16ブラストとは異なるリール?18ブラストLT4000-CHについてインプレッション
今回は、ダイワの18ブラストLT4000-CHについてインプレッションしていきます。前作16ブラストと異なり、LTコンセプトを採用したモデルとなっていますが、具体的にどんな違いがあるのでしょうか。今回は前作16ブラストや同価格帯の19ストラディックと比較しながら、その性能に迫っていきます。
18ブラストLT4000-CHの特徴
まずは18ブラストLT4000-CHの特徴について解説していきます。ジギングやキャスティングに活躍するといわれるリールですが、果たして剛性や耐久性はどのような技術によって支えられているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
スーパーメタルボディ採用
18ブラストLT4000-CHのボディには、特殊アルミニウム素材を使用したスーパーメタルボディが採用されています。金属製のボディは樹脂製のものに比べて剛性が高く、高負荷時でもギアのかみ合わせが狂うことはありません。ギアが狂ってしまうと巻き上げ力が低下し、重量のあるルアーの使用や青物とのやり取りでは不安を覚えます。
ローターは樹脂素材
ボディには金属素材が採用されている18ブラストLT4000-CHですが、ローターは樹脂素材のDS4となっています。DS4は主にエントリークラスで採用されることの多い素材で、剛性・耐久性はそこまで期待できません。しかし、樹脂素材は金属に比べて軽いというメリットがあります。ローターが軽量化されることで、リールの重心が手元に近づき、操作性を向上できます。ダイワ製の高剛性リールといえばセルテートシリーズがありますが、19セルテートも18ブラストLT同様、金属ボディ・樹脂ローターという素材構成です。
アルミマシンカットタフデジギア搭載
18ブラストLT4000-CHには、アルミマシンカットタフデジギアと呼ばれるギアが搭載されています。ギア素材にはいくつか種類があり、エントリークラスからミドルクラスでは亜鉛が採用されていることがほとんどですが、こちらは耐久性に優れたアルミ素材です。また、アルミマシンカットが施されているため精度が高く、滑らかな巻き心地に貢献しています。ボディ剛性がギアのかみ合わせの安定性に関係することは前述の通りですが、当然ギア本体にも剛性・耐久性が求められます。実売価格21,000円前後のリールでありながら、このようなギアが搭載されているのは嬉しいポイントです。
16ブラスト、19ストラディックとの違い
ここまで、18ブラストLT4000-CHの特徴について解説してきましたが、次は同じくダイワ製の16ブラストやシマノの19ストラディックとの違いについて見ていきましょう。この2つは近い価格帯で販売されており、どれを選ぶか迷っている方も多いのではないでしょうか。
16ブラスト4000Hとの違い
16ブラスト4000Hは同じブラストシリーズのリールです。こちらは18ブラストLT4000-CHより、さらにオフショアに特化したモデルとなっています。ボディ・ローターの素材や搭載される技術に違いはほとんど見られませんが、重さは415gとかなりの重量です(18ブラストLT4000-CHは270g)。これにはボディ形状の違いが大きく関係しています。LTコンセプトを採用した18ブラストLTは細部まで軽量化が施されていますが、16ブラストは剛性を第一に考えた肉厚な形状です。また、LTコンセプトが採用されているリールは、番手の表記が異なります。LT4000-Cというサイズは、従来の3000番に相当します。18ブラストLTを16ブラストと同じ基準で選んでしまうと、パワー不足になってしまうため注意が必要です。同じブラストの名を持つリールでもこれだけ大きな違いがあります。
19ストラディック4000との違い
19ストラディック4000は、シマノのコアソリッドシリーズに属するミドルクラスのリールです。18ブラストLT4000-CHと同価格帯で販売されています。メーカーこそ異なりますが、金属ボディに樹脂ローターという構成は変わらず、スペックもほぼ同様です。強いて違いを挙げるとすれば、パワーノブが標準装備されていない点でしょうか。19ストラディック4000は、T字ノブを採用しています。ショアジギングでの使用をメインに考えている場合は、より力を入れやすいパワーノブが最適です。19ストラディック4000にパワーノブを取り付けるには別途コストがかかるので注意しましょう。
18ブラストLT4000-CHの良い点
軽さは大きなメリット
18ブラストLT4000-CHは、高剛性を謳うモデルでありながら非常に軽量です。重いリールは長時間の使用が難しく、回遊待ちを続ける釣りではチャンスを逃すこともあります。しかし、300gを切る18ブラストLT4000-CHなら、ひたすら投げ続けてもあまりストレスを感じません。普段から釣行時間が長い方に最適です。
剛性も十分
軽量化が施されたリールは剛性が低下しがちですが、18ブラストLT4000-CHはそれを感じさせません。ライトショアジギングやシーバス、サーフゲームであれば十分使用可能です。対象魚が大型の青物でなければ、多少強引なやり取りもできるでしょう。
18ブラストLT4000-CHの悪い点
16ブラストと同じ感覚では使えない
16ブラストを使用した経験のある方にとっては少し注意が必要なリールです。16ブラストはオフショアや大型狙いのショアジギングでも使用できる剛性がありますが、18ブラストLT4000-CHはあくまで、ライトショアジギングやシーバス向きのリールとなっています。18ブラストLTで剛性を求める場合は、より大きい番手を選ぶ必要があります。
質感はチープ
ベールの動作感や塗装のレベルは、値段相応といえます。やはり上位機種のような高級感は感じられません。性能自体に問題はありませんが、リールとしての質感を重視される方には向かないでしょう。
おすすめできる釣りのスタイル
18ブラストLT4000-CHは、ライトショアジギングやシーバス、サーフゲームといった釣りにおすすめできるリールです。270gという軽さと、必要十分な剛性で快適な釣りが楽しめます。特に初心者の方で、様々な釣りに使用できるリールが欲しいという場合に最適といえます。
他のリールが適したスタイル
オフショアの釣りをメインにする場合や、大型の魚を狙う場合はおすすめできません。18ブラストLT4000-CHではパワー不足になります。5000・6000番のものを使うか、よりオフショアに特化したリールを検討しましょう。
リールとしての完成度は高いが、16ブラストとは異なるリール
今回インプレッションしたのは、ダイワの18ブラストLT4000-CHでした。LTコンセプトモデルとして進化し、剛性と軽さを両立した扱いやすいリールとなっています。ただし、16ブラストの単なる後継機種ではないため、使用する釣種には注意が必要です。