2万円で安心感のあるタフさ!16ブラスト4000Hについてインプレッション
ダイワの16ブラスト4000Hについてインプレッションしていきます。大型SWルアー向けのモデルである1台ですが、剛性や防水性が使用に耐えるものなのか気になっている方も多いのではないでしょうか。この記事では、18ブラストLTや16BGといった同ジャンルのリールと比較しながら、その性能に迫っていきます。
16ブラスト4000Hの特徴
まずは16ブラスト4000Hの特徴から見ていきましょう。4000番は主にショアジギングやキャスティングゲームで活躍する番手ですが、こうした釣りでは剛性や防水性が重要になってきます。果たしてこのリールはそれらのポイントを満たしているのでしょうか?詳しく解説していきます。
スーパーメタルボディ採用
16ブラスト4000Hには、アルミ素材を使用したスーパーメタルボディが採用されています。その剛性はフラッグシップモデルの「ソルティガシリーズ」から受け継がれており、ハードな状況下でのテストにも耐えた信頼できる性能です。また、亜鉛ではありますがギア素材にもより強度の高いものが使用され、耐久性に貢献しています。同じ4000番のリールでも、モデルによってはボディの歪みや巻き上げ力の不足を感じることがありますが、アルミ素材による堅牢なボディを持つ16ブラストではその心配は必要ないでしょう。
マグシールド搭載
剛性・耐久性の面ではスーパーメタルボディ採用されていますが、次に気になるのが防水面です。16ブラスト4000Hには、ダイワの代表的な防水技術である「マグシールド」が搭載されています。これは磁性を持つ特殊なオイルによってボディ・ローター間の隙間を塞ぎ、海水の侵入を防ぐというものです。マグシールドはパーツに干渉することがなく、回転性能が低下する心配がありません。海面の近いサーフや、波を被りやすい磯場での釣りにも十分対応します。
ATDドラグ搭載
16ブラスト4000Hは、ATD(オートマチックドラグシステム)が搭載したリールです。このドラグは従来のものより滑らかに滑り出し、魚の引きに追従するような特性を持ちます。従来のドラグで問題となっていた長時間のファイトによるドラグ力の低下も解消されているため、より集中して釣りに臨むことが可能です。ただ、動作感が従来のものと少しことなるため、「以前からダイワのリールを使用しており、そのドラグが気に入っていた」という方は慣れが必要かもしれません。
18ブラストLT、16BGとの違い
ここまで16ブラスト4000Hの特徴について解説してきましたが、次はLTコンセプトモデルの18ブラストLT、下位機種にあたる16BGとの違いを見ていきましょう。どちらも16ブラストと同じ大型SWルアー向けのリールですが、一体どこに違いがあるのでしょうか。
18ブラストLT6000Dとの違い
18ブラストLTは通常のブラストとは異なり、新たにLT(LIGHT TOUGH)コンセプトを導入して開発されたリールです。その名の通り軽さにも力が入れられており、16ブラスト4000Hの重さが415gなのに対して、18ブラストLT6000Dの重さは370gと、45gもの軽量化が施されています。その他ATDやマグシールド、使用される素材には大きな違いはありませんが、「より軽さを重視して釣りがしたい」という方におすすめのリールです。ただし、軽量化されている分剛性は16ブラストに劣るため、大型をメインに釣りたい場合はあまり向かないでしょう。
16BG4000Hとの違い
16BG4000Hは、16ブラスト4000Hの下位機種にあたるモデルです。最大の違いはマグシールドが非搭載となっている点で、使用後のメンテナンスには十分注意する必要があります。しかし、マグシールド以外のATDやスーパーメタルボディといった技術はほぼそのままで、実売価格は10,000円前後に抑えられています。16ブラスト4000Hは20,000円前後で販売されているため、そのコストパフォーマンスの高さが伺えます。ハンドルが折りたたみ式になっている点は少し気になりますが、この価格帯で手に入る高剛性のリールは決して多くはないため、初心者の方や予算に余裕が無い方には最適な1台といえるでしょう。
16ブラスト4000Hの良い点
高い剛性で安心感のある巻き上げ
16ブラスト4000Hの良い点としては、やはりその剛性感が挙げられます。スーパーメタルボディによるカチッとした強さは、青物相手でも安心して巻き上げることが可能です。現在販売されているリールは軽量化に特化したものが多く、ミドルクラス以下のモデルでは剛性に不安を覚えるものも少なくありませんが、16ブラスト4000Hは十分なタフさを秘めています。
最大ドラグは15kg
16ブラスト4000Hの最大ドラグは15kgとかなり高めです。ボディのタフさと合わせて、大型の魚とのやり取りも楽に行なえます。魚の引きに対して、ボディが耐えられてもドラグが機能しなければ意味がありませんし、これは嬉しいポイントです。
16ブラスト4000Hの悪い点
少し割高に感じられる
16ブラスト4000Hは、性能面からすれば十分にコストパフォーマンスの高いリールです。しかし、下位機種であるBGとの差を考えると、少し割高に感じられます。マグシールド搭載の有無とハンドルの違いを考慮しても、実売価格は17,000円前後に収めてほしかったところです。
年式が古い
16ブラスト4000Hは、2020年現在で既に4年前のリールとなっています。やはり現行のリールと比較すると劣る面もありますし、すぐにモデルチェンジされる可能性も無いとはいえません。そのため、今このリールを選択するべきなのか、少し考えてから購入する必要があるでしょう。「軽さは重視せず、とにかく高剛性のリールが欲しい」という方には良い選択肢です。
おすすめできる釣りのスタイル
16ブラスト4000Hは、ショアジギングからサーフゲームまで、幅広く楽しみたいという方におすすめできるリールです。大型の青物にも十分耐える剛性の高さと汎用性は、ロッドとの組み合わせ次第で様々な魚にマッチします。これより大きい番手になると、適した場面が少なくなりますし、重さもより増加してしまいます。どれを選んで良いか分からないという初心者の方にもおすすめできる1台です。
他のリールが適したスタイル
より軽さを重視した釣りや、より本格的に大型の青物を狙うような釣りでは、16ブラスト4000Hはおすすめできません。現行のリールとしてはかなり重たい部類に入りますし、本来軽さが必要な釣りでの使用を想定されていないリールです。また、やり取りできないことはありませんが、大型の青物が頻繁にアタックしてくるような釣りでは消耗が早く、すぐにリールが不具合を起こしてしまう可能性があります。そうした釣りではより上位のキャタリナやソルティガといった機種が最適です。
剛性で選ぶならおすすめだが、いくつか注意点も
今回インプレッションしたリールは、ダイワの16ブラスト4000Hでした。現行ではあまり多くない剛性に振り切ったモデルで、ショアジギングやサーフゲームに最適なリールとなっています。ただし下位機種との価格差や年式の古さなど、いくつか注意すべき点もあるため、購入する際は十分に他のリールと比較しておきましょう。