感じられないため、中・上級者の方にはおすすめできません。サブ機としての使用を想定するのであれば、選んでも良いでしょう。
