クロソイ向けタックルの選び方。汎用的に使えるロッド&リール
作成:2019.08.18更新:2021.08.20
目次
北海道や東北のロックフィッシュで定番のターゲットとされているクロソイ。各メーカーからは様々な専用タックルが販売されています。ここでは専用タックルの代用となり、比較的安価でクロソイが簡単に釣れるタックルと各メーカーのおすすめアイテムを紹介します。
クロソイにロックフィッシュロッドは不要!
クロソイを釣るためにロックフィッシュロッドとして販売されている専用ロッドは不要です。クロソイは他のロックフィッシュに比べるとサイズが小さく漁港などで手軽に狙う際はストラクチャーなどに潜られるリスクも低いです。そのため、軽いルアーの操作性に長けたメバルロッドやバスロッドがおすすめです。
私がはじめて購入したクロソイ用のロッドは6フィート後半のM以上のパワーのあるスピニングロッドでした。しかし釣りをするフィールドが小規模の漁港であったため軽いワームが扱いにくく、釣りの最中に何をしているかまったくわかりませんでした。そこでアブガルシアから販売されているバスロッドのエントリーモデルを買い直し、フィールドに合った快適な釣りを楽しめるようになりました。
漁港エリアはUL〜MLにして軽めのワームで対応
漁港で使用するためにクロソイ用のロッドを探している方は、バスやメバルロッドのUL〜MLクラスをおすすめします。扱えるルアーウエイトは1.5〜7グラムほどあれば漁港で使われる軽めのジグヘッドとワームのセッティングにも十分対応できます。基本的にはUL〜Lクラスであれば問題ありませんが、30センチを超える大型のクロソイが狙えるフィールドではMLクラスを用意しておきましょう。北海道の漁港をメインにロックフィッシュを楽しむ私は、クロソイ用ロッドとして7フィート後半のLクラスのロッドを使っています。
長さはやや短めの6.8-7.6フィート
ロッドを選ぶ際の長さはやや短めの6.8〜7.6フィートのロッドを選びましょう。漁港でのクロソイ釣りはロッドの長さがメリットになるシチュエーションはあまりありません。取り回しの良い短めのロッドがおすすめです。特に初めてクロソイ釣りに挑戦する方は、短いロッドのほうがルアーの操作性やキャストのしやすさなどでメリットもあります。身長がやや高い方は長いロッドのほうが操作しやすいこともあるので7フィート後半のモデルもおすすめです。ロッドのイメージが湧きにくい方は釣り具店などで触ってみることも大切です。
チューブラーとソリッドはどっちがよい?詳細を確認
ロッドを選ぶ際に悩むポイントの1つがティップです。今回紹介したバスロッドやメバルロッドには、チューブラーとソリッドとよばれる2種類のティップが存在します。ティップはロッドの先端部分を表す釣り用語の1つで、ゲーム性の高い釣りを楽しみたい方はこだわりも大切です。しかし、初めてクロソイ釣りに挑戦する方はどちらのティップを選んでもまったく問題ありません。ソリッドはチューブラーに比べると曲がりやすく折れやすい特徴があるため、ロッドの扱いが不安な方はチューブラーを選ぶのが無難です。
ソリッドティップはバイトをフッキングしやすいという謳い文句で販売されていますが、口が大きくワームを丸呑みするように捕食するクロソイにとってはティップの種類がフッキングに関係することはほとんどありません。
コスパが高く持ち運び便利な「シマノ ゾディアス 268L-2」
シマノから販売されているブラックバス用ロッド。バス用ロッドのエントリーモデルとして非常に人気が高くコストパフォーマンスの高いアイテムとして注目を集めています。クロソイ用のロッドとして流用する方も北海道などでは非常に多いです。購入する際は6フィート代の2ピースロッドがコンパクトに持ち運べるためおすすめです。
軽いルアーも扱いやすい「ダイワ 月下美人 70L-T」
ダイワから販売されているメバル用ロッド。ダイワを代表するメバリング専用シリーズとして様々な価格帯のロッドが販売されています。月下美人の中ではもっとも価格帯が安く1万円前後の予算でも購入できるため初心者にもおすすめです。バスロッドに比べると軽いルアーの扱いに長けています。
リーズナブルで機能性の高い「アブガルシア ソルティースタイル 762ULT」
アブガルシアから販売されているメバル用ロッド。「リーズナブルな価格帯でソルトルアーフィッシングが楽しめる」をコンセプトにリリースされており、機能性はもちろんデザイン性も高い人気モデルです。メバル用として販売されていますが、様々な魚種をターゲットにできるためクロソイ釣りにもぴったりです。
クロソイゲーム初心者から上級者まで満足「ジャッカル BRS S76L」
ジャッカルから販売されているショアキャスティングロッド。ジャッカルといえばバスロッドのイメージが強いですが、ソルトゲーム用として様々な釣りに使えるロッドも販売されています。BRS S76Lは小型のロックフィッシュにぴったりのスペックとなっており、クロソイゲームの初心者はもちろん、本格的に楽しみたい上級者までおすすめのロッドです。
高品質でベテランからも人気の「ヤマガブランクス ブルーカレント 74」
ヤマガブランクスから販売されているメバル用ロッド。ヤマガブランクスはソルトゲームのベテランアングラーからも愛される国産のメーカーです。価格はやや高価になってしまうものの、非常に品質が高くクロソイ釣りを長く楽しみたいと考えている方におすすめのロッドです。
ポイントを押さえていれば自分好みのロッドでOK!
- UL〜MLクラス
- 1.5〜7グラム
- 6.8〜7.6フィート
- チューブラーティップ
初めてクロソイ用のロッドを購入する方はこの4つをしっかりと押さえていれば大丈夫です。あとは自分好みのメーカーやデザイン、価格などを重視してロッドを選びましょう。ロッドはリールに比べると性能が使用感に直結しにくいので、ある程度予算を抑えても問題ありません!
個人的には低予算でロッドを探したい方には釣具の2大メーカーであるダイワ、シマノのロッドがおすすめです。逆にある程度予算を出せる方はジャッカルやヤマガブランクスなどの個性もあり所有感を満たせるメーカーのロッドも面白いです。クロソイ用として使えるロッドは非常に豊富であるため、釣具店などを巡って自分だけのお気に入りのロッドを見つけましょう。
クロソイにはスピニングリールがおすすめ!
クロソイ用のリールを選ぶ際はトラブルが少なく、初心者にも快適に扱えるスピニングリールがおすすめ。リールは様々なメーカーから販売されていますが、クロソイ用のスペックに合わせたダイワやシマノなどの大手メーカーのモデルを選びましょう。
私はダイワから販売されているスピニングリールのレブロスからクロソイ釣りをはじめました。しかし半年ほど経って釣りに熱中する中ですぐに満足できなくなりカルディアクラスの上位機種に乗り換えました。予算の融通がある程度効く方は先々まで考えたリール選びも非常に大切です。
リールの番手は2,000番台
スピニングリールには番手とよばれる、リールの大きさや性能に応じた番号があります。クロソイ用のリールを選ぶ際は2,000番とよばれるメバルやトラウトなどに使われるやや小さめの番手を選びましょう。ダイワとシマノでは2018年から規格が統一されたため、それ以降に販売されたスピニングリールであれば、どちらのメーカーの2,000番でも問題ありません。
ギア比はノーマルギアを選ぶ
スピニングリールにはそれぞれの番手でノーマルギアとハイギアの2種類のギア比が用意されています。ギア比は高ければ高いほど、ハンドル1回転で巻き取れるラインの量が多く、素早くルアーを回収することができます。クロソイ釣りの場合は素早くルアーを動かすよりも、ゆっくりとアピールするシチュエーションが多いため、ギア比は必ずノーマルギアを選びましょう。
1万円以下で初心者向け「シマノ ナスキー C2000S」
amazon.co.jp「16 ナスキー C2000S」
シマノから販売されているスピニングリールのエントリーモデル。1万円以下の価格帯で販売されているリールの中では非常にコストパフォーマンスが高く、初心者向けの1台として人気を集めています。タックルにこだわらずにクロソイ釣りに挑戦する方にはもっともおすすめです。
北海道のソイの釣り方に適した「ダイワ フリームス LT2000S」
Instagram @tsuri_yanagiさんの投稿
ダイワから販売されているスピニングリール。剛性と軽量化を両立しており、不意の大物がヒットすることもある北海道や東北のクロソイ釣りにはぴったりの1台です。価格はナスキーに比べるとやや高価ですが、クロソイ釣りに特化したリールの中では非常におすすめです。
やや割高ながら本格派におすすめ「シマノ ストラディック C2000S」
シマノから販売されているスピニングリール。2019年にフルモデルチェンジされ、最上位機種と同等の機構を備えながら2万円以下の価格を実現しました。初心者用のリールとしてはやや高価ですが、1つのリールを長く使いたいと考えている方や本格的にルアーフィッシングを楽しみたい方にはぴったりの1台です。
定番人気の「ダイワ カルディア LT2000S」
Instagram @yu_39.1123さんの投稿
ダイワから販売されているスピニングリール。ルアーフィッシングのベーシックなスピニングリールとして古くから人気を集めている定番モデルです。価格はストラディックとほぼ同じ価格帯となっており、ダイワリールの中で本格的な1台からはじめたいと考えている方にはおすすめです。
スピニングリールはロッドより必ず予算を上げよう!
スピニングリールを選ぶ際はできるだけロッドよりも多めの予算を用意しましょう。リールは価格が性能に直結しやすく、使用感はもちろんトラブルを少なくするメリットもあります。本格的にクロソイなどのロックフィッシュを楽しみたいと考えている方はストラディックやカルディアなどの2万円前後の価格帯から始めてみるのもおすすめです。
エントリーモデルを購入し、私のようにすぐに乗り換えることになるのであれば最初から上位モデルを購入したほうが、より低予算でクロソイ釣りを楽しめます。
ラインはPEラインを選ぼう!
ロッドとリールを揃えた後は必ずラインが必要です。クロソイ釣りに使うラインはナイロン、フロロカーボン、PEと主に3種類が使われますが、初心者にはPEラインがおすすめです。リーダーの結束が難しいというデメリットがあるものの、トラブルが少なく快適に釣りを楽しめます。
私は根ズレに強いという理由からフロロカーボンラインでクロソイ釣りをはじめました。フロロカーボンは根ズレに強いだけでなく、リーダーが必要ないメリットもありますが、糸グセがつきやすく初心者には扱いにくいです。実際にフィールドでラインがリールに絡まり釣りにならなくなって、そのまま帰宅するような日もありました。
PE0.6号を150メートル以上用意しルアーの操作性向上
PEラインを選ぶ際はやや細めの0.6号のラインを150メートル以上用意しましょう。クロソイ釣りでは10グラム以下の軽めのジグヘッドとワームを使うことが多くなります。ラインをできるだけ細くすることで、水中のルアーの操作感が失いにくくなり、ルアーも遠くに飛ばせるようになります。
初心者には8本編みがぴったり
PEラインはそれぞれのモデルによって編み込み数が異なります。一般的に低価格帯のPEラインとされる4本編みは強度が高いものの、ラインがやや硬めであるため初心者には扱いにくいです。8本編みの価格は4本編みよりやや高いものの、ラインがしなやかで非常に扱いやすいため初めてクロソイ釣りに挑戦する方にはこちらがおすすめです。
リーダーにはフロロカーボンの8lb
PEラインは必ずラインの先端にショックリーダーとよばれるラインを1メートルほど結束する必要があります。クロソイ釣りでは根ズレなどに強いフロロカーボンのショックリーダーが使われることがほとんどです。ラインの太さは0.6号のPEラインに8lbのフロロカーボンリーダーが定番です。
結び方はFGノットがおすすめ!
PEラインとショックリーダーを結束する際はFGノットがおすすめです。結束強度が他のノットよりも高いため、根掛かりした際にリーダーから切れることが少なく、テンポよく釣りを楽しむことができます。結束方法はやや難しいためYouTubeなどの結束動画を必ずチェックしましょう。またノッターなどのアシストツールを用意するのもおすすめです。
ショックリーダーの結束は初心者が不安になりがちなポイントです。私もPEラインを使うのを躊躇する1番の要素でしたが、実際に練習してみると慣れれば想像以上に簡単に結束ができます。またリーダーの結束ができればクロソイなどのロックフィッシュだけでなく、ソルトウォーターの多くの魚種を釣る際に役立ちます。
FGノットがうまく組めないなら「第一精工 ノットアシスト2.0」
第一精工から販売されているノットアシストルール。誰でも簡単に確実にFGノットが組めるため、釣り場でFGノットを組むのに不安がある方は用意しておくのをおすすめします。
ラインは視認性の良いカラーを選ぼう
クロソイは夜行性の魚であるため、釣りをする際は夜釣りになることがほとんどです。夜釣りではヘッドライトを点けていてもラインの視認性が落ちてしまうため、ラインのカラーを選ぶ際はピンクや黄色などのできるだけ視認性の良いカラーを選びましょう。
私はクロソイ釣りではじめて使ったPEラインはラパララピノヴァのピンクカラーでした。4本編みであるものの、夜釣りでは非常に視認性が高くはじめてのPEラインでもトラブルなく釣りを楽しむことができました。
200メートル巻きが2,000円以下「サンライン シグロン X8」
サンラインから販売されている8本編みのPEライン。0.6号の200メートル巻きを2,000円以下の価格で購入できるため8本編みのPEラインの中では非常にコストパフォーマンスに優れています。取り扱っている店舗も多いためラインに迷っている方はこちらを選びましょう。
ルアーフィッシング専用「シーガー ルアーエディション X8」
シーガーから販売されている8本編みのPEライン。漁港などでのルアーフィッシング専用のPEラインであるため、非常に品質が高くライントラブルの少ないアイテムとして近年人気を集めています。シグロンに比べるとやや高価になるものの扱いやすいPEラインを探している方にはぴったりです。
扱いやすい4本編み「ラパラ ラピノヴァ」
ラパラから販売されている4本編みのPEライン。初心者には不向きとされる4本編みのPEラインの中ではしなやかで扱いやすく、8本編みに比べると非常に価格が安いため低価格のPEラインを探している方にはおすすめです。
ラインは必ず釣具店で巻く
ラインをスピニングリールに巻く際は、必ず釣具店に持ち込んで巻いてもらいましょう。ラインは自分で巻くこともできますが、慣れていない方がやるとトラブルの原因になりがちです。釣具店では店内でラインを購入した際に無料で巻いてくれるサービスを行なっていることもあるため、そちらも活用してみましょう。私は初めてルアーフィッシングに挑戦した際にラインを自分で巻いた結果、釣り場で釣りにならないトラブルに見舞われました!
クロソイを簡単に釣りたい方はタックル選びを慎重に!
各メーカーからはクロソイなどのロックフィッシュを狙った専用のロッドが販売されていますが、漁港などのフィールドで手軽にクロソイを狙いたい初心者の方はメバルやバス用のややライトなタックルがおすすめです。ロックフィッシュ用ロッドに比べると選択肢も非常に幅広いため、合わせるリールとラインをしっかりと選んで快適なクロソイ釣りを楽しみましょう!クロソイ釣りのジグヘッドの重さについては下記記事で詳しく解説していますので、合わせて参考にしてください。
マナーを守った大人のルアーフィッシング
漁港などでルアーフィッシングを楽しむ方は必ず安全のためにライフジャケットを着用しましょう。立ち入り禁止区域や漁業の邪魔になるエリアでの釣りは避け、マナーを守った釣りを徹底しましょう。ロックフィッシュが楽しめる貴重なフィールドを減らさないためにも釣り人の小さな心がけは大切です。
記事中の紹介グッズ一覧