ピュアフィッシング・ジャパン バークレー
バークレー・ガルプ!シリーズは、日本ではアブガルシアでおなじみの、ピュアフィッシング・ジャパンが販売を手掛ける、米国バークレー社の製品です。マルキュー・パワーイソメと双璧をなす、人工イソメの定番品です。
ガルプ!シリーズは、イソメタイプの他、クロータイプ、グラブタイプ、ホッグタイプ、パルスワームタイプ、サンドワームタイプなど、様々な形状の製品がラインアップされており、様々な釣りに対応しています。
パワーイソメシリーズと異なるのは、ガルプ!は保存液の強烈な臭いで魚にアピールするという点です。そのため、リスクもあります。例えばタックルケースの中などで保存液を誤ってこぼしたりすると臭いが移ってしまい、大変な思いをします。保存液を服につけてしまうとなかなか臭いが取れなくなります。そのため、一度開封したら、液漏れを完全に防止できる密閉容器に移し替えて保管する必要があります。
この保存液はガルプ!シリーズ最大の特徴であり、また最大の欠点でもあります。この保存液を充分に吸ったワームは、一般的なワームと比較して、集魚成分の拡散が400倍とも言われています。つまり、ガルプ!の絶望的な臭気を気にせずに使うことができるアングラーには、集魚効果は折り紙付きであるということです。
ガルプ!は、保存液だけの販売もされておりますので、ガルプ!ワームの乾燥防止のための添加はもちろん、他のワームを漬け込んだり、生餌に振りかけたりして集魚効果を高めるといった使い方も可能です。
マルキュー HPPベイツ ボイルオキアミ
HPPベイツは、マルキューが開発した全く新しい餌です。ボイルオキアミをHPP(High Pressure Processing)処理をして、常温保存を可能にした画期的な製品です。生のオキアミを高圧環境下で処理をして、無駄な水分を抜き、更にアミノ酸を添加し、魚の嗜好性をあげています。シロギスもオキアミは食べます。大型のシロギスが特に食いつきが良いです。
フルキャストにはさすがに耐えませんが、ちょい投げ釣り程度であれば充分対応可能です。生のオキアミも大変臭いがキツいため、こちらを使うアングラーも増えています。地磯でのフカセ釣りや穴釣りに大変向いています。
余ったHPPベイツは冷凍すれば長期保存も可能です。現在、HPPベイツはコノシロフィレ(2枚入り)とボイルオキアミの2種類が発売されています。今後の製品ラインアップの拡充が期待されています。
シロギスは雑食性であることは先に述べましたが、イソメ、人工イソメ、オキアミ、アミエビ以外の代替餌を紹介します。
シロギス釣りは基本的にイソメ以外の餌はほとんど使いませんが、雑食性の魚ですので、代替餌の選択肢は広いという特徴があります。中でも、小型の昆虫の幼虫は効果的です。
Blue Earth Fishing
川釣りではおなじみのサシは、ショウジョウバエの幼虫(いわゆる蛆虫)です。これを食紅で赤く染めたものは紅サシと呼ばれ、ワカサギ釣りの特効餌として使われます。もちろん、シロギスも良好な反応を示します。
これは釣り餌用として養殖されているものですので、衛生的に問題はありません。冷蔵庫で保管することが条件です。常温保存で放置すると数日でハエになってしまいますので保管には注意が必要です。
赤虫は、オイカワやウグイ、カワムツなどの淡水釣りの餌として、また、ペットの熱帯魚のおやつとして、釣具店でもペットショップでも手に入ります。釣具店では生きた状態で、ペットショップではキューブ状に冷凍された状態で売っていることが多いです。魚の嗜好性は最高クラスであることは断言できます。私はもう30年以上自宅で熱帯魚を飼育していますが、毎日与える配合飼料の他に、週1回冷凍赤虫を与えるのですが、水槽に赤虫を入れた瞬間、狂ったように魚が暴れだします。
赤虫は非常に小さいため、針につけるのに一苦労しますが、輪切りにした大根などの上に赤虫を置き、赤虫と大根を一緒に針に刺し、針を抜くと赤虫だけが綺麗に針に刺さりますのでお試しください。
Wikipedia
爬虫類、両生類、魚類、小型の哺乳類などの餌として、ペットショップで簡単に入手できるミールワームは、チャイロコメノゴミムシダマシの幼虫です。ミールワームは、体表がやや硬いため、小型魚の嗜好性は赤虫やサシに一歩劣る感じではありますが、ほとんどの魚が食べますので、様々な釣りの代替餌として使えます。
これもサシ同様、常温保存してしまうと次々と蛹化(サナギになること)してしまいますので、必ず冷蔵庫で保存しましょう。
マイナビ農業
やはりなんだかんだ言っても、困ったときはミミズです。釣り餌としての性能は抜群で、フルキャストにも耐え、嗜好性も高く、大変おすすめです。一番優れているのは、どこにでもいて、落ち葉が混じったような柔らかい黒土を掘ると難なく採集出来ることでしょう。
自分で掘るとサイズが統一できないのが難点ですが、シロギス狙いに使うのであれば、できるだけ細身の個体を探して使いましょう。
スプリットリグ、ダウンショットリグ、ジグヘッドなどに細身のワームをつけてキスを狙う「キスイング」という釣法もあります。わざわざキスをルアーで狙う必要はあるのかと思う方もいらっしゃるかも知れませんが、薄暮時や夜間はアジングやメバリングをやりながら、日中の時間帯はシロギスを狙うなんて方にはおすすめです。タックルも、アジング、メバリング用のもので代用できます。
1本針仕掛けのため、数釣りには向かないこと、天秤をつけてフルキャストする投げ釣りの飛距離には遠く及ばない事、キスイング専用タックルがほとんどないことなど、まだまだデメリットの方が多い感じではありますが、ライトタックルで他の魚を狙いながらキスも釣れるという気軽さは魅力です。今後のこのジャンルの盛り上がりに期待したいところです。
色々と書きましたが、現時点では、シロギス釣りの餌は、嗜好性、水中でのバイタル感、キャスタビリティーなどを考慮すると、チロリ、ジャリメ、青イソメ、に敵うものはないかもしれませんが、パワーイソメやガルプなどの人工イソメは、生餌にほぼ肉薄していると言っても過言ではありません。これらには、常温保存ができるという最大のメリットがあります。
万が一、用意したイソメが切れてしまったときの代替餌として、人工イソメは持っていたほうが良いかもしれません。乾燥さえさせなければ使い切れなくても保存が効きますし、放置していても勝手にハエになったりしないので、わざわざミミズを掘ったり、幼虫を探したりしなくても良いでしょう。
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