サーフ釣りで便利なグッズを紹介します! パッケージを工夫してランガンの機動力をあげよう!
作成:2023.02.24更新:2023.02.24
目次
広大な砂浜を縦横無尽に釣り歩くランガンスタイルにしても、特定のポイントに狙いを定めてじっくりと探る投げ釣りスタイルにしても、障害物が何もないサーフでの釣りは最高に気持ちが良いものですね。しかし、サーフは基本的に砂浜であり、他のフィールドとは少し装備が異なります。そんなサーフフィッシングに、便利で役に立つグッズを紹介していきます。貴方のサーフフィッシングがより快適に、よりアグレッシブに出来るよう、ヒントの一助となれば幸いです。
サーフフィッシングの醍醐味
サーフフィッシングの醍醐味は、何と言っても「眼前に広がる、障害物のない大海原を縦横無尽に釣り歩ける」ことでしょう。場所によってはシモリ根がキツいサーフもありますが、磯や堤防などと比べれば障害ははるかに少ないでしょう。また、サーフはひとりが占有できる面積も広く、トップシーズンの休日を除けば、釣り師が大挙し、立錐の余地がないなどということもほとんどありません。
そしてもうひとつ、「ターゲットの魚に大物が多い」ことでしょう。シロギスの投げ釣りなど、サイズと数を追い求める釣りもできますしメーター級の大型青物やシーバス、フラットフィッシュ、50cm級の「年なし」と呼ばれるクロダイなど、大物との出会いの確率が非常に高いのもサーフフィッシングならではの魅力と言えるでしょう。
そのため、広いサーフを移動しながらターゲットを探し回るランガンが基本のスタイルとなります。足腰を鍛えるため、サーフをランニングするアスリートがいるように、サーフは一日中歩き回ると大変体力を消耗します。そのため、足元を固めることと、荷物のパッケージングが非常に重要になってきます。
サーフフィッシングの装備とパッケージング
サーフフィッシングの装備において、最も重要となるアイテムはズバリ「履き物」です。砂浜は、特に砂が乾いた場所では足が埋まりやすいため、非常に歩きにくく、また、砂が足元にまとわりついたり、靴の中に入り込んでしまうと非常に不快で釣りになりません。ましてや、海水と砂が同時に入ってしまうと、周りも一面の砂地なため、履物を脱いで砂を落とそうとしても、簡単には落とすことができません。まずはサーフを歩くために開発された、専用のサーフシューズを用意しましょう。ウエーディングする場合、シューズ一体型のウエーターを着用する場合は、必ずラジアル底のシューズが溶着されたものを着用しましょう。
パッケージングは、エサやルアー、仕掛け用各種パーツ、その他の携行品全てについて、使用頻度ごとに優先順位をつけ、その優先順位に応じて、「身につけるもの」と、「身に付けないもの」に分類します。最も優先度の高いものは、フローティングベストのポケットに入れておきます。具体的には交換用ルアー、ライン、ハサミ、プライヤー、フィッシュグリップといった、魚と直接コンタクトするものを身に着けておきます。その次に優先順位の高いもの、具体的には財布やスマートフォンなどは、防水性の高いウエストポーチなどに収納し、肌身離さず腰につけておくとよいでしょう。それ以外のものはコンパクトにまとめて、他人の迷惑にならないよう配慮し、自分の周りの目の届くところに置いておきましょう。
サーフフィッシングを快適に行う便利グッズ紹介!
それでは、サーフフィッシングを快適に行うための便利グッズを続々と紹介して行きます。
安全装備関連
まずは、安全装備に関わる部分のグッズを紹介します。
サーフブーツ
リバレイ
何はなくとも、サーフ専用シューズは必須です。これがないとサーフフィッシングは出来ないと思ってください。歩きづらい砂の上を快適に歩けるだけでなく、縫い目が限りなく排除されており、シューズ内に砂が入りにくい構造になっているため、広いサーフを縦横無尽に歩き回るのに向いています。
専用のサーフブーツではなく、長靴タイプのシューズを着用する場合は、ソールは必ず写真のようなラジアルパターンのソールのタイプを選びましょう。スパイクソールやフェルトソールのタイプは砂浜の歩行には向いていません。こちらも水や砂の侵入を防げるという意味では有効ですが、歩きやすさ、疲れにくさを考慮すれば、専用のサーフブーツを使用するほうが良いでしょう。
ウェーダー
ウエーディングをしない場合は不要ですが、膝程度の高さまで海に入りながら釣りをする場合はウエーダーが必須です。ウェーダーは、シューズ部がソックスになっていて、別にウエーディングシューズを履く必要があるソックスにタイプと、シューズ一体型タイプがあります。また、着丈の長さによって、胸の高さまであるチェストハイウェーダー、腰の高さまでのウエストハイウェーダー、足をすっぽり覆うだけのヒップウェーダーがありますが、サーフでウエーディングを行うならチェストハイウェーダー一択です。だからといって、胸の高さまで海に入って釣りができるわけではありません。どんなウエーダーを着用していても、入水して良いのは膝の高さまでです。
それでも波が来れば水位は胸の高さを簡単に越えますし、腰の高さくらいまで水に入るともう身体の自由が効きません。大変危険なので、絶対に膝丈を越える場所まで入ってはいけません。
フローティングベスト
サーフフィッシング云々言う前に、釣りをする際は必ず着用します。着用したからといって安全であると言う保証は微塵もありませんが、万が一落水したときに、正しくフローティングベストを着用していれば、丸腰で落水したときと比べ、溺れてしまうまでの時間を数分間引き延ばすことができます。そして、この数分間が生死を分ける大変重要な時間です。面倒でも「必ず」、「正しく」着用してください。
フィンガープロテクター
ダイワ
サーフからの釣りは、基本フルキャストの釣りです。終日粘れば一日に数百投することもあります。そして、距離を追求すると、メインラインはPEラインになっていると思います。フルパワーでルアーや天秤を投げ続けていると、指に細いラインが食い込み、最悪は人差し指を大怪我してしまうことにもなりかねません。人差し指の保護のため、指サックや、専用のフィンガープロテクターを使用すると、指を怪我することがなくなります。特に極寒の季節はフィンガープロテクターを使わないと、一日で指が腫れ上がってしまうほどの負荷がかかります。
偏光サングラス
サーフは周辺に日光を遮るものが何もありません。日中は日射しの強い夏はもちろん、太陽の角度が浅い冬場も紫外線の量は眼や皮膚に有害なレベルで容赦なく降り注いでいます。また、白い砂浜では、照り返しによる地面からの紫外線反射もあります。偏光サングラスなしで日中サーフフィッシングを続けることは大変危険です。必ず着用しましょう。サングラスにはレ、一般的なメガネに多い球面レンズの他、顔へのフィット性が高い「ハイカーブレンズ」というものがあります。4カーブ、5カーブ、6カーブ、8カーブなど、数字が大きくなるほど、レンズの湾曲が大きくなります。カーブ値が大きい程、顔へのフィット性が良く、遮光性が高くなるため、紫外線からの保護には有効なのですが、レンズの外周部周辺の歪みが大きくなるため、見え方に若干難があります。ハイカーブレンズでサングラスを作る場合は必ずメガネ店でフィッティングしてからにしましょう。
パッケージング関連
続いて、パッケージ関連の便利グッズを紹介して行きます。パッケージングのキモは、「必要な物だけを効率よく収納する」ことです。「使うか使わないかわからないけど、とりあえず持っておこう」という思考になってしまうと、あっという間に荷物が増えてしまいます。冒頭でも書きましたが、携帯するものに優先順位をつけ、使用頻度の高いものを厳選し、使うか使わないかわからないようなものは携帯しないように心がけましょう。
マルチケース
ショアジギングを行う場合は様々なマルチケースをいくつか用意し、サイズごと、タイプごとなど、分類ルールを決めてコンパクトに収納し、ゲームベストの大型ポケットに入れておきましょう。ケースは収納力よりも、中身の取り出しやすさを優先して選びましょう。水抜き穴がついているものは、万が一波をかぶってケースの中に海水が入ってしまったとしても、すぐに海水が抜けるので安心です。
また、帰宅後はケースにルアーを入れたまま真水でケースごと洗えばルアーの塩抜きもできるため、一石二鳥です。尚、マルチケースを選ぶ上で気を付けたいところは2か所。蓋のロック機構と、蓋の反対側の蝶番部の構造です。100円ショップなどで売っているものの中には、樹脂の肉厚が薄すぎて、ちょっとした力がかかっただけで本体が歪み、ロックパーツがうまく掛けられないものや、蓋の固定部にシャフトが使われておらず、開閉時の疲労で蓋がちぎれてしまうものもあります。ここは価格をケチらず、堅牢性重視で選ぶべきところです。
ウエストポーチ
ウエストポーチは、スマートフォン、財布など、貴重品を収納し、身に着けておくのに役立ちます。収容力は最低限で構いません。ウエストポーチに荷物をたくさん入れてしまい、重くなるとバックルベルトが緩みやすくなり、キャストのたびにバックルベルトを締め直さなければならなくなるなど、身体の動きに支障を来します。
シールドファスナーがついているものは防水性が高くおすすめです。ウエストポーチには、サイドにペットボトルホルダーがついているものが多いですが、メッシュタイプのホルダーで、ゴムでボトルをホールドするタイプのものは、ゴムが伸びやすく、すぐに使いものにならなくなりますので、ペットボトルホルダーを使うのなら、ヒモでホールドし、コードクリップでしっかり締められるものを選ぶべきです。
ロッドホルダー
ベルトを使って腰につけるタイプ、或いはランガンバッグのサイドにアタッチメントとして付属していることもありますが、ロッドホルダーを身に着けてあれば、長さがさほど長くないライトタックルに限りますが、ロッドホルダーに一時的にロッドを刺して、仕掛けを立ったまま交換できたり、移動時に手が空いたり、非常に便利なツールです。しかし、モノによってはきちんとロッドがホールドできず、ロッドを刺してもホルダーが動いてしまい、あまり役に立たないものもありますので注意しましょう。
ランガンバッグ
ルアーをできるだけたくさん身に付けておきたい、ウエストポーチは使いたくない、ゲームベストのポケットの収容力が小さいなどの理由がある場合は、ワンショルダータイプのランガンバッグを使うのも手です。ワンショルダータイプのランガンバッグを使う場合は、ウエストポーチ同様、バッグを身体に掛けたら、ストラップを引っ張って締め、身体にフィットさせることをお忘れなく。ストラップが緩い状態では、キャストの動作の障害になってしまい、疲労しやすくなりますます。できるだけ体に密着させて、バッグが動かないようにしてからキャストしましょう。
ソフトタックルケース
その他のタックル、例えばフィッシングスケール(メジャー)や予備のライン、リーダーなどの携行品は、小型のソフトタックルケースひとつにまとめ、リュックに入れておきましょう。中に水や砂が入り込んでしまうと厄介なので、ケースを開け、中身を取り出したりしまったりしたらその都度、必ず蓋のジッパーは完全に閉めましょう。また、ソフトタックルケースには、モノを入れっぱなしにはせず、自宅での収納にはきちんとしたタックルケースなどに保管しておき、釣行の都度、必要なタックルをソフトタックルケースに入れ替えて持ち出すのが賢い使い方です。自分が行う釣りに必要なもの以外はむやみに持ち出さないというクセをつけるためにも、私は毎回、ソフトタックルケース1個に入るだけのツールしか持ち出しません(ルアーやエギなどはこれとは別に専用のケースに入れていますが)。
その他の便利な携行品
最後に、これまで紹介したもの以外で、サーフフィッシングに便利なグッズをいくつか紹介します。
折りたたみバケツ
ホームセンターなどで手に入る、ジャバラ式折りたたみバケツは大変便利なアイテムです。サーフでは水くみバケツとしての利用法よりも、砂よけのトレイとしての用途が大変便利です。チェンジしたルアーやリールなど、一時的に乾かしたいものを入れておきます。サーフでは地面にタックルを置いておくとすぐに砂が付着してしまうため、特にリールは絶対に置いておくことができません。そんなときは、折りたたみバケツに取り敢えず入れておけば、突風にさえ気をつけておけば砂がかかることもなく、乾かしておけます。そして、用が済んだらジャバラを畳めば写真のようにベタンコになり、リュックに収納できます。
双眼鏡・単眼鏡
サーフフィッシングは広大な海に向かってひたすらキャストを繰り返す釣りですが、ポイントを探すのは自らの眼しかありません。しかし、磯などと違って、地形や潮流の変化を見極めることが非常に難しいのがサーフフィッシングです。そんな時、双眼鏡や単眼鏡を持っていると、沖の潮目やボイルなどの変化を見つけやすくなり、大変便利です。
これらを選ぶコツは、レンズの口径が大きく(40mm〜50mmあると理想)、倍率は低め(MAX8倍以下)のものを求めましょう。レンズ口径が大きいものは視野が明るく、倍率が低めのものは視野が広いため、海のような単調で広大な地形のわずかな変化を見つけるのに向いています。ズーム機能がついているものは不要です。ズーム機能は、高価で精巧なレンズ群が使われていないと極端に映像が不鮮明になります。倍率は4倍〜8倍固定で、バードウォッチング用の、広角が見やすいものが使いやすいです。非防水性のものはレンズ内部が結露したり、レンズ周辺がカビやすいためNGです。
できるだけ身軽に、サーフを縦横無尽に攻略しよう!
いかがでしたでしょうか? 往々にして、サーフ釣りは体力勝負のところがあります。ただでさえ歩きにくい砂浜を、重い荷物をたくさん持ってのランガンは非常に辛いものがあります。持ち歩くタックルやツール類、消耗品を厳選し、効率的にパッケージングする必要があります。これらの他に、飲み物や適度な食糧なども持たねばなりません。少しでも身軽にして、広いサーフを歩きながら、ライバルより一投でも多く、サーフを縦横無尽に攻略したいですよね!
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