軽量なショアジギングリール!ダイワ 18ブラストLT5000D-CXHについて徹底インプレッション
今回は、軽さと耐久性が特徴のリール「18ブラストLT5000D-CXH」についてインプレッションしていきます。モデルチェンジによって大幅な改良が加えられたリールですが、実際の使用感や他のリールとの違いが気になる方も多いのではないでしょうか?そこでこの記事では、モデルチェンジによる変更点やメリット・デメリット、比較対象として名前が挙がる18カルディアLTとの違いについても解説します。
ブラストシリーズとは
ブラストシリーズは、ダイワの中でもショアジギングやキャスティングゲームに特化したシリーズで、耐久性や剛性の高さで人気を集めています。リールの価格帯は25,000円前後のミドルクラスに該当し、本格的なジギングに使用できるリールとしては比較的安く入手できるのもポイントです。近年のモデルは、回転性能を持続させる防水機構「マグシールド」以外にも、魚の引きに追従する「ATD(オートマチックドラグシステム)」などを搭載し、より激しい使用にも耐える仕様になっています。なおロッドもライトジギング向けからキャスティングゲーム向けまで幅広く展開されており、実売価格は20,000円前後です。
18ブラストLTの特徴
ブラストシリーズは、ショアジギングやキャスティングゲームに特化していることを説明しました。では18ブラストLTには、具体的にどんな特徴があるのでしょうか。ここではモデルチェンジによる変更点を中心に詳しく解説していきます。
LTコンセプト
18ブラストLTは「LT(LIGHT TOUGH)」と呼ばれるコンセプトをもとに開発されています。このLTコンセプトは、ボディやスプールの細部まで軽量化を徹底しつつも、ギアやボディの素材を強化することで軽さと耐久性を両立するというものです。18ブラストLT5000D-CXHと16ブラスト3500H※を比較すると、45g差という圧倒的な軽量化が実現されています。※LTコンセプトをもとに開発されたリールは、番手の表記が従来と異なる。従来のリールの3000~4000番が、LTコンセプトモデルでは5000-Cに該当する。
アルミ製のタフデジギア
18ブラストLTは、従来のモデルに搭載されていた「デジギアⅡ」より耐久性の高い「タフデジギア」が採用されています。デジギアとは、冷間鍛造で作られたギアの表面を切削加工することで歯面を整え、強度を向上させたものです。また、16ブラストのギア素材は亜鉛でしたが、18ブラストLTでは高耐久のアルミが使用されています。
※参考記事:タフデジギアとは - 具体的な説明と搭載されているダイワのリール機種一覧スーパーメタルボディ
「スーパーメタル」は、樹脂に比べて高い剛性を持つ特殊なアルミニウム素材で、大きな負荷がかかってもボディが歪まず、巻き上げる力と耐久性を向上させます。従来のモデルもこの素材が使用されていましたが、重さが1つの弱点になっていました。しかし、LTコンセプトをもとにモデルチェンジが行われたことで、この弱点を克服しています。
18カルディアLTとの違い
18カルディアLTは、18ブラストLTとほぼ同価格帯で販売されているリールです。比較対象として名前が挙がる機種ですが、異なる特徴を持っています。ここでは、それぞれの違いについて詳しく解説していきます。
ボディ素材の違い
18カルディアLTには、軽量な高密度カーボン素材「ZAION(ザイオン)」が使用されています。同じ5000D-CXHでもその重さは240gと非常に軽量で、長時間の使用でもストレスを感じにくいのが特徴です。
スプールの違い
どちらもアルミ素材が使用されていますが、18カルディアLTのスプールは18ブラストLTに比べてより肉薄で軽さに特化しています。なおそれぞれスプールには互換性があり、使用する釣りに合わせて交換することが可能です。例えば18ブラストLTをシーバスゲームで使用する場合は、ショアジギングほどの耐久性は必要なくなります。この時18カルディアLTのスプールを使用することで、より軽量で操作性に優れたリールになり、ストレスなく釣りを楽しめます。
18ブラストLT5000D-CXHの良い点
長時間の使用でも疲れにくい
さきほども解説したように、18ブラストLT5000D-CXHは前作に比べて45gも軽量化されています。ショアジギングなどのキャスティングでは、重量のあるタックルでひたすらアクションし続けるため、この軽さは大きなメリットです。実際に1日中使用しても、他のリールに比べて疲れにくく快適な使用感でした。また、力を入れやすい丸型のハンドルノブの採用やデジギアによる巻き心地のなめらかさも、その快適性に影響しています。
軽さ以上の力強さ
18ブラストLT、ラインナップされる全ての番手でドラグ力最大12kgを誇ります。ランカーサイズのシーバスや青物とのやり取りでも、パワー不足になる心配はありません。またボディやスプール、ギアが高耐久のアルミ素材で作られていることもあり、多少強引に巻いても歪みやガタつきがほとんどありません。加えて「ATD」が搭載されているため、急な引きにも対応する粘り強さがあります。
18ブラストLT5000D-CXHの悪い点
ロッドによってはタックルバランスが悪い
18ブラストLT5000D-CXHは、その圧倒的な軽さがデメリットになる場合があります。ショアジギングやキャスティング向けのロッドは激しい負荷に耐えられるよう設計されているため、比較的重さがあることが特徴です。特に長さのあるロッドは重心の位置が遠くなるため、18ブラストLT5000D-CXHを使用するとタックルバランスが悪くなる場合があります。これを防ぐためには、リールの番手を上げるもしくは軽量なロッドを選択する必要があります。
より大型狙いの釣りでは少々不安
耐久性と剛性の高さが特徴のリールではありますが、あくまでショアジギングやキャスティング向けです。より大型の魚を意識したオフショア等での釣りでは、パワー不足に感じることがあります。不意な大物がかかった場合や、潮の流れに負けない重量のあるルアーを使用する場合は巻きが重たく不安が残ります。もちろん全く使用できないわけではありませんが、大型狙いの釣りをメインにする方にはおすすめできません。
18ブラストLT5000D-CXHが向いている人
18ブラストLT5000D-CXHは、ショアジギングやキャスティングをメインに釣りをする方の中でも、より軽さを重視したい方におすすめのリールです。非常に軽量なためストレスを感じにくく、中型の青物までなら十分にファイトできる力強さがあります。また、スプールの互換性を活かしてシーバスゲームに使用するのも良いでしょう。このリールを1台持っておけば、様々なルアーフィッシングに対応可能です。実売価格も25000円前後と、こうした高耐久・高剛性リールの中では比較的入手しやすいため、コストを抑えたい方にもおすすめできます。
18ブラストLT5000D-CXHが向いていない人
逆にオフショア等での大型を狙う釣りをメインにする方にはおすすめできません。パワー不足になる場合があります。元々18ブラストLTのラインナップは4000~6000番までしかなく、大型の魚に対する使用を想定されていません。しかしLTコンセプトではないリールであれば、この番手は十分に大型向けです。従来のリールと同様の感覚で選ばないよう注意しましょう。より大型の魚をターゲットにする場合は、ソルティガやキャタリナのようなリールをおすすめします。
軽さと高耐久を両立したリールだが、あくまで大型向けではない
今回は、ダイワの18ブラストLT5000D-CXHについてインプレッションしました。18ブラストLTは、LTコンセプトによって軽さと高耐久を両立したリールです。その圧倒的な軽さはストレスを感じさせず、多少強引なやり取りにも動じない力強さがあります。シーバスや中型クラスの青物をターゲットにしたショアジギングやキャスティングには最適ですが、あくまで大型向けではありません。狙いたい魚種の大きさを明確にした上で、購入を検討しましょう。