スフェロスSWは2014年にSWシリーズの最下層リールとしてリリースされました。2010年に発売が開始されたアセレーションSWの後継機だと思われます。14スフェロスSWは5000番~8000番のラインナップでしたが、2019年に発売が開始された19スフェロスSWは3000番・4000番のみのラインナップとなっており、14モデルと19モデルの両方が現行モデルと少しややこしくなっています。14スフェロスSWと19スフェロスSWは見た目も中身も全く別物となっています。14スフェロスはXシールド・Xプロテクトが搭載され、IPX8相当の高い防水性能が特徴です。19モデルは14モデルには搭載されていなかったHAGANEギアやGフリーボディが搭載され、強さと軽快さのバランスの良さが特徴です。14スフェロスSWはロックショアやオフショア、19モデルは大型河川やサーフを主戦場とするアングラー向けの初心者におすすめのリールです。
スフェロス SWの歴代別
スペック
SPEC
- 19スフェロス SW
- 14スフェロス SW
品番 | 番手 | ギア 比 | 最大ドラグ ・耐力 | 自重 | B/R | ハンドル 長 | 糸巻量 | ナイロン 糸巻量(lb) | PE 糸巻量(号) | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
3000XG | 3000 | 6.2 | 9kg | 255g | 3/1 | 55mm | 91cm | 10-180 / 12-150 / 16-100 | 1-400 / 1.5-270 / 2-200 | ¥ 13,000 |
4000HG | 4000 | 5.8 | 11kg | 280g | 3/1 | 55mm | 93cm | 14-170 / 16-150 / 20-125 | 1-490 / 1.5-320 / 2-240 | ¥ 12,166 |
4000XG | 4000 | 6.2 | 11kg | 280g | 3/1 | 55mm | 99cm | 14-170 / 16-150 / 20-125 | 1-490 / 1.5-320 / 2-240 | ¥ 16,100 |
基本情報
- ボディ
- アルミ素材
- ローター
- 高強度樹脂素材
- スプールリング
-
- アルミ素材
- アルマイト表面処理
- ハンドル
-
- ネジ込式取付
- オーバルラウンドノブ
- ピニオンギア
- 真鍮素材
- ドライブギア
- 亜鉛ダイキャスト素材
搭載機能・機構
- S A-RB
- X-SHIP
- コアプロテクト
- HAGANEギア
- HAGANEボディー
- Gフリーボディ
- AR-Cスプール
S A-RB
特殊な防錆処理が施されたベアリングです。リールにおいて、回転部に必ず入っているパーツが「ベアリング」です。この部品のおかげで、ハンドルの回転を滑らかにしたり、ラインローラー部ではラインの巻き取りをスムーズにする事ができます。この巻き心地に関わる重要な部品は非常に繊細で、少し水が入り込むだけも錆びやすいです。S A-RBというものは、特殊防錆処理をベアリング自体に施すことで、錆びに対する耐久性が大幅...にアップしているため、リール自体を長持ちさせることに繋がります。
X-SHIP
リールを回転させる駆動ギアの仕組みを見直し、より精度の高いバランスとパワーを兼ね揃えた設計です。大きな違いは、従来のモデルよりもギアを太くする事によってギアの精度を向上させたことです。ギアは太いほど力強く、噛み合わせもしっかりとしたものになります。またその太くなったギアの配置位置を最適な所に見直す設計する事で、太くても爽快なリーリングが保たれています。この頑強なギアの噛み合わせ・ギアの最適配置こそ...が、負荷に強く、気持ちの良い巻き心地を実現する仕組みです。
コアプロテクト
※ 3000番・4000番はコアプロテクト
コアプロテクトとは、シマノのリールの防水機構のひとつのことで、水の侵入経路となりうる隙間にあたるパーツに撥水加工を施し、パーツに触れた水の接触角を100°を超えるようにすると、水が大きな水玉になります。この大きな水玉がシールドの役目をすることで、そこよりも奥への水の浸入を防ぎます。この撥水加工とは、金属表面にフッ素皮膜を作ることですが、方法は塗装、メッキ、スパッタリング、プラズマ処理(イオンプレー...ティング)など、様々な方法があります。コアプロテクトの撥水処理の方法は非公開により明かされていませんが、真空中のイオンプレーティングによるフッ素皮膜形成処理と推測されます。弱点は、水が蒸発してしまうと、残留塩分や細かいホコリなどが入りやすくなってしまうことです。
HAGANEギア
※ 3000番・4000番はコアプロテクト
硬く、粘り強さを兼ね揃えた、シマノを代表する高性能のギアです。ギアの緻密さは、リールの巻き心地に大きく関わります。ギア同士のかみ合わせの正確さは勿論のこと、小さい部品であるが故の耐久性も求められます。シマノでは金属の塊を約200トンもの力で圧縮することでギアを生成しますが、その際にミクロン単位の精密な設計が行える技術を持っています。そのため圧縮後の細かい切削加工は一切不要であり、より強度の高いギア...を作り上げることができます。滑らかな巻き心地と強い耐久力を持つ「HAGANEギア」はシマノが誇る技術力の一つです。
HAGANEボディー
シマノのスピニングリールに使われている金属ボディの総称の事です。軽量で剛性の高いアルミニウムやマグネシウムなどの金属を使うことで、リールのたわみや歪み、ネジレをしっかりと抑制するために設計されています。全てが金属の場合もありますが、一部を樹脂やカーボンにする事で軽さも兼ね備えているモデルもあり、そちらも「HAGANEボディー」と呼びます。大型の魚を狙うことが想定され、より強度が求められるリールに対...して採用されています。
Gフリーボディ
ボディ内の部品の位置を変える事で、タックルの重量バランスを大幅に改善した設計手法です。そもそもリールはロッドと組み合わせなければ使用できない物なので、ロッドとのバランスが考慮されたリール設計が重要です。Gフリーボディは、「ウォームシャフト(ハンドルの回転をスプールの上下運動に切り替えるギア部品)」をロッド側に配置させる事で、タックル全体の重心バランスが安定しやすくなりました。これによりキャスト時の...疲労を軽減することができるため、幾度もキャストを繰り返すような釣法には有り難い機能です。
AR-Cスプール
AR−Cスプールとは、「All Round-Cast」スプールの略で、飛距離を確保しつつ、ライントラブルを激減させるラインの出方をさせる工夫がなされたスプールです。スプールの形状は、例えば飛距離が最優先事項のサーフキャスト専用リールなどは、スプールの手前側から先に向かって径が細くなる「順テーパー」、飛距離よりもライントラブルレス重視の磯フカセ用リールなどは、逆テーパーが良いとされています。AR-C...スプールは、スプール前ツバのリングに特殊な形状を与え、キャスト時のライン放出の際、ラインが適度にスプールエッジにあたり、整流効果を発揮し、飛距離に影響を与えずにライントラブルを軽減するスプールです。
品番 | 番手 | ギア 比 | 最大ドラグ ・耐力 | 自重 | B/R | ハンドル 長 | 糸巻量 | ナイロン 糸巻量(lb) | PE 糸巻量(号) | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
5000HG | 5000 | 5.7 | 10kg | 495g | 4/1 | 65mm | 97cm | 16-200 / 20-150 / 22-130 | 2-350 / 3-240 / 4-170 | 在庫無し |
6000HG | 6000 | 5.7 | 10kg | 505g | 4/1 | 65mm | 103cm | 16-240 / 20-190 / 22-160 | 2-440 / 3-300 / 4-210 | ¥ 12,710 |
6000PG | 6000 | 4.6 | 10kg | 505g | 4/1 | 65mm | 83cm | 16-240 / 20-190 / 22-160 | 2-440 / 3-300 / 4-210 | ¥ 13,307 |
8000HG | 8000 | 5.6 | 12kg | 750g | 4/1 | 75mm | 107cm | 20-275 / 22-230 / 30-160 | 3-410 / 4-300 / 5-250 | ¥ 17,139 |
8000PG | 8000 | 4.9 | 12kg | 750g | 4/1 | 75mm | 94cm | 20-275 / 22-230 / 30-160 | 3-410 / 4-300 / 5-250 | ¥ 14,110 |
基本情報
- ボディ
- アルミ素材
- ローター
- 高強度樹脂素材
- スプールリング
- アルミ素材
- ハンドル
- ネジ込式取付
- ピニオンギア
- 真鍮素材
- ドライブギア
- 亜鉛ダイキャスト素材
搭載機能・機構
- S A-RB
- X-SHIP
- Xシールド
- Xプロテクト
- AR-Cスプール
- HAGANEボディー
S A-RB
特殊な防錆処理が施されたベアリングです。リールにおいて、回転部に必ず入っているパーツが「ベアリング」です。この部品のおかげで、ハンドルの回転を滑らかにしたり、ラインローラー部ではラインの巻き取りをスムーズにする事ができます。この巻き心地に関わる重要な部品は非常に繊細で、少し水が入り込むだけも錆びやすいです。S A-RBというものは、特殊防錆処理をベアリング自体に施すことで、錆びに対する耐久性が大幅...にアップしているため、リール自体を長持ちさせることに繋がります。
X-SHIP
リールを回転させる駆動ギアの仕組みを見直し、より精度の高いバランスとパワーを兼ね揃えた設計です。大きな違いは、従来のモデルよりもギアを太くする事によってギアの精度を向上させたことです。ギアは太いほど力強く、噛み合わせもしっかりとしたものになります。またその太くなったギアの配置位置を最適な所に見直す設計する事で、太くても爽快なリーリングが保たれています。この頑強なギアの噛み合わせ・ギアの最適配置こそ...が、負荷に強く、気持ちの良い巻き心地を実現する仕組みです。
Xシールド
シマノの防水技術には、コアプロテクト、Xプロテクト、Xシールドの3つがありますが、Xシールドは、物理的なシール処理を加える唯一の防水処理です。コアプロテクト、Xプロテクトは外部からの水をリールの中に浸入させないようにする非接触防水の技術ですが、Xシールドは、ボディやフタの合わせ面、ハンドル取り付け軸受部、スプール受け部、ドラグノブ接触部など、あらゆる水の浸入経路を遮断する強力なシール処理です。ステ...ラSW、ツインパワーSW、ストラディックSW、バイオマスターSW、スフェロスSWといった、ハードなソルトゲームに使う上級機種に搭載されている技術です。
Xプロテクト
Xプロテクトとは、シマノの防水機構である、「コアプロテクト」の非接触防水機構の進化版です。コアプロテクトの撥水処理による水の浸入防止に加え、中・小型リールの場合は、水の経路を何度もクランク状に折れ曲がるラビリンス構造により、水がギア内部まで入れない構造にしてあります。大型リールの場合は、この構造に加え、撥水グリスを封入した物理的なシールド加工も施されています。Xプロテクトは撥水機能がなくならない限...りは原則メンテナンスフリーで、オイル等の注油は禁止されています。シマノ純正の特殊撥水グリース「DG-18」のみ使用が許可されています。
AR-Cスプール
AR−Cスプールとは、「All Round-Cast」スプールの略で、飛距離を確保しつつ、ライントラブルを激減させるラインの出方をさせる工夫がなされたスプールです。スプールの形状は、例えば飛距離が最優先事項のサーフキャスト専用リールなどは、スプールの手前側から先に向かって径が細くなる「順テーパー」、飛距離よりもライントラブルレス重視の磯フカセ用リールなどは、逆テーパーが良いとされています。AR-C...スプールは、スプール前ツバのリングに特殊な形状を与え、キャスト時のライン放出の際、ラインが適度にスプールエッジにあたり、整流効果を発揮し、飛距離に影響を与えずにライントラブルを軽減するスプールです。
HAGANEボディー
シマノのスピニングリールに使われている金属ボディの総称の事です。軽量で剛性の高いアルミニウムやマグネシウムなどの金属を使うことで、リールのたわみや歪み、ネジレをしっかりと抑制するために設計されています。全てが金属の場合もありますが、一部を樹脂やカーボンにする事で軽さも兼ね備えているモデルもあり、そちらも「HAGANEボディー」と呼びます。大型の魚を狙うことが想定され、より強度が求められるリールに対...して採用されています。
スフェロス SWのライバル
比較対象モデル
RIVAL
BG

ダイワのSWリールの最下層に位置するリールです。非常に安価なリールですが、スーパーメタルボディが採用されており、必要最低限のボディ剛性は確保されています。しかしそれ以外に特筆すべき点はなく、自重の重さとローター剛性の低さからくる巻き上げパワーの低さを考えるとメインで使用するリールにはなり得ないでしょう。スフェロスSWよりも軽量ではありますが、軽さを求めるなら他のリールを選ぶべきでしょう。非常に安価であるため、年に1回しか使用しないような場合や、海上釣り堀での使用なら性能には目を瞑っても良いでしょう。
ヴァデル

ダイワの低価格帯のSWリールです。安価でありながらボディにはアルミニウム製のスーパーメタルボディが採用されています。しかしローターが剛性の低いDS4製のエアローターであることからボディの剛性が活きていません。高負荷が掛かるとたわむため巻き上げパワーが低く、アングラーに相当の負担が掛かります。スフェロスと比べると軽量ではありますが、パワーや耐久性が求められるシチュエーションでの出番はないでしょう。
ストラディック SW

Xシールド・Xプロテクト・HAGANEギア・HAGANEボディなどのシマノのSWリールを代表するテクノロジーは完備、さらにギアのガタツキを軽減するサイレントドライブ、そしてステラSWにしか搭載されていなかったインフィニティドライブまでが搭載された超ハイコストパフォーマンスなリールです。全てにおいてスフェロスSWを遥かに上回るため、無理をすれば手が届くのであればストラディックSWを選ぶことをおすすめします。