カレイの投げ釣りの仕掛けは飛距離が命、厳寒の海にフルキャスト!

作成:2021.04.22更新:2021.08.20

カレイの投げ釣りは、冬のショア釣りの格好のメソッドです。気温も水温も下がる冬場は、ショアからの釣りは厳しくなります。多くの魚が越冬のため、沖の深場に落ちているからです。そんな中、カレイは冬場に産卵のために接岸し、産卵前の荒食いから産卵後の体力回復期まで、沿岸で過ごします。

釣期としては場所にもよりますが、11月〜翌5月頃までですが、ベストシーズンは厳冬期、12月〜2月頃でしょう。厳寒期の釣りはなかなか厳しいものがありますが、座布団サイズのビッグカレイと対面したら、寒さなんて一瞬で吹き飛ぶでしょう。価値ある一枚を求めて、力の限りを尽くし、大海原に向かってアツいフルキャストを楽しみましょう!

投げ釣りの対象としてのカレイ

カレイとは、カレイ目カレイ科に分類される魚の総称で、世界で100種ほど存在します。日本近海においては、全国の沿岸から水深1000m程度の海底まで、約40種ほどが分布していますが、ショアからの投げ釣りの対象になるのは、マガレイ、マコガレイ、イシガレイ、オヒョウ(北海道)などわずか数種のみとなっています。

そんなカレイですが、秋の終わりから翌春までの期間は、ショアからの投げ釣りの主役に躍り出ます。カレイは決して釣り味の良い魚ではありません。しかし、三脚にロッドを置き竿にしていると、竿尻が持ち上がるほどの、カレイ独特の大きなアタリを見せてくれます。フッキングを確認し、引き寄せている時も、ただ重いだけのようにゆっくり近づいてくるのですが、たまに見せる「ゴゴン! ゴンゴン!!」という激しい抵抗がたまらなく、一度経験すれば一瞬で虜になってしまいます。

カレイの投げ釣りに必要なタックルと仕掛け

カレイの投げ釣りに必要なタックルと仕掛けについて説明します。ここでは、防波堤やサーフなど、100mを超えるポイントに向かってフルキャストし、いわゆる「座布団カレイ」と呼ばれる、40cmを超える大物を狙う前提で説明します。

1.ロッド

カレイの投げ釣りは、最低でも25号、標準で30号、潮の流れが速い時は35号のシンカーを投げます。そのため、錘負荷35号以上の投げ竿が必須です。長さは4m以上欲しいです。ロッドの硬さは、柔らかいタイプをおすすめします。理由は、硬い竿ではバネの力を利用しづらく、もともとパワーのある人でないと、30号前後のシンカーを100m以上飛ばすのは難しいからです。柔らかいロッドで、ロッドのしなやかな曲がりでパワーを溜め、リリースの瞬間に一気にバネの力をシンカーに乗せて飛ばす方が、入力するパワーが多少足りなくても仕掛けを遠くに飛ばすことができます。

2.リール

リールは、飛距離が出るサーフキャストリールを使用します。シロギス専用機など、サーフキャストリールにはドラグがないタイプもありますが、ドラグはできればあった方が良いでしょう。ドラグがなくてもカレイ釣りは出来ますが、40cm級のアイナメなどが掛かることを想定し、ドラグ付きのサーフキャストリールを用意すべきでしょう。

3.ライン

メインラインにナイロンを使用する場合は4号を最低200m巻き、先端に4→12号程度のナイロンテーパーライン(力糸)を結びます。メインラインにPEラインを使用する場合は、1.5号もしくは2号を最低200m巻き、先端をビミニツイストでダブルラインにしておきます。そして、ビミニツイストで作ったダブルラインの輪に、3号→12号のナイロンテーパーラインを正海ノットで締結します。

テーパーラインは、フルキャストの際、瞬間的にかかる大きな力でラインブレイクしないように、メインラインの先端に結ぶ10m程度の補強用ラインですが、細くても引っ張り強度の強いPE製テーパーラインが最近は幅を利かせています。しかし、PEテーパーラインは必要ありません。1本1,000円以上する(ナイロンテーパーラインは5本で1,000円くらいです)のと、カレイの投げ釣りのヘビータックルでは、先端が極太になるナイロンテーパーラインでも飛距離はさほど変わらないからです。また、PEテーパーラインはメインラインへの締結にも、FGノットのようなラインシステムを組むのが必須ですので、現場での対応には慣れが必要です。

4.天秤

天秤は、メインラインとシンカー(おもり)と仕掛けを接続する道具です。大きく分けると、固定式天秤と遊動式天秤があります。固定式天秤は、メインラインと仕掛けが天秤を介して分断されているタイブです。天秤のトップにテーパーラインの先端を、天秤アームの先端に仕掛けを取り付けます。遊動式天秤は、天秤のトップとアームの先端の間にメインラインを通すだけで、天秤にはどこにもラインを固定しないタイプです。

この場合、テーパーラインの先端につけたサルカンが天秤のトップ部でストッパーとなるため、水中では仕掛けが引っ張られる方向には自由にラインが送り出され、抵抗を感じるとすぐにエサを吐き出すカレイの食い込みが良くなるという寸法です。また、シンカーがはじめからついているジェット天秤や海草天秤などもあります。しかし、海況に応じて自由にシンカーを変えられる、天秤単体を用意しておくほうが良いでしょう。

5.シンカー

仕掛けをできるだけ遠くに飛ばすため、シンカーは重要なパーツです。比重の高いタングステン製のシンカーであれば、より小さくて重くできるため、より仕掛けを遠くまで飛ばすことができます。しかし、タングステン製シンカーは非常に高価なので、まだ主役という感じではありません。やはり昔ながらの鉛製シンカーが多いです。鉛製シンカーは柔らかいので、ストラクチャーにぶつけたりするとすぐに変形してしまうので注意が必要ですが、安価であることから、いまだ主役級です。形状はなるべく飛行中に姿勢を維持しながら直進するタイプが理想なため、空力特性を考慮した形状のものが良いでしょう。フジワラ・弾丸シンカーなどがおすすめです。サイズは25号、30号、35号を持っていれば問題ありません。

フジワラ・弾丸シンカー

6.仕掛け

カレイの投げ釣りに使用する仕掛けは、市販のものをまとめて買っておくことをおすすめします。もちろん、自作できる方は自作したほうが良いでしょうが、ラインを撚って砂ズリをつけたり、エダスを出したり、意外と手間がかかります。市販のカレイ仕掛けが便利です。2本針タイプ、3本針タイプがありますが、2本針タイプで十分です。カレイは基本、一荷(複数匹釣れること)はありません。片方は見せるため、片方は食わせるための2本針タイプが扱いやすくおすすめです。針は原則、流線針を選びます。カレイは口にフッキングさせるというより、針を飲ませて喉の奥に掛けます。そのため、針はフトコロの細いタイプを選びます。幹糸4〜5号、ハリス3〜4号、流線型針11号〜14号の2本針が標準的な仕掛けです。

7.三脚

カレイの投げ釣りは、ゆっくりサビキながら、動きの遅いカレイの鼻先に餌がちらつくように持って行く釣りです。置き竿でアタリを待つ時間も多いため、三脚がないとキツイです。特に竿を2本以上出す場合は三脚は必須です。

8.水くみバケツ

厳冬期のカレイの投げ釣りは風との闘いです。竿を掛ける三脚ごと風に飛ばされることも少なくありません。そんな風対策で、三脚の本体台座には必ず下向きにフックがついています。ここに水を入れた水くみバケツなど、重りになるものを掛けて、三脚を安定させます。水くみバケツでなくても、フックに掛けられて重りになるものであれば代用出来ますが、手を洗える水くみバケツがとにかく便利です。

9.針はずし

カレイ釣りにコレがないとかなり苦戦を強いられます。カレイは針を飲ませて釣る魚であり、口が小さいため指を入れて針を外すこともできません。都度ハリスを切ってしまっては手返しも悪くて釣りになりません。針はずしは予備を含めて必ず2個以上携行しましょう。尚、カレイの喉は非常に狭く、フッキングする場所も奥深い場所になるため、プライヤーでは針は外せません。必ず針はずしを用意してください。

カレイの投げ釣り・攻略ポイント

カレイを投げ釣りする際の攻略ポイントを説明します。カレイは潮通しがよく変化に富む地形を好みます。また、砂底と言うよりは泥分を多く含む砂泥底を好みます。そのため、シロギスが好む、キレイな砂浜よりは、漁港や埋立地など、大量の砂泥を投入し人工的に作られた場所の方が多く生息しています。最もカレイが好む場所が、港の出入り口に当たる船道に出来る、駆け上がりの傾斜地です。はじめての場所ではなかなか見極めるのは難しいので、地元の釣具店でポイントを訊くのが一番良いかも知れません。

あとは、狙いをつけたポイントよりわずかに遠くへ仕掛けを投入します。カレイは積極的にエサを求めて泳ぎ回ることはしませんので、カレイの居場所の近くに仕掛けを引いて行ってやらなければなりません。カレイの投げ釣りで飛距離が大事である理由がコレです。

エサについて

カレイの投げ釣りに使用するエサは、虫エサで決まりです。嗜好性でいえば、コガネムシという特効餌があるのですが、高価であり、入手性もあまり良くないため、見つけたらラッキーとばかりに買って現地入りするくらいのエサです。普段は青イソメで十分です。但し条件があります。「できる限り太く」「できる限り活きの良い」青イソメを「潤沢に」用意します。青イソメは単価が安く、どこでも入手出来ます。太いものはそう簡単には入手出来ないかも知れませんが、単価の安さに任せて潤沢に用意しましょう。

針には2〜3本を房掛けしてアピールさせますので、2本針仕掛けでも1投あたり4本〜6本のイソメを使います。活きが悪くなり白く伸びてしまう前にドンドン新しいイソメに交換します。カレイの投げ釣りでボウズに終わる人の大半は「エサをケチる」のが原因です。資金に余裕がある人は、青イソメと岩イソメを1本ずつ房掛けにすれば、岩イソメの匂いと青イソメの動きの両方でアピールできるため、カレイの寄りをさらに期待できます。小さくちぎれた餌にはカレイは寄ってきません。

アタリの出方、アワセ方

カレイのアタリはかなり特徴的で、いくつかパターンがあります。他の魚のアタリとは全く異なり、だいたいアタリは1回です。

  1. 穂先がグンと1回曲がる
  2. 穂先が1回曲がったままロッドが押さえ込まれる
  3. ピンと張っていた道糸が急にふわっと弛む
  4. 竿尻が浮き上がるほど大きく仕掛けが引かれる

この4つが代表的なアタリです。カレイはエサに最初に食いついたあとは基本居食いをするため、大きなアタリは最初だけということが必然的に多くなります。しかし、慌ててアワセるのは禁物です。カレイは針を飲ませて喉の奥にフッキングさせなければならないため、じっくり待ち、餌を食わせます。この時、聞きアワセをしても良いでしょう。

重みを感じたら、ロッドを大きく強く1回シャクり、確実にフッキングさせます。カレイの喉は硬いので、フッキングが甘いと、水中を引いている時は寄せられても、水面から顔を出して空気を吸わせるあたりでかなりの確率でバラしてしまいます。筆者も何度もキャッチ直前で悔しい思いをしています。サーフの場合は波打ち際の寄せ波でバラすことがほとんどですので、確実にフッキングさせましょう。

年に何枚も釣れない! 難易度の高いカレイ釣りは、それだけでアングラーの心をアツくする!

もちろん場所にもよるでしょうが、私の地元の東京湾、相模湾界隈は特にカレイの投げ釣りは年々難しくなっている気がします。考えられる理由は、夏場の高水温化です。高水温の時期が秋の終わり頃まで長く続くことで、カレイの接岸が遅れ、そのため、例年はかなり長い期間ズルズルと続いていた産卵期がある時期に集中するようになり、産卵後は体力を回復したらとっとと沖に戻ってしまうというサイクルになっているのかななんて思っています。結果として、ベストシーズンが短くなってしまい、釣るのが難しく感じているのではないかと思っています。

しかし一方で、隔年でカレイの湧きが良かったり悪かったりするとも聞きます。「もう、カレイは絶滅したのかな?」と言う声を聞くことがある一方、「今年はゴールデンウイークが明けてもカレイがたくさん釣れた」という話も聞きます。真相は神のみぞ知るといったところでしょうか? こんなミステリアスなところも、カレイの投げ釣りの魅力なんだと思います。

この記事を書いた人

初心者歴40余年!
ショアおやじ

 メジナ、クロダイ、アイナメ、カサゴ、メバル、カワハギ、シロギス、イシモチ、カレイ、ハゼ…ベラ、フグ、ヒイラギw、ウキフカセ釣り、投げ釣り、穴釣り、江ノ島周辺(湘南大堤防、表磯、裏磯、片瀬漁港)、福浦岸壁、大磯サーフ、逗子・葉山界隈、城ヶ島(神奈川県)

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