17 ファインサーフ 35 太糸

ダイワ

17 ファインサーフ 35 太糸
定価
¥ 8,700
 価格
¥ 6,254
番手
-
ギア比
4.1
ドラグ/耐力
8kg
自重
600g
B/R
2/1
巻上長/回転
87cm
ハンドル長
85mm
PE糸巻量
1.5-250 / 2-200

狙えるターゲット魚種

できる釣法

搭載の機能・素材

よく比較されるライバルモデル

ダイワ・ファインサーフ35(太糸) コスパ最強、サーフでシロギスを本格的に狙いたいビギナーに激しくオススメしたい理由

釣り魚の中でも、その魚体の美しさ、小気味よい釣り味、上品で淡白な食味の三拍子揃ったシロギスは、投げ釣りではトップクラスの人気ターゲットです。そんなシロギスは、初心者でも比較的釣れる機会が多い魚ではありますが、実はシロギス釣りは非常に奥が深く、コンスタントに数とサイズをまとめるためには多くの知識と技術が必要です。トーナメンターと呼ばれる競技キス釣り師もたくさんいます。そんなシロギス釣りを本格的に始めたいと思っている人へ、是非とも使って欲しい、コスパ最強のサーフキャスト専用リール、「ダイワ・ファインサーフ35」を紹介します。

ダイワ・ファインサーフ35とは?

ダイワのサーフキャストリールは、ハイエンドの「トーナメントサーフ45」から、エントリーグレードの「ファインサーフ35」まで、10機種ほどがラインアップされています(2020年5月現在)。ハイエンドモデルの「トーナメントサーフ45」はメーカー希望小売価格96,500円と、初心者にはなかなか手が出しにくい価格です。もちろん、ダイワのテクノロジーを惜しみなく投入した競技用モデルですので、トーナメンター(競技釣り師)を目指すのであれば、是非とも手に入れたいモデルではありますが、エントリーグレードの「ファインサーフ35」は、実勢価格6,000円台で手に入る低価格モデルでありながら、上位機種のテクノロジーをうまく取り入れてあり、サーフキャスト専用リール独特のパフォーマンスを体験するには充分の実力を持っています。

サーフキャスト専用リールは必要か?

「サーフキャスト専用リールと普通のリールって何が違うの?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。確かに、他のスピニングリールでもシロギスは釣れます。しかし、サーフキャスト専用リールには、サーフから大遠投をすることに特化するため、普通のスピニングリールとはいくつか異なる点があります。サーフからのシロギス釣りにおいては、「飛距離」が圧倒的な武器になります。この「飛距離」を稼ぎ出すために、様々な工夫が施されています。

スプールが大きい

サーフキャスト専用リールには、大きなスプールが絶対に必要になります。例えば、ちょい投げの五目釣りでは30m〜50m程度の範囲を、ショアジギングでは80m〜100m前後の距離から探るのに対して、サーフからのシロギス釣りは、3本針〜8本針程度の長めの仕掛けを最低でも100m以上のポイントまで運び、ゆっくり引きながら探り、多点掛けを狙います。ベテランやパワー自慢の飛ばし屋さんなどは、130m〜150m、トーナメンターなどは200mを超える距離をたたき出す人もザラにいます。そのため、スプールにはできるだけ長くラインを巻いておきたいのです。

ラインのヨレ、ネジレを軽減できる

スプールの径が大きいため、ラインは大きく巻かれて行きます。そのため、ラインにストレスがかかりにくく、巻癖がつきにくいというメリットがあります。また、サーフキャスト専用リールは、糸ヨレ防止のための様々な独自機能が付与されています。

ギア比が低め

ジギング用のスピニングリールなどは、ルアーを素早く操る必要性から、ハイギアといわれる、ギア比1:8前後のドライブを搭載したものが多く使われますが、シロギス釣りの場合はゆっくりとボトムを引きずりながらヨブ(砂底が波で凸凹になった部分)やブレイク(急に深くなる部分)などを探り、アタリを待ちます。そのため、ゆっくりと、かつ正確に仕掛けを引くことができる、ギア比1:4〜1:5.5前後のローギアタイプが多いです。

ドラグがないモデルも

シロギス釣りに特化するのであれば、ドラグ機構は必要ありません。サーフキャストリールには、ドラグ機構のないモデルも多数存在します。その分、コストの削減、軽量化、耐久性の向上につなげています。ダイワ・ファインサーフ35シリーズはドラグ機構はありません。

サーフキャスト専用リールを使ったほうが良い人とは?

以上の理由より、シロギスをメインターゲットにしたサーフキャスト釣りの圧倒的な飛距離、シロギスから伝わる小気味よいアタリ、さらに連掛けで次々と釣果を得る奥深さを追求したいと思う方は、サーフキャスト専用リールを是非とも使うことをオススメします。ただし、サーフキャスト専用リールには汎用性がないので、例えばショアジギングなど、他の釣りに代用することはほぼ不可能ですので、自分がどの程度サーフシロギスをどっぷりやってみたいかを充分考慮する必要があります。

ダイワ・ファインサーフ35の特徴

太糸用と細糸用は何が違う?

まず、ダイワ・ファインサーフ35には、太糸用と細糸用があり、違いはスプールのラインキャパだけです。太糸用の標準ラインキャパはPE2号-200m(PE1.5号-250m)、細糸用はPE1号-200m(PE0.8号-250m)です。どちらを使っても良いでしょう。強いて言えば、より飛距離を出したければ細糸用を使い、ラインはPE0.8号で限界に挑戦できます。シロギス釣りだけでなく冬の座布団カレイも狙いたいと思うなら、太糸用を手に入れて、メインラインはPE1.5号〜2号を巻いておきましょう。

スプール材質

スプール材質は、ダイワが独自に開発した繊維強化樹脂「DS4」が使われています。軽く、剛性が高く、35ミリのストロークにたっぷりラインを巻け、キャスト時はスムーズなライン放出を実現、飛距離のアップに貢献します。

ライントラブル防止のための機構

ラインローラーにわずかなテーパーを設け、ラインが巻き取られる際にかかるネジレの力と反対の方向にラインを転がしながら巻き取り、ラインのヨレを大幅に軽減する機構「ツイストバスター2」と、ラインガード摺動式の糸落ち防止機構が秀逸で、これらのおかげで、PEラインでもほぼノートラブルで一日キャストできるのが良いです。

キャストロック機構がありがたい

キャストのためにベイルを上げたら、ベイルがキチンとロックされる機構。このおかげで、キャストした瞬間ベイルが戻ってしまい、「バチン!!」という絶望の音とともに、勢いよく飛んで行く仕掛けを涙目で見送るトラブルがほとんど起こりません。

その他の機能

細糸用、太糸用ともにギア比は4.1、巻糸長さはハンドル1回転あたり87センチです。実釣耐力は8キログラム(ドラグ機構なし)です。シャワー流水による水洗いが可能(水洗い後は指定場所に注油)です。替えスプールは付属しません。重量は、細糸用は595グラム、太糸用は600グラムです。

比較対象はズバリ、シマノ・アクティブサーフ

サーフキャスト専用リールのエントリーモデルとして最強のコスパを誇る、ダイワ・ファインサーフ35の比較対象となるリールはズバリ、シマノ・アクティブサーフです。こちらもドラグ機構はありません。こちらは細糸用標準仕様太糸用の3サイズありますが、ファインサーフの太糸用はアクティブサーフの標準仕様に相当します。サイズ感、重量はファインサーフと全く同じです(細糸用595グラム、標準仕様と太糸用は600グラム)。アルミスプールが使われている分、アクティブサーフのほうが剛性が高いと感じます(あくまでも感覚です)。

ダイワ・ファインサーフ35(太糸)インプレ

筆者は、ファインサーフ35(太糸)に、x4(4本撚り)PEラインを200m巻き、力糸として、ナイロン3号→12号のテーパーラインを、ビミニツイスト+正海ノットで締結しています。シロギスを狙う際は、フジワラ・弾丸シンカーの25号〜30号を片天秤に取り付け、既成のキス仕掛け(3本〜5本針)を使っています。

シロギス

サーフキャスト専用リールはやはり飛ぶ!

筆者は、もともと飛距離にはそこそこ自信がある方ではありましたが、4.2mのサーフロッド(宇崎日新・PROSTAGE SPEED Surf 1-420)のバネの力をロスすることなく、気持ち良くラインが無抵抗に出ていきます。PE2号でも5色(125m)飛びます。もっとうまい人が、PE0.8〜1号を投げたら余裕で150mは飛ばすでしょう。普段、9.6フィートのロッドで、PE1号に30gのメタルジグを3000番のジギング用スピニングリールで投げていますが、100m飛ばせません。サーフからのシロギス狙いにとって、飛距離は正義、圧倒的なアドバンテージになります。ライバルより5m、10m先に仕掛けを運ぶ。これだけで釣果は変わってくるはずです。

600グラムって重くないか?

リール単体を持つと、「あっ、重い! これは使えん!」と思うかも知れません。しかし、その判断は正しくありません。タックルは、ロッド、リール、シンカー(オモリ)、メインライン、仕掛け(シロギス仕掛けは往々にして長く、重くなりがち)など、様々なアイテムの集合体です。それらの「バランス」が一番重要なのです。端的に言うと重心の位置です。これが前すぎると実際の重さ以上に重く感じ、後ろすぎると力を込めてキャストした割に、力がシンカーに乗らず、距離が出ません。身も心も一番疲弊するのはこの重量バランスの時です。ベストな重量バランスは、リールシートの指をかける部分(リールの脚部分)に重心が来ることです。ここに重心がくるタックルなら、一日中投げ続けていても疲れません。重心の位置が悪いタックルは、どんなに軽くても身体はすぐに悲鳴をあげます。大げさでなく、本当にタックルの重量バランスが大事なのです。なので、リール単体の重量は、サーフキャストフィッシングのシーンでは、あまり意味がありません。どうせ、30号(約110g)ものオモリつけるんですから。

ローターはどうだ? ハンドルはどうだ?

ファインサーフ35のローターには、ダイワの基幹技術である「エアローター」が採用されています。見た目を裏切る軽い始動は、シロギス釣りにおいては非常にありがたいです。食いが立っている場合は人間の歩く速さ程度で仕掛けを引き、食い渋りの時はカメが歩く程度のスピードでゆっくり引きます。始動の軽さは、こんな超低回転域で仕掛けを操るには大変重宝します。しかし、ハンドルは少し残念です。ハンドルバーの剛性が足りないと感じます。ガタやグラつきはないのですが、一定以上のスピードで仕掛けを回収する時、或いはイシモチの多点掛け、座布団級のカレイが掛かったときなど、重くなった仕掛けを回収するときに、ハンドルの心細さを感じます。折りたたみハンドルなので仕方がないのかもしれませんが、普段、ねじ込み式ハンドルになれている人はひょっとすると不安を覚えるかも知れません。それでも、シロギス釣りにおいては問題にはならないレベルです。

結論、ファインサーフ35は買いか?

実勢価格6,000円で台で、本格的にサーフシロギスを始めたい人は、まずはここから始めてみましょう。絶対に買って損はありません。サーフキャスト専用リールがもつ、汎用リールを遥かに凌ぐ飛距離を体験できるだけでも目からウロコであること間違いありません。そして、実力がついてきたら、ファインサーフ35では物足りないと思う日が必ず来ます。そうなったらステップアップして、ミドルクラス以上のモデルを求めれば良いでしょう。

この記事を書いた人

ショアおやじのプロフィール写真

初心者歴40余年!
ショアおやじ

 メジナ、クロダイ、アイナメ、カサゴ、メバル、カワハギ、シロギス、イシモチ、カレイ、ハゼ…ベラ、フグ、ヒイラギw、フカセ釣り、投げ釣り、穴釣り、江ノ島周辺(湘南大堤防、表磯、裏磯、片瀬漁港)、福浦岸壁、大磯サーフ、逗子・葉山界隈、城ヶ島(神奈川県)


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